もっとも、ウソまみれを説明するため王朝時代に遡る必要もなく、中国建国以降で十分ではないか。
支那事変初期の1937年、大日本帝國陸軍が中国人30万人を殺したと“南京大虐殺”をでっち上げた。南京の人口は当時20万人程度。中国人は「緻密なウソ」が苦手なようだ。1989年の《天安門事件》も然り。
2015年11月20日は胡耀邦・総書記生誕100周年だった。経済・政治改革を目指し、民主化運動にも理解が有った胡は失脚させられ、共産党の腐敗に抗議し1989年、憤死を遂げた。胡を悼み天安門広場に献花に訪れた学生・人民を、党指導部は「動乱」と決めつけ、人民解放軍の発砲などで殺戮する。
米政府は死者1万454人を含む死傷者4万人との情報を入手したが、共産党の発表は死者319人。少なく粉飾したつもりだろうが、民主主義国家で319人を殺せば政権崩壊につながる。《反腐敗運動》の美名の下、反対派を粛清している習氏にしても、一族・一派は汚れ、腐り果てている。中国社会で真実を見付ける努力はかくも難しい。