産経コラム裁判で証言した祈祷師、集団暴行受け負傷

チョン・ユンフェ氏の知人の祈祷師
詐欺の被害を訴えた3人から暴行、1人を逮捕・起訴

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の国会議員時代の秘書だったチョン・ユンフェ氏(60)の知人で祈祷(きとう)師のLさん(59)が、詐欺の被害に遭ったとされる人たちから集団暴行を受け、検察が捜査に乗り出した。

 ソウル中央地検刑事8部(イ・ワンシク部長)は8日、Lさんを暴行した容疑でA容疑者を逮捕・起訴するとともに、暴行に関与したK容疑者、O容疑者、B容疑者の3人に対する捜査を行っていると発表した。K容疑者は現在行方をくらませており、検察合行方を追っている。

 検察によると、K容疑者は昨年9月10日、知人らと共に、ソウル市鍾路区平倉洞のLさん宅を訪れ「私の妻から受け取った金を返してほしい」と要求したが、Lさんが拒否したため、集団暴行したという。Lさんは肋骨を折るなど全治8週間のけがを負った。暴行を止めようとした家事ヘルパーも全治4週間のけがを負った。

 LさんはK容疑者らを警察に告訴した。これに対し、K容疑者の妻は9月末、Lさんを詐欺容疑で告訴した。

 K容疑者の妻は「Lさんが2014年、有力者の名前を出しながら『ご主人の業者が大企業の協力業者に選ばれるよう計らう』と持ち掛けてきたので、約11億ウォン(約1億690万円)を渡したが、協力会社に選ばれることもなく、金も帰ってこなかった」と主張している。検察は最近、K容疑者の妻とLさんに対し事情聴取を行った。Lさんは詐欺の容疑について否認したという。

 Lさんは、旅客船「セウォル号」沈没事故が発生した2014年4月16日、チョン・ユンフェ氏と昼食を共にしていたと証言したことで知られている。Lさんはセウォル号事故の当日、チョン氏と朴大統領が会っていたという趣旨のコラムを書き、起訴された産経新聞の加藤達也・前ソウル支局長の公判に証人として出廷したこともある。

パク・サンギ記者
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