違法な体験教育施設を運営し、入所した小学生に過剰な体罰を加え死亡させたとして起訴された40代の女に対し、控訴審で一審より重い判決が下った。光州高裁刑事1部(ソ・ギョンファン裁判長)は10日、児童虐待致死などの罪で起訴されたH被告(43)に対する控訴審で、懲役5年を言い渡すとともに、児童虐待治療プログラムを120時間受講するよう命じた。 H被告は一審では懲役3年6月を言い渡されていた。
高裁は判決理由について「 H被告は大人をばかにしたとの理由で、教育という目的を忘れ、12歳の被害者を鈍器や素手で倒れるまで殴ったほか、24時間もの間飲食物を与えなかった。児童を独立した人格を持つ者として尊重せず、目的達成のための手段、または八つ当たりの対象と見なしていた」と説明した。その上で「遺族は本件で大きな衝撃を受け、心に傷を負い、まだ遺族からの許しを得られていない点も考慮すれば、厳罰は避けられない」と述べた。
現行の児童虐待処罰法では、児童を虐待して死に至らしめた場合、無期または5年以上の懲役刑とするよう定めている。
H被告は2014年12月のある日の未明、夫と共同で運営していた全羅南道麗水市の生態芸術体験施設で、入所していた小学生の女児(12)に対し、3時間にわたって角材や素手で数十回殴打し死亡させたとして逮捕・起訴された。女児は体罰を受け倒れた後、宿舎に24時間ほど放置され、翌日発見されたときにはすでに死亡していた。女児は太ももや尻などがあざだらけになっており、死因は体内の出血多量だったという。
今回の判決が伝わるや、インターネットユーザーたちの批判が高まった。あるネットユーザーは「厳罰が避けられない」と言いながら、懲役5年を言い渡すなんて、あきれてものが言えない」と主張し、別のネットユーザーも「倒れるまで殴ったなんて、どれほど苦痛を受けたのだろうか。想像を絶する」と嘆いた。