経済激動の2016年。どんな企業も生き残れる保証はない。変化に乗り遅れれば即死するのが、この時代の恐ろしさ。間違いなくこの3社にとっては、ヤバい年になる。
Xデーは3月31日
シャープのXデーが刻一刻と迫ってきた。
「デッドラインは3月31日。合計5100億円の協調融資の返済期限です。この日までに銀行団に再建策を提示してローン期間の延長をのんでもらえないと、日々の資金繰りにも窮しているシャープには返せる資金はない。いよいよデフォルト(債務不履行)へ、というわけです」(シャープ幹部OB)
市場関係者の間では、シャープの「倒産」に賭ける金融ゲームがすでに大盛り上がりとなっている。
「マーケットには『倒産危険度指数』と呼ばれているCDS値というものがあるが、シャープのそれが急上昇している。つまり、シャープが倒産するほうにベット(賭ける)する投資家が急増している。昨年末には、UBSやドイツ銀行がシャープ株を空売りしていた。
米大手格付け会社のスタンダード&プアーズ(S&P)でさえ、シャープの格付けを『投機的』に格下げした。S&Pは、『今後半年から1年程度の間に債務の再編が必要になり、債務履行が困難になる確率が少なくとも50%程度ある』と踏み込んで、警鐘まで鳴らしている」(大手証券会社の電機担当アナリスト)
それもそのはずで、シャープは直近の中間決算で、本業の儲けをしめす営業損益が250億円の大赤字。稼ぎ頭のはずの液晶事業がボロボロで、経営復活の道筋がまったく見えてこない。
そもそも、シャープは5月に発表した中期経営計画では100億円の黒字目標を掲げたばかり。髙橋興三社長は「不退転の決意で達成を目指す」と意気込んでいたが、結果は計画より300億円以上も下振れた。シャープ経営陣は、「半年先」もまったく読み切れない末期状況なのである。
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