年末年始に読んだ本を今日もご紹介します。素敵な人生の先輩、97歳の吉沢久子さんが語られるいくつになっても人生を楽しむ極意。45歳の私が今受け取れる精一杯が今回の記事となりますが、この先、年を重ねるごとに新しい気づきを頂けるであろう一冊です。
読んだ本
読んだきっかけ
ここ最近、人生の先輩方の素敵な生き方に触れたい気持ちが強くなっています。「現在」を軸に「過去」に向いていた目線が180度くるりと回転して「未来」に向いた、そんな変化を感じていたところに、アマゾンで知ったのがこちらの本です。人生の大先輩である97歳の吉沢久子さん。お一人暮らしをされているとのことで、その暮らしぶり、生き方に興味を持ちました。
内容
タイトルからは推測しづらいですが、現在97歳で一人暮らしをされている吉沢久子さんの人生を賢く楽しむヒント集のようになっています。老後、高齢者の一人暮らし、、、明るいイメージはなかなか持ちづらいと思いきや、明るく前向きにイキイキと暮らしていらっしゃる吉沢さん。老いを受け入れながら暮らしを楽しんでいらっしゃる様子が伝わってきます。テンポのよい文章で読みやすいのですが、内容には重みがあります。吉沢久子さんのおっしゃる「ほんとうの贅沢」には、感謝、謙虚さ、好奇心、向上心、変化を受け入れる心、自分を律する姿勢、等々学ぶべき多くの要素が含まれています。
▼こちらの記事からも得るところがたくさんあります
キーワード
■ 自立
自立についていくつかの側面から書かれています。ほんとうの贅沢という本のタイトルにも繋がります。
■ ひとり暮らしという贅沢
世間一般の高齢者の一人暮らしに持つネガティブなイメージとは真逆。楽しいことも大変なことも受け入れてなお、一人暮らしは最高のわがままとおっしゃっています。
■ 人づきあいは腹八分でも多すぎる
ここちよい人間関係構築のための相手との距離感について書かれています。昨日UPした記事とも通じるものがあります。さらには「潔く断る」「相手を尊重する」などおつきあいのコツは心掛けたいものばかりでした。
■ 感謝
感謝して生きられることは自分を幸せにすること。
■ 自分を知る
自分を知り、必要のないことを切り捨て必要なことを選び取ることで生きやすくなる。ミニマリズムやシンプルライフ、断捨離のキモはここだと思います。
■ シンプルな言葉
シンプルな言葉ほど相手の心に響く。私もシンプルな言葉選びを心掛けたい。そのためにはやはり「自分を知る」ですね。
■ 生きることの単純化
今45歳の私ですが、10年前、20年前よりも随分と思考が整理されてラクなったと思います。年々さらに生きることがシンプルになると思うとこの先が楽しみです。からだはだんだんと思うようにならなくなりますが、心はどんどん自由に軽くなる、それこそが年を取ることの醍醐味なのかもしれません。
■ 不安の先取り
本田健さんの本でもありましたが、どれだけ先を思い悩んでくよくよしようと、今を真摯に生きる以外の現実的な解決方法はないのだと思います。
心に刺さった文章
1冊そのものがすべて心に響きました。そのほんの一部を引用します。
ひとり暮らしは私にとって、最高のわがままです。とても気楽で、贅沢な幸せだと私は思います。自分の生き方を自分で決める自由のあることが、幸せなのです。
私が人生にとってとても大切にしていることが「自分で決めることができる自由」です。それが自立だと感じています。結婚していたときも、シングルに戻った時も、会社勤めだったときも、フリーランスの今も、日本でも、オーストラリアでも、どんな環境においても選択の自由枠をできる限り広げたいと思っていました。それはたしかに贅沢なことですね。わがままをさせてもらっている分、やるべきことはきちんとする、という吉沢さんの姿勢に背筋が伸びました。自由=欲望のままに好き勝手、とは違います。
当たり前に生きて、人と出会い、別れて、自然とひとりになったのなら、それは「孤独」とは違います。
本当に孤独なのは、孤独を自分で引き寄せる人です。
孤独についての考察。「年を取って一人になったら寂しい」 とよく聞きます。でもいずれは独りになるのですよね。それが「孤独」だと捉えてしまうと、何かに依存する人生になってしまいそうです。自然なことと受け入れてひとりを楽しむ心構えをしておくことで人生は何倍にも輝きそうです。一方、多くの人に囲まれていても、若くても、孤独を自分で引き寄せている人っています。私もそういう時期があったと思いますし、この先そういう心境になってしまうかもしれません。本当の孤独にならないように、日頃から感謝や謙虚さを忘れないようにしたいと思いました。
「老後に大切なことは、その人の人生でもっとも確かに身につけたものを活かして、社会とのつながりを持ち続けること。『誰かの役に立っている』と思えることが、その人の生きがいになる」
こちらは吉沢さんのご主人の語られたこと。私が住むゴールドコーストはリッチなリタイアメントライフを送られる方も多いのですが、お金で買えるものに価値を見出す生活を送っているかたはどこか退屈で満たされていないように見えます。一方誰かの役に立つ喜びに価値を感じる生き方をしている方は資産の額に関わらずイキイキ輝いています。この違いを見たことは私自身にとって大きな学びとなりました。いくつになっても、むしろ年を重ねるごとに生きがいのあるなしで生き方が大きく変わります。色々なしがらみから解放された老後にその生きがいをどうやって見つけるか、は多くの方にとっての課題かと思います。「人のお役に立てる価値、人から求められる価値を自分の中に今から作っておくといい、リタイアしてから考えてもなかなかむずかしいよ」とメンターに以前言われたことがあります。今の仕事を通じて勉強を続けてきたことが、いずれどなたかの役に立ち、生きがいとなれば、こんな嬉しいことはないな、と思います。それは確実に目標達成のモチベーションの一部になっています。
人生の教科書
素晴らしいなと思う書籍はたくさんありますが、こちらの本は今後の生きる指針となりそうです。私は基本的にひとりが好きなので、「結婚」や「出産」になるとその自由がなくなる気がしたり、関わる人に対して無責任すぎるかな、と思いずっと躊躇してきました。でも、老後にこんな素敵な贅沢があるのかも、と思うと、今は誰かと歩む人生も悪くないな、と逆に思えてきました。未熟な考え方だとは承知していますが、流れに逆らわず、流れに乗って、もやっとしたらさらっと流して、生きて行きたいと思います。そして何より健康第一!美味しく食べて、働いて、すやすや眠ることを心掛けます(^^)
未来に漠然とした不安がある女性の心をふっと軽くしてくれる1冊かもしれません。
関連トラコミュ
▶ 輝いて生きる
▶ より良く今を生きるために。
▶ シニア女性 この指止まって♪
- 作者: 吉沢久子
- 出版社/メーカー: 株式会社あさ出版
- 発売日: 2015/02/08
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