【1月10日 AFP】シリアで紛争が始まる10年以上前から、モハマド・アブダラ(Mohammad Abdallah)さんは首都ダマスカス(Damascus)で、彫った木に真珠貝などをはめ込む工芸品を作り続けてきた。しかしシリアでは今、それらの工芸や機織りなど、美しい伝統文化が「絶滅」の危機にさらされている。紛争によりアブダラさんや多くの職人たちは、ダマスカス近郊の工房の閉鎖を余儀なくされ、労働力は不足し、材料の入手も困難になった。さらに、シリア・ポンドの切り下げにより、国内の消費者にとって、凝った細工の品は高嶺の花となってしまった。アブダラさんによると、30軒ほどあった真珠貝を使った工芸品の工房も、今は3軒に減ってしまったという。(c)AFP