「高校時代は友達ゼロ」「1年間誰ともしゃべらなかった」 天才編集者・柿内芳文氏の過去
「山田玲司のヤングサンデー」放送21回目を迎える今回のゲストは書籍『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』などのヒット作を担当した柿内芳文氏。天才編集者として多方面で活躍を続ける柿内氏ですが、高校時代は友達がほとんどおらず、3年生の頃は1年間誰ともしゃべらなかったという過去を打ち明けました。その他にも、T...
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山田玲司のヤングサンデー > 第21回『絶望に効く薬LIVE!~天才、柿内芳文登場!出来る編集者とはコイツの事だ!!』 2015年6月26日のログ
- スピーカー
- 漫画家 山田玲司 氏
株式会社コルク 編集者 柿内芳文 氏
おっくん 氏
サッカー日本代表はブラジルに勝ってはいけない
山田玲司氏(以下、山田):柿内くんのメインワーク、有名なやつは『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』っていうので。 さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書) 柿内芳文氏(以下、柿内):ちょうど山田さんと初めて会ったのもその頃ですね。 山田:そうだね、さおだけ屋大フィーバーのときに俺も山田真哉さんの所に取材に行って。 おっくん氏(以下、おっくん):柿内さんのキャリアというか、どういう仕事をなさってきたのか。 山田:まず、有名なのがさおだけ屋。あと『99・9%は仮説』っていうのも良いし、『バルサ対マンU』(チャンピオンズリーグ決勝 バルサ対マンU 「世界最高の一戦」を読み解く)も良くない? 試合をサッカーライターに1冊新書にさせてるの。 柿内:あれも初めてですね。 おっくん:あれですか。メッシがヘッドで。 柿内:そうです。 おっくん:あの試合かっ! 柿内:まさかメッシがヘッドで? っていう。 おっくん:あれはやばかったっすね。確かに。あーこれサッカー話できますね。 山田:だからこの人は代表戦のときに目覚ましかけて、やっと起きれたなって見て、コロンビアを応援してた。日本対コロンビアのときに。 おっくん:え? 柿内:あ、こないだのときは全力でコロンビアを応援してたんですよ。日本のために! ここは勝っちゃいけないんすよ、あの試合は。 おっくん:ほほー。なるほどねー。 山田:非属ですから。 柿内:僕は、才能が一番開花して欲しいんですよ。日本代表が才能を開花するには、ブラジルで勝っちゃだめなんですよ。だから、全敗が必須。 おっくん:なるほどね。そんな運で勝っちゃうより。 柿内:渋谷でわーわーとか言ってる場合じゃないですよ。 おっくん:まあ、確かに。 柿内:だから早朝起きて、コロンビア、コロンビア! ってずっとやってたんですよ。……でも、こういうのあんま言うとね。
ヴィレッジバンガードのPOPをパクった帯
山田:あとね、いっぱいあるんだけど、星海社に移って、星海社新書っていうの作るんだけど、そこで一番いったのが『武器としての決断思考』じゃない。
柿内:武器としての教養がコンセプトの。
山田:俺もそこで出させてもらってるの。これが『資本主義卒業試験』。これと同時にヨガの本も2人で作ろうとしてて。俺ヨガにハマってて。ヨガのマスターに会いに行きたいと。
それと同時に、俺は資本主義卒業試験について考えたいって言って。エコの問題とか色々考えた挙句、資本主義が問題なんだったら、今こそ資本主義から卒業しなきゃだめなんじゃん? っつって、「うんざりなんだよこんな国」ってこの帯の書き方、ヴィレッジバンガードのPOP風っていうのもこの人から始まったの。
柿内:あ、パクったんです。
山田:パクってさ……。こういう売り方ですよ。ちょっとびっくりなのが、これ開くじゃん。新書って体じゃん。開くと漫画ですから。
おっくん:あー、なるほどね。
山田:「何これ、漫画じゃん」って思うじゃん。小説になります、途中から。
おっくん:ほー。
山田:「小説なんだ」って思うとまた漫画に戻るんだよ。どっちなの? って。これはいわゆる、絵物語のパターンを漫画でして、これ(漫画)で一発こういう世界観ですよっていうのを見せて、それで内容はいろいろ難しい話が出てくるから、それは字にするっていうパターンを2人で考えて。仕掛けて仕掛けていく、みたいな。
柿内:これおもしろかったですね。
山田:おもしろかった。こういうことをするのがおもしろい。
世界一のヨガの先生に会いにいった
柿内:ヨガはね、本にならなかったですけど。いろいろあってね。これ(資本主義卒業試験)は思想編で、あとはもうカラダ編というか、実際に身体がこう向き合って。 ビクラムヨガっていうところに山田さん通ってて。共通の友人がそのビクラムヨガっていう、世界一のヨガグループなんですね、ビクラムさんっていう人が始めて、ホットヨガの元祖ですね。 おっくん:40度くらいのところでやるやつ。 柿内:そうです。で、その共通の知人がヨガの先生をやってて。それ経由で山田さんもヨガやってヨガ良いってなって。ヨガの決定版の本ってないなって。女が適当に……こういうこと言っちゃいけないな、健康志向とか。 山田:美容にーとか。 柿内:まあファッションになってて。 おっくん:なってますね、もうなっちゃってますね。 柿内:そういうんじゃなくて、コアな部分。 おっくん:本当のヨガとはなんじゃいと。 柿内:そうそう、そういういう、哲学としてのヨガみたいなのをちゃんと捉えるために、世界一のヨガの人に行くのが良いだろうと思って。 山田:会いに行く主義だから。 柿内:だったら、ビクラムさんのとこに行くのが良いだろうって。 おっくん:ビクラムさんのとこ行ったんですか。 柿内:カリフォルニアにいて、レディ・ガガとかが通ってるっていうから。 山田:ジョージ・クルーニーもね。 おっくん:アメリカ人なんですか。 柿内:インド系アメリカ人ですね。 山田:いまセレブだよね、大成功しちゃって。 柿内:もうね、マックヨガって言ってそこら中にあるんですよ、マックみたいに。 山田:マックの数ほどあるヨガスタジオ。 おっくん:え? それどうなの。資本主義的にどうなの。 柿内:だから、そこにコアなことを聞いてくる。 山田:そんなもんだって。ディスってる場合じゃない。会いに行かなきゃ、ビクラム・チョードリーに。 柿内:なんで、とりあえず会いに行ったんですよね。 山田:マスタークラスっつーのがあって。世界中からヨガの先生になるための人たちが集まってビクラムさん先生に教えを乞うっていう会があって、そこに2人で参加ですよ。 おっくん:あー、マスターズマスターみたいな。 山田:すごいぞもう。世界中からヨガの先生が来てるんだよ。それで、勉強しに来てるんだよ。そこに紛れ込んでんの。 柿内:何百人って世界中のマスターが来てるマスター大会に、ビクラムさんがゴッドとして君臨してみんなに教えるんですよ。 山田:もうスター・ウォーズの酒場だよ。ほとんど(笑)。いろんな星からいらっしゃってる方が、もうゴロゴロしてて。すげーなと思って。それでさ、いろいろ行ったらさ出版関係いろいろ契約が難しくて。 柿内:ビクラムさんやっと会えたんすね、で話聞いたら、じゃあヨガのこと聞くぞーって思ったらいきなり、険しい顔しだして。権利がほにゃらら。 山田:すごいぞアメリカ。 柿内:(自分たちが)無邪気すぎて。弁護士が一度に3人来て。5,000万がどうのこうの、ドルがなんとかとか。 山田:「いまNYに電話する」みたいなのやってんの。 柿内:えー!? みたいな感じになって。僕ら行って話聞こうと思ってたら、あまりにも準備しなさ過ぎて。 「俺は話したいんだけど、権利に縛られて何も話せないんだ」みたいな感じになっちゃって。 おっくん:なんか息苦しいっすね、ヨガマスター。