着ているだけで疲れがとれる「リカバリー(疲労回復)ウエア」が静かなブームを呼んでいる。伸縮性を利用して血行を改善する既存の機能性ウエアなどとは根本的に違う発想で生まれた“世界初のウエア”だが、商品化までの道のりは平坦ではなかった。
リカバリーウエアを開発したのは神奈川県厚木市のベンチャー企業「ベネクス」。10年前の設立当初は、老人ホーム運営企業勤務の経験を生かして中村太一社長が高齢者向け床ずれ防止マットの開発を目指した。血行改善効果がある遠赤外線を発する鉱物を繊維に織り込もうと考えたが、素材メーカーとの共同開発まで1年、繊維メーカーの協力を得られて新素材繊維が完成するまでさらに半年かかった。しかし、苦労して商品化したマットは原材料コストを積み上げると10万円と高価になったこともあり、「1枚も売れなかった」(中村社長)。
期待した商品が売れずに落胆した中村社長が、余った生地で介護士の疲労回復を促すTシャツを作って展示会に出品したところ、介護や医療関係者でなく、大手スポーツジムのバイヤーの目に留まった。「アスリートは疲労がたまっている。ジムの売店で売りたい」との一言が、世界初のリカバリーウエア誕生のきっかけとなった。
copyright (c) 2016 Sankei Digital All rights reserved.
明治安田生命の新企業イメージCM「ささえあう幸せ」篇がWeb上で配信中。同社の“家族の幸せを一生涯支え続けたい”という想いを込めて制作したという。CMソングには、小田和正氏の楽曲「今日もどこかで」を採用。仲睦まじい夫婦の若かりし頃と現在の写真を通じて、ふたりが寄り添い、支えあって歩んできた姿や時間を想像させる内容となっている。