【巨人】内海、鬼の20種逆襲トレ!下半身強化で復活へ、分刻み8時間

2016年1月11日6時0分  スポーツ報知
  • 真剣な表情でトレーニング、ラグビーボールを使い下半身を鍛える内海
  • 宿泊先から自転車をこいで30分かけ球場へ
  • 綱引き。15メートルのひもに45キロの重りをつけ座った状態で引き寄せる

 巨人の内海哲也投手(33)が10日、完全復活へ超濃密な「二十種競技トレ」を敢行した。沖縄・那覇市内で山口、小山、宮国らとの自主トレを公開。自転車、バドミントン、ラグビーなどユニークなメニューも交ぜながら20個のメニューを消化し、8時間たっぷり汗を流した。昨季は左前腕部の炎症もあってわずか2勝。勝負のプロ13年目を猛練習でスタートさせ、巻き返す決意を示した。

 目まぐるしくメニューが変わった。笑いあり、もがき苦しむ表情あり。内海は休む間もなく20種目のトレーニングを消化した。分刻みで、あっという間の8時間。「沖縄に来て4日目。本当にいい練習ができています」。猛特訓の手応えを強調し、午後4時20分に球場を後にした。

 随所に工夫が見られた。宿泊先と球場の移動は30分かけて自転車のペダルをこいだ。到着後はゴルフボールのお手玉で目を鍛えてから、バドミントン。ロングティー打撃の後、外野に散らばる白球を1球ずつダッシュで回収し、往復160メートルを一人24本も走った。嫌でも自然と下半身が強化される地獄トレばかり。内海は「ただ走るより、細かい動きも鍛えられていい」と縦横無尽に駆け回った。

 締めは、スタッフも含めた5人制ラグビー対決。内海は「五郎丸ポーズ」からのキックで後輩を盛り上げ、30分間必死に走った。その後の体幹トレでは10種類の腹筋をこなした。一日を通して「二十種競技トレ」となる超過酷メニュー。「(例年の)グアムでは(暑すぎて)できない。質が数段、上がっている」。ラグビー選手は1試合で7、8キロ走るとされるが、それに匹敵するランニング量。場所を移した成果が出ている。

 ムードメーカーらしく明るい表情だったが、心には当然、危機感がある。笑って過ごせるオフではないのは内海が一番、分かっている。昨年は3月に左前腕部炎症で出遅れ、2勝止まり。それでも由伸監督は期待する選手にその名を挙げて、再生を待望する。「今年はやらないといけない気持ちが強い」と内海。昨季は両足や左もも裏をつって途中降板する場面があった。下半身強化こそオフの課題だ。秋季キャンプでは新指揮官からも「作り直した方がいいんじゃないか」と指摘を受けた。猛特訓は、復活にかける覚悟の表れだった。

 練習中には、激励に訪れた堤GMからキウイフルーツを贈られ、球団への恩返しも胸に誓った。昨秋は左肩痛でノースローだったが、60メートルのキャッチボールで回復もアピール。「不安や怖さはあるけど克服しないと。一歩ずつ前に進んでいきたい」。過酷メニューにも下を向かず、後輩を引っ張る大きな背中は、確かにこう語っていた。内海哲也はまだ、終わってはいない―と。(片岡 優帆)

 ◆内海、苦闘の2015年 菅野と開幕投手を争うも3月に左前腕部の炎症で離脱。初登板となった6月5日のソフトバンク戦(東京D)で両足をつり、4回途中を5失点でKOされて2軍落ち。2度目の登板となった7月29日のDeNA戦(京セラD)でも足をつって、7回途中3失点で降板し、2軍落ちした。8月にようやく初勝利を挙げたが、5登板で2勝1敗、防御率5・01に終わった。

 ◆巨人の先発ローテ事情 菅野、マイコラスは決定的。10月に右股関節の形成手術を受けた杉内は開幕絶望。残りの3、4枠を左投手では内海、ポレダ、田口、今村、右投手では大竹、小山、高木勇、桜井、平良らが激しく争う。

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