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 トヨタ自動車労働組合(組合員約6万8千人)は11日、2016年春闘で、賃金を底上げするベースアップ(ベア)を月3千円要求する方針を固めた。16年3月期に2兆円超の純利益を見込むトヨタだが、足元の物価はほぼ横ばいにとどまる。グループの部品メーカーとの賃金格差が広がる恐れもあるなか、前回春闘要求の半額に抑える。

 ベア要求は3年連続。「賃金制度改善分」として要求する。2月中旬に正式に決める。上部団体の自動車総連の「3千円以上」とする要求方針を踏まえた。

 トヨタ労組は前回春闘では6千円を要求し、今の要求方式になって過去最高額の組合員平均4千円の回答を得た。ただ、消費増税などによる物価上昇のなかで迎えた前回春闘とは違い、足元の物価は横ばいだ。