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松井氏と吉村氏、公明新年会に出席

公明党大阪府本部の新春年賀会に出席した大阪府の松井一郎知事(中央左)と大阪市の吉村洋文市長(同右)=大阪市中央区で2016年1月13日午前11時28分、久保玲撮影

 公明党大阪府本部は13日、大阪市内で新春年賀会を開き、松井一郎府知事ら地域政党・大阪維新の会幹部を2年ぶりに招待した。「大阪都構想」を巡る対立があったが、昨年11月の大阪ダブル選での大阪維新圧勝を受け、衆院選での対決を避けたい公明側が関係修復に動いた。府市両議会で多数派工作を進めたい大阪維新とも利害が一致したかに映るが、双方の思惑も見え隠れする。

     大阪維新代表の松井氏は、政調会長の吉村洋文大阪市長とともに駆け付け、「副首都で東京との二極を目指したい。そのためには公明の力が必要だ」と祝辞を述べ、公明を持ち上げてみせた。公明の山口那津男代表は「(出張の)日程を繰り上げての参加にお礼申し上げる」と返し、笑顔で握手を交わした。

     年賀会は毎年恒例で、府内の首長らが出席している。2年前までは大阪維新も松井氏と橋下徹前大阪市長が出席していたが、公明が都構想に難色を示して関係が悪化。昨年は招待を見送っていた。関係者によると、今回は公明府議が出席を要請し、松井氏は12日からのフィリピン出張を短縮して参加した。

     橋下氏らは、過去に公明現職がいる衆院選の府内選挙区に候補者を擁立する構えを見せたことがある。議席を死守したい公明にとって、ダブル選で高い支持を得た大阪維新とのパイプ維持は不可欠になっていた。

     府市両議会で単独過半数を持たない大阪維新にも公明は魅力的だ。都構想再挑戦に向け、府市の共同部署「副首都推進局」や、新たな制度設計を練る「法定協議会」の設置には両議会での議決が必要で、公明と組めば過半数を握れるからだ。

     ただ、公明は都構想に消極姿勢を崩していない。特に市議団は大阪維新が目指す大学や研究所の統合にも慎重だ。議会のキャスチングボートを握りながら都構想の議論を優位に進めようとする狙いがあるとみられる。松井氏もこの姿勢にいらだちを募らせており、すんなりと蜜月関係になるというわけではなさそうだ。【小山由宇、山下貴史】

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