どうやら「ラッシュ」を使っていたらしいけれど。
これは、10数年前まで、ゲイの世界を中心によく出回っていた製品で、新宿2丁目のゲイ向けのショップでは、普通にレジの脇に並べられていたし、秋葉原あたりのアダルトショップでも扱っていた。
いくつも種類があって、新宿では一瓶1,000円~1500円くらいが相場だったと記憶する。
もちろん「医薬品」ではなく、「ビデオヘッドクリーナー」や「芳香剤」の名目での販売である。
芳香剤といっても、揮発性の刺激臭がする代物だし、ビデオヘッドをどうやって掃除するのか見当もつかないわけだが。
で、どういう効果があるかというと、鼻から吸い込むと、ちょっと心臓がバクバクして、体が熱くなって、頭や体がしびれるようになって、性感が増す。
といっても効き目はせいぜい数分ぐらい。連続して吸うと、頭が痛くなったりするので、そんなに長時間使えるもんでもない。
吸った瞬間に性感帯を刺激されたり、射精したりすると、普段より強い快感があって、
ゲイのいわゆる「ウケ」の人たちは、アナルの緊張がゆるんで受け入れやすくなるなんていうことも言われてた。
あ、はい、申し遅れましたが、自分は、ゲイよりのバイセクシャル(女性ともエッチできるが、男のほうが好き)です。
ラッシュは、かつて付き合っていた彼氏とナニするときに時々使ってました。
ただ、吸ったからって言動がおかしくなるとか、そういことは全く感じられなかったし、だんだん使用量が増えるとか、依存性が増すとかいう感覚もなかった。
ただ、皮膚に直接つくと刺激が強く、特に小瓶から鼻で吸うときに、鼻についてしまうと鼻の穴の周りが赤くただれてしまったりして、
当時のゲイの間では、鼻の穴の周りを赤くしていると、「ラッシュ吸いすぎたんじゃない?」などとからかわれたりしたものだ。
そもそも、ラッシュ=亜硝酸エステル類というのは、狭心症の薬などに使われていたものらしく、吸うと血管を拡張して血流が変化し、
それで体に変化が現れて快感が得られる、というのが基本的なメカニズムらしい。
だから、脳や神経に直接作用して、肉体的な依存症を引き起こしたり、精神に影響を与えたりするわけではなく、
いわゆる「麻薬」や「覚せい剤」のような危険性はない、というのが、当時よく言われていた解説だった。
実際、wikipediaレベルでは、そういう解説が書かれているし、実際、使ってみた感じとしても、「精神」というより「肉体」への刺激を求めていた。
心臓の弱い人などは、あまり使うと危険と言われていたが、それも、体感として納得できる。
ラッシュが規制の俎上に上り始めていたころ、「それほど危険なドラックじゃない。もっと規制すべきものはあるのに、なぜ、そんなに必死に規制しようとするのか」と反対の論陣をはっていた医師もいたが、
まあ、そんな議論が取り上げられるはずもなく。
で、他の「脱法ドラッグ」の規制に合わせて、薬事法が改正されて、初めは販売が禁じられ、いずれ所持だけでも逮捕されるようになったのが2006年ごろだったと思う。
当初、国内の店頭で見られなくなったころは、まだまだ海外から通販で購入する(=個人輸入)が可能で、実は自分も購入したことがある。
「お前宛に国際郵便が届いているが、どうも怪しいので、1)そのまま破棄していいか? それとも、2)お前がこっちに来て立ち合いの上で一緒に開封するか? どちらかにチェックして返送せよ」
という趣旨の通知が来るようになった。
もちろん、こんなことでお上とトラブルを起こすわけには行かないので、「はいはい、ど~ぞど~ぞ破棄してください」と1)にチェックして返送した。
それからしばらくすると、「危険ドラッグを郵送で個人輸入しようとして逮捕」などというニュースがでるようになり、ああ、あのとき足を洗っておいてよかったと思ったものである。
今思えば、自分が通知を受け取っていたころは、「経過期間」だったのだろう。
思えば、「脱法ドラッグ」という呼称が「危険ドラッグ」に変わったのも、そのころだったのではなかろうか。
その後、自分自身としてはラッシュが手に入らなくてイライラしたとか、そういう経験は全くないし、依存性が弱いというのも、個人の実感としては納得できる。
テレビで弁護士が、したり顔で「やめづらいでしょうね」といってたが、タバコの方が、よほど依存性の高い危険物だ。
あと、思わせぶりに「危険ドラッグで錯乱する常用者」の映像を挟み込んで恐怖感をあおっていたけれど、あんなことはないよね、ラッシュで。
それから、記者が思わせぶりに「そこのほうに粉状の物質がたまっていますが、ドラッグの溶け残りでしょうか?」など瓶を見ながら語っていたが、あれも適当な想像。
で、新品だと白くて丸いんだけど、だんだん砕けて粉上になってたりする。
でもって、今回の逮捕劇なのだが、どうも「なんと! NHKアナウンサーが危険ドラッグを!」という側面ばかりが強調されていて、
ラッシュがどういう経路で販売されているのかとか、どういう風に危険なのかという報道はあまり出てない気がする。
危険性については「覚せい剤もラッシュもマリファナも一緒くた」にして「とにかく危ない」っていうだけで。
想像するに、覚せい剤のように「販売ルートが組織犯罪の資金源になっている」とか、そういう話があまり出てこないのではないだろうか?
「危険性」についても、話をラッシュに限定してしまって「精神への影響」や「依存性」があまりないとなると、アルコールのほうがよほど危険じゃないの?って話になっちゃう。
「ラッシュ」で精神が錯乱して犯罪を犯すとか、依存症で家庭が崩壊するとか、人格がボロボロになっていくとか、ちょっと考えにくいのだよな。
元同僚とかいう人が出てきて「マジメなアナウンサーだった」みたいなコメントしてるらしいが、そりゃそうだろう。
シャブ中じゃあるまいし、ラッシュが好きな人というのは、せいぜい、ちょっと性欲が強いか、セックスでの快感に貪欲なくらいだろうと思う。
もちろん、健康にいいものとは思えないし、「ゲイがセックス楽しむために使う薬」なんてのは、まあ、あまり風紀上望ましいものじゃないから、
ましてや、すでに国内では法規制されている以上、「皆様のNHK」のアナウンサーが所持してちゃいかんとは思う。
だから、元アナウンサーを弁護するなんてつもりは全くないんだけどね。
ラッシュも、まあ、また合法になったら、ちょっと使ってみてもいいかなと思わなくないが、まあ「規制する」ってんなら別に規制していて構わない。
ただ、厚労省も、人でも資金も限られているだろうに、もっともっと先に力入れるべきところがあるんじゃね~かな? というのが率直な感想。
なんか、もっと取り組むべきところに目を背けて「厚労省が危険ドラッグ対策頑張ってますぜ」アピールをしているような気がして、
また、マスコミもそこにのっかって騒いでいるだけのように見えてしまう。
法に触れてれば味噌もクソも一緒 それが日本って国の現実なんだよね もしあなたの言ってるようなことをテレビのコメンテーターが言ったら犯罪者を擁護するクズ認定されて即炎上 番...
「法に触れれば味噌もクソも一緒」ならまだましだが、 なんか「捕まえやすくて、叩きやすいヤツ」はすぐ袋叩きにするくせに もっと解決すべき問題がほっぽらかしになっていたり、 ...
一般人は逮捕されても報道されないだけでしょ。 ドラッグなんて元から著名人でない限りいちいち報道されるような犯罪じゃないし。 報道されない=警察は何もしていない!って、世の...
だったら警察と裁判所に犯罪者の扱いは全て任せろよ テレビで取り上げたり私刑を加える必要はないはずだ 違うか?
賛成。 すぐに犯罪認定された人に私刑加えようとする中世ジャップランドの住民にはいっそ報道なんてしないほうがいいだろうね。
へー。昔サイトで読んでたSSに小道具として使われてて、どういうもんなんだろと思ってたのがわかってスッキリした。 作者が詳しい人っぽかったから、その頃は実際に使ってたのかも...
元増田ですが、お役に立ててうれしいです(笑) まあ、かつての新宿二丁目では、ごくごく普通に流通してましたし、その作者の人が使ってた可能性は高いでしょうね。
スピード違反の取り締まりと同じようなもんだよね 日本はアホみたいにドラッグに拒否反応出しすぎ
ラッシュは他のドラッグと併用する印象があるんで本命は別ネタだったんじゃないかね。多分。
併用してたら、もっといろいろ報道されているんじゃないかな?という気がするから、 引っ張ってみたけど別だねは出なかったってところかな?
ケミカルにちょい足しするのに使う事があるらしいんで、ポリはバツかシャブで引っ張ろうとしたんじゃないかね。知らんけど。
やっぱり同性間のキメセク目的だったんだろうか なんかNHK職員はゲイ多いみたいな都市伝説聞いたことあるな
ラッシュが「危険ドラッグ」になってるという事実をはじめて知った・・・。 まあ、ラッシュやりたいとか別にないけどさ。