ためしてガッテン「緊急追跡ノロウイルス 新型対策&予防法SP」 2016.01.08


という事でどうやってきちんと着けているかという事が問題だったと。
ガッテンして頂けましたでしょうか?ガッテン!人々を恐怖のどん底に突き落とす…。
そ〜んなものあるわけが…。
ある日突然忍び寄り…。
ん?何?えっちょっと待って…。
猛烈な吐き気と止まらない激しい下痢。
これこそが呪い…?ではなく…な〜んだダジャレか。
…と思ったあなた。
笑い事じゃないんです!うわ〜こりゃ呪いレベルのつらさ!じつはノロウイルスの感染者はこの20年でなんと100倍以上に急増!更に…。
最近このウイルスにとんでもない事が起こったというんです。
新型ノロウイルスによる大きな流行が起きるおそれが高まったとして全国の自治体に注意を呼びかけました。
なんと劇的に進化した新型のウイルスがこの日本で発見されたんです。
そして今世界中へ瞬く間に広がっているんです。
何億人もの方々が感染するのではないかと心配しております。
あちゃ〜!こりゃ一大事!「ガッテン」ではノロウイルスを撃退するための最新研究を大追跡。
なんととっても身近なあの食べ物でやっつけられちゃうというんです。
それはすご〜い!今夜はノロウイルスの緊急対策です。

(小野志の輔)こんばんは。
「ためしてガッテン」のお時間がやってまいりました。
ノロウイルスでございますがちょっと見て頂きたいこの…。
こちらがノロウイルスです。
でこちらインフルエンザウイルス。
そうです。
(一同)え〜!
(坂下)そんなに!?えっ!なった事ないですか?ない。
ないよ。
さっきの街頭でたくさんの方がおっしゃってるのは当然じゃないっていうぐらいの…。
(坂下)ほんとです。
それじゃあこれをご覧頂きましょう。
じつはこの度視聴者の皆さんにノロウイルスへの疑問をお寄せ下さいと呼びかけたところ多かったものがこちらです。
ある日突然これが起こるんだそうですね。
(坂下)はい。
あっやっぱり突然?もうさっきのVTRみたいに子供が寝てて…いきなりですほんとに。
ええっ!?
(坂下)ブワーって。
(グッチ)分かりやすいな。
あまりの的確さに笑ってしまいますね。
(笑い声)そして「予防接種はないの?」という事についてまみちゃんご存じですか?薬は?そして「死ぬこともあるの?」。
(グッチ)う〜ん。
アメリカのデータですけど…ことさようにこれだけ知識がバラバラでそれでいながらいきなりこういう状態が起きて。
さあこのノロウイルスとうとう国内になんと新型が登場してしまったというニュースご存じでございましょうか。
ここで出現いたしました。
これが新型の…通称「カワサキ変異株」。
その名のとおり見つかったのは神奈川県川崎市。
去年3月その衝撃の事件は起きました。
先生大変です!川崎市内のとある医療機関で数人の子供たちが突然激しい吐き気と下痢を訴えました。
ノロウイルスに特有の症状です。
すぐに診断キットを使って検査。
ところが…。
結果はノロウイルスの反応なし。
原因は何なのか。
現場では全く判断できませんでした。
そこで詳しい検査を依頼されたのが…その時検査を担当した研究員の…松島さんが3か月をかけて世界中のウイルスの詳細なデータと照らし合わせました。
すると…これまで存在しなかった全く新しいノロウイルスである事が分かったのです。
これは非常に重大な事態。
直ちに国立感染症研究所にサンプルが持ち込まれ総力を挙げた研究が始まりました。
構造を細かく解析した結果更に驚きの事実が判明したのです。
これが新型ノロウイルスの構造。
じつは研究者たちも過去に経験した事がないほど大幅な変異を遂げていました。
ウイルスが人に感染する時には表面にある6種類の突起が関わっています。
なんとその全てが今までとは全く違う形に変化していました。
そのためこれまでの免疫はほとんど役に立たずいとも簡単に人に感染してしまうというのです。
(山瀬)え〜!まずニュースで…。
ニュースで見たんですけど詳しくは全然知らなかったです。
もうフルモデルチェンジっていうのがびっくり…。
今までの免疫がきかないんですもんね。
さてどうして川崎で発見されたのかを説明できそうなのでご覧下さい。
(坂下)え〜!過去の大流行を受けて…それによりますと川崎で新型ノロウイルスの発生が確認されたのが去年の3月なんです。
じつは前段階がありまして…。
2014年の1月ごろ中国南部の広東省と…江蘇省で新型と見られる集団感染が起きていました。
(坂下)え〜!あったんだ。
でここからですね…。
どうもですねここから感染した旅行者の人が日本に新型ノロウイルスを持ち込んだのではないかと考えられています。
ルート的にそういう事なんじゃないかと。
たまたま監視網に引っ掛かったのが川崎だった。
日本は川崎だけなんですか?今のところ。
じつは去年4月に…確認されています。
旅行者の人がさいたまや長野に来られたのかもしれません。
(グッチ)今旅行者が多いもんね。
そして…アメリカオーストラリアフランスイタリアオランダそしてニュージーランド更にはロシアで新型ウイルスの感染が確認されました。
さあこれを一体どうしたらいいのか。
そこでこちらご覧頂きましょう。
ノロウイルスという言葉を初めて聞いたのはいつごろ?こちらは過去の国内の急性腸炎患者から特定されたノロウイルスの検出数です。
大体患者数もこんな感じの傾向であろうと考えられます。
ここからグッと急増しております。
でもここで多分きっと何らかの対策をしたんでしょうね。
人間の方だって冗談じゃないよって。
これ以上伸びちゃいけないからといろいろと対策を講じたのかここで一回減っておりますけどまたこうやって伸びている。
また減る伸びる減る伸びるという事でなんと新型が登場したという事なんですが新型が登場したという事は旧型がここにいたわけです。
じつは…この旧型がどんな事かというのでノロウイルスを調べるためにものすごい実験が2002年に行われているんです。
アメリカで。
(坂下)えっ?どういう実験だと思われますか?え〜?う〜ん。
そうすると感染もしないわけですよね。
(笑い声)ご覧下さいここまでやってノロウイルスの事を徹底的に調べようとしたすごい実験がございます。
驚きますよ。
ノロウイルスの正体を明らかにするきっかけになったのはある一本の画期的な論文でした。
2002年アメリカの大学や研究機関が共同であるとんでもない大実験を行ったのです。
実験には性別年齢人種もさまざまなボランティアが集められました。
その数全部で77人。
この勇気あるメンバーによってその後の医学の歴史に残る試みが行われたのです。
な…なんとノロウイルスに汚染された水をあえて飲むというもの。
感染力の強さや感染しやすい人を見極めるための体を張った実験。
うわっ怖!でもそのおかげで貴重な新発見がた〜くさん!1つ目の発見は僅か10個ほどのウイルスでも激しい症状を引き起こす強〜い感染力があるという事。
更に2つ目の発見が研究者たちを驚かせました。
これほど強力なウイルスなのに何度実験を繰り返してもなぜか全く感染しない人がいたんです。
じつは私たちのある特徴によってウイルスの感染率が全く異なっていたんです。
一体どんな特徴だと思いますか?わ〜知りたい!すごい実験するもんですね。
勇気あるな〜!参加者…77名。
さあかかった人かからなかった人がいます。
飲んでも何ともなかった人。
(坂下)え〜?さあかかった人かからない人どんなもんでしょう千里子さん。
(坂下)かかった人70人ぐらいいるんじゃない?そんないないかな?やっぱり飲めばもう9割方かかってしまうだろうと。
はいまみちゃん。
全員飲めばやっぱりかかるだろうという事でございますが。
では…。
(グッチ)あれ?
(坂下)もっと少なかった。
(山瀬)すごい望み出てきた。
ね!何だろうこれ?さあかかったかからなかったこの境目は一体何でしょうか。
予想して頂きましょう。
(山瀬)えっ?やっぱり規則正しい生活をしてる人はかからない。
だから…その不規則でも何の不規則?睡眠不足の人。
(グッチ)要するに…
(笑い声)はいまみちゃんどうぞ。
(山瀬)え〜?でどっちがかかりやすくて…。
千里ちゃんかかってるから…
(笑い声)他にもこんなものがというのを。
例えば…。
出るかなと思ったのは喫煙の有無。
じつは…
(坂下)えっ何ですか何ですか?
(笑い声)えっそうなの?あなたもそうなんだ。
でも…そんな感じがするよ。
ちょっと待ってよ!ものすごい血色よい!
(笑い声)
(坂下)心配ですまみさんが。
向こうにそのお名前が書いたボードが用意されております。
(山瀬)当たっちゃった!
(グッチ)ウオーホッホッ!喜ぶとこじゃないなここは。
残念。
(坂下)え〜まみさん悲しい。
(山瀬)マジで?信じられませんね。
(山瀬)どうして?山瀬まみ様のデータを皆さんに持ってまいりました。
こんなに詳しく出さなくても…。
(山瀬)ほんとですよ。
生年月日とか別にいらないじゃん西暦。
(笑い声)何言ってるんですか生年月日いらないじゃないって言うけどここにある項目のどれかがと思って下さい。
小野さんと共通してなきゃ駄目なわけですよね。
そうだそうだ。
そうなんですよ。
(笑い声)小野さんにも失礼。
俺は事前にまみちゃんだと聞かされてはいたけどあなたもって聞かされてないから俺も今この先どう進行していいか分かんないんだ。
(笑い声)
(坂下)分かりました。
血液型。
さあ…やっと番組が前に進みそうです。
ノロウイルスが重視するのは一体どこか。
ここです。
ウイルスとの相性を決めていたものそれは…血液型なんです。
この実験ではO型の発症は60%。
A型の人は44%が発症しました。
そしてAB型ですが…。
(一同)えっ!?
(山瀬)いいな〜!
(坂下)ABゼロって本当ですか?つらい。
O型みんなに血あげられるのに。
(笑い声)ちなみに千里子さん何型?B型です。
グッチさんは?
(グッチ)Aです。
私もA型です。
さあAB型がかからない。
(一同)え〜?どうしてそのノロウイルスはAB型だけを嫌うのかというか近寄ろうとしないのか。
なぜか。
ご説明します。
それでは模型の登場です。
ノロウイルスは僅かな水分やほこりにくっついて口から私たちの体の中に入ってきます。
喉とか器官肺などには目もくれず途中で胃液の強〜い酸が待ち構えていますがそんなものは何のその。
目指すのは小腸です。
小腸の中はこちらで拡大して見てみましょう。
ノロウイルスが入ってきました。
でも小腸には厚い粘膜の壁が更にその周りを覆っていてそう簡単に侵入を許しません。
でもノロウイルスはこの粘膜の壁を突破して入っていってしまいました。
さあここで何をするか。
(坂下)増えた!ものすごい勢いで増殖を始めます。
僅か8時間ほどで…。
(坂下)え〜!数十万倍に増えます。
しかも小腸の壁を破壊しまくります。
そうすると小腸は食べ物を消化したり吸収したりする事ができなくなってしまうんです。
激しいおう吐や下痢はそのために起こります。
そして破壊しつくしたらばウイルスの増殖は止まります。
あとは排せつされていくだけなのでそこから体が少しずつ復調していきます。
え〜何日だろう?やっぱり…では続いて感染しなかったAB型。
この粘膜の壁を突破できずに小腸の壁の中に入れないというところです。
その理由ですよね。
はい。
その理由は…じつはここに隠されています。
小腸のその細胞の中に入っていくためにはカギが必要なんです。
じつは小腸の表面には秘密のカギ穴があるんです。
そのカギ穴の形は血液型で決まっているんです。
でAB型の人のカギ穴はAB型。
ですがノロウイルスが持っているカギは…。
あらO型のカギ。
これじゃあ開かないねといってる間にそのまま外へ排せつされていくんです。
正確にいうとじつはノロウイルスは…だからA型B型O型は感染したんです。
ですがAB型の人に感染しなかったのはこのノロウイルスがAB型のカギを持っていなかったから。
(坂下)まみさん!
(グッチ)うまいねえ。
(笑い声)
(坂下)まみさんやめて下さい。
ではお聞きします。
(山瀬)変じゃん。
(グッチ)話が違うじゃない。
なんでだろう?おかしいなノロウイルスじゃないのかな何だろう?AB型がかかりませんと言っていたのに千里子さんの息子さんはAB型でした。
じつは…ここに2003年の日本のある実態調査があります。
じつは2003年の1月北海道で集団感染が発生しました。
原因はノロウイルス。
あの2002年の発表があった直後です。
是非ABO式血液型との関係を突き止めようというのでアンケート調査が後日行われました。
するとこうなりました。
(坂下)あっほら!
(山瀬)やった〜!やった〜!「やった〜!」じゃない。
(グッチ)ちょっと待って下さい。
え〜っと…
(笑い声)A型の人は71%。
はいガッカリ。
B型の人65%O型の人64%そしてAB型も55%がかかってたんです。
という事はご覧頂きましょう。
ノロウイルスはこうやって増殖しながら結局のところ私たち人間たちと闘いながらずっと…
(山瀬)カギなかったらつくれそうだもん自分で。
あの2002年のアメリカの実験ですが使われたノロウイルスはじつは1990年代に大流行したウイルスだったんです。
ところがもう3年にはノロウイルスも見事に…。
進化してAB型もかかるようになっちゃったんです。
それまではかからなかったんですけど。
そうなってまいりますとこの変化こう来てこう来て新型の登場。
つまりはこのウイルスくんはここらあたりではカギがどうのこうのと言ってAB型なんて言っておりましたがだんだんだんだん増えてきて全血液型オーケーになってきた。
そのうちにもう斧を持ったり剣を持ったり…。
もう何型だろうとどんな扉だろうと「バーン!こじあけてやる!」というふうに変異したのではないかと見られています。
(坂下)そうか。
ですからこれまで自分は免疫力が高いと思っててあんまり病気にかからないと自信をお持ちだった方も今回は危ないかもしれません。
これから先もっとですよね。
もっとその武器を増やしていく事も考えられるから。
でもびっくりしました。
息子さんがAB型。
はい。
おかしい…私は最初のアメリカの段階でABがゼロって怪しいなと思ってたんですけどね。
(笑い声)鋭いですね。
(笑い声)川崎で発見されました新型今日本でどんどんどんどん増殖しておりますけどもそれはほんとに過去のデータが役に立たないぐらいの武器を持っているんだという事。
まずは新型について今分かる精いっぱいの事ガッテンして頂けましたでしょうか?ガッテン!はいありがとうございました。
さあもう一度ボードをご覧下さいませ。
このうわさはどうなんですか?「カキであたるの?」っていう。
何かご存じですか?カキはノロとなんかこう関係あるぞというような。
はい。
カキとノロウイルスの関係というのはほんとに何かあるのかどうなのかというのでこれもまた調べてみましたら面白い結果が出ました。
ご覧頂きましょう。
ノロウイルスの謎を解き明かすべくやって来たのは魚市場。
おいしそうな旬の魚介類が並んでますね。
おっあったあったカキだ。
うわっプリプリ!これはおいしそう。
冬はカキの身が厚くなって一番おいしくなるシーズン。
ん?おいしそうなカキに何やら真剣な表情。
じつはこの人…ノロウイルスがどのように人に感染するのか追跡調査を行っている人呼んで…長年の研究から最も重要なターゲットに選んだのがカキでした。
ああやっぱりそうなんだ。
実際に別の場所でとれたカキを詳しく調べると身のあちこちに濃縮されたノロウイルスの塊が詰まっていました。
もしやカキの中でウイルスが増殖したりしてるんですか?
(佐野)いえそうではなくてですねノロウイルスがカキの体内で増えるという事は全くなくて…。
あれれそうなんですか。
じつは調査の結果海水には1リットルあたり1個ほどのノロウイルスが漂っていたんです。
一方カキには海水中の汚れを取り込んで浄化してくれるありがた〜い能力があります。
ほら海水がみるみるきれいになっていくでしょう?でもこの時カキはノロウイルスも一緒に取り込んで濃縮してしまってたんです。
じゃあそもそもこのノロウイルスは一体どこから?まさか海の中にウイルスをばらまく謎の生物がいるとか?佐野さんはノロウイルスの出どころを丹念に調べました。
そこで分かってきたルートが川です。
え〜!川にはたくさんノロウイルスがいるんだ。
じゃあこのウイルスはどこから流れてくるの?川を遡って調査を続けたところ…。
あったのはなんと…ここに集まってきた水を調べてみると先生も驚きの結果が。
って事はここに集まってきたウイルスの出どころってもしや…。
さあそれでは分かりやすく先生にご説明頂きたいと思います。
浜松医療センター副院長で感染症内科長の矢野邦夫先生です。
お願いします。
こんにちは。
(拍手)カキが代表的に言われてるだけで基本的にはその二枚貝というんですか…?海水をよく吸い込んでろ過するようなものはやはりノロウイルスを持ってる可能性が高いと思います。
でもカキは被害者的な立場にあるんじゃないかでVTRが終わっておりましたが先生ちょっとご説明を下さい。
まず…ですがここで下水にウイルスが入り込みまして流れていくんですがそうするとですね下水処理場であちらこちらから下水が流れ込んでここで濃縮いたします。
そのまま海に入り込んで二枚貝がそれを吸い込んで濃縮いたしましてそれをですね皆さんが召し上がってそして腸の中でまた増殖してまた下水が汚染するという事でこの下水処理場が完備した事によってこういった事が加速されているという事になります。
(坂下)へえ〜!
(山瀬)なるほど。
(矢野)それで今一生懸命対応してるところだと思います。
(坂下)カキ食べちゃいますもんね。
(山瀬)大好きだもん。
心配ならば加熱のものがよろしいかと思います。
(坂下)いや食べます食べます。
(山瀬)生が好きなんです。
先生のお立場から言えば…そのとおりです。
じつは生食用の生ガキよりも加熱用の生ガキの加熱が不十分な事による感染の方が多いかと思います。
(一同)え〜!十分な加熱が必要と思います。
(グッチ)例えばですね…
(笑い声)いやだから…。
(坂下)何聞いてるんですかグッチさん。
ただあの…そうですね。
例えばこの下水なんですけども日本のような清潔な先進国に関しては感染症は減るんですね。
でもノロウイルスは問題となっているという事なんです。
そして最近飛行機等の交通の向上によって多くの人々が世界中を移動できますがノロウイルスに感染した方々も移動できる。
すなわち今回のような新型のノロウイルスが発生した時に新型のノロウイルスも世界中に短期間で流行する事ができるわけですね。
文明がどんどん発達すればするほどノロウイルスをどんどん私たちが増やしてきたという事の皮肉な…。
可能性ありますね。
先生カキの体内ではノロウイルスは増えないとさっきお伝えしたんですけどどうしてなんですか?じつはですね我々実験室の中でもノロウイルスを増殖させる事ができないんです。
(矢野)ですからなかなか今よくですねワクチンができないとかいい薬がないというのは実験室でもできないものでそれを利用した研究ができない。
それが事実であります。
(山瀬)えっ逆に…じゃあ先生薬はやっぱり今のところは…。
(矢野)ないです。
予防接種もない。
それで新型は何が怖いって事ですか?
(矢野)新型といってもですね…むやみに恐れる必要はないんですけれども多くの人たちが免疫を持っていないので今まで感染した事がないと思っている方でも感染するかもしれないというそういった恐怖はあります。
(坂下)なるほど。
ありがとうございました。
(拍手)ですから本当にカキのうわさはこのようないわゆる悪循環だったんだという事をガッテンして頂けましたでしょうか?ガッテン!それではいよいよ最後は予防感染に関する最新の状況でございます。
ご覧頂きましょう。
現在下水処理場ではさまざまな方法で殺菌をしています。
しかしノロウイルスの全ては取り除く事ができないんです。
一体なぜか?普通の細菌やウイルスは表面に膜があるためアルコールなどを使うと溶けて感染できなくなります。
一方ノロウイルスは非常に特殊でその膜がありません。
そのため一般的な消毒の効果がないんです。
にっくきノロウイルスをまとめて捕まえちゃおうという研究を行っているのが先ほど登場した北海道大学の佐野先生です。
下水からノロウイルスを取り除くための切り札がこちら。
じつはこれ先生が見つけた腸内細菌。
これにすごい能力がある事が分かったんです。
この菌なんとノロウイルスだけを見分けてくっつけちゃうというんです。
こんなふうに絡みつかせてしまえばもうこっちのもの。
先生おいしいカキを守るためにも早く下水処理場での実用化お願いしますね。
一方家庭でノロウイルスの感染を防ぐ方法も研究されています。
じつはあるものを使えば家庭でもノロウイルスを99%以上消毒できるっていうんです。
そんなすご〜い技術を発見したのは広島大学で病原体の消毒を研究している…しぶと〜いノロウイルス。
そこで先生は緑茶など人体に安全なものを使って消毒ができないか片っ端から試しました。
そしてついに見つけた素材がこちら。
実験の結果これがノロウイルスを99.9%以上破壊できる事を突き止めたんです。
その期待の新物質とは一体!?先生が取り出したのはなんと渋柿。
じつは柿に含まれるタンニンという成分がウイルスのたんぱく質に作用してがっちり固め感染できないようにしちゃうんです。
おお〜!渋柿のパワーってすご〜い!よ〜し人間も考えて立ち向かっておりますですよ。
渋柿だそうでございます。
できれば熟していない青いものがお勧めだそうです。
冷ましておろします。
そして搾るんです。
これが渋柿1個分の果汁です。
これに対して消毒用アルコール薬局で売ってるものですけど1:2の割合つまり3倍に薄めます。
そしてスプレーに入れてまな板にそのままシュッシュッと吹きかけたりそれから手にもこうやって。
だって渋柿のエキスだから全く…。
ネチャネチャもしません。
しませんね。
(山瀬)いいな。
でも…これはね道歩いてて人のうちの渋柿…。
(笑い声)
(坂下)泥棒ですそれ!
(グッチ)こういう出来上がったものは売ってないんですか?業務用では既に作られています。
あるんだ!そんなの早く家庭用やったら下水汚れないで済むのにね。
そうだよね。
(坂下)まみさんの言うとおり。
(笑い声)
(坂下)ほんとだ。
一番いい。
渋柿が手に入らないという場合にじつはですねこうした柿渋がホームセンターなどに売られています。
これ自体はじつは食用ではないので口には入れない所に使って下さい。
無臭のものを選んで下さいね。
においがあるものはものすごくにおいます。
先ほどと同じように使って下さい。
最後に先生に予防消毒そしてふだんの暮らし方教えて頂きましょう。
矢野先生お願いします。
(拍手)現在のノロウイルス対策というのを3項目教えて頂きます。
まず最初は…。
(矢野)まずノロウイルス対策として一番大事なのが「手洗い」なんです。
せっけんと流水による手洗いは直接はノロウイルスを殺菌しませんが手とか指についたウイルスを洗い流すという事で効果が期待できます。
トイレのあと食事の前これが非常に大切です。
次の項目「トイレの消毒」について使い方も含めてどういう事を?トイレは非常に重要な感染源になります。
便座これは重要なんですがその他に手がよく触る所例えばドアノブスイッチレバーここには確実にノロウイルスは付着してますのでそういう所を重点的に家庭用漂白剤で消毒するとよろしいかと思います。
この機会にこれも思い出しておいて下さい。
水洗トイレ使ったら必ず流しますがその際じつは便器の蓋を開けっ放しにしているとこんなふうに目に見えないくらいの細かいしぶきがじつは飛び散っています。
しかも流したあと最大90分間も空気中を舞っているという事が分かっています。
そう。
ず〜っと蓋ってなんでついてるんだろうってみんな言ってたんですけど蓋ってほんとにそのために…。
(笑い声)そして3つ目でございます。
どういう時にですか?おう吐します。
その時ですね細かい粒子が空気中に浮いていてそれをそのまま吸い込んで口に入ってしまいます。
あとトイレの清掃の時もトイレの中にウイルス浮いてますのでそのまま吸い込んでしまいますのでマスクが大切です。
(グッチ)質問があるんですけど。
はいどうぞ。
よくトイレで風でバーッとやるのあるじゃないですか。
あれは少し危険な時もあります。
例えばノロウイルスが付着していてそれが空気中に舞いますので…どうもありがとうございました。
(拍手)分かっているかぎりのノロウイルス対策そして新型についての心構え。
闘ってみようって思いました。
ノロに負けたくないんで。
僕料理しますんでねやっぱり手洗いは徹底的にやろうと思いますね。
これはまみちゃんも含めて。
(笑い声)ありがとうございました。
姿形を変えて毎回毎回新型になってまいりましたノロウイルス。
本当にどのような形で現れてくるか分かりませんのでくれぐれもご注意下さいませ。
それでは次回も「ためして…」。
「ガッテン」!ありがとうございました。
最後にノロウイルスの予防効果が期待されているうれしい食べ物をご紹介。
それは…皆さんの食卓に普通にあるもの。
じつは牛乳やチーズなどの…乳製品の中には「ラクトフェリン」という特殊なたんぱく質が含まれています。
ラクトフェリンは腸に入るとまるでバリアーのようにノロウイルスの侵入を防いでくれると考えられています。
ある研究によると毎日乳製品をとったグループでは感染率がなんと1/3以下に激減。
これに手洗いや消毒も加えてしっかりノロウイルスを撃退して下さいね!2016/01/08(金) 00:15〜00:58
NHK総合1・神戸
ためしてガッテン「緊急追跡ノロウイルス 新型対策&予防法SP」[解][字][デ][再]

激しいおう吐と下痢を伴うノロウイルス。新型が現れ患者が急増していますがノロの正体って知ってますか?いまノロが急増するホントの理由と最新対策をわかりやすくお伝え!

詳細情報
番組内容
ノロウイルス感染はこの20年で100倍に急増。川崎で見つかった新型はフルモデルチェンジしたウイルスで、より多くの感染が心配されています。急増の理由、1つ目はウイルスがすごいスピードで進化していること。2つ目は実は私たちの生活を便利にするあるシステムにありました。カキなどの貝類は被害者だったのです。そこで!99%撃退できる「消毒液」や感染率を下げる「食品」を大公開。この冬を安全に乗り切りましょう。
出演者
【ゲスト】グッチ裕三,坂下千里子,山瀬まみ,【司会】立川志の輔,小野文惠,【語り】生野文治

ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
情報/ワイドショー – グルメ・料理

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:9732(0x2604)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: