箱根駅伝8区区間賞の青学大・下田、母校後輩に青学流トレを伝授
今年の箱根駅伝の8区で区間賞を獲得し、青学大の連覇に貢献した下田裕太(2年)が11日、母校・加藤学園高を訪れた。陸上部の練習にも参加し、後輩たちに青学流トレーニング法を伝授。既に2月28日の東京マラソンにエントリー。箱根を沸かせた県期待のランナーが、初のフルマラソンに挑戦する。
箱根駅伝で青学大の完全Vに貢献した男が、地元に凱旋した。8区で区間歴代3位となる1時間4分21秒の激走を見せた下田が、この日は後輩のために一役買った。母校でコーチ役を務め、青学流の練習法を伝授。基礎トレーニングやストレッチなど、約2時間の“特別講義”を開いた。
大学で学んだ知識を伝え、自ら手本になりながら丁寧に教えた。「一人でも多く、いい選手が出てくれるといいですね」。真剣な表情で聞き入る後輩の姿は、逆に刺激にもなった。3000メートルのペース走では先頭に立って、生きた教材として大学トップの走りを披露した。
2年前の主将で、初の全国メンバーでもあった。本番では3区で区間35位。大学入学後も「同級生の中で、下から2、3番目だった」という男が、コツコツと努力を積み重ねて、区間賞を獲得するまでに成長。勝亦祐一監督(45)は「話し方もうまくなったね」と、目を細めた。
新チームは6日に始動しており、10日には小山町の成人式に出席した。来月の東京マラソンに出場するため、15日から強化合宿に突入する。「いいタイムを出そうとか、全く考えていない。どこまでいけるかわからないけど、経験することで自分にプラスになると思う」。一躍、大学長距離界のホープへと浮上した下田。最大の目標となる「箱根3連覇」へ向けて、本格的に動き出す。
◆下田 裕太(しもだ・ゆうた)1996年3月31日、駿東郡小山町生まれ。19歳。小山中時代はソフトテニス部で、陸上の駅伝も走った。加藤学園高から陸上部で本格的に始め、長距離選手に。169センチ、53・5キロ。家族は両親、姉、兄。