私は現在医学部に在学中ですが、もともと希望していた進路ではありません。
小さい頃から機械やコンピューターにすごく憧れがあって、将来は技術者になりたいと強く胸に抱いていました。
そして大学受験が近づくにつれ志望校を絞りこむ際に、地方出身であったため東京に憧れがあったことや、また、技術者になることへの憧れから、都内の大学の工学系を第一志望にしました。
前もって両親や先生には通しておいた話だったので、最初は特に抵抗を受けずに自由に出来たのですが、いよいよ願書提出期限が迫ると、しきりに両親は医者や医学部への進路変更を迫るようになりました。
どうしても煩いため一度は呑む寸前まで行きましたが、やはり夢を捨てきれず、別日程で受験できる医学部へ出願する、というかたちで落ち着きました。
もともと「浪人は死罪だ!」くらいの圧力をかけられていましたが、まったく違う医者への進路変更を持ちかけられたことで少しずつ両親への信頼はこのときから薄らいでいた気がします。
第一志望の受験が終わり、フタを開けてみると不合格でした。正直まったく予想していなかった為、本当に精神が崩壊しました。しかし別日程の医学部は合格していたため、現役で医学部に行くか浪人するかの選択に迫られることになりました。
はじめ、両親は私の意思を尊重すると言ってくれたため、ギリギリまで考え抜き浪人を選びたい、そしてもう一度第一志望を目指したいと伝えました。
しかし、それを聞くやいなや両親の態度は硬化し、怒鳴る寸前のような口調で医学部を強く推してきました。
相当凹んでいたこともあり、現役で医学部に泣く泣く進学することになりました。
ですが、両親は私の意見を尊重してくれたのか、合わないと感じたら即決で辞めていいと言われ、両親に感謝したと同時に安心したのを覚えています。
一年の春が過ぎると、やはり違和感というか、異常な場違い感で心が一杯になり、6年間も在学して卒業できるか不安になってきました。
医学部は狭く特殊な社会ですし、ましてや単科大なので本当に絵に描いたような所謂「ムラ社会」です。医学部ですから当然、医学に一生を捧げる思いで入学した人たちばかりで、本来の自分の夢や存在意義が見いだせなくなってしまいました。
そのような状態なので、入学して早めの段階から、今まで何十回も頭を下げて再受験することを許してもらおうとしましたが、
「社会を何もわかっていない」だとか、
など色々説得され、一年、また一年と大学に残り続けてしまいました。
結果、もう三年目の冬となってしまい、後にも引けない状況になり全うに卒業し医師になる他、進路は絶たれてしまったように思えます。
しかし、現状、医学の勉強が進めば進むにつれ違和感は消えるどころか大きくなりますし、医師になりたくないと心の底で思ってしまう自分に嫌気が差して本当に辛いです。
別に再受験を許してもらえなかった親に文句があるわけではありません。まず進学の段階で自分の意思をはっきり通せなかった過去の自分や、ずるずると今の大学に居残ってしまった今までの自分に後悔というか、悔しいというか、兎に角自分自身が許せないのです。
高校の同級生は浪人をした者も含め大半が大学に進学しました。目をキラキラとさせながら夢を語り、大学生活を楽しんでいる彼らを見ると心が痛くなります。
私は所詮甘ちゃんです。自分を責めても何も生まれませんが、ふとした拍子に色々な感情が頭をめぐり、消えて無くなってしまいたい願望に何度も襲われます。
どうにもこうにもよくわかりません、悲しいです。
今からでも全然遅くないから好きな進路へいきなさい 親には認めてくれないなら親を殺して自殺するといいなさい そのまま進んでも自殺コースでしかないのだから
客観的にどの選択が正しいかどうかは知らんし保証はしないけれど、 自分の意志で決めた、自分事として人生の選択をおこなった、という感覚を得られるほうに進んだほうが、 きっと...