2016年1月12日15時34分
鹿児島市で2012年、女性に性的暴行を加えたとして強姦(ごうかん)罪に問われ、一審・鹿児島地裁で懲役4年の実刑判決を受けた男性被告(23)に対し、福岡高裁宮崎支部(岡田信裁判長)は12日、一審判決を破棄し、無罪を言い渡した。同支部は、女性の体内から検出された精液を鑑定。被告のものと異なるDNAが検出されていた。
男性は鹿児島市の路上で12年10月7日、女性を強姦したとして起訴された。しかし、逮捕後は一貫して「酒に酔っていて記憶がまったくない」と主張し、無罪を主張していた。
鹿児島県警は、女性の胸から唾液(だえき)のような付着物を、体内から精液を検出。鑑定の結果、胸の付着物は被告のDNA型と一致したが、精液は抽出されたDNAが微量で鑑定不能とされた。
14年2月の一審判決は、胸の付着物が被告のDNA型と一致したことや、現場近くの防犯カメラに被告が女性の手首をつかんで歩く姿が映っていたことなどを重視。DNA型鑑定ができなかった精液についても「事件直後に検出されたことは被告から暴行されたとする女性の供述を強く裏付けている」と判断し、懲役4年(求刑懲役7年)を言い渡した。
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朝日新聞社会部
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