スズキは22日、エンジン始動スイッチから発火や発煙のおそれがあるとして、「アルト」「ワゴンR」のほかマツダにOEM(相手先ブランドによる生産)供給している「キャロル」も含む9車種、計187万2903台(1998年8月~2009年8月生産)の追加リコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。
この不具合でのリコールは2回目。1回目と合わせた対象は計199万8658台で、国内の自動車のリコールで過去最多になった。国交省によると、22日にリコールした車種では、04年以降に発煙するトラブルを67件確認。けが人はいないという。
国交省は同日、市場から積極的に不具合情報を集めず、リコール部門の責任者に発煙などの重要情報が伝わっていなかったとして、スズキに改善措置をとるように文書で指導した。1カ月後の報告を求めた。
スズキは3月、パトカー約2千台を含む計12万5755台を対象に1回目のリコールを実施。他車種にも広がる疑いがあったため、国交省は立ち入り検査(特別監査)を行い、対応の問題点を検証していた。オーストラリアなど海外にも約13万3千台を輸出しており、スズキは各国の法令に基づき対処する。
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スズキが22日に届け出た国内リコール対象車9車種は次の通り。
アルト▽Kei▽ワゴンR▽ツイン▽スイフト▽キャロル(マツダにOEM供給)▽ラピュタ(同)▽AZ―ワゴン(同)▽クルーズ(シボレーにOEM供給)
ワゴンR、スズキ、キャロル、シボレー、マツダ、リコール