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【北京春秋】〝神の魚〟ハタハタ消えても文句言うまい

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【北京春秋】
〝神の魚〟ハタハタ消えても文句言うまい

 生まれ在所の民謡にこんな一節がある。

 ♪秋田名物 八森ハタハタ 男鹿で男鹿ぶりこ 能代春慶 檜山納豆 大館曲げわっぱ

 ハタハタは魚へんに「神」と書くスズキ目の魚。ゼリー状の粘膜に包まれた、「ぶりこ」と呼ばれる卵がすこぶるうまい。

 かつては「国元から東京にたるで届けられた」と伝わる大衆魚も、1980年代に漁獲量が激減。禁漁や放流といった水産関係者の努力で回復したが、今や高級魚扱いされている。

 年越しが近づくと無性に恋しくなる「鰰」に北京で出会えるとは-。なじみの飲食店の料理長が仕入れてきてくれたのは紛れもないハタハタ。焼き魚、煮付け、しょっつる鍋と懐かしの味を堪能した。

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