「大筋合意」のはずが対立激化 日韓慰安婦問題は破談必至
■大筋合意は野田政権の「パクリ」
「そもそも安倍政権は慰安婦問題の大筋合意について『大手柄』みたいにアピールしていますが、下地は3年余り前に当時の野田政権と李政権との間でできていました。合意直前に野田首相が衆院を突然、解散したためにオジャンになりましたが、内容は今回とほぼ同じ。つまり、安倍政権の大筋合意は野田政権の焼き直しに過ぎません」(外交ジャーナリスト)
つまり、安倍政権は人気取りを狙って、過去の合意内容をパクっただけで、中身について朴槿恵政権と詳細を詰めたわけじゃない。どうりで、早くも合意内容を反故にしかねない「慰安婦白書」がフツーに発刊される事態になるワケだ。野田政権で、慰安婦問題の日韓協議を担った斎藤勁・元官房副長官はこう言う。
「(日韓で)合意に至れば、それに越したことはない。しかし、日本側は合意方針を示したのだから、あとは韓国次第という(日本政府の)姿勢はどうなのか。(日韓が)互いに解決するという姿勢が重要で、気持ちを尽くして協議することが最も大事です。しかし、今の(慰安婦問題の)報道を見ている限り、(合意には)長い時間がかかると思います」
やはり、ふんぞり返ったままの安倍政権に解決できる問題じゃない。