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 プロ野球の新人選手研修会が12日、東京都内で行われ、育成選手らを含む計119人が参加した。野球殿堂博物館を見学し、「税の意義と役割」や「薬物乱用防止」などをテーマにした講義を受ける恒例の行事。そこに、今年新たに加わったのが「有害行為について」という項目だ。

 昨年、巨人の3選手が野球賭博で無期失格処分となったことがきっかけ。「黒い霧事件」の説明では、八百長の誘いを断ったという元近鉄エース鈴木啓示さんの体験談が紹介された。引退した先輩が経営するスナックで暴力団関係者から八百長をもちかけられたというエピソード。断ると、半年後に先輩から威迫を受けたが、鈴木さんは「八百長をやるくらいなら実家の酒屋の商売を手伝う」と関係を断ち切ったという。

 冒頭に熊崎コミッショナーから「居眠りは絶対に許しません」と一喝された選手たち。巨人ドラフト1位の桜井(立命大)は「先輩、後輩は関係ない。あやしい話は断る勇気が必要だと思った」。楽天1位のオコエ(東京・関東一高)は「野球は注目を浴びるスポーツ。強い意思を持って野球人生を歩んでいきます」と誓っていた。