「水爆」実験:対北制裁、「第2のベトナム化」を恐れる中国

中国外相「3大原則のどれも不可欠」

 韓国政府関係者は「中国側と発表内容を調整が難航した」と述べた。それだけ双方には食い違いが多かったことを示している。中国外務省は王外相の発言だけを紹介し、「中国が北朝鮮への圧力を行動で示してもらいたい」などとする尹長官の発言は一言も公表しなかった。

 亜洲大のキム・フンギュ教授は「朴槿恵(パク・クンヘ)政権は対中外交に力を入れたが、それが首脳間の個人的関係にとどまり、国家レベルの円滑な戦略的意思疎通にはつながっていない」と指摘した。韓中は2013年6月、韓国大統領府(青瓦台)国家安全保障室と中国の国務委員(外交担当)による対話ルート(高官級戦略対話)を設けたが、機能したのは13年11月の1回だけだ。

 現在中国は自国の反対を無視して核実験を強行した北朝鮮に対する不快感と並び、「中国責任論」を指摘する国際社会への不満が大きいとされる。国際社会が「中国の過ちで北朝鮮の核実験を防げなかったのだから、後続の対応も全て中国が責任を取れ」というムードを形成しているからだ。

 遼寧省社会科学院の呂超研究員は、中国紙・環球時報への寄稿で、「中国の対北朝鮮政策が失敗したという(米国の)主張には無理がある。米国が北朝鮮を敵対視し続けているため、北朝鮮の核問題は悪化の一途をたどった」と主張した。同紙は9日の社説でも、「中国はこれまで安保理の対北朝鮮制裁決議を誠実に履行し、その結果北・中関係は冷え込んだ」と書いた。

北京=アン・ヨンヒョン特派員 , 李竜洙(イ・ヨンス)記者
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