NHK映像ファイル あの人に会いたい「大賀典雄(経営者)」 2016.01.09


(テーマ音楽)世界のオーケストラに招かれ指揮をしたこの男性。
そしてジェット機の操縦かんを自ら握り国から国へと自在に飛び回ったこの男性。
CDコンパクトディスクの生みの親です。
日本のものづくりが岐路に立つ今ソニーの経営者として革新的な製品を世に送り出し世界を変えた大賀さんの言葉をひもときます。
大賀さんが生まれたのは昭和5年。
静岡県で材木商を営む家は裕福で当時珍しかったピアノや蓄音機そしてラジオがありました。
幼い頃から音楽に親しみ自分で真空管ラジオを組み立てていたという大賀さん。
終戦直後の日本で声楽家を志し東京藝術大学に入学します。
その大賀さんが人生を変えるものと出会ったのは大学2年の時。
発売されたばかりの日本初のテープレコーダーに衝撃を受けたのです。
大学に掛け合いテープレコーダーを購入してもらう事にしましたがその音質には不満がありました。
大賀さんは音質を改善してもらおうと製造元の町工場に乗り込みます。
そして対応したこの会社の創業者井深大さんと技術の話で意気投合。
一緒になってテープレコーダーの改良に取り組みやがてこの会社に入社する事になるのです。
正式にソニーに入社した昭和34年大賀さんは既にプロの声楽家になっていました。
歌手と会社員という二足のわらじを履く事になります。
当時の大賀さんの歌声がNHKに残っています。
大賀さんの入ったソニーは創業以来独自の技術力で世界の人々の生活を変える製品を送り出してきました。
大きく重かったラジオを持ち運べるようにしたトランジスタラジオ。
更に超小型トランジスタテレビをひっ提げ日本企業としていち早くアメリカに進出。
ニューヨークに作ったショールームはこのテレビを見ようと連日の人だかりでした。
原宿の歩行者天国から瞬く間に世界を席けんしたヘッドホンステレオウォークマン。
世界共通語になりました。
そして大賀さんが手がけた中で最も大きく世界を変えたものがCDです。
オランダフィリップス社と共同開発したCDはレーザー光線でデジタル信号を読み取るという全く新しい方式。
音質がよく雑音もほとんどない夢のレコードと呼ばれました。
傘下のレコード会社の経営者も兼ねていた大賀さんはソフトとハードの両面からこの新しいレコードを広めようとします。
ところがこの新しい規格に対し世界のレコード業界は反発します。
「既に出来上がった産業を勝手に壊すな」と言うのです。
いくらよいハードウエアを作ったところでソフトがそろわなければ普及は望めません。
四面楚歌だった大賀さんたちを救ったのが当時音楽界の帝王と呼ばれた指揮者カラヤンでした。
そして昭和57年に発売されたCDは僅か4年後に発売タイトル数でLPを追い抜き21世紀にかけての音楽メディアの主流となりました。
新しいものを追い求めそれによって人々を驚かせて喜んでいるようにも見えた大賀さん。
数々の革新的な製品を送り出し常にメードインジャパンの象徴だったソニー。
そして井深盛田の2人の創業者と共にこの会社のものづくりを率いていた大賀典雄さん。
強い意志と深い洞察力で世の中を変え続けた生涯でした。
2016/01/09(土) 05:40〜05:50
NHK総合1・神戸
NHK映像ファイル あの人に会いたい「大賀典雄(経営者)」[字]

“ソニー第三の男”と呼ばれ、CDによって世界にデジタル時代の幕開けを告げた大賀典雄・ソニー元社長・会長。「世界を変える」という経営精神が語られる。

詳細情報
番組内容
“ソニー第三の男”と呼ばれ、CDによって世界にデジタル時代の幕開けを告げた大賀典雄・ソニー元社長・会長。プロの声楽家としても活動した大賀は創業者とは違う視点で技術開発を行い、黄金時代を築いた。「世界を変える」という経営精神は、いまの日本でも学ぶことが多い。戦後日本を引っ張ってきたリーダーの言葉に耳を傾ける。
出演者
【出演】経営者…大賀典雄,【語り】鈴木奈穂子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ニュース/報道 – 経済・市況

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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