新・牡丹と薔薇 #26【前世からの強い絆!?】 2016.01.08


(眞澄)帰ってきてよ。
私たちの家に帰ってきてちょうだい。
(眞澄)美輪子をこのままにはしておけないの。
あの子はあなたがいないと駄目になってしまうのよ?
(富貴子)美輪ちゃんが?あの子はあなたなしでは生きていけないの。
戻ってきてやってちょうだい。
(美輪子)あら。
ママ。
どうしたんです?ニコタマからこんなところへ。
お珍しい。
(世奈子)こちらの店にネイルアートのコーナーができたんですってね?ちょっと見せていただこうと思って。
(美輪子)ふーん。
そうですか。
いいですよ。
どうぞ。
(美輪子)どうです?ママ。
(平野)ねえ?似てるでしょ?亡くなったぼたんお嬢さんに。
(平野)そっくりでしょう?似てない。
似てないわよ。
どこが似てるのよ?あんな女。
とんでもない。
(平野)あら。
そうですか?
(美輪子)いかがです?ママもネイルアートをしてごらんになったら。
おかしいの。
ニコタマのママったらお姉ちゃまを見て目が点になってたわ。
(崑一)びっくりしたんだろ。
似てるところがあるからね。
フフフ。
私そんなに似てるんですか?亡くなった人に。
気にすることはないわよ。
性格は全然別だし。
あっ。
この子の手相を見たら私にそっくりなの。
(崑一)しかし似ていないこともない。
あなた。
だから富貴子がカワイイんでしょ?
(崑一)そりゃそうさ。
自分の子のように思ってるよ。
ありがとうございます。
パパ。
(崑一)ほらね。
こんなところがぼたんとそっくりじゃないか。
えっ?そうなんですか?お姉ちゃまはぼたんよ。
他の誰でもないわ。
いつもきちんと目配りしてくれてこうして4人で食事をするときは必ずみんなにワインを注いでくれたりお料理を小皿に取り分けてくれたり。
もうそのままよ。
嫌だわ。
おせっかいなところが似てるのかしら?でも私は私ですからね。
(崑一)そりゃそうさ。
ネイルアートとやらはどうなんだ?うまくいってんのかね?ええ。
おかげさまで。
評判がいいのよ。
お姉ちゃま。
まだ始めたばかりなのにもう口コミで訪ねてくるお客さまもいたりして。
そりゃいい。
パパも大いに宣伝しておこう。
とはいっても若い女性の知り合いはほとんどないしむくつけき野郎に勧めるわけにもいかないね。
バカねパパって。
野郎には必ず彼女とか奥さんがいるでしょ?そりゃそうだ。
ねえ?富貴子。
手相見せて。
えっ?あっ。
左手かしら?あら。
私と違って運命線が真っすぐに通ってるわ。
これが運命線?そうよ。
はっきりとした目標を持って自力で運をつかめるタイプ。
私なんかぐじゃぐじゃよ。
そうね。
運命線が親指の方に曲がってるわ。
家族に支えられて自立できないタイプですって。
(崑一)ぴったり当てはまるね。
美輪子に。
いいわよ。
お姉ちゃまが一緒にいてくれるから。
ねっ?ああ。
ぼたん。
幸せよ。
(清塚)あのう。
フー子さん?やっぱりフー子さん。
いやぁ。
富貴子さんだった。
まあ。
清塚さんね?うわ。
びっくりするじゃない。
もう。
(清塚)いやぁ。
見間違えるところだった。
本当にしばらくぶり。
ロビーにいたのね?私も気付かなかった。
もし時間があれば?ええ。
いいわよ。
ずいぶんすっきりしちゃったのね。
以前はひげもじゃでレゲエの親戚みたいな格好だったじゃない。
まるで別人だわ。
(清塚)フー子さんだってすごくあか抜けちゃって。
SOPHISTICATEDな美人になっちゃって。
いつアメリカから帰ったんだ?ことしの春よ。
(清塚)じゃあ4年間も向こうに?すごいね。
英語力をいっぱい身に付けて?まあほどほどだけど。
フー子さんが急にいなくなって後でアメリカに行ったって聞いて俺しばらくぽかんとしちゃったよ。
あのときは急に思い立って誰にも言わずに。
ごめんなさいね。
(清塚)あっ。
今ここで。
アニメ会社?
(清塚)仲間のアニメライターや監督たちと寄り集まって仕事してるんだよ。
あら。
小説書いてたんじゃなかったの?
(清塚)フー子さんがアメリカへ語学修業に行ったって聞いて俺もどっち付かずにふらふらしてちゃ駄目だと思ったんだよ。
それで小説はきっぱりと諦めてアニメの仕事一本に絞ってね。
そう。
そっちの方が向いてたのね?
(清塚)フー子さん。
結婚は?まだよ。
おっ。
空き家か。
それはよかった。
ネイルアートの仕事をしてるの。
今日はホテルに呼ばれて地方のお金持ちのマダムの爪にいっぱいデコレーションを載っけてきたの。
(清塚)ふーん。
昔から帽子作りなんかもしてて手先が器用だったからな。
あなた奥さんは?そんなものはおりません。
かい性がないから誰も寄りつかない。
ねえ?あのころの連中みんなどうしてるのかしら?ばらばらだよ。
ギバジは死んじゃったし。
えっ?マスターのギバさんが?どうして?
(清塚)交通事故だよ。
店閉めてバイクで帰ろうとしてたところを酔っぱらいの車にぶつけられて。
まあ。
ひどい。
ギバジが死んでそれからみんな集まって騒ぐこともなくなっちゃったんだな。
まあもともとスナックで知り合っただけの烏合の衆だしな。
そう。
さみしいわね。
しかしよく帰ってきた。
アイミスユー。
よかったわ。
あなたに会えて。
ありがとうございました。
(女性)ありがとうございます。
お待たせ。
(男性)終わった?
(女性)うん。
(男性)じゃあ行こっか?ねえ?ぼたん。
今夜のイブはどうする?あら。
いつの間に私がぼたんになったの?ねえ?ぼたん。
私の友達も呼んでここで夜通し騒いで飲みましょうよ。
美輪ちゃんの友達って。
ちょっとジェネレーションギャップがあるかも。
嫌ね。
大人ぶって。
あら。
私だわ。
はいもしもし。
あら。
昨日はどうも。
(清塚)急だけどクリスマスイブを一緒に過ごさないかと思って。
駄目?予定詰まってる?予定はあってないようなものだけど。
(清塚)じゃあ会おうよ。
どこで?
(清塚)昨日会ったホテルで7時に。
どう?OK。
いいわ。
じゃあ後でね。
誰なの?昔からの友達。
今夜は美輪ちゃん。
みんなと楽しくやってちょうだい。
ぼたんと一緒にイブを過ごしたかったのに。
またぼたんなんて言ってる。
彼女いない歴長いの?
(清塚)うーん。
出会いから親しくなるまでって結構時間がかかるもんな。
独身の女流漫画家なんて威張り散らしちゃってろくなのがいないしね。
忙しいのね仕事が。
まあね。
フー子さんは?私アメリカ人と結婚してたのよ。
えっ?ホント?ニューヨークで2年間。
でも色々あって別れたの。
そうなんだ。
ビビるでしょ?外国人とセックスした女って日本の男性はどん引きって人が多いわね。
あなたもそうじゃない?いや。
俺は…。
いや。
俺はそんなことはない。
そうかしら?幕末の開国以来の外国人コンプレックスじゃないか?日本人の方が強いと思うのにな。
何の話?嫌ね。
こんな話なんかしてるんじゃ私たちムードが出ないわね。
そんなことはないよ。
こうやってざっくばらんに物が言える関係って貴重なんだよ。
あっ。
そうだ。
これクリスマスプレゼント。
まあ。
いいの?私は何も用意してないのに。
昨日偶然会って今日はデート。
こんなとんとん拍子にいくなんて考えられないよ。
その記念にもと思ってね。
甘いものが入ってる。
ありがとう。
頂くわ。
これを機によろしくお願いします。
フー子さん。
何よ?改まって。
俺何となく地獄に仏感がある。
フー子さんと会って。
私もよ。
ほっとするわ。
あなたと一緒だと。
今夜は飲もうな?ええ。
飲みましょう。

(演奏)・
(鍵盤をたたく音)
(男性)どうしたの?つまんない。
(男性)美輪子。
うざい!
(一同)キャッ!?もう!
(男性)痛えよお前。
バカ野郎。
富貴子。
富貴子!ふん!何さ。
こんなもの!こんなものこんなもの!こんなもの!こんなもの!はい。
クリスマスは終わりました。
次は私たちの誕生日ね。
そうだったわね。
ことしもお姉ちゃまと一緒に誕生日を祝えるなんてうれしいわ。
えっ?「ことしも」って初めてじゃない。
美輪ちゃんと一緒の誕生祝いなんて。
あら。
毎年私たちは一緒に誕生祝いをしてるのよ。
いつもニコタマのマダム・ヨナでやっていたでしょ。
しゃくだけどことしもあの店でやりましょうよ。
変なの。
美輪ちゃんったら。
機嫌が悪いのかしら?大事なプレゼントの和菓子を私が酔っぱらって踏んづけちゃったからかしら?美輪ちゃんと一緒に頂こうと思ってたのに。
まだ根に持ってるの?その代わりと言っちゃ何だけど誕生日には私がお姉ちゃまにプレゼントするわ。
いいのよ別に。
すてきなものよ。
特別なプレゼント。
私にしかできないようなプレゼントなのよ。
何かしら?お姉ちゃま。
楽しみにしててね。
あさっての誕生日を。
うわー。
すてき。
パパ。
センス悪くないじゃない。
ぼたんのは?寸法は合ってるかしら?大丈夫のようね?ええ。
ありがとうございます。
パパ。
(崑一)うん。
気に入ったらいいんだけどね。
もったいないくらいです。
お母さんと一緒に選んだんだよ。
私にはとてもこんなものは手に余る。
やっぱりそっか。
(崑一)ほう。
(世奈子)私からのプレゼントよ。
(崑一)ありがとう。
それじゃ2人で。
消して消して。
うん。
ええ。
(崑一)ふーってふーってね。
(崑一)富貴子。
美輪子。
誕生日おめでとう。
おめでとう。
ねえ?ぼたん。
私からのプレゼントはもう少し待ってね。
いいのよ別に。
一目で気に入ると思うわ。
ぼたん。
(世奈子)ちょっとやめなさいよ。
美輪ちゃん。
ぼたんぼたんって。
こんな子ぼたんとは違うんだから。
あら。
そうかしら?冗談じゃないわよ。
何間違えてるのよ?
(崑一)まあいいじゃないか。
富貴子って名前は牡丹って意味なんだから。
紛らわしい。
(崑一)ぼたんの生まれ変わりみたいなもんなんだからね。
うん。
何が生まれ変わりよ?冗談じゃないわ。
ママを怒らせちゃったわね。
さっ食べましょ。
ええ…。
あっ。
来たわ。
ぼたんへのプレゼントが。

(ドアの開く音)
(崑一)うん?
(世奈子)あら。
綱輝さん。
プレゼントっていうから何かと思ったら。
(崑一)うん。
こっちよ。
ようこそ。
綱輝さん。
これが私の取って置きのプレゼントよ。
お姉ちゃま。
瀬尾綱輝さんです。
ぼたん。
ご挨拶して。
初めまして。
富貴子です。
(綱輝)えっ…。
富貴子さん?富貴子っていうけど彼女実はぼたんなのよ。
(綱輝)ぼたん!?そうよ。
あなたが婚約していたぼたんなの。
死んではいなかったのよ。
生きていたの。
(綱輝)えっ?えっ?あのぼたんが?まさかあのぼたんが?えっ?えっ?違うだろ?
(世奈子)やめなさい。
何て悪趣味なのよ。
綱輝さん。
あんたこの連中の言うことをまともに受け取っちゃ駄目よ。
(綱輝)いや。
しかし…。
ハハハ。
綱輝君。
そんな顔してないで。
座りなさい。
ほら。
ほらほら…。
早く。
こっちよ。
(崑一)座りなさい。
(綱輝)どうも。
(崑一)ほら。
やりたまえほら。
(綱輝)すいません。
(崑一)うん。
綱輝君が驚くのも無理ないよ。
容姿はちょっと似てるがね富貴子はこれの娘だ。
私と結婚する前に生まれた子なんだ。
そうなんですか。
だから綱輝さん。
ぼたんと同じ私のお姉ちゃまなの。
生まれた年月日もぼたんと同じなんだもの。
私にとっちゃぼたんそのものなのよ。
いや。
びっくりしました。
すいません。
どうも。
いえ。
綱輝さん。
あなたたちは前世から強い絆で結ばれ合っていたの。
誰が何と言ったって愛し合わなければいけないのよ。
美輪ちゃん。
失礼よそんなこと。
しかしそうやって2人で並んで座っているとやはり好一対だね。
そう思わないか?眞澄。
ええ。
何だか錯覚しそうで。
でしょ?本当によみの国からぼたんが帰ってきて綱輝さんと一緒に座ってるとしか思えない。
ねえ?2人の再会を祝福して乾杯しましょうよ。
(崑一)ああ。
そうだそうだ。
はい。
はい。
乾杯。
乾杯。
乾杯。
おめでとうございます。
(崑一)綱輝君。
ほら。
ぼうっとしてないで。
バカバカしい。
何てくだらない。
大丈夫ですか?あなた。
(崑一)いやいや。
楽しい誕生会だった。
ぼたんへのプレゼントが綱輝君か。
人を食ったことをするんだから。
美輪子は。
おかげですごく盛り上がったでしょ?私疲れちゃった。
そうね。
あなたは大変だったわね。
もう寝ます。
おやすみなさい。
ああ。
お姫さまたち。
おやすみ。
いい夢を見るんだよ。
やっぱり思ったとおりだったわ。
綱輝さんったらお姉ちゃまにすっかり魂を奪われて私が話し掛けても上の空で。
何だか私悪酔いしたみたい。
結構プレーボーイだっていうのに今夜の綱輝さん。
一目でお姉ちゃまに夢中になって。
そりゃそうだわ。
あれほど愛してやまなかった婚約者のぼたんと再び巡り合えたんだもの。
嵐のような愛にのみ込まれたんだわ。
美輪ちゃんったら。
オーバーな言い方ばかり。
真面目な話経済的にも彼は盤石よ。
今は人材会社から手を引いてるみたいだけどああ見えて親は東北の資産家だっていうし。
あなたたちうまくいくわよ。
ぼたん。
でも亡くなった婚約者とダブルイメージで見られても困るわ私。
ダブルイメージなんかじゃないわよ。
お姉ちゃま自身がぼたんなのよ。
そんなことばかり言うから悪酔いするんだわ。
いいわねお姉ちゃまたち。
美しく愛し合って。
私も恋人が欲しいな。
(メールの着信音)誰なの?ちょっと。
言っときますけどお姉ちゃまの恋人は綱輝さんだけよ。
他の人に目移りしちゃ絶対駄目よ。
私が許さないんだから。
2016/01/08(金) 13:25〜13:55
関西テレビ1
新・牡丹と薔薇 #26[字][デ]【前世からの強い絆!?】

美輪子(逢沢りな)らの熱望に負け、富貴子(黛英里佳)は小日向家で暮らし始める。美輪子は富貴子に亡きぼたん(黛英里佳:二役)と同じように振る舞うよう要求するが…

詳細情報
番組内容
 富貴子(黛英里佳)はぼたん(黛二役)の母親である世奈子(田中美奈子)と対面。富貴子が亡き娘と似ていると聞かされていた世奈子は、内心ではそれを認めながら、富貴子に嫌悪感を抱く。
 ある日のこと。富貴子は出かけた先で旧友の清塚(中山卓也)と再会する。久しぶりに気取らず話せる相手が現れ、富貴子の心も陽気に。後日、富貴子は清塚からクリスマス・イブの誘いを受け、快諾。
番組内容2
美輪子は富貴子とイブを過ごすつもりでいただけに、楽し気に出かける富貴子の様子を見て、怒りに震える。
 やがて富貴子と美輪子の誕生日が訪れる。美輪子は富貴子にとっておきのプレゼントがあると言って…。
出演者
吉田富貴子:黛英里佳 
小日向美輪子:逢沢りな 
牧原世奈子:田中美奈子 
小日向崑一:岡田浩暉 
浅黄萌子:山口いづみ 
瀬尾綱輝:片岡信和 
 ・ 
小日向眞澄:伊藤かずえ ほか
スタッフ
【企画】
横田誠(東海テレビ) 
【原作・脚本】
中島丈博 
【演出】
藤木靖之 
【音楽】
中川幸太郎 
【主題歌】
サラ・オレイン「涙のアリア」(ユニバーサルミュージック) 
【プロデュース】
西本淳一(東海テレビ) 
大久保直実(ビデオフォーカス) 
坪ノ内俊也(ビデオフォーカス) 
【制作著作】
ビデオフォーカス 
【制作】
東海テレビ
ご案内
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【公式サイトURL】
http://tokai−tv.com/botabara/ 
【公式ツイッター】
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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