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台湾総統選 最後の週末 2大政党の候補者が訴え1月9日 19時29分
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今月16日に投票が行われる台湾の総統選挙は、選挙戦最後の週末を迎え、与党・国民党の朱立倫候補と最大野党・民進党の蔡英文候補の2大政党の候補者が、それぞれ大通りを行進したり、選挙カーを走らせたりして、支持を訴えました。
馬英九総統の任期満了に伴う台湾の総統選挙には、3人が立候補して選挙戦を繰り広げています。
選挙戦最後の週末を迎えた9日、与党・国民党の朱立倫候補は、台北でおおぜいの支持者とともに、中心部の大通りをおよそ3キロにわたって行進しました。劣勢が伝えられる朱候補は、足をとめて「国民党が勝つよう、一緒に歩んでいきましょう」と最後の追い上げに向けて支持を訴えると、道いっぱいに広がった行進の参加者から大きな歓声が上がりました。
一方、初の女性総統を目指す最大野党・民進党の蔡英文候補は地盤である南部の高雄を訪れ、集まった支持者を前に、「台湾のためにもっといろいろな事ができる。頑張ってこの戦いを成功させよう」と演説しました。そして、選挙カーに乗って、沿道の市民に手をふり支持を訴えました。
選挙戦では、争点の対中政策を巡って、中国との交流拡大の継続が台湾の利益になると訴える国民党の朱候補に対し、中国との急速な接近は、台湾の主体性や民主主義を損なうと批判する民進党の蔡候補が、世論調査で、終始、リードしています。
台湾の総統選挙は、8年ぶりの政権交代があるかどうかを最大の焦点に、今月16日に投票が行われます。
選挙戦最後の週末を迎えた9日、与党・国民党の朱立倫候補は、台北でおおぜいの支持者とともに、中心部の大通りをおよそ3キロにわたって行進しました。劣勢が伝えられる朱候補は、足をとめて「国民党が勝つよう、一緒に歩んでいきましょう」と最後の追い上げに向けて支持を訴えると、道いっぱいに広がった行進の参加者から大きな歓声が上がりました。
一方、初の女性総統を目指す最大野党・民進党の蔡英文候補は地盤である南部の高雄を訪れ、集まった支持者を前に、「台湾のためにもっといろいろな事ができる。頑張ってこの戦いを成功させよう」と演説しました。そして、選挙カーに乗って、沿道の市民に手をふり支持を訴えました。
選挙戦では、争点の対中政策を巡って、中国との交流拡大の継続が台湾の利益になると訴える国民党の朱候補に対し、中国との急速な接近は、台湾の主体性や民主主義を損なうと批判する民進党の蔡候補が、世論調査で、終始、リードしています。
台湾の総統選挙は、8年ぶりの政権交代があるかどうかを最大の焦点に、今月16日に投票が行われます。
台湾の立法院選挙とは
台湾の議会、立法院は一院制で、議員にあたる立法委員の任期は4年です。選挙は、前回、2012年から総統選挙と同じ日に行われ、小選挙区と比例代表など合わせて113の議席を巡って争われます。
現在、与党・国民党が単独過半数の64議席を占め、最大野党の民進党は40議席にとどまっています。
台湾では、1996年に直接選挙が導入されて以降、総統選挙で政権交代があっても、立法院は一貫して国民党が過半数を維持して主導権を握ってきました。2000年から8年間続いた民進党の陳水扁政権の時も、民進党は少数与党で、不安定な政権運営を強いられました。
ところが今回は、総統選挙とともに、立法院選挙でも民進党の優勢が伝えられ、大きく議席を増やして初めて単独過半数を獲得するという見方も出ています。仮に民進党が総統選挙で勝利するとともに、立法院でも過半数を占めれば、立法院長のポストを獲得するなど安定政権につながることも予想されます。
現在、与党・国民党が単独過半数の64議席を占め、最大野党の民進党は40議席にとどまっています。
台湾では、1996年に直接選挙が導入されて以降、総統選挙で政権交代があっても、立法院は一貫して国民党が過半数を維持して主導権を握ってきました。2000年から8年間続いた民進党の陳水扁政権の時も、民進党は少数与党で、不安定な政権運営を強いられました。
ところが今回は、総統選挙とともに、立法院選挙でも民進党の優勢が伝えられ、大きく議席を増やして初めて単独過半数を獲得するという見方も出ています。仮に民進党が総統選挙で勝利するとともに、立法院でも過半数を占めれば、立法院長のポストを獲得するなど安定政権につながることも予想されます。
第3勢力「時代力量」とは
台湾の総統選挙と同じ日に行われる立法院選挙では、第3勢力と呼ばれる政党の候補者も立候補して若者を中心に支持を伸ばしています。
このうち政党「時代力量」は、おととし、学生たちが、中国との間で結ばれた経済協定の撤回を求めて立法院を占拠する抗議活動を行った際、これに参加したり、支援したりした人たちが去年1月に結成し、小選挙区と比例代表に合わせて18人が立候補しています。
最大野党の民進党は、一部の選挙区で候補者を擁立しないなど、選挙戦で協力関係にあり、時代力量の候補者も民進党の蔡英文候補と並んで写った選挙ポスターを掲げて与党・国民党の地盤で選挙戦を展開するなど、総統選挙での蔡候補の優勢につながっています。
立法院を占拠した抗議活動の参加者で、時代力量の主席を務める黄国昌候補は、「みんなで新しい立法院を要求し国民党に絶対過半数をとらせない。古い勢力に議会をコントロールさせてはならない。立法院で一定の議席を勝ち取って決め手になるような力を発揮したい」と話しています。
このうち政党「時代力量」は、おととし、学生たちが、中国との間で結ばれた経済協定の撤回を求めて立法院を占拠する抗議活動を行った際、これに参加したり、支援したりした人たちが去年1月に結成し、小選挙区と比例代表に合わせて18人が立候補しています。
最大野党の民進党は、一部の選挙区で候補者を擁立しないなど、選挙戦で協力関係にあり、時代力量の候補者も民進党の蔡英文候補と並んで写った選挙ポスターを掲げて与党・国民党の地盤で選挙戦を展開するなど、総統選挙での蔡候補の優勢につながっています。
立法院を占拠した抗議活動の参加者で、時代力量の主席を務める黄国昌候補は、「みんなで新しい立法院を要求し国民党に絶対過半数をとらせない。古い勢力に議会をコントロールさせてはならない。立法院で一定の議席を勝ち取って決め手になるような力を発揮したい」と話しています。