箱入り娘パズルの攻略法
キューブ王 海永
箱入り娘パズルは以下の左端のもの。
大きい正方形を娘と思う。その他の長方形や正方形を両親や兄弟や番頭や小僧と思う。実際には、片の名前にたいした意味はないので、M,F0,F1などと名前を与える(左から2つ目)。
この大きい正方形Mを出口(右から2番目の緑色部分)から出すのが問題。勿論、片を持ち上げてはならず、滑らせるだけ(sliding puzzle)。
このパズル、イギリスで1930年ころに発明されたらしい。パズルに特別な名前はなく、単にsliding puzzleといわれているらしい。「箱入り娘」は日本独自の名前のようである。ただしこの箱入り娘、でかくてモンスター(orミノタウルス)のようでもある。周りを、ファイターやそのボス、さらには小僧ども(Kids)が取り囲んで右往左往していたが、結局脱出されてしまった、という解釈の方が筋が通っている気もする。
手数は、1つの片の上に人差し指を置き、その片だけを1つまたは2つ動かすものを1手と数える。このパズル、最短81手で攻略できるという。
[攻略法]
Mを移動させるには、そのMの1つの辺の隣を完全に空けなければならない。右端の状態なら、F1を下に移動(F1↓↓)しMの右辺を空ければ、次にMを右に移動(M→)できる。そういう感じで、Mを順次に移動していけばいい。
87手の攻略法を示しておく。
左端から右端まで、54手である。図の下に移動系列が書いてある。
以降は、ほぼ一直線に移動していけばいい。
移動系列の提示は省略した。なおMは、Sの軌跡を描いて脱出する(厳密にはSの鏡像、鏡像の操作を適用すればSの軌跡)。
ミノタウルスは牛のモンスターのはずだが、これは蛇のモンスターだったのか。
81手の攻略法も示しておく。ただし、移動系列の提示は省略。
一旦、Mを左右に振る。K3,K1がMの傍に来る。
Mを一気に2つ下げ、それからMを左右に振る。
K0,K1をMの傍に持って来る。後は自明。
Mが1つ下がった状態から始める問題と解法を示しておく。暇な時に携帯電話で遊ぶものだという。
20手までは、必然と思われる。
27手目が重要な分岐点。そこで間違えると73手の解法になる。
27手の地点まで到達すれば、後は間違いようがないと思われる。
以下は100円の箱入り娘(真ん中の図)。娘でもモンスターでもなく、「まいごのこねこ」。子猫が森で迷って泣いている。
この子猫をちゃんと家に帰してあげるのが問題。
おまけ。
パズルのおまけ。以下はダッドというパズル。
左端の図の配置から、Mを左下に移動するのが問題。しかし右端の図の配置にする問題と考えるとかなり面白い問題となる。まず、最初の配置と最後の配置が上下反転形となる。また、23手後の状態と38手後の状態が上下反転形となる。従って、23手後を目指すパズルと、23手後の状態を上下反転するパズルの2つに、最初の問題が分解できることになる。この点が、面白いといった理由である。
なお、問題の解答例は提示しないでおく。
後2つ問題を示しておく。どちらもかなり難しい。
この2つは、計算機で解いた。解答例は、まだ提示しないでおく。最短手数は示しておこう。
上の行の手数は、ここの約束に従う手数の数え方のもの。下は、携帯での数え方のもの。
解答例を示しておく。まず123手問題。
次に138手問題。