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「重粒子線」がん治療 小型化した新装置開発1月8日 18時29分
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放射線の一種の「重粒子線」を使ったがん治療を行っている千葉市の放射線医学総合研究所は、超電導磁石を使うことで従来より小型化した新たな治療装置を日本で初めて開発し、8日、報道陣に公開しました。
公開されたのは放射線医学総合研究所と電機メーカーの東芝が共同で開発した重粒子線を使った回転型の治療装置です。
研究所では、従来の放射線よりがん細胞を壊す力が強い「重粒子線」を使ったがん治療を進めてきましたが、非常に大きな治療装置となるのが課題でした。
開発された新たな治療装置は、重粒子線を調節する磁石として日本で初めて超電導磁石を使い、装置全体を長さ13メートル重さ300トンと、従来の半分程度に小型化できたということです。
また、これまでは重粒子線をがん細胞に集中して照射するためには患者が横たわる台を傾ける必要がありましたが、重粒子線の照射口を回転させて360度、どの角度からも正確に当てることができ、患者の負担軽減や副作用をおさえることにもつながると期待されています。研究所では新年度・平成28年度内にこの装置を使った治療を始める予定です。
重粒子線治療は、現在、国内5か所の医療機関で行われていますが、研究所では装置の小型・軽量化により今後、重粒子線治療の普及を目指したいとしています。
放射線医学総合研究所重粒子医科学センターの辻比呂志治療課長は「これまで放射線治療が難しかった部分のがん治療にも利用できると考えられる。患者の負担を減らし患者にやさしい治療を進めていきたい」と話しています。
研究所では、従来の放射線よりがん細胞を壊す力が強い「重粒子線」を使ったがん治療を進めてきましたが、非常に大きな治療装置となるのが課題でした。
開発された新たな治療装置は、重粒子線を調節する磁石として日本で初めて超電導磁石を使い、装置全体を長さ13メートル重さ300トンと、従来の半分程度に小型化できたということです。
また、これまでは重粒子線をがん細胞に集中して照射するためには患者が横たわる台を傾ける必要がありましたが、重粒子線の照射口を回転させて360度、どの角度からも正確に当てることができ、患者の負担軽減や副作用をおさえることにもつながると期待されています。研究所では新年度・平成28年度内にこの装置を使った治療を始める予定です。
重粒子線治療は、現在、国内5か所の医療機関で行われていますが、研究所では装置の小型・軽量化により今後、重粒子線治療の普及を目指したいとしています。
放射線医学総合研究所重粒子医科学センターの辻比呂志治療課長は「これまで放射線治療が難しかった部分のがん治療にも利用できると考えられる。患者の負担を減らし患者にやさしい治療を進めていきたい」と話しています。
重粒子線がん治療とは
重粒子線を使ったがん治療は、炭素イオンの粒子を光に近い速さまで加速させた「重粒子線」をがん細胞に当てる先進医療です。
従来の放射線と比べ、狙った患部に集中して当ててがん細胞をピンポイントで壊すことができるうえ、正常な細胞へのダメージが少なく、患者の体への負担も少なくできるのが特徴です。
先進医療として位置づけられているため、保険診療ではなく治療費は高額になります。
従来の放射線と比べ、狙った患部に集中して当ててがん細胞をピンポイントで壊すことができるうえ、正常な細胞へのダメージが少なく、患者の体への負担も少なくできるのが特徴です。
先進医療として位置づけられているため、保険診療ではなく治療費は高額になります。