俺の会社で結婚について考えさせられる話があった。
ある男性は子供が成人したら奥さんと別れようと思っていると話していた。家庭内別居状態で、その男性は奥さんと同じ部屋にいることが窮屈で、自分の部屋に一人でいる時が至福の瞬間なのだそうだ。
ある女性は旦那さんと共働きだが、家事を一人でこなしていると話していた。旦那さんの帰りが遅く休日もほとんど休めないから、本当は帰宅して晩御飯を作るのも面倒くさいが、自分が先に帰ってくるので仕方がないそうだ。
俺は彼らの話を聞いて、二人とも無理して結婚生活を維持しているなと思った。
彼らが結婚を決めたときは、こんなことになるとは思っていなかっただろう。彼らは結婚に理想を持ち過ぎたのか?俺は結婚相手の選び方を間違えたのではないかと思う。
結婚相手を見た目で選ぶ人がいる。人の顔や体型はその人が歩んだ人生を反映させている。品定めする基準としては一見正しい気がする。しかし、人は変わる。老化するし、仕事や家庭環境の変化で考え方も生き方も変わる。それに伴い、顔つきも変わっていく。今、目の前にいる人がどんなにかっこよくても、どんなに綺麗であっても、数十年後には別人のように変わる。だから、見た目はあまり重要ではないと思う。極論言えば、失明すれば、相手の見た目は全く気にならなくなる。
想像してもらいたい。見た目でパートナーを選び、失明したら、何が残る?
だから、俺はパートナーを選ぶ時、同じ価値観を持つ人を選びたい。性格の良さはどうでもいい。なぜなら、性格も変わるから。付き合ったばかりのころは優しかったが、今は冷たいという夫婦は世の中にごろごろいる。価値観が違うと、趣味嗜好も合わないので、話が合わない、一緒にいてもつまらないどころか、いらだつことになる。どんな時も、同じことで泣き、笑える人が最高のパートナーだと思う。
定職についているか、収入が多いかもどうでもいい。このご時世、それらの価値はあっという間に消えるから。金持ちが一夜明けてホームレスなんてことは今時めずらしくない。
会社員は会社をやめたらただの人だ。人間としての魅力がない人は、肩書を失うとあっと言う間に人間関係が消えていく。逆に人間としての魅力がある人は、会社がつぶれても、知り合いから声がかかり、すぐに再就職できたりする。何をもって人の魅力とするかは難しいが、俺は、「誠実であるか」、「有能であるか」、「頼りになるか」を基準にしている。3つ全てを併せ持つ人はそうそういないが、そういう人は魅力的に感じる。
さて、ここでどんでん返しだ。さんざんあれこれ書いてきたが、結婚相手を選ぶ決め手は運命を感じるかどうかだ。あれこれ考えたって、未来を予測するのは難しい。だからこそ、勘に頼ろう。運命を感じた相手の全てをそぎ落として、それでも好きだと思えたら、その人は結婚相手にふさわしい人だ。
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