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【追跡~ソウル発】
韓国“反日”検察の異常 「慰安婦」像に杭→日本人を名誉毀損で起訴
韓国検察は男性を事情聴取していないが、男性が自ら杭を置き、像について「売春婦の像」と口にしている画像をインターネットに公開したことなどを根拠に「犯行の事実は明白」として起訴したという。
また検察が動画で認定した行為には(1)男性が通行人に「像は撤去されなければならない」と呼びかけた(2)「像の設置に対して日本人が激怒していることを世界に知らしめて韓国の偽りを暴露し、日本の名誉を回復しなければならない」と動機を語った-などが含まれているという。
男性の行為を知った「慰安婦」が昨年9月、韓国検察に告訴状を提出。韓国側は直接日本に住む男性に呼び出しを通知した。
これについて日本側の司法関係者は「他国の主権下にある個人に直接捜査権を行使しようとする行為で、外交的にも国際常識的にも異常だ」としている。
男性はこの後、「ソウル地検側に出頭拒否の意思を示し、杭を送りつけた」(聯合ニュース)という。
今月17日に男性の起訴を伝えた韓国聯合ニュースは「(実刑判決の場合)日韓犯罪人引き渡し条約に基づいて引き渡しを求める可能性が大きい」と伝えた。
だが、日本側は「処罰の適用該当性に疑問があり、そもそも条約では自国民は引き渡しの対象外とできることになっている」(外交筋)と韓国検察の趣旨を疑問視。「今後、引き渡しをめぐって一悶着起こして新たな対日カードにするつもりではないか」とのうがった見方も出るなど、韓国検察の起訴が今後、日韓関係を大きく損なう新たな火種になる可能性もある。
「像」は大使館前の公道を管理する鍾路区役所の許可を受けていない違法設置物。さらに、外交公館に対する名誉の毀損だとして、日本政府は重ねて抗議している。
(ソウル 加藤達也)