消えていく「マネー」
一方で軍の浪費は続く。中央日報(電子版)によると、北朝鮮の無人機による攻撃を防ぐため、今年に入って韓国大統領府に新型レーダーが配備されたのだが、これはイスラエル製を輸入したものだった。
兵器の国産化は、実際に戦争となった場合に兵器を自前で製造することができる点で継戦能力に資するが、平時にも重要だ。国産化を止めれば兵器関連の技術開発は途絶え、世界の潮流から取り残される。製造業者は関連技術者の育成を放棄するだろう。そして、国内でお金をまわしてこそ生かされる経済効果も期待できない。輸入するだけでは「マネー」は海外へ消えていくのだ。世界の主要国が防衛装備の国産にこだわるのは理由がある。
壊すのはお手のもの
地上設置式レーダーすら作れない一方で、壊した話には事欠かない。韓国の通信社「聯合ニュース」(電子版)によると、韓国海軍の誇る最新鋭潜水艦「214級」の3隻に装備している欺瞞弾計54発が取り扱い不良のため海水で錆び付き、使用不能になっていたことが今年9月に明らかとなった。