時天空に恩返しを-。大相撲の初場所は今日10日、東京・両国国技館で初日を迎える。東京・墨田区の時津風部屋で稽古した西前頭12枚目の新入幕正代(24=時津風)は「悪性リンパ腫」の病が公表された十両時天空の付け人も務めていた。

 関取への昇進は「天空関に鍛えられたおかげ」という弟弟子が、闘病中の兄弟子へ土俵からエールを送る。両国国技館では前日恒例の土俵祭りが開かれた。

 初場所の健闘を祈って、お神酒を回した。番付順に並んだ時津風部屋の土俵上で、順に。正代は、豊ノ島から杯を受け取って口をつけた。その隣に、次に渡すべき時天空はいなかった。ただ「大丈夫でしょう、あの人なら」。ポジティブに言った。元気に戻ってくることを、心から願った。

 ◆正代直也(しょうだい・なおや)本名同じ。1991年(平3)11月5日、熊本県宇土市生まれ。小1で相撲を始める。熊本農高3年時に国体優勝。東農大2年時に学生横綱に輝き、3年時は全日本相撲選手権決勝で遠藤に敗れて2位。14年春場所初土俵。15年秋新十両、同九州で十両優勝。183センチ、159キロ。家族は両親と姉、弟。得意は右四つ、寄り。血液型A。