「試食はたくさんの人に行き渡らせるべきだ」
☆ ☆ ☆
家族連れでにぎわう休日のスーパーマーケット。
ショッピングカートを人にぶつけないよう気をつけながら
果物、野菜、お豆腐、お魚と慎重に買い進む。
いよいよお肉売り場。
お肉が焼けるいい香りがして、三角巾のお姉さんがせっせとお肉を焼いている。
「きょうはお肉にしちゃおうかしら」
肉待ちスタンバイが通路をふさいでいるのは明らかで、
お姉さんのすぐ横には1組の親子が待機し、
少し離れたところでは別のファミリーが様子をうかがっている。
試食用のホットプレートは小さく、一度に調理できる量はごくわずか。
焼きあがったお肉はトレーに乗せられるやいなや、2家族によって平らげられた。
☆ ☆ ☆
お会計を終え、パン売り場の脇を通ってカートを戻しに行く。
通路がまたしても混雑している。
群衆の脇をすり抜けカートを片付け、
屋上の駐車場へ行くために同じ通路を引き返す。
すると …
少し前の混雑は嘘のように解消され、
そこにはパン屑だらけのカラの紙皿が残されていた。
☆ ☆ ☆
初詣に行く。
いつもやるように仲見世で豆菓子を試食した。
とてもおいしいと評判の豆菓子。
店員さんが試食品をせっせと補充している。
「たまには買わなきゃ」と思い2袋ゲット。
店内はごった返しているのに、まったく並ばずに買えた。
なんていうかー
「試食の品格」ってあるよね…
(•ө•)ノ
=おわり=