年末になれば、社会の各分野でその年の「10大ニュース」を発表する。科学界も同様だ。韓国科学技術団体総連合会(科総)は、2005年以来、毎年12月に「国内10大科学技術ニュース」を発表してきた。だが昨年末、科総が選んだ「10大科学技術ニュース」を、新聞紙上で見るのは容易でなかった。その理由は簡単だ。10大ニュースを発表したのが、よりによってクリスマス・イブの12月24日だったからだ。
翌25日のクリスマスが祝日のため、各紙の紙面は大幅に削減された。重要なニュースでない限り、新聞には掲載されにくい。科総の「10大科学技術ニュース選定委員会」もこのことを考慮し、火曜日の12月22日に選定結果を発表することにした。選定委員会に加わった科学担当記者たちの意見を反映した決定だった。ところが、実際の発表日は変更された。科総にその理由を尋ねたところ「内部の事情」という答えが返ってきた。
一部では「10大ニュースがメディアに流れるのを、あえて避けたのではないか」という声が出た。実際、科総が具体的な言及を避けた「内部の事情」を探ったところ、それはあまりにも衝撃的なものだった。科総のイ・ブソプ会長が「10大科学技術ニュース」の選定結果について報告を受けた際、未来創造科学部(省に相当)が昨年10月に大田市で開催した「世界科学サミット」が含まれていなかったとして、職員たちを激しく叱責したのだ。さらにイ会長は、10大ニュースのうち、新素材関連の二つのニュースを統合し、世界科学サミットを含めるべく、選定委員たちを説得するよう指示したという。まさに「ニュースの改ざん」を指示したというわけだ。当然ながら、選定委員たちは科総側の要求を受け入れなかった。だが、発表日を調整し、うやむやにしてしまったのではないかという声が上がった。