「きょうの健康」今週のテーマは「睡眠の悩みこれで解決」です。
今日は風見しんごさんがご一緒です。
ようこそお越し下さいました。
ありがとうございます。
どうでしょう。
風見さんは睡眠ふだん十分とれていますか?たくさん寝るようには心がけている方なのでまあたっぷりとまでは言えないかもしれませんが自分自身はとれてる方だと思います。
今日はそういう事いろいろ一緒に学んで頂けたらと思います。
よろしくお願い致します。
お話は…精神科医の…睡眠のスペシャリストとして診療と研究に当たっておられます。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
風見さんは日中はあまり眠気があって困るとかそういう事はありませんですか?やはり睡眠時間が短いのが続くとやはり昼間ちょっと眠気が襲ってきて例えばセリフを覚えたりしなければいけない時もちょっとセリフの入りが悪かったりとかっていう事はありますね。
眠気の多くて困ってらっしゃる日本人というのはとても多くてその中でも原因として大きいのがその睡眠不足とそれからもう一つはその寝ようと思っても眠れない不眠症と。
この2つがやっぱり大きな原因だというふうにいわれています。
ラインナップご紹介しましょう。
今日は「朝型に切り替えよう」。
睡眠不足の対策です。
ではよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
まず最初に私たち日本人のですね眠りの実態というのがどうなのかご説明したいと思います。
70年代から2010年までの40年間の平日の睡眠時間を示してあります。
8時間近くあった睡眠がこの40年間の間に1時間弱も短くなってしまったと。
今度週末はこのように長く寝るようになっていると。
これはやっぱり睡眠不足が進んでるのでそれで帳尻合わせのために週末寝だめというか借金を返済してるというような状況です。
でもその週末のその流れも10年になってきてちょっと減ってきてしまっていると。
とにかく減る一方だという事なんですね。
先進国新興国含めて日本人は子どもから大人までほとんど世界最短の…。
最短ですか。
これは年代ごとの睡眠時間です。
この40代50代のまさにこう働き盛りの年代が睡眠時間がとても短くてこんな状況なので先ほどお話ししたように非常に眠気を訴えてる方が多くて日本人の10人に1人はかなり強い眠気で困ってらっしゃるという事で。
舞台をやってる時などは本当に睡眠不足が続くと出る場面じゃないのに出てしまったりとかですねありますね。
セリフだって…。
セリフないですね。
そこ出る場面じゃないのに出てしまいましたから。
もう舞台の上にね。
そしたら先輩の役者さんがアドリブで「おっちょっとそこで待ってろ」っていうアドリブでつないで下さったからよかったんですけれども。
睡眠不足という言い方をしてますけど大体どれぐらいの時間の事を考えたらいいんでしょうか。
これとても難しくてですねお一人お一人に必要な睡眠時間を正確に知るのはかなりやっかいな検査が必要なんですね。
しかも一人一人かなり違います。
ですから何時間何分寝ましょうという目標設定をみんなに通じる目標設定を設ける事はできないんですね。
でもざっくり言って日中にひどい眠気とかだるさとかそういうのが出ないという事がまず最低限の目標になります。
あとどうなんですか。
その睡眠不足に陥りやすいタイプといいましょうか。
大きく2つありまして一つはこれはちょっとなかなか解決できない問題なんですがもともと非常に睡眠時間長くなければいけない方がいらっしゃるんですね。
でも多くの方に結構問題となるのは夜型生活に入ってしまうと。
例えば左のこの女性なんかは12時前には自然に眠れると。
寝つけると。
一方で夜型のタイプの典型的な方というのは深夜になればなるほど目覚め感が強くなってくるんですね。
夜の12時くらいにすごく頭がさえてスマホの返事を一気に書いたりとか仕事を片づけたりとか。
結局2時3時にならないと自然な眠気が訪れないと。
朝起きる時間はやっぱり皆さんほぼ同じなのでどうしても睡眠時間が短くなってしまうと。
今理想は本当に朝型というのは自分自身もすごく感じてる事なんですがどうしてもやっぱり仕事の影響であったり日々の生活の習慣であったりでどうしても気が付くと「ああ今日も12時回ってる1時を回ってる」という事が。
そのような寝つきやすい時間帯が人により大きく違うのはですね視交叉上核という小さな細胞の塊が頭の中に左右1対ずつ1対あります。
これがいわゆる体内時計と呼ばれてるものでこの小さな細胞の塊から私たちのこの寝起きからホルモンとか自律神経とか全部のリズムを指令が出ている訳なんです。
実はこの体内時計の一日の長さが人によってだいぶ違うんですね。
24時間よりも短い人もいればそれよりもずっと長い人もいて個人差があってそれが朝型夜型につながって…。
一日の長さが。
はいそうです。
そうなんですか。
平均するとどのくらいだと思われますか?もう自分は誰しも24時間だと思っていたんですが。
24時間ジャストの人もおられますけれども平均するとですね24時間10分。
長い人だと20分とか30分とかかなり平均より長い方おられて例えば24時間20分の方なんていうとこれ20分遅れていくと何にも調整しなければ1週間でもう2時間以上遅れてしまって遅刻間違いなしという事になってしまいまして。
この毎日毎日20分を調整するというのが多くの人にはとても大変で悪戦苦闘したあげくに夜遅く寝て朝なんとか起きてるという夜型生活につながってってしまう訳なんですね。
逆にですね24時間よりも同じか若干短いくらいの人もいらっしゃるんです。
こういう方はですねあんまり苦労しないで毎日同じような時間に寝起きができると。
体内時計をリセットするという事はもうなかなか難しい事なんですよね。
この長さを変える事はできないんですが遅れていく時計を毎日時刻調整をするいい方法はございます。
ひと手間かかるけれども針を毎日こうちょっと10分ずつ戻すように…。
そうです。
遅れていくのを早めるんですね。
2つの鉄則というのがございましてこれまず第一にはですね朝の光をたっぷり浴びて頂くと。
もう一つはですね朝起きられない方にムチャぶりのようですけどひとまず頑張って早起きをして頂くと。
どうしてそのね朝の光をたっぷり浴びるとね朝型にできるのか。
この朝の光というのはこの夜型にずれていく時計を調整するための最大の援軍というか最も効果の強いものなんですね。
例えばですね7時に起きてる人のイメージ図です。
7時に起きてからですね…起きてから6時間か7時間くらい。
午後の2時過ぎくらいまでですね。
この間に光を浴びる。
特に太陽のような強い光を浴びれば浴びるほど翌日の体内時計が朝型の方に調整されるんですね。
しかもですねここに三角形になってますけれどもこの起きてから間もない時間帯に光を浴びる事ができれば非常に効率よく朝型に巻き戻してくれるという事なんです。
ですからできればですね天気のいい日なんかはベランダとか散歩に出たりとかそのような事でですね夜型で困っている場合には体内時計を強く巻き戻すという工夫をします。
曇った日でもですね外に出るととても強い光を浴びる事ができます。
でもやはり気候なんかのために外に出られない時はできるだけ窓際に行って…窓際に行って大事なのは正面外側の外の方を見るという事なんですね。
間接光でも外の方からまっすぐ入ってくる光が目の奥に届くので。
横向くとやはり目の奥の方まで光が入っていきにくいんですね。
背中も駄目なんですね。
背中とかは日焼けするだけで効果はないです。
こういうのは。
正面から太陽の光を受けるという事が一番。
目の中に。
目の中に受ける。
もちろん紫外線とか気を付けながらですけれども。
ところがその効果がですねだんだんこの昼過ぎに向かって落ちてってしまうと。
それが過ぎるとですね今度効果が逆転をしてしまいます。
ですから夕方から日没までの間ですねこのような時間帯も結構外回りの仕事とかしてる方もおられると思うんですがこういう時にばっかり光を浴びてると逆に夜型の方にしてしまうという事が分かってるのでお昼過ぎを挟んでですね同じ光といっても全く効果が逆になってしまうんですね。
自分も時々ジョギングをしたりとかするんですが夕方とかやっぱり日中をちょっと過ぎた辺りからジョギングに出かける事が多かったです。
朝があまり…午前中の光は浴びておられませんか?ジョギングは午後に…。
午後ですか。
分かりました。
ここですね。
今自分朝型にしたいなと思いながらも夜型にする行動をしてたって事ですね。
そうです。
夜型の人は夜の方がジョギングしやすいんですけどもそこをこらえて朝にやって頂きたい。
あ〜そこだ。
そうなんだ。
日が沈みますね。
そうすると太陽の光ではない今度は室内ではね今度電気の下にいますよね。
これも結構無視できない効果がありまして太陽光に比べれば光の強さは弱くなってるんですけれども夜中に例えば大きな液晶画面を見てゲームに熱中してまばたきもせずにやってるとか。
4〜5時間もやってるなんていうとかなり夜型にやっぱり巻き戻してしまうと。
そういう事なんですね。
次の鉄則ですね。
2つ目ひとまず早起きをしてみると。
よく早寝早起きっていいますけれども早寝はですねこれできないんですね。
基本的人間の眠りのメカニズムとしてですね。
例えば自分だといつも夜の12時ぐらいに寝てたのを9時にじゃあ逆算したら9時に寝れば何時間寝れるから早起きできるぞと思ってまず早寝をしようと思うんですがなかなかできないんですよ。
だから早寝じゃなくてまず早起きをしてみるという。
早起きの方はですねちょっとつらいですけれども目覚ましなんかで少なくとも1〜2週間頑張るという事はできますので。
それでしっかり目を開けて苦しくてもできれば2時間程度その明るい光を浴びるという事をしてると時計がだんだんリセットされていって平均すると3週間くらいでかなり早起きが楽になってくると。
早起きのコツというのは何か…。
まずですね時刻をはっきり決めてそれを守ると。
例えば1時間程度早めなきゃいけないという時であればもう一気に早めて構わないと思います。
ただそれが苦しくて続けられそうもないという事であれば一旦30分早めて1週間2週間頑張ってから少し楽になってきたら次のまた30分早めると。
お休みの日に「ゆっくり今日は眠れるわ」。
そういう場合はどうなんでしょうか。
大丈夫ですと言いたいんですけど駄目です。
駄目ですか。
ええ。
寝坊するという事は朝光が目に入ってこないと。
もともと後ろの方にずれやすい方ですから実はたった2日間だけでも台なしになってしまう訳ですねそれまでの努力が。
ですからとにかく一度はとにかくまず目を開けると。
そのかわり2時間光をたっぷり浴びたあとにまだそれでもですね睡眠不足があって寝足りないと頭がぼんやりするという時にはそれから二度寝をして頂いても構いません。
苦しい時にはですね昼寝をうまく使うと効率のいい昼寝をとろうと思ったら一般的には30分程度にしておいた方がいいというふうにいわれてますね。
30分より長くなるとですね昼寝から覚めた時に頭がまたすっきりするまでに結構時間がかかってしまう。
確かにそうですねはい。
それからもう一つは深い眠りまでいってしまうと特に昼過ぎでも3時近くなってくるとその日の夜の眠りが今度は浅くなってしまうというのがありまして。
夜に響かず昼寝のあとにすっきり感を覚えたいという事であれば30分くらいで十分なんですね。
かえって目覚めやすいです。
改めて今日感想としてはいかがでいらっしゃいましたか?朝型なれるもんならなりたいという方たくさんいらっしゃると思うんですけど多分本当におっしゃったとおりいろいろ逆…間違ってやってた事っていうのたくさんあるなっていうのは今日はすごく感じました。
今日のポイントお願い致します。
たかが睡眠ですけれども毎日の生活習慣でため込んでってしまうものですので睡眠不足は。
特に夜型で寝不足に陥ってる方は今日のように光だとかそれから昼寝とかタダですのでこういうものをうまく活用して健康に優しい眠りの習慣を獲得して頂きたいなと思います。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
2016/01/09(土) 04:15〜04:30
NHK総合1・神戸
先どり きょうの健康「睡眠の悩み これで解決 朝型に切り替えよう」[解][字]
脳の体内時計が24時間より遅れる人は夜型の生活になりやすい。朝の光をたっぷり浴びれば体内時計は早くなる。早起きを2〜3週間続けると体のリズムも朝型に合ってくる。
詳細情報
番組内容
脳には1日の体のリズムを決める体内時計がある。それが24時間より遅れる人は、眠くなる時刻が毎日少しずつ遅くなり夜型の生活になりやすい。朝型に切り替えるには、朝の光をたっぷり浴びること。すると体内時計が早くなる。光は目に入らないと効果がない。また起床後6〜7時間たつと光の効果は逆転し、体内時計を遅くしてしまう。まず早起きしてみることが大切。最初眠くても2〜3週間で体が朝型のリズムに合ってくる。
出演者
【ゲスト】風見しんご,【講師】国立精神・神経医療研究センター部長…三島和夫,【キャスター】桜井洋子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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