肥満や過食、運動不足が続くと、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)の調節などを行う「インスリン」の分泌量が減ったり、その働きが鈍くなったりします。すると、血糖値が高くなったままになり、糖尿病になります。また、代謝異常や合併症などを伴うこともあります。
糖尿病の原因は、食べすぎや動物性脂肪の摂りすぎ、運動不足などの生活習慣にあるといわれているため、普段の生活が大きく関係してきます。
特に、年末年始は何かと祝い料理を食べる機会が多く、さらに運動不足になりがちです。このような生活を続けていれば、糖尿病へ着実に近づいていくと考えられます。
糖尿病といっても、その程度によって症状は人それぞれ。しかも、初期段階ではほとんどの場合、目立った症状がないため、健康診断や人間ドックなどで血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の値に異常が認められる以外は、なかなか自分では気付きにくいといわれています。
そこで、糖尿病の一歩手前の「糖尿病予備軍」に陥っていないかをチェックしておき、未然に糖尿病になるのを防ぐことをおすすめします。
正月明け、なんとなく体がだるく、疲れが取れにくいなどの体調不良を感じたら、一度、糖尿病予備軍になっていないかをチェックしてみましょう。「糖尿病予備軍」とは、糖尿病になりかかっている可能性がある人たちのことで、血糖値などの値が、糖尿病と判断すべき基準値は超えていないものの、グレーゾーンに位置しています。
参考:糖尿病予備軍の人に知ってほしいこと(糖尿病ネットワーク)
「糖尿病予備軍」の人たちが、今のまま同じような生活習慣を続けていれば、糖尿病になるリスクが高いと言えます。
参考:予備軍合わせ1370万人の糖尿病−その1−(国立循環器病研究センター)
上記の症状がある場合は、既に糖尿病が進んでいる場合もあります。心当たりのある人は、早めに医師の受診をしておくといいでしょう。
特に次のような生活習慣がある人は、「糖尿病予備軍」の可能性があるといわれています。
参考:糖尿病かどうかのチェック法は?(セルフドクターネット)
予防のためには、糖尿病の原因となる食べすぎ、動物性脂肪の摂りすぎ、運動不足などの悪習慣を排除する必要があります。
食べすぎ防止策としては、ゆっくりよく噛んで食べることや、毎日決まった時間に食べること、間食や夜食は避けること、夕食は少なめにするなどを心掛けると良いといわれています。食物繊維の量を増やし、脂肪は摂りすぎない工夫も大切です。
そして、積極的に体を動かすようにして、ウォーキングなどの運動を楽しく続けることも重要。「糖尿病予備軍かも?」と感じたら、ちょっとしたエクササイズの習慣をつけるなどして、今すぐ改善策を考えたほうが良さそうです。
Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.