ダウントン・アビー3 華麗なる英国貴族の館(7)「目撃」 2016.01.09


20世紀初頭イギリスの貴族クローリー家が住む館ダウントン・アビー
(コーラ)ああシビル。
嫌よそんな…。
三女シビルの突然の死に悲しみに暮れるダウントン。
夫のブランソンは屋敷を出て行こうとしていました
(イーディス)もう名前は決めたの?
(ブランソン)「シビル」と名付ける。
シビルはカトリックにします。
(ロバート)何!?
ダウントンの再建に乗り出したマシューは…
(マシュー)資産を守るためにずさんな運営を見直さなくては。
ずさんだと?
伯爵と意見が対立
サー・フィリップを尊重したのはその道の権威だからだ。
あなたは娘の命よりもそんなくだらないことを優先したのよ。
屋敷の中で孤立していく伯爵。
それを知った伯爵の母バイオレットは…
(バイオレット)この痛ましい悲劇を乗り越えて前に進むためには夫婦が力を合わせなくては。
(クラークソン)シビル様の死は避けられなかったと思います。
伯爵夫妻の仲を取り持ちます。
そんな時…
(アンナ)マレー弁護士から「判決は覆るだろう」と手紙が…。
夫がお屋敷に戻ってきます。
アンナの夫ベイツの朗報が届くのでした
いや本当にうれしいよ。
ハァ…。

(テーマ音楽)
(アンナ)ウフッ。
ウウフフッ。
フッ…よかった!
(ベイツ)ああ神に感謝だ。
君にも。

(アルフレッド)何を話せばいい?
(ヒューズ)何でもいいわ。
普通に接すればいいの。
(ジミー)だけどやっぱり刑務所の話はまずいでしょ?どうぞお気遣いなく。
おお!驚いた。
(カーソン)お帰りなさいベイツさん。
この日をどれだけ待ちわびていたか。
ありがとうございます。
(ヒューズ)ホントに長かったわ。
(モールズリー)さあコートを。
(ヒューズ)ああパットモアさんベイツさんに何か食べさせてあげて。
(パットモア)ああもちろんさ。
デイジーアイビー支度しな。
アイビーって?新入りよ。
トーマスまだ居たのか。
(トーマス・バロー)今は「バローさん」と呼ばれてる。
ええ。
おかげさまで忙しくしてますよ。
ああいろいろと変化があってね。
あなたの留守の間に。
シビル様の件はもう聞いているかね?
(ベイツ)ええ聞きました。
アンナに頼んで奥様には手紙を。
(パットモア)召し上がれ。
ありがとうパットモアさん。
我々にはないの?
(笑い声)
(デイジー)お帰りなさい。
ただいまデイジー。
(マシュー・クローリー)いい知らせ?
(イーディス・クローリー)例の雑誌の編集者からまた誘われたわ。
「ロンドンへ来ないか」って。
(マシュー)いいね。
ロザムンドおばさんに会えるし服も買える。
(ロバート・クローリー)「コラムを書いてくれ」とお前を説得するつもりだろう。
行ってこようかと思うの。
断るのも何だか悪いしロンドンは久しぶりだから。
お先に。
たきつけないでくれ。
いい話ですよ。
ジャービスをわざわざ呼んで話し合うらしいな。
僕はただ領地の管理人と計画を進めたいだけです。
あなたが賛成なら。
ほう。
私の意見を聞く耳を持っていたとはな。
(足音)
(ドアの開閉音)
(トム・ブランソン)君も僕みたいにここを逃げ出せば?ベイツ。
我が友よ。
戻っていたとは知らなかった。
明け方出所して。
お車をありがとうございます。
いいんだ。
それより住む場所は?前の部屋を使います。
何を言ってる。
ジャービスに言って新居を探させよう。
感謝します。
トーマスは?その件はきちんと対処する。
それより今はゆっくり休め。
ベッドで本でも読め。

(通行人)お行儀よくね。

(イザベル・クローリー)でも昼食会ではあなたも席を立たなかったのに。
(バイオレット・クローリー)あの時はコーラを慰める会だったからよ。
あの場でもめ事になったり言い争いになるのはふさわしくないと思ったの。
それじゃエセルにやり直すチャンスを与えるなと?人助けを批判する気はないけどよく考えた?エセルは村で悪名をはせているのよ。
そんなことないわ。
事実よ。
あなたはスキャンダルの種を屋敷へ持ち込んで私たち全員を巻き込んだのよ。
人は信念のために闘うべきだわ。
そのために哀れなエセルを武器として利用するおつもり?
(ドアを開ける音)ああエセル。
あなたのお料理が上達したと今ちょうど話していたの。
(エセル)必死に勉強してます。
働く女は技術を身につけないと。
でもいろんな技をお持ちでしょ?フン。
(コーラ)何の落ち度もないトーマスをどうやってクビにするの?ベイツが戻った今彼も従者でいられるとは思わんさ。
こういうことはカーソンに相談して。
(コーラ)かわいそうな子ね。
ブランソンからいつ出て行くか聞いたか?仕事も決まってないのに出て行けるわけないでしょ?彼と赤ん坊の面倒を見るのは私たちの義務よ。
シビルのためにも。
もう戻らないと。
ジャービスとの話し合いがある。
これからの予定は?特に決めてない。
旦那様からは「休め」と言われてる。
(モールズリー)君の方こそ何か仕事を探さないとな。
ベイツさんが戻ったんだから。
今夜村で「東への道」の上映会があるよ。
気の毒な女性が知恵と勇気でたくましく生きる話だ。
(オブライエン)あ〜ら私の人生みたいね。
(アルフレッド)リリアン・ギッシュが出てる。
(アイビー)大好き。
地元の使用人のために10時半からの回があるけど一緒にどう?ジミーも行く?正直つまんなそうだ。
男の人と2人きりじゃお母さんに怒られる。
その前に私が許しませんよ。
マッジかアリスも一緒に行くなら行ってもいいわ。
それ以外は駄目よ。
(アイビー)分かりました。
パットモアさんに聞いてみます。
寄り道はしないから。
(ジャービス)こうなると領地全体の見直しが必要になりますよ。
そのうえ区画を広げろとおっしゃるんですか?全部同時にやれと?でもいいですか。
もしこれから新しい機械や技術や運営方法を導入すれば間違いなく利益が出ます。
土地を農家に任せるんじゃなく我々が一括管理して。
住宅は何か別の使い道を…。
こんなものバカげてる。
ダウントンはこれまでの運営でうまくやってきたのだ。
我々は小作人をパートナーと思っている。
この関係をぶちこわす気か?まさか。
僕は…。
ひと言よろしいですか?クローリーさんあなたはここの暮らしに慣れてらっしゃらない。
何ですって!?そう食ってかかるな。
ジャービスの言ってることは事実だ。
僅か数か月前苦境に立たされたことをお忘れですか?あれは別に運営に問題があったわけではない。
投資に失敗して金を失ったのだ。
ええそうです。
だからもう奥様の持参金には頼れないということです。
ダウントンが生き残るためには採算が取れるよう運営しないと。
ハァ…。
そうか。
マシューの提案は検討せねばならんな。
ええそうですね。
伯爵。

(泣き声)なぜ私がロバートを説得するの?ロバートには賛成よ。
どうして?何かやることを見つけろとおっしゃったのはおばあ様よ。
「何か」とは奉仕活動とか水彩画とかそういったものよ。
あしたロンドンへ行って編集者と会うわ。
いい人だったら話を受けるつもり。
お父様に逆らうのは嫌だけどいつまでも惨めでいたくないの。
もうたくさんなのよ。
分かったわ。
今夜行って話してみましょう。
その代わりお願いがあるの。
エセル?どうしたの?村でちょっと嫌な思いをしただけです。
「嫌な思い」って?ベイクウェル夫人が私には売らないって。
ご主人もすごく感じが悪くて。
だったら店を変えましょう。
いいえ。
もう慣れてますから。
我慢は駄目よ。
(ドアを開ける音)今夜行けそう?映画の話かい?だったら半休はあげられないけど外出許可はあげたよ。
私も人がいいよね。
気をつけて行っといで。
ベシャメルソースにパセリやメースは入れないの?入れたよ。
ゆうべ前もって牛乳に入れて煮込んどいたの。
余計な口出しすんなよ。
何よ。
別に男が料理したっていいだろ。
世界の一流のコックは男だよ。
このヒョロナガ男が一流コックになれる?またアルフレッドに嫌みを言っているのかね?ジェームズ。
彼に恨みでもあるのか?今夜のメインはアルフレッドが運べ。
ジェームズはソースを運ぶんだ。
俺が第一下僕だ。
そうよね。
(デイジー)今の聞いた?先に入ったあなたが第一下僕でしょ?なんでこんな失礼な子と一緒に映画に行くの?もうチケット買っちゃったし。
(ドアを開ける音)
(メアリー・クローリー)そのまま。
フム。
洗礼式は?リポンのカトリック教会でやるよ。
黙ってやる気だったの?他のみんなは知りたがらないからね。
みんなにもお祝いするチャンスをあげて。
後見人になってほしい。
教派が違うのに?もう一人はカトリックだ。
兄に頼んだんだ。
村に泊まってもらう。
そんなの駄目。
うちへ呼んで。
粗野な男だよ。
あなたで慣れてるもの。

(アンナ)ホントの話?
(ベイツ)ああそうだよ。
妙な話もあるもんだろ?ウン。
ウソみたいだ。

(キスの音)ここへ戻ってこられたのがまだ信じられないよ。
ウン。
信じて。
どれが我が家だ?そうねチャークさんとトリップスさんは引っ越さないけどボウ夫人が村に住むと言ってたからそこに入れるかも。
私も身の振り方を考えないと。
従者に戻れるわ。
トーマスは解雇される。
「バローさん」だ。
バローでもハローでもいいけど彼は出て行かなきゃ。
「復讐は甘美」だ。
あいつ今にも皿を落としそうだ。
いいから気にしないで。
持ってって。
あんなでくの坊に俺が負けるなんて。
だよな。
こうなったら俺…。
まあ待て。
早まるんじゃない。
短気を起こしても状況が悪化するだけだぞ。

(オブライエン)あなたたち相性がいいわね。
どうかな。
あら本当のことよ。
ジミーはあなたが気になるみたい。
アルフレッドが言ってたわ。
あなたの話ばかりしてうんざりだって。
そんなの作り話さ。
うたぐり深いわね。

(イーディス)ええロンドンへ行くことにしたの。
(ジミー)よし。
ああちょっと待った。
こうしたほうが取りやすい。
早く!・
(マシュー)マレー弁護士を呼んだので相談してみましょう。
断りもなく勝手にマレーを呼びつけたのか?僕よりも彼の話なら説得力があるかと。
あらまあおいしそう。
フフッ。
オオッ!アアアッ!オオッ申し訳ございません。
いいのよ。
大騒ぎしないで。
片づけて。
新しいナプキンを頂戴。
俺がやる。
(バイオレット)そういえば村でイザベルの料理人を見かけたけど彼女泣いていたわ。
ええ。
ベイクウェル夫人に嫌がらせされて。
こんな狭い村なのに心の冷たい人がいて残念だわ。
冷たい人もいれば無神経な人もいます。
あしたは何時に出発?10時の列車に乗って向こうでお茶をするの。
止めないのか?止める理由がないわ。
母上お願いします。
みんなに道理を説いてやってください。
聞きたいわ。
女性は家庭に収まるべき?私は家庭に入るべきだと思うわ。
最終的にはね。
だけどそれまでにいろいろ経験を積むのも悪くないわ。
ああおばあ様ありがとう。
お薬を変えた?ウフフッ。
それにイーディスはいい年をして独身でしょ。
ウフフッ。
だから家庭に向いていないのかも。
(ため息)トムのこれからのことは決まったの?奥様には話したけどリバプールにいる兄の所で働こうかと思ってる。
うちへいらっしゃるのよね?ええ来ます。
何の用で?洗礼式よ。
ウン。
ジェームズは何をしたの?スプーンを端に置いたんだ。
わざととは言わないけど。
もちろんだよ。
よかれと思ってやったんだ。
アルフレッドに君の助けは要らないようだなジェームズ。
これからは余計な行動は慎みたまえ。
あらまだ居たの?アルフレッドにはもう映画に行く気などないだろう。
今日の失敗をじっくり考察したらどうだ?映画に行きますよ。
いいですか?フーン。
ああいいだろう。
許可を撤回する気はないがせっかく与えられた反省の機会を無駄にしたことを忘れるんじゃないぞ。
(ため息)少し厳しすぎるんじゃありません?私はただ学ぶ姿勢を忘れてほしくないだけだ。
それと叱るのが好きなんでしょ。
勝手にマレーを呼んだのはまずいわ。
でも責任を果たせと言ったのは君だぞ。
なのに今度は出しゃばるなって言うのか?そう思いどおりにはいかないよ。
いくわよ私なら。

(キスの音)どうかしたの?診察が必要かな?診察?きっと僕の方に問題があるのかも。
「子供は望めない」とも言われたし。
でもそれは間違いだったでしょ。
どうかな。
そんなに心配しないで。
何も問題ないわよ。
そうはっきりとは言い切れないよ。

(アルフレッド)話はよかったけどイギリス人の出てるイギリスの映画だったらもっとよかったな。
(アイビー)私はアメリカ人のほうが好き。
断然魅力的よ。
それじゃアイビー・クロウスなんかどう?リリアン・ギッシュよりよっぽど鮮烈だ。
アイビー・クロウスか。
同じ名前のスターがいるのって変な気分。
僕にはいないよ。
そうね。
でもパンを焦がした王様ならいる。
確かに。
できれば同じ失敗はしたくないな。
(2人の笑い声)みんなは?もう寝たよ。
映画に行った連中はまだ戻ってない。
料理をこぼしたのが俺だったら多分外出は許されなかった。
何が言いたい?カーソンさんに嫌われてる。
アルフレッドはお気に入りだ。
理不尽だよ。
俺は好きだよ。
唯一の味方だ。
そんなことないだろ。
(ライターの着火音)家族がいるだろ実家の。
いえ家族はいないんです。
親戚が何人かいるだけで。
ご両親は?死んだ。
父は戦争で母は病気でね。
兄弟はいないから俺1人。
天涯孤独です。
よく分かるよ。
何が?俺も孤独だから。
似た者同士だ。
お互い自信があるように振る舞っているが実際は違う。
とにかく心配するな。
アルフレッドを気に入っているのはカーソンさんくらいだ。
そうかな?何だか自分だけが「コントラ・ムンディ」って気がする。
まあラテン語?カーソンさんが感心するわよ。
無理無理魔法をかけないと。
アッ…。
おやすみ。
面白い子よね。
私の目は欺けないわ。
全部分かってるのよ。
勘違いだよ。
彼は女好きさ。
別にごまかさなくても。
何の話だよ!カッカしないで。
アルフレッドに聞いたんだもの。
ジミーが俺を好きだって話ならウソだ。
あらやだ。
余計なこと言ったかしら。
アッ…。
ウフン。
(アイビーの笑い声)
(アイビー)おかしな人ね。
(アルフレッド)ウフフッ。
ああ!アイビー。
君といられて幸せだ。
また一緒に出かけよう。
駄目よ。
妙な期待はしてほしくないの。
悪いけどジミーは君に興味ないよ。
傷つけたくないけど脈はない。
でも私に色目を使ってくる。
本当よ。
(扉を開ける音)やつの本心を知ったら諦める?彼の口から聞きたいわ。
ウフン。
ウン…。

(ドアの開閉音)
(アルフレッドの鼻歌)
(ドアの開閉音)
(ドアを開ける音)
(ノック)
(ドアを開ける音)
(アルフレッド)ジミー起きてる?話が…。
そんな…。
どけ!触んじゃねえこの野郎!おい誤解するなよ。
何も言うな。
頼む。
アルフレッドは気にするな。
彼が何を言おうと誰も信じない。
俺の部屋で何してるんだ!?君も言ってただろ。
俺たちの間には絆が…。
やめろ。
ふざけんな!出て行かないとぶっ飛ばすぞ。
余計なこと言うなよ!でもそれじゃ君が言ってたことは?知るか!何の話だ?とっとと出てけよ!
(ドアを閉める音)一体何の騒ぎだ!何でもありません。
ジミーああジェームズが悪い夢を見たんです。

(ドアを閉める音)アァ…。
ハァ…。
ハァ…。
(ため息)
(アンナ)何なの?何かあった?
(ヒューズ)ジェームズ。
どうかしたの?別に。
アルフレッド?バローさんに聞いて。
別に。
何も。
そうは見えないけど。
アイビー。
けさの君を見てるとかぶりつきたくなるな。
今何と言った?男なら美人を褒めるのは普通でしょ?朝食の席では非常識だ。
アッ…。
ねえどうしたの?あとで。
もし私が知っておくべきことがあるのなら今日中に報告したまえ。

(イーディス)とても魅力的な職場ですね。
(グレッグソン)いいお返事を期待してもいいですか?よく考えてみます。
じっくりと。
その前に一度あなたに会っておきたくて。
お父様が反対してるんでしょう?まあ子供の心配をするのは親の仕事でしょ?最近では貴族の物書きもいるんですよ。
化粧品やタバコの広告に出る人だっているくらいです。
このことを父が知ったら逆効果でしょうね。
ヘヘッ。
きっとこう言うに決まってるわ。
「逃げろ」って。
だったらぜひご自分の意思で決めてください。
そのこともよく考えてみます。
今日は日帰りですか?いいえ。
おばの家に泊まるんです。
「ザ・レディー」の編集部にも用事があって来たので。
まさか執筆を?いいえ。
そっちはただの祖母のお使いです。
あそこの編集部はコベント・ガーデンか。
だったらあしたルールズでお昼を食べましょう。
その時返事を聞かせてください。
いい返事ならお祝いだ。
ウウフッ。
ウン。
不安げな顔だなバロー。
アァ…。
君の処遇は考えてる。
むげにクビにはしない。
では決まりましたら教えてください。
どうするのが一番いいかカーソンとよく相談してみよう。
こうして見ると区画を別々に管理するのは効率が悪い。
でもジャービスは認めようとしないんだ。
とにかく父と仲たがいしないで。
それだけはお願い。
お父さんも僕の考えが正しいといつか分かってくれるはずだよ。
できればすぐだといいけど。
2人ともどうした?何をぼんやりしてるんだ?どうもしてません。
マレー弁護士とは昼食を取るの?いや午前中はヨークで来るのは午後になる。
夕食にはトムのお兄さんが見えるわ。
刺激的な一日になりそうね。
やれやれ。
トムはどう思う?マシューの言うとおりだ。
お金のある今なら小作人に立ち退き料を払えるし機会を逃せば共倒れだ。
マルクス主義者か。
あなたは社会主義に対する視野が狭すぎる。
君は拡大解釈しすぎに見えるが?まあまあおよしなさい。
ブランソンの革命熱が冷めてきたということであれば喜ばなきゃ。
「トム」よ。
農業の知識はあるのかしら?トム。
少しなら。
祖父が牧羊をしていたので。
何で変な目で見るんだよ?別に。
何事だ?こっそり何かしでかしたのか?僕は違います。
ウフン。
(コーラ)起きてるの?どうも眠れない。
どうしてだかな。
(ライトのスイッチを入れる音)私に黙ってマシューがマレーを呼んだことが納得できない。
「マシューを共同所有者にする」と宣言したのはあなたよ。
あれは口だけだったの?洗礼やイーディスの件でも私に反対か?ロバート。
お母様でさえイーディスの応援をしているわ。
あれには驚いたよ。
母のことだ。
何か裏がある。
そこまで策略家だと思う?ああ。
(ライトのスイッチを切る音)グレッグソンさんはいらっしゃる?
(ウェイター)はい。
もう来ないかと思いました。
アァ…ごめんなさい。
思ったより用事が長引いて。
用事とは?アァ家族の用事です。
祖母からの頼まれ事で。
家族が最優先ですか?アァやっぱり実家暮らしですから関わらないわけには。
お姉様の結婚式の写真を見ましたがお美しい方だ。
みんなおっしゃるわ。
あなたが独身で幸いです。
(ウェイター)メニューをどうぞ。
その話はやめて。
もしかしてロマンチックな秘密でもあるんですか?ロマンチックとはほど遠い。
少し前に結婚式で新郎に逃げられたの。
かなり悲惨でしょ?これはとんだ失礼を…。
別にいいんです。
みんながみんな私を哀れんでるわけじゃないと思うとホッとするわ。
だが執筆の依頼は断られそうだな。
アハハッ。
断らないで。
引き受けます。
私でいいとおっしゃるなら。
ああ。
(マレー)クローリーさんのおっしゃる「採算を取る必要がある」というお考えはお分かりですね?ああ。
だがそのために使用人や小作人を犠牲にするのは反対だ。
過去を手本にして徐々に改革していったらどうだ?だがいい手本とは言えません。
3代目伯爵は散財し4代目は亡くなられて貢献しただけ。
あなたの場合奥様の持参金がなければ没落していた。
君の意見を求めたがそこまで本音をぶちまけろとは言っていない。
聞くに堪えませんな。
ご辛抱ください。
スワイヤー氏の遺産で危機を乗り越えたけどやり方を変えなくては。
僕が言ってるのは投資の面です。
設備投資で生産性を上げ無駄をなくす。
無駄?ええ。
今までの運営は無駄が多すぎます。
やはり聞くに堪えん。
まあ待てジャービス。
私が耐えているのだぞ。
しかしもう限界です。
40年もこのお屋敷のために尽くしてきましたのにまるで不正行為をした罪人のように糾弾されるなんて。
そんな大げさな。
なあジャービス。
今の時代我々にも変化が必要なことは分かるだろう。
より穏便な方法を見つけたいのだ。
一緒に考えてくれ。
いえ辞めます。
推薦状を書いてください。
ああ分かった。
(マシュー)ジャービスさんあの…気に障るようなことを言ったのであればおわびします。
私は使い古しのホウキです。
そちらは新品。
せいぜい掃除に励んでください。
失礼します。
(足音)
(ドアを閉める音)
(足音)
(ノック)
(ドアを開ける音)カーソンさん。
いらして。
(笑い声)そちらは?ブランソンさんのお兄様です。
ブランソンさんをお呼びしましょうか?もうアルフレッドを行かせたわ。
あっ来ました。
キーラン。
何してるんだ?上に来て。
(キーラン)気が乗らないな。
飯ならここで食わせてもらう。
ですが家族みんなでお待ちしていましたのよ。
お部屋へご案内しますので着替えてはいかがです?よろしければ。
何に変身するんだ?カボチャか?
(笑い声)なあトミー。
ここで食おう。
みんないい連中だしいいだろ?自分は別格か?そうじゃないよ。
だけどせっかく義理の母が兄貴を招いてくれたんだ。
無礼は許さないぞ。
さっさと来い。
(席を立つ音)
(腕をたたく音)ウッウン。
(足音)分かってます。
「彼はお屋敷の恥だ」っていうつもりでしょ?いやヒューズさん。
今回は口をつぐもう。
奥様に対するブランソンさんの敬意は立派なものだった。
驚いたわ。
カーソンさんがブランソンさんを認めるなんてね。
奇跡ってあるのね。
どうだった?アァ…。
最悪だ。
ジャービスが辞めた。
えっ!?辞めたよ。
こうなったら彼抜きで何とかしないとな。
おいで。
もう支度しちゃったわ。
いいだろ。
ウン。
僕は正しいことをしてるって思ってる。
将来できるかもしれない僕らの子供のためにダウントンを守りたい。
それには君の支えが必要だ。
でもお父様のことも愛してるの。
存分に愛せばいいよ。
でも僕を信じて。

(キスの音)どう?これで納得した?もう一度納得させて。

(キスの音)それから「できるかも」なんて言い方はやめて。
子供はできる。
早く報告しなさい。
知ってたのにいつまでも黙っていたと分かればカーソンさんに何と思われるか?ジミーが言うべきだ。
彼は納得ずくで?いや僕が部屋に入るとトーマスにどなってた。
それはあなたに見られたからじゃない?演技かもしれないわ。
い〜い?アルフレッド。
カーソンさんは道理に外れたことを許さないわ。
真実を隠してたと知れたらあなたまで怒られる。
告発しなさい。
自分のためにも。
(足音)具体的にはどういうお仕事をしているんですか?自動車の改装だ。
車の修理です。
なるほど。
それでお住まいは?ガレージの上だよ。
近くに公園があるんだ。
まあすてきね。
この雰囲気懐かしいわ。
スコットランドからの旅行帰りに経験したの。
突然の吹雪で列車が止まってね。
商人向けのホテルに泊まった時の感じに似ているわ。
ウン。
それで洗礼式に出る人は?全員でしょ?おばあ様?ええブランソ…トムが望むなら。
光栄です。
あなたはどうです?流儀の分からない私が行ってもな。
ローマのミサに一度行ったことがあるがカトリックの儀式は体操みたいな動作が多くて。
ハハハッ。
フッフン。
(ブランソン)ぜひ来て頂きたいんです。
なぜだ?私が行ってどうなる?ほかでもないシビルが喜びます。
愛する父親に居てほしいはずです。
それでも断れる?そこまで言うなら出よう。
(マシュー)ロンドンはどうだった?
(イーディス)実はそのことでみんなに報告があるの。
今がいい機会よね。
みんな聞いて。
私ジャーナリストになるわ。
(マシュー)すごいな。
ここには田舎弁護士も整備士もいるんだからもう驚かないわ。
編集者の印象は?とてもすてきよ。
すてきな方。
それで告発する覚悟は?できたよ。
言わなきゃ。
そうよ。
あの男は神と人間の法に背いたんだから告発してその目で転落を見届けるのよ。
それはどういうこと?つまりうちの使用人の勤め先を雑誌で募集したって言うの?反対すると思って。
だからってあなたが同じ事をされたらどんな気分が?おばあ様はエセルのためを思ってやったことなのよ。
(イザベル)そんなのウソよ。
この人がエセルみたいな子を気遣う訳ないわ。
また共産党の新聞を読んでるの?ハァ?ビールはないのか?もうやめとけ。
もちろんビールもどこかにあるはずよ。
カーソン。
はい。
かしこまりました。
すぐにお持ちします。
あれじゃ今にダブリン市民の愛唱歌を歌いだすぞ。
トムがお兄さんを頼るのは誰のせい?シビルはトムがリバプールに行くのを望んでいなかったわ。
ああねえカーソン。
ヒューズさんを玄関ホールに呼んでくれる?かしこまりました。
ビールはただいまお持ちします。
ここもなかなか悪くないなフン。
(犬の鳴き声)なぜか知らんがバイオレット様が君をお呼びだ。
それじゃ断れないわね。
何してる?「下がっていい」と言われましたので。
カーソンさんお話が。
アァ…これを運ばねばならん。
よしそれじゃ一緒に来たまえ。
あなたはいつもエセルを心配していたわよね。
間違ってる?いいえ。
フム。
村にいるかぎりエセルは独りぼっちです。
でもバイオレット様のおっしゃるようによそで働き口が見つかれば…。
お料理だって上達したわ。
立派な推薦状だって持たせてあげられるでしょう。
私が許せないのは事前に何の相談もなかったことよ。
反対すると思ったわ。
あなたは現実を認めるのが苦手だから。
そんなことないわ。
断固抗議します。
アァ…クローリー夫人。
私の心が狭いと思われるでしょうが…。
まさか。
バイオレット様に賛成です。
新しい場所で出直した方がエセルはきっと幸せになれるでしょう。
まるで「緋文字」のようにここで罪を背負って生きるよりは。
「緋文字」ってなあに?小説よ。
ナサニエル・ホーソーンの。
まがまがしい響きね。
エセルと話します。
(足音)君の言ってることが理解できん。
トーマスが何をしたって?ハッキリ見たんです。
それでジェームズは?眠ってたと思います。
それで目が覚めて怒りだして…。
怒るのは当たり前だろう。
おばは「演技だろう」と言いますが僕にはどうも…そうは思えません。
まあ君のおばさんの見方はいつもひねくれているからな。
フーン。
いいかこの件は他言無用だ。
分かったな?使用人の部屋でもひと言も漏らすんじゃないぞ。
はい分かりました。
フーン。
世の中には驚くようなこともある。
だが大人らしく静かに受け止めるのだ。
(ドアを開ける音)すみませんボンヤリして。
いいのよ。
戻ったと言いに来ただけだから。
お茶はいかがです?結構よ。
もう寝るわ。
エセル。
今幸せ?それは…以前に比べれば幸せです。
実はね…。
いいの。
おやすみ。
ハァ…。
アアッ若い人はもう寝たのに長居してしまったわ。
車は玄関に。
ジャービスはいつ去るの?分かりません。
長年勤めてくれたのにこんな別れは不本意です。
そうね。
でも彼は先代に仕えてた。
あなたはジャービスにとって主人ではなかったのよ。
いずれにしろジャービスの後任を探さなくては。
もういるじゃないの。
と言うと?全ての問題を解決するためにはジャービスの後任をブランソンにすればいいのよ。
トムね。
ああそれに管理人として雇えばまた「ブランソン」と呼べるわ。
そんなのバカげていますよ。
そんなことないわ。
トムとマシューなら同年代だしうまくやっていけるわ。
だが農業の知識は?おじいさんは農家でしょ?小さな農家ですよ。
だけどジャービスよりは実践的な経験を積んでるわ。
よく考えて。
このままだと孫娘をガレージで育てることになるのよ。
あの酔っ払いの家の。
シビルのためにもお願い。
それには1ついえ2つ条件が。
まずマシューが同意すること。
するわ。
それから過ちだと気付いたら認めてもらいますよ。
ああそんなのたやすいことよ。
私に過ちなどないもの。
(ため息)言っておくがこれは犯罪行為だぞ。
でも実際は何もしてません。
だが邪魔が入らなければ期待はしていたんだろ。
期待することが罪ですか?生意気な口をたたくな。
本来ならムチ打ちだぞ。
ハァ…フム。
何か弁明は?私の話の中に間違っているところがあるかね?いいえありません。
弁明するとしたら…どう言えばいいか…。
俺は彼にひかれていました。
そして彼も同じだと思ったが違ってた。
どうしてそんな誤解をしたのかね?俺のような人間はかすかな合図を頼りに同じような人間を探しているんです。
君らのおぞましい世界の説明は要らん。
はい。
それで?君の話ではジェームズには何の落ち度もないと言うんだな?はいそうです。
ありません。
アァ…この件は検討する。
まずはジェームズの意向も聞かねばなるまい。
彼には警察に通報する権利もあるんだからな。
まあそこまではしないと思うが…。
本当に何もなかったと誓えるんだろうな?はいホントです。
よろしい。
下がれ。
(ドアを開ける音)
(ノック)バローさんが難しい顔をしていたけど?アァ…。
気にしなくていい。
人間とは実に奇妙なものだな。
これはまた随分深いことをおっしゃるわね。
詩人もあなたに教えを請えばいいのに。

(ブランソン)これは?
(イーディス)写真を撮りましょう。
(カメラマン)それでは皆さんお父さんを囲んで。
兄貴。
それじゃ母上はイザベルの隣に並んで。
いいですか?
(赤ん坊の声)
(コーラ)かわいいわ。
ここにシビルが居ないなんて…。
見ているわ。
分かるの。
私もあの子を感じたいわ。
もう少し寄って。
結構です。
僕が領地の管理人になってもいいんですか?シビルからの贈り物だと思ってくれ。
これは名案だよトム。
僕も大賛成だ。
(カメラマン)次はおじい様が赤ちゃんをだっこして。
これを頼む。
(カメラマン)ひいおばあ様もご一緒に。
ウン。
アァウウ。
(カメラマン)洗礼を授けたドミニク神父もご一緒に。

(ドミニク神父)ええ。
ウッウン。
(コーラ)どうしたの?あなた。
改宗されそうで怖いのかしら?クリケットチームはどんな感じ?何の問題もないだろう。
トーマスも居るしな。
彼辞めるんでしょう?別にそんな気は…。
でもここで彼を許せばあなたも同類だと思われるわよ。
私のめいに当たるローズの母親から「ローズを預かって」と頼まれたの。
ローズはねロンドンが嫌いなのよ。
バイオレットはうちの料理人をよそへやる気なの。
(ローズ)ウフフッ。
それはちょっと困りますね。
私とヒューズさんがあなたに推薦状を書いてあげるからそれを持って新天地で出直すこともできるわ。
2016/01/09(土) 02:15〜03:10
NHK総合1・神戸
ダウントン・アビー3 華麗なる英国貴族の館(7)「目撃」[二][字][デ][再]

20世紀初頭、貴族と使用人が繰り広げる愛憎劇を描いた大ヒット英国ドラマ、第3章。所領の運営でマシューとロバートが対立。ワナにはまったトーマスが破廉恥な行動を!

詳細情報
番組内容
マシューは所領の維持のために運営方法の大幅な改革を訴えるが、ロバートはこれまでのやり方を変えることに抵抗。イーディスはコラムの執筆を依頼してきている雑誌編集者グレッグソンにロンドンで会うことに。トムの娘シビルの洗礼のため、粗野なトムの兄キーランが伯爵家にやってくる。ベイツがついに釈放され、トーマスは失職の危機に。そんな中、オブライエンは、ジミーが好意を持っているとトーマスを唆す。
出演者
【出演】ヒュー・ボネヴィル…玉野井直樹,エリザベス・マクガヴァン…片貝薫,ミシェル・ドッカリー…甲斐田裕子,ローラ・カーマイケル…坂井恭子,ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ…うえだ星子ほか
原作・脚本
【脚本】ジュリアン・フェローズ
監督・演出
【演出】デビッド・エバンス
制作
〜イギリス カーニバル・フィルムズ/アメリカ マスターピース制作〜

ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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英語
サンプリングレート : 48kHz

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