(コナン)東西東西〜。
新年あけましておめでとうございます。
無事平成28年を迎えましたことはひとえに視聴者の皆々様のご愛顧の賜物とコナンファミリーを代表いたしまして心より御礼申し上げます。
さて本年は『名探偵コナン』が放送を開始してから20年のアニバーサリーイヤーでもございます。
20年の恩返しといたしましてスペシャル企画も多々ご用意してございます。
まずはその第一弾2週にわたりまする1時間スペシャル前後編をお楽しみいただきます。
そしてそれにふさわしい超超超スペシャルゲストはここに控えし…。
(海老蔵)市川海老蔵にござりまする〜。
それでは新春スペシャル前編をお楽しみ下さるよう…。
(2人)隅から隅までずずい〜とこいねがい上げ奉りまする〜。
ずっと抱いた想いを胸に二十歳を迎えて強く羽ばたく
絢爛豪華な歌舞伎の世界に伝説のお面が事件を呼び込む
たった1つの真実見抜く見た目は子供頭脳は大人
その名は名探偵コナン!
(元太)よ〜し!こっちだ光彦!
(光彦)ていっ!
(2人)うわっ…おいおい。
どこ蹴ってんだよ〜!
(元太)へたくそ〜!
(光彦)え〜今日イチバンのジャストミートですよ〜。
パスだろ〜パス!
(歩美)男の子ってどうしてボール遊びが好きなんだろ?
(灰原)さあ。
フン!えいっ!光彦!ノートラップボレー!
(光彦)いきますよ〜。
(光彦)うりゃ〜〜あっ!うっ…ハハハッ〜!裏切らないね〜。
(クラクション)ブレーキオイル。
(灰原)この先踏切よ。
ん…。
連絡頼む!
(灰原)わかってる。
(クラクション)
(ブレーキ音)バッカヤロー!えっ?《マズイ…》
(踏切警報器の音)
(クラクション)
(園子)ん?…あっ!えっ!?うっ…うっ!
(パトカーのサイレン)フッ…。
(千葉)・あきらかにブレーキに細工されているんですよ・
(細尾)それはわかるんだが私は今日は忙しいんだ。
(高木)ここではなんですから署の方でゆっくりお聞かせ頂けませんか?申し訳ないんだが本当に時間がないんだ。
トランクを開けてもいいですか?
(毛利小五郎)こらボウズ!
(毛利蘭)コナン君!ったく…なんて事をしたんだ!お前は〜!やめて…。
私の監督不行き届きでこんなことをしでかして大変申し訳ありません。
んん…。
人様に迷惑をかけずに生きて行くよう日々口をすっぱくして申しておるのですが…。
ま〜なんとも聞き分けのないガキ!あっいやいや…子供でしてあの〜許してくんない?何言ってるんです毛利さん。
えっ?だってコイツがスケボーで道に飛び出して車が事故ったって…。
違います。
私の車が暴走したのをこの子が止めてくれたんです。
えっそうなの?だって園子がちょうど見てたからって連絡があって…。
んん〜園子!園子どこ〜!?実はブレーキが利かなくなるよう細工されていたんですよ。
何?そりゃ殺人未遂だ。
すぐさま現状を保持して鑑識を呼ばないと。
で…今やってました。
あっそうね。
園子〜!よっ!ガキンチョお手柄〜。
も〜早合点なんだから!ウフフッ…だって〜ガキンチョが飛んでった後にガチャ〜ンじゃない。
てっきりこいつが本性出したのかと思っちゃった…ハハハッ!《どう思われてんだ…》鈴木社長のお嬢さん?ほ…細尾さん。
知り合いなの?あたしのパパが歌舞伎の大ファンで舞台の打ち上げで何度もお会いしたことがあるの。
歌舞伎界の人なんだ。
園子と歌舞伎って結びつかないけど…。
あたし何度も海老蔵さんとお食事したことがあるのよ!ウソ〜!マジ?海老蔵?うまいのかその寿司屋?《無知!》なに言ってんのお父さん!市川海老蔵さんのことでしょ!市川にある寿司屋?小五郎おじ様いい加減にして。
ん…。
小五郎さん。
あっ…ん!?ひょっとして毛利小五郎さん…名探偵の?ハイ。
私は名探偵の毛利小五郎ですが…何か?奇遇です。
実は海老蔵さんは毛利さんの大ファンなんですよ!フッ…そうですか。
しかしそう言われても私はその寿司屋に行ったことないんですよ。
(高橋)ブレーキに?それは故障ということではなく…。
(細尾)今それを警察が調べてる。
後で顔を出すことになるだろうが…。
これを届けないことには。
(細尾)昨日の夜ガレージに最後にいたのはお前だろ?
(高橋)はい。
(細尾)その時何かおかしい事はなかったのか?
(高橋)と申しますと?
(細尾)怪しい人物がいたとかそういうことだ。
(高橋)あっいえ…いればわかりますし。
(細尾)フム…。
(藪崎)細尾さんお待ち致しておりました。
私の知り合いを連れて来たんですがよろしいですか?どうぞどうぞ。
頭取の藪崎と申します。
(園子)ハ〜イよろしく〜!頭取って銀行の?俳優全体を管理する人を歌舞伎では頭取って言うんです!《さすがお嬢様。
物知りで!》・あれ〜?これ数たんねぇな〜・・はいOKで〜す!・
(スタッフ)はい。
一度声くださ〜い!・あっすいませ〜ん…・
(海老蔵)そろいし〜ああめでた〜い。
フン!や〜ん・海老蔵さまだ・なんのお芝居?
(園子)歌舞伎十八番の『七つ面』っていう演目よ。
『七つ面』?1742年に二代目市川海老蔵が演じてるんだけどあまり上演されてなくて。
どんな話なの?近代だと明治26年と昭和58年。
そして7年前に海老蔵様が自ら演じられたの。
場所は吉田少将の館。
面打師の元興寺赤右衛門。
あっこれが海老蔵様の役ね。
…を桜姫が待ってんのよ。
桜姫って?その前に「あかえもん」って?
(園子)赤右衛門が到着して…。
答えろよ。
(園子)五つの箱から面を出してそれぞれの面に合わせて踊るの。
五つのお面って?
(園子)えっ?う〜んとあっあった。
尉の面塩吹の面般若の面姥の面最後が武悪の面これが悪の象徴ね。
でくめひら…ざえもん…まっとにかく敵ねそいつが吉田家の家宝を盗もうとした時武悪の面をかぶった赤右衛門が現れてえっなんとか左衛門が驚いて面の箱が閉じて開かないっとそういうわけ。
って書いてあんだね。
うるさいよガキンチョ。
とにかくすごいお芝居なんだ。
『七つ面』なのになんで箱は五つなんだ?はいおじ様もうるさいよ。
『七つ面』は難しいんですよ。
難しい?はい。
唯一の台本は江戸の時代に焼失したと聞いています。
その頃にコピーなんかあるわけないですから書き写されることもなく…。
では今日に伝わる話は…。
人から人へ伝えられたものですからオリジナルとは多少…。
いいじゃん面白ければ。
誰も初公演観てないでしょ?《江戸時代だかんな》そこで今回海老蔵さんが平成『七つ面』を作り上げようと。
頑張ってるんですねこれが。
イヤー!キャッ!噛み付いたりしませんから。
細尾さんお待ちしてましたよ。
海老蔵さん園子です!その子ってどの子?あの鈴木園子ですけど…。
ああ…あっあ〜。
ウソ〜。
遅れて申し訳ありません。
これですあちらで。
海老蔵様〜。
(海老蔵)みんなも集まってくれ。
園子…。
・これですか!・・二表の面…・・本物?・緊張しますね。
誰が開けますか?
(岩見)それは決まってます。
海老蔵さんが開けて下さい。
(シャッター音)
(金子)ちょっと待ってよアングル変えるから。
おい気をつけてくれよ。
(金子)はいはい。
(シャッター音)開けます。
(一同)お〜。
(シャッター音)・これが…・・ものすごくキレイです・・奇跡ですね・
(海老蔵)素晴らしい。
ハァ…。
この角度ですね。
《この二表の面って…》
(細尾)見る角度によって表情が変わるんですよ。
見事なモノですな。
この面は鎌倉時代に作られた物で作者はわかってないんですが1185年〜95年にかけて行われた東大寺大仏殿の復興工事の時に使われた材木と全く同じもので作られていたんです。
つまり大仏殿を作った時の余った材木で作った物なんです。
う〜ん木のDNAってあるんだ。
海外のコレクターに渡っていたのを社長が買い戻したんです。
いっいくらで買われたんですか?そりゃ億は…。
高橋。
金額なんてどうでもいい。
日本の文化財の海外流出は問題だからね。
(シャッター音)
(海老蔵)以前細尾さんに二表の面を見せてもらったことがあるんで…。
(シャッター音)今度お芝居で使わせてもらうことにしたんだ。
(シャッター音)演目は歌舞伎十八番『七つ面』ですよね。
海老蔵さんどうして『七つ面』をやろうと思ったの?コナン君!どうもすみません。
あっ私毛利蘭と申します。
調子よく自分を売り込むな。
お父さんは黙ってて。
コナン君?毛利蘭ちゃん?お父さん…うん…。
ということはあなたが毛利小五郎さんだ〜!海老蔵さんが大ファンというのでお連れしたんです。
いや〜嬉しいな〜!なっなんで…。
海老蔵様がおじ様ファンなんて信じられない…。
よしよし。
(海老蔵)私は大のミステリーファンなんですよ。
ロンドン公演に行った時も空いた時間はベーカー街に入り浸ってました。
眠りの小五郎と言われるあなたの推理にはいつも敬服しています。
ハッハイ!みなさんに敬服されて困ってます。
《おっちゃん日本語おかしいぞ》コナン君。
えっ?キミのことも知ってるよ。
はい?怪盗キッドに勝利した時のことはハッキリ覚えてるよ。
君も将来名探偵だね。
わ〜なれるかな〜?さっきの質問。
なぜ『七つ面』を選んだかという。
はい。
人にはいろいろな面があるだろ?優しさ怒り嫉妬とかそれを表現してみたいんだ。
つまり人間のミステリーかな。
素敵ですそれ〜。
これから稽古場へ移動しますが毛利さんみなさんも行きませんか?あ〜私達はこれでおわっ…と!ぜひ!わ〜ったわかったから!蘭ねえちゃんおちちゃうよ。
(金子)へ〜おもしれ〜。
(シャッター音)ハァ…。
それではお預かりさせていただきます。
稽古場って別の建物なの?
(海老蔵)いやこの上同じ歌舞伎座の中さ。
ここです。
(園子)うわ!床ピッカピカ。
(海老蔵)おはようございます。
・おはようございます!・私はこれをロッカーに保管してきます。
(細尾)ああ頼みます。
おはようございます。
おはようございます。
今日はお客さんがいらしてるんですか?名探偵毛利小五郎さんだよ。
毛利小五郎ってあの眠りの小五郎?名探偵がどうしてここに?殺人事件ですか!?およしなさいただの見学ですよ。
(海老蔵)ここは俺の方を向いてから立ち上がろうか。
はいその後セリフで?
(海老蔵)うんしっかり立ってからね。
でここのセリフもう少し俺を脅して欲しいんだ。
今の優しいだろ?はい考えます。
歌舞伎のお話ってどんどん新しくなってるの?スターシステムって分かるかな?歌舞伎で一番は役者の芸と魅力を引き出すことなんだ。
より海老蔵さんならではの舞台にするために脚本も演出も全員で作っていくんだ。
いつも新鮮なんですね。
ピチピチ〜。
もちろん市川のお家芸を守りながらだよ。
(高橋)社長。
ん?
(シャッター音)役者の邪魔はするなよ。
(金子)トーシローじゃね〜よ。
おいおい今さらだろ〜。
ここまで首をつっこんだんだ。
ケチケチしないで教えろよ。
(高木)も〜いつもいつも。
僕の一存では教えられないでしょ。
(目暮)毛利君か。
(目暮)目暮だ。
あっけっけっ警部殿!今鑑識から届いた。
(目暮)車から出た指紋は数人分あるんだが。
えっいいんですか?
(目暮)やめるか?あっいえいえどうぞお続け下さい。
フンフン…やはりブレーキホースに。
故意に細工されたからには殺害目的…。
そう考えるのが自然だろう。
自宅の車庫を調べたい。
一緒にいるなら連れてきてくれないか。
了解!ボス。
あっ細尾さん警察からの連絡でご自宅でお話を伺いたいそうです。
(藪崎)早く病院へ!・大丈夫ですか?・岩見?どうしたんですか?急に苦しみだして…。
とにかく急いで病院へ。
(細尾)それがいい高橋ウチの車を使え。
(高橋)はっはい。
荷が重すぎたんじゃね〜の?いくら新進気鋭の劇作家って言っても『七つ面』を新作歌舞伎として作り直すのは無理だって。
岩見を選んだのは俺だ。
俺は彼の才能を信じてる。
そうですかすんません。
見ての通りです今日はここまでにしよう。
はいお疲れ様でした。
(海老蔵)コナン君。
ん?歌舞伎興味持ってくれた?うんすっごく興味津々!また来たいねコナン君。
うんまた来た〜い!海老蔵にいちゃんいいかな?アハハハ…かまわないよ。
また遊びにおいで。
(園子・蘭)アハ〜!《さっすが十一代目市川海老蔵器が違うわ》
(細尾)昨日の夜は会社で打ち合わせを済ませ帰宅しました。
(目暮)その時の車は同じ?
(細尾)はい。
運転は秘書の高橋でしたが。
明日は海老蔵さんの所に寄ってから会社に出る。
この車を使うからお前はワゴンの方を使え
(高橋)わかりました
(細尾)車で自宅に戻ったときは高橋が車内を清掃して帰るのが決まりなんです。
高橋さんはその後どれくらいここに?私は書斎にいたんで高橋がいつ帰ったかは分かりません。
挨拶はなしですか?監視カメラは?ここが入るカメラは…あそこですね。
(高木)録画されてますよね?
(細尾)もちろん。
(目暮)見せて頂けますか?
(細尾)どうぞこちらへ。
ハードに入ってますから全10台72時間分は残ってます。
コナン君!邪魔しちゃいけないから私達は帰りましょ。
《やっぱそうなるか…》はぁ…にしてもすっごい家よね。
住んでみたいなぁ。
お掃除大変だよ蘭ねえちゃん。
あ…そっかどうせ誰も手伝ってくれないだろうしね。
《コンビニか…あそこなら》あそこに住めるならお掃除はお手伝いさんだよね〜。
《ってまだ考えてたのかよ…》
(携帯のバイブ音)
(灰原)はい。
ええ起きてたけど。
そう思ったからかけてきたんでしょ。
ええ。
ええわかった。
調べとくわ。
大丈夫。
手ならいろいろ…。
ギャーギャー言わないで。
情報欲しいんでしょ?そんなのとっくよ。
このカメラマンってどうなの?うん。
わかった。
脚本家もね…。
朝までにスマホに送るわ。
え何言ってんの興味ないわ。
はいはいおやすみ。
なに着てこ…。
(藪崎)おはようさん。
あっ頭取おはようございます。
早いですね。
(藪崎)今日は朝から稽古だからね道具屋さんが入る前にいろいろとね。
(箕輪)ご苦労さまです。
(藪崎)なんだ!?
(箕輪)え?あ〜…。
どど…どうしたんですか?
(藪崎)ああ…ないんだ。
ここに入れておいた二表の面がなくなってる!
(配達員)ん?ああ〜!ああ〜!あ〜!!
(電話の着信音)ん〜…誰だよ?まったく…。
はい。
細尾さんどうしたんすかこんな早くに。
はい…何ですって!?わかりましたすぐ行きます!どうしたの?今の電話細尾さん?ああ…秘書の高橋さんが自殺した。
あ…毛利君。
私が来てもらったんです。
高橋さんがなんで自殺を?まだ自殺とは言い切れないんだが…。
失礼するぞ。
毛利さん。
聞いたぞ。
自殺とも言い切れんとは何かあんのか?
(高木)これです。
なんだ?この紐。
(高木)ラジエーターの電動ファンに巻きついててご覧のように切れてます。
これが?高橋さんの首に。
首…。
ひでぇな。
紐が切れなきゃこっちが…。
ここから運転席のヘッドレストを通して自分の首に巻きつけたんですね。
その先はハンドルに結びつけられてました。
なるほど。
エンジンをかけたら紐が巻き取られて首が絞まる。
よくスターターのスイッチを押せたな。
すぐに絞まるわけじゃなかったみたいです。
え?
(高木)ラジエーターの電動ファンはエンジンがかかってもすぐには動きません。
そうか。
冷却水の温度が上がってセンサーが反応するまで時間があるんだ。
はい。
特に今の季節は冷え込んでますから。
《ファンが回るまでには時間がかかる…。
なぜだ?なぜわざわざ…。
恐怖心からか?いや違う!》殺しだ!やっぱり。
自殺するのにタイムラグはいらねえだろ。
《時々意見合っちゃうんだよな》なにしろ死因を調べてからだ。
ヘタをすりゃ胃の中から変なものが出るかもしれねぇ。
(高木)絞殺以外ってことですか?《あのケース確か二表の面が入ってた…》あ?あ〜!いつからいた?いいつかな〜?毎度毎度子供が見るもんじゃねえだろ。
アハハハ。
ねえあのケースってお面が入ってた…。
聞いてんのかな?聞いてるって。
フン!《見間違いじゃねえ。
あのケース昨日頭取の藪崎さんが…》それではお預かりさせて頂きます《歌舞伎座だ…》
(ゆかり)同じ会社の人なんです!
(警官)今はダメなんです。
(ゆかり)でも…。
(警官)ご理解下さいお願いします。
(すすり泣く声)お姉さん。
大丈夫?
(ゆかり)大丈夫よ僕…。
(細尾)潮路君!社長!高橋さんほんとに…。
そう…うっ…。
ううう…うう…。
白鳥警部おはよう。
(白鳥)おおコナン君。
お面なくなったの?相変わらず情報早いな。
エヘヘ…。
どうしたの?おじさん指紋取られたんだよ。
疑われてんのかなぁ?それは違うよ。
この部屋に入った人はみんな取られるから。
この子の言う通り箕輪さん達以外の指紋が出れば捜査が進展するってわけです。
そうなんですか?今回は無理っぽいけどね。
出なかったの?ああ。
犯人はビニール製の手袋をしてたらしい。
トメさんが言うには革なら革の表面の凹凸が残るらしいんだ。
《ビニール製…普通に手に入るものか》お面はあの中に?
(白鳥)藪崎さんのロッカーさ。
今朝見つけたのも本人。
おじさんちょっと聞いていい?なんだい?《ここからあの通用口へ…》
(海老蔵)よっ!名探偵君!ん?海老蔵さん!?何か分かったかい?高橋君が…毛利さんは自殺じゃないと言ってるんだ…。
うん。
窃盗事件でおさまらずに殺人か…。
まだ決まったわけじゃないけど自殺なら車に残されたケースに二表の面がないのは変でしょ?
(海老蔵)そうだね。
高橋本人が盗んだならその中にないとね。
明らかに第三者が持ち去った…。
売りさばくためか個人的な趣味か…。
二表の面の価値を知る人物…。
頭取のロッカーにそれがあると知っている人間…。
意外と絞られるんじゃ?うん…。
(海老蔵)何か引っかかってるのかい?ロッカーの開け方はものすごく乱暴なのに他の鍵がきれいなんだ。
(海老蔵)他の鍵?うん。
箕輪さんが昨日の夜帰ったのが23時30分。
このビル全体のセキュリティがかかったのも表の鍵をかけたのと同じ時間。
カードを持ってる人は結構いるけどその先の鍵は箕輪さんを含めて受付の人たちだけしか持ってないってことは…。
(海老蔵)ピッキングの名人?そうなるよね。
最新のシリンダーは傷も付けず侵入してるのにあんな簡単なロッカーをバールでこじ開けるなんて。
なるほど…変な話だ。
ここの鍵を手に入れることができるやつか…。
防犯カメラの位置も知ってるらしいし。
えっそんなこともわかっちゃうの?そうか君はさっきまでそのルートを探っていたんだ。
うん。
この中ってカメラはあるんだよね。
さすがに皆さんの楽屋の方は厳重なんだけどエレベーターさえ使わなければロッカーのある部屋まで映らないで行けちゃったよ。
(海老蔵)それはね…そうなっちゃうかな。
なんせさ頭取たちの部屋に金目のものはないからなハハハ。
あこれわかる?
(海老蔵)ん?なんだいこの数字?「表のドアの暗証番号だ」って箕輪さんが言ってた。
朝あの部屋に落ちてたんだって。
(海老蔵)なんで警察の人に渡さないんだ。
毛利さんに調べてもらえるかな〜おじさん警察に疑われてるでしょ〜?疑わねえって。
真剣だったよ。
ん?裏見てごらん。
裏?前の公演の台本だ。
これ台本なんだ。
(海老蔵)いらない台本を切ってメモ用紙に使う。
作家の岩見がやっていた。
(海老蔵)ベルト。
あはい。
(海老蔵)行くぜバディ。
《バディ?》名探偵君はこのまま岩見を犯人候補筆頭とするかい?単独犯としてならノーです。
この事件のスタートは細尾さんの車のブレーキが何者かによって細工されてたところから。
次が秘書の高橋さん。
これも車に難しい細工をしてね。
それにあのロッカーの破壊に使用されたと思われている小型のバールが車載工具に入っているホイール用のレンチだとしたら…。
なるほど…。
車に詳しい犯人ってことだ。
運転免許を持ってない岩見さんの犯行とはちょっと考えにくいかな。
(海老蔵)岩見が免許持ってないなんていつ調べたんだい?あ…僕じゃなくって小五郎のおじさんが調べさせたみたい。
そんなこと言って〜。
実は毛利さんの陰で君が事件を解決してるんじゃないのか〜?
(海老蔵・コナン)アハハハ!《笑えね〜…》あなたのボディーガードを?車のブレーキを壊され私は殺されかけた。
そして今度は秘書の高橋が本当に殺された…。
まだ自殺の線が消えたわけじゃないんですがね。
あいつは自殺するような男じゃありませんよ!私がキツく叱っても次の日にはケロッとしているようなやつでしたから…。
私がまた狙われる可能性が…。
わかりました。
お引き受けしましょう。
ああ良かった!
(ノック)どうぞ。
(ゆかり)失礼します。
おっ!おはようございます社長。
連絡事項が2件。
私たった今社長のガードを任された…。
毛利小五郎さんですよね。
はい!名探偵やっております。
シャンプーは何をお使いで?外していただけますか。
すいません。
すぐ済みますから打ち合わせエリアでお待ち下さい。
どこから狙撃されるかわかりませんぞ!
(ゆかり)そんな腕の良い狙撃者がいたら紹介してくれます?え?冗談です。
ははぁ…あなたは?潮路ゆかりです。
経理を担当しています。
うん…。
俺のことを知っていた…潮路かおり…。
いいニオイだったなぁふふふ〜んうほ〜…クンクン。
(海老蔵)岩見が運ばれたのはここだ。
できれば周りに騒がれずに話が聞ければ…。
(海老蔵)どういうこと?海老蔵さん目立つでしょ?これでバレないだろ?絶対ダメ。
(海老蔵)そう?
(院内アナウンス)てらしま先生てらしま先生医局にお戻りください。
繰り返します。
てらしま先生医局に…。
《どうやってもオーラは消せないか…》この階?
(海老蔵)11号室。
(ガシャーン)
(春美)やめて岩見さん!ダメですって!誰か!誰か来て〜!岩見!何をしてる!お前は!うわっ!何のまねだ岩見!え…海老蔵さん…。
すいません…すいません…。
看護師さん大丈夫?うん。
もう〜大変な患者さんでまいったわ。
えっ?菊池先生。
(菊池)またか。
はい。
(海老蔵)俺が悪かったのかもしれないなぁ。
ん?あいつの才能を買って抜擢したんだ。
でもあいつにとって…それはプレッシャーだったのかもしれない…。
海老蔵さんここからは僕1人で調べるよ。
その心は?仲間の人達を疑うのって…つらいでしょ?フンッ子どものくせに。
人の心を読みまする〜。
わあ!やっぱり海老蔵さんですよね?はあ…。
岩見さん今鎮静剤を打ってもう大丈夫だって先生が。
ああありがとうございます…。
どういたしまして〜!これからどうするんだい?送っていくよ。
ありがとうでも大丈夫。
ここからは1人で。
わかった。
君が何か調べに来たら正直に答えるようみんなに言っておく。
頑張れ小さな名探偵。
うん。
岩見さん昨日も飛び降りそうになったの?
(春美)どうして?先生が病室に入って来た時に「またか」って言ってたから。
ああそっか。
夜中の点滴チェックの時だから…3時くらいかな?
(岩見)ざけんな…。
やめてやるよバカヤロウ!あ〜!こんな芝居はやめだ!
(春美)岩見さん?
(春美)危ない!離して…離してくれよ!
(春美)ダメ!
(岩見)うっ…うっ…うぅ〜自殺未遂ってこと?う〜ん。
狂言みたいなとこもあるんだけどね。
そういう患者さん時々いるから。
(シャッター音)
(シャッター音)何嗅ぎ回ってんだ?おじさんこそ何してるの?俺はカメラマンだ。
今度の公演を記録するのが…。
(シャッター音)仕事なんだよなぁ。
僕は関係ないでしょ?お前はもう首を突っ込んでるじゃん。
ただじゃ済まないかもよ?おじさんカメラマンじゃなく探偵なの?ファインダー越しに人間を見るとさあそいつの表と裏がよく見えるんだ。
だからカメラマンは金になる。
警察がブルーシートで囲む前に近くのビルの屋上からいただいた。
そして…これ。
ヘヘいい目してるじゃねぇか。
遺書はあったのか?自殺ってことにすりゃここで終わりだ。
自殺ならもっと簡単にやるよね。
わかってるなぁガキ。
どうも。
気をつけろ。
どいつが敵でどいつが味方か読み違えると命取りだ。
《あのカメラマン…何を掴んでるんだ?》《うん》《う〜ん》《たまらん》
(細尾)お待たせしました。
潮路かおりさん!潮路ゆかりです。
高橋さんのことで2人きりでお話が。
はい?毛利さん商談で銀座に行くんで同行してください。
ももちろん。
さあ行きましょう!かおりさん。
ゆかりです。
潮路君は経理の仕事があるからここに居てもらわないと。
う〜んそんなぁ…。
(細尾)毛利さん。
あっはい!金子さんは連絡が取れませんね。
困ったなぁ。
金子さんってカメラマンの金子さんだよね?
(目暮)ああ。
作家の岩見さんが入院してる病院でさっき会ったよ。
ほんとに?ありがとうコナン君。
金子さんどうかしたの?彼にはいろいろとよくないウワサがあるんだよ。
ふ〜ん。
(携帯のバイブ音)《蘭?》
(携帯のバイブ音)どうしたの?蘭ねえちゃん。
今どこですか!僕たちとのサッカーの約束より楽しいことあるんですね?ああちょっと…。
蘭お姉さんから聞いたんだから!自分だけ市川の寿司屋に行ってたんだって?それは小五郎さんの笑い話です。
カニ蔵と寿司屋に!海老蔵!返して!
(子どもたちの騒ぐ声)
(子どもたちの騒ぐ声)
(電話を切る音)《しばらく帰れねぇな》ん?どうしたの?毛利さんに渡してくれた?うんこれから。
頼むよ〜!おじさんこのままじゃ眠れないよぉ。
あっそうだ。
金子さんの携帯番号わかる?小五郎のおじさんが聞いてこいって。
僕だと出るんだ
(金子)フッ知らねぇ番号だったからよ。
カンってやつかな?ぜってぇオメエだと思ったぜ警察の人もかけてたんじゃないの?
(金子)鼻が利くのが探偵なんだってな?探偵としていろいろ聞きたいんだけど
(金子)例えば?どうして高橋さんが亡くなってる写真が撮れたかとか
(金子)いいぜ名探偵《どうしてこんなところに居るんだ?》《誰だ?》
(バチバチ!)《うっ!》《やべっ!》2016/01/09(土) 17:30〜18:30
読売テレビ1
名探偵コナン1hSP「コナンと海老蔵 歌舞伎十八番ミステリー(前編)」[字][デ]
名探偵コナンTV放送20周年記念作品2週連続オリジナル1時間スペシャル「コナンと海老蔵 歌舞伎十八番ミステリー(前編)」
詳細情報
声の出演
江戸川コナン:高山みなみ
市川海老蔵:市川海老蔵
毛利蘭:山崎和佳奈
毛利小五郎:小山力也
鈴木園子:松井菜桜子
灰原哀:林原めぐみ
吉田歩美:岩居由希子
小嶋元太:高木渉
円谷光彦:大谷育江
目暮警部:茶風林
白鳥警部:井上和彦
高木刑事:高木渉
千葉刑事:千葉一伸ほか
番組内容
コナンはブレーキが効かずに暴走した車の事故を防ぐ。警察は殺人未遂事件として捜査を…。運転していた細尾は所有する文化財級の二表の面を稽古中の市川海老蔵に渡しに行く途中だった。海老蔵は来月上演する「七つ面」でこの面を使うという。頭取の松原は細尾から預かった面を稽古場のロッカーに保管するが…。翌朝、面が盗まれる事件が発生。コナンは稽古場を調べ、犯人は関係者の可能性が高いと推理。海老蔵と犯人を捜すが…
原作・脚本
【原作】
青山剛昌(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
【監督】
山本泰一郎
【キャラクターデザイン】
須藤昌朋
【音楽】
大野克夫
【制作】
ytv
トムス・エンタテインメント
番組ホームページ
http://www.ytv.co.jp/conan/
音楽
【オープニング曲】
「羽」稲葉浩志
【エンディング曲】
「運命のルーレット廻して」LaPomPon
おしらせ
劇場版名探偵コナン「純黒の悪夢(ナイトメア)」4月16日(土)公開!!
「金田一少年の事件簿R」
毎週土曜日夕方5時30分放送中!!
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32725(0x7FD5)
TransportStreamID:32725(0x7FD5)
ServiceID:2088(0x0828)
EventID:10298(0x283A)