中国 労働者の権利保護に取り組むNGO幹部ら逮捕

1月10日 8時16分

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中国南部の広東省で労働者の権利保護に取り組むＮＧＯの幹部など４人が捜査当局に正式に逮捕されたと、中国の人権活動を支援するインターネットサイトが伝え、地元政府は、労働争議が頻発するなか、政府への批判が高まることに警戒を強めているものとみられます。

中国の人権活動を支援するインターネットサイト「維権網」によりますと、南部の広東省で、給料の不払いなどの問題に直面する労働者の権利保護に取り組むＮＧＯの幹部など４人が、公共の秩序を乱した疑いなどで地元の検察に逮捕されたということです。国営の新華社通信は、先月、この４人を含むＮＧＯの中心メンバー７人についてストライキをせん動し、工場に巨額の損失を与えたなどとして、地元の捜査当局が強制捜査に乗り出したと伝えていました。「維権網」によりますと、逮捕された４人は労働者と企業や地元政府の間に入り、賃金や解雇などを巡るさまざまな問題を解決する活動していたということです。
「世界の工場」とも呼ばれ、製造業を中心に衣料品や電子部品などの工場が集積する広東省では、経済の減速傾向が鮮明になるなか、工場の閉鎖や海外移転が相次ぎ労働者が抗議活動を行うなど労働争議が頻発しています。地元政府としては、ＮＧＯの活動によって労働争議がさらに増加し、政府への批判が高まることに警戒を強めているものとみられます。