(あさ)ああドキドキする。
なぁうめ。
(うめ)へぇ。
うちふゆの思い人の事考えてたら何やドキドキしてたまらへんのだす。
へ?あっああ…どのようなお人ですやろなぁ。
・
(日野)どないなってんにゃ!若旦いうのはどこや?若旦は!?
(亀助)何なんだすか?いきなり店入ってきて。
店なんか知るか!あんたんとこの若旦さんに落とし前つけてもらいに来たんや!はぁ?落とし前?おう!
(榮三郎)わてやったらここだすけど。
はぁ〜あんさんどすか。
あんた随分若いけどふゆを嫁にするか妾にするかちゃんと考えてくれたはるんどっしゃろな?はぁ?何でわてがふゆを妾に?
(大声で)バレてますのやで!え?ふゆとここの若旦があいびきしてたんをこの山本様が見た言うてはりますのや!はぁ?
(山本)あ…ちゃいますちゃいます。
は?わてが見たのはこのお方やあらしまへん。
わてが見たのはあの顎の細い…。
(弥七)ああそれやったら新次郎さんの方だすわ。
はぁあの男はんか。
そういやスケベエな顔してはったわ。
・誰がスケベエやて?うちの旦那様がどないかしましたか?旦那様?はぁ〜あんたが嫁はんか。
へぇうちが加野屋の新次郎の嫁だす。
先日おいでの時もご挨拶致しましたのに覚えてはらへんのだすか?ほほ〜う。
さすが炭坑買うたっちゅう悪名高いおなごはんや。
生意気な。
嫁はんがこないやから旦那が女道楽に走ってしまうんやなぁ。
(大声で)はぁ?ああいや…あの!それは…。
どかんかい!おなごと話してる暇ないわ。
さっさと旦那とふゆここへ連れてこんかい!何だすて?・「朝の空を見上げて」・「今日という一日が」・「笑顔でいられるように」・「そっとお願いした」・「時には雨も降って」・「涙も溢れるけど」・「思い通りにならない日は」・「明日頑張ろう」・「ずっと見てる夢は」・「私がもう一人いて」・「やりたいこと好きなように」・「自由にできる夢」・「人生は紙飛行機」・「願い乗せて飛んで行くよ」・「風の中を力の限り」・「さあ心のままに」
(よの)え〜つまりその…山本様がふゆを通りで見かけてこっそりついていったらふゆとうちの新次郎がこない寄り添うてたてそない言わはるんですか?へぇそないだす。
(かの)はぁ〜ようようこっそり見るのが好きなお方だすなぁ。
なんぼふゆの事が好きやいうたかてな…。
(クマ)ちょっと気色悪いわ。
暇なんやろか。
シ〜!・
(山本)しかもそれだけやあらしまへん。
その若旦さんがポッといてへんようになった思たら次は番頭さんがトコトコやって来て今度はその番頭さんにもこないして泣きついてたんだす。
あれま!へ?
(小声で)ちゃ…ちゃいますて!そないやらしい事してた訳やあらしまへん!わてはそない尻の軽い女嫁にする気ぃあらしまへん。
山本様はなこの縁談は破談にするてそないおっしゃってはるんや!へ?この店はどないなってんにゃ!?嫁入り前の娘を寄ってたかって傷物にしよって!え?どないしてくれるんや!はぁそれは申し訳ない事で…。
もうよろしおます。
わてはもうここには用もあれへんのやよって帰らしてもらいますさかい。
や…山本様!待っとくれやす!亀助さん!いやあのその…ふゆさんが尻が軽いいうのはとんでもない誤解だす。
ほんまは全部わてが悪いんだす。
わてが全部仕組んだ事で…。
(ふゆ)違います!お父ちゃん。
新次郎様も番頭さんも何も悪い事なんかあらしまへん。
悪いのはうちなんだす。
堪忍だす!堪忍だすお父ちゃん!このアホが!
(一同)あっ!何しはりますのや!恥かかせよって!何の取り柄もないゆうのに男にこび売る事だけ覚えよって!これやからおなごはあかんにゃ!せっかく親が見つけてきた縁談をなんちゅう事してくれんにゃ。
この親不孝者が!
(大声で)やめとくなはれ!何でだす?何でこない乱暴な事しはりますのや!何やて?たたいても大声で罵っても人は心を改めたりはしまへん。
怖がるだけだす。
本気で思う心しか人の心には届かへんのだす!やかましいわ。
人の家の事口出しすな!このアホ…!
(大声で)やめんかい!やめとくなはれ。
ここはあんさんの家やあらしまへん。
加野屋の屋敷だす。
はぁ?あんさんもあんさんだす。
はぁ?何でいっぺんは嫁さんにしよ思たおなごがこないな事になってんのにぼ〜っと突っ立ってはんのだす?いやそれはそっちが悪いんで…。
あんさんが惚れたいうのはその程度の事なんか!?わてやったらなどないな事があっても惚れた女は必ず守ります!親にかて誰にかて決して手ぇなんか上げさせへん!そないな事言うたかて…。
男いうのはそういうもんだす!それぐらいの覚悟もあらへんのやったらな嫁取るなんてやめたらよろし!もう帰る!山本様!あんた!なんちゅう事言うねや!あんさんこそうちの店の者に何してますのや!もう金輪際ふゆには指一本触れんといとくれやす。
はぁ?わしは親やで!頭下げてるかよわいおなごに手ぇ上げるやなんてそないなもん親でも身内でも何でもあれへん!ふゆは…大事なわてらの身内だす。
どうか帰っとくれやす。
番頭さん。
けっ…。
誰が帰るか。
へ?ええかっこしよってこのアホ!亀助さん!大丈夫だすか?へぇ…今日のわては負けしまへんで!もうはいはい…やめなはれて!お〜っケンカやケンカや!こらこら何してますのや?旦那様ゆうたら今頃来はって!早止めとくなはれ。
はぁ?イテテッ!ああ…。
大丈夫だすか?おふゆちゃん堪忍な。
あんたのお父ちゃんにえらい事言うてしもた。
いいや。
これでよかったんだす。
破談になってよかった。
おおきに。
おふゆちゃん…。
そやけどもうここにもいてられしまへん。
へ?うちはあないにようしてもろたのに恩を仇で返すようなまねしてしまいました。
おあさ様にも奥様にもほんま申し訳あれへん事してしもて…。
おふゆちゃんせやけどな…。
いいや!番頭さんに頂いた言葉がこれからのうちの宝だす。
大事な身内やて言うてくれはったあの言葉があったらうちこれからどないなとこでもやっていけます。
ほんまおおきにありがとうございました。
よ…!よ…!よ?嫁になってくれへんか?わての…お嫁さんになっとくなはれ!わてはお面がええ訳やあれへんし家かて持ってへん。
そやけどあんたを思う気持ちだけは誰にも負けしまへん!わてと一緒になって下さい!そんな…うちなんかが…。
そやけどケンカも弱いわてやったら頼りないかも分かれへんけどなぁ…。
お…!お…。
お嫁さんにして下さい!へ?うち亀助さんのお嫁さんになりとおます。
おふゆちゃん…!ひゃ〜ドキドキや。
それやったらあのお嫁入り道具あのまま使てもええやろか?はぁそらよろしいなぁ。
あっ!オトトトトトッ!
こうして亀助とふゆの結婚が決まりました
(ツタ)おふゆちゃんがなぁ…。
手ぇ止まってんで。
ほらさっさと支度せんと間に合わへんで。
(一同)へぇ。
本日は皆様ご多忙中にもかかわらず亀助とふゆの婚礼にご列…。
はぁ…何やドキドキしてきた。
あさと新次郎は2人の祝言で初めて夫婦で仲人をする事になりました
ちゃんと言えるやろか?ちゃんと言えます。
そしてあの男も帰ってきました
(雁助)はぁ。
(かの)うめさん。
ふゆ支度でけたみたいだすわ。
へぇ。
2016/01/08(金) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 あさが来た(83)「新春、恋心のゆくえ」[解][字][デ][再]
ふゆ(清原果耶)の父が用意した縁談をめぐって加野屋は大騒動に。あさ(波瑠)の見守るなか、ふゆと亀助(三宅弘城)はついに…。
詳細情報
番組内容
ふゆ(清原果耶)の父、彦三郎(上杉祥三)がふゆの縁談相手を連れて血相を変えて加野屋にやってくる。ふゆと加野屋の店の者が街で仲良く一緒にいたのを見た縁談相手が怒って破談にすると言い出したからだった。怒った彦三郎と加野屋の人々は大騒ぎになって…。そして大騒ぎの中、亀助は…。騒動が落ち着いた後、ふゆと話していた亀助は、ついに…。ドキドキして見守る、あさと新次郎(玉木宏)は…。
出演者
【出演】波瑠,玉木宏,三宅弘城,山内圭哉,友近,桐山照史,清原果耶,上杉祥三,楠見薫,竹下健人,郷原慧,畦田ひとみ,風吹ジュン,【語り】杉浦圭子
原作・脚本
【作】大森美香
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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