トップページ社会ニュース一覧日中の法律専門家など 人権や法の価値観共有を
ニュース詳細

日中の法律専門家など 人権や法の価値観共有を
1月11日 0時35分

日本や中国などの法律の専門家や学生が参加して都内でシンポジウムが開かれ、政治体制の違いを超えて、人権や法の支配といった価値観を共有する大切さを確認しました。
10日、東京大学で開かれたシンポジウムには、日本、中国、台湾、香港から法律の専門家や学生およそ100人が参加しました。
この中で、痴漢のえん罪事件を題材にした映画で日本の裁判制度の問題点を浮き彫りにした周防正行監督は、「人が人を裁くことへの畏れや謙虚さを持たないと、えん罪はなくならない」と訴えました。
一方、中国の法律学者は「中国では容疑者の家族が人質として身柄を拘束されるなど、周防監督の映画よりも、ひどい現実が数多くある」と述べたうえで、裁判所や検察が共産党の指導の下にあり、司法の独立が確立されていない現状を指摘しました。
そのうえで出席者たちは、それぞれの政治体制の違いを超えて、人権や法の支配といった価値観を共有する大切さを確認しました。
シンポジウムには当初、中国から人権派の女性弁護士も参加する予定でしたが、当局によって出国を阻まれたということです。
主催した東京大学大学院の阿古智子准教授は、「中国でも市民としての意識を強く持つ人たちが出てきている。価値観を共有できるような試みをもっと広げていきたい」と話していました。

関連ニュース

k10010367271000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ