【NQNニューヨーク=古江敦子】12日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が7日続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の2月物は前日比0.97ドル安の1バレル30.44ドルで終えた。一時は29.93ドルと節目の30ドルを割り込み、期近物として2003年12月1日以来およそ12年1カ月ぶりの安値を付けた。新規の取引材料に乏しい中、長期的な需給の緩みを警戒した売りが加速した。
外国為替市場でドルが主要通貨に対して上昇した場面ではドル建てで取引される原油の割高感が強まり、売りを誘った。
米エネルギー情報局(EIA)は短期エネルギー見通しを発表し、2016年の日量の米原油生産見通しを前月から下方修正した。ただ、相場の反応は限られた。
ガソリン、ヒーティングオイルはともに6日続落した。
金先物相場は3日続落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である2月物は前日比11.0ドル安の1トロイオンス1085.2ドルで終えた。ドルがユーロなどに対して上げた場面で、ドルの代替投資先とされる金市場から資金が流出した。最近の相場上昇を受け、目先の利益を確定する目的の売りが出やすかった。
銀も3日続落。プラチナは続落した。