2016年1月11日に新宿ネイキッドロフトで
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を語る会 が開催された。
今回の記事はイベントのレポートと、
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」への思いを書きたい。
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」とは何か
そもそも「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」とは何か。
ルールはその年に放映されたアニメの中から
1作品につき1本のみ選ぶという条件の元、
これぞという話数を10本(10作品)選ぶ。以上だ。
この企画は2010年の年末に始まった。
始めたのは
「mike_nekoのアニメ雑感」のmike nekoさん。
「mike_nekoのアニメ雑感」さんの10選記事に対し、
他のブログの方々が反応し、次々に行われるようになった。
当時ブログ
「karimikarimi」のkarimikarimiさんのustreamを聞いていて
karimikarimiさんが「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」の記事を
upしていたのを見て面白そうだと思い、やり始めたのがキッカケだ。
・話数単位で選ぶ、2010年TVアニメ10選・2011年テレビシリーズアニメ話数単位10選・2012年テレビシリーズアニメ話数単位10選 ・話数単位で選ぶ、2013年TVアニメ1選・話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選 ・話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選 以上、私は今年までに6回記事を書いている。
2015年の10選が二つあるが、
一つは2015年の元旦に書いたフライング記事である。
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」は、
始まった2010年当初は28名が参加。
2015年は過去最多の67名が参加している。
新米小僧さんと「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」イベント
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を書くブログが増える中、
この企画に感銘を受けて、独自に10選の集計を始めたのが
今回のトークイベントの主催者である
ブログ
「新米小僧の見習日記」の新米小僧さんだ。
新米小僧さんは10選の企画に対し
イベントでも「血が逆流するぐらいに感銘した」と語り
独自に毎年毎年10選の結果を集計し企画を下支えしてきた。
また新米小僧さんは10選をメインにした
トークイベントを行いたいと強く懐に秘めていたようであり、
司会のアニメ評論家、藤津亮太さんと
アニメブロガー達を集めて今回のイベントを開催した。
web上での10選企画、及び今回のネイキッドロフトでのイベントを含め
新米小僧さんの情熱が無ければ、この企画はここまで続かなかっだろう。
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を語る会 レポート
以上が、このイベント開催までの前日譚である。
ここからはイベントについて箇条書きでまとめてみる。
概要
日時:2016年1月11日(月) 12:00~16:00
場所:新宿ネイキッドロフト
入場者:50名程度(満席)
司会進行:藤津亮太さん(アニメ評論家)、新米小僧さん
第一部「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」の始まりと歩み
出演:karimikarimiさん(ブログ:
karimikarimi)
まっつねさん(ブログ:
まっつねのアニメとか作画とか)
・10選企画はマンガブログのようにアニメブログも
企画で盛り上がる動きを作りたいのでやってみた
・ニュースサイト全盛時代の00年代後半と
SNSとまとめブログ全盛の10年代のはざまで個人ブログは揺れ動いている
・karimikarimiさんはmike nekoさんの10選の記事を見てやり始めた
・10選企画の創始者mike nekoさんが登壇、10選への思いを熱く語る
・10選はアーカイブとして振り返る時に便利とまっつねさん
・1作品につき1本選出というルールが秀逸
・10選を始めた2010年の中では「ストライクウイッチーズ2」の6話
「祝福のカンパネラ」の8話が良いという話。
・新米小僧さんが集計を始めた事で、結果や傾向が出るようになり
企画が続く原動力に繋がった
・2010年の中で、karimikarimiさんおすすめの「ストライクウイッチーズ2」の6話
まっつねさんおすすめの「ぬらりひょんの孫」9話のどちらが良いか
二人がそれぞれプレゼンして反響が大きい方が勝ちという勝負に。
プレゼンの結果、karimikarimさんの勝利。
第2部「西尾西男さんコーナー」
出演:西尾西男さん(ブログ:
ぬるヲタが斬る)
西尾さんが「アニメスタジオ正月飾り10選」「キテレツ大百科10選」のプレゼン
①アニメスタジオ正月飾り10選
・年始にアニメスタジオを訪れ、正月飾りを見に行く西尾さん
・キッカケは京アニの正月飾り
・正月飾りでアニメスタジオの個性がわかる
・各会社の正月飾りの紹介
・P.A.WORKS 京アニの新社屋建設予定地の現場訪問
②「キテレツ大百科」10選
・西尾さんがアニメ「キテレツ大百科」の中から10話を選びプレゼン
・選出したサブタイトル名からして既に「頭がおかしい」
・勉三さんがレポート書いてトラックで大学に突っ込む回
ブタゴリラ一家が、北海道旅行に行けないで、隠れて暮す回、
というような「頭がおかしい」話のプレゼンが満載で笑いの渦に
・選出した中ではブタゴリラ一家の話が多い
・脚本の雪室俊一さんはブタゴリラ一家の話が書きやすいと語る
・キテレツ大百科の魅力を西尾さんは「頭がおかしい」と分析
第3部「会場で決める 2015年話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」
出演者:tatsu2さん(ブログ:
subculic) やしさん(ブログ:
NANL)
・出演者の二人、新米小僧さん、司会の藤津亮太さんの10選
及び去年の10選の集計結果を合わせて、
会場で「2015年話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を決める
・「響け!ユーフォニアム」「SHIROBAKO」「放課後のプレアデス」が票を集める
・「響け!ユーフォニアム」は8話派と12話派で分かれるが8話で決める
・「放課後のプレアデス」は4話派と8話派で分かれるが8話で決まる
・「ポケットモンスターXY」67話は入れておきたい
実際に決まったのは、
「響け!ユーフォニアム」8話「「おまつりトライアングル」
「SHIROBAKO」23話「続・ちゃぶだい返し」
「ポケットモンスターXY」67話「ミアレジム戦!サトシVSシトロン!!」
「監獄学園」11話「エリンギ・ブロコビッチ」
「ワンパンマン」12話「最強のヒーロー」
「ローリングガールズ」8話「雨上がり」
「血界戦線」5話「震撃の血槌」
「放課後のプレアデス」8話「ななこ13」
「四月は君の嘘」18話「心重ねる」
「アイドルマスター シンデレラガールズ」17話「Where does this road lead to?」以上の10本の選出となった。
まとめ-10選への思い
イベントの詳細は、以下のtogetterにも詳しい。
「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を語る会 実況ツイートまとめ会場は動くにも人が多くて動きが取りにくいほどの大盛況であり、
各出演者のプレゼンや司会進行に的確なツッコミが繰り広げられ
終始笑いが絶えない面白いイベントであった。
ただ楽しいだけでなく、第1部のアニメブログの変遷と10選企画の意義、
第2部の西尾西尾さんのニッチで面白い視点からのプレゼン、
第3部の見識者から見た2015年の鋭いアニメ語りなど、
様々に得るものが大きい内容でもあった。
私としては「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」で
トークイベントが行われたことに感動を覚えた。
ネットの片隅でしかない企画だったのが、
イベントという形でこんなにも多くの方々が一つの場所に集まり語りを聞く。
初年度から10選をやっているものとして、
10選の面白さが確実に周りに伝わっている光景に
感動を覚えずにはいられなかった。
karimikarimiさんが00年後半頃に
「アニメブログはマンガブログと比べて交流が少ない」とイベントで語っていたが、
今回のイベントが開催できたのは、
アニメ界隈でも横の交流が確実に根付いてきている手応えを感じた。
10選だけではないアニメ界隈の横の繋がりも含めて、
イベントを開いた力がさらなる次の大きい何かを生み出す予感を
期待させずにはいられなかった。
このイベントをキッカケに10選イベントがますます広がってほしいと思う。
アニメ語りの可能性と、面白さを凝縮した今回のイベント。
主催者の新米小僧さん、司会の藤津亮太さん、出演者の皆様
参加された皆様、お疲れ様でした。
- 関連記事