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半径3メートルの社会

大学一年生の日々や、考えてることを発信します。身長は1.7メートル届かないです。

川谷絵音の犯した罪について

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川谷絵音の1ファンとしてこれを書く。もはやこのブログを読んでる人で、事の詳細を知らない人は誰1人いないのではないだろうか。それくらい、衝撃的なものだった。ここまで話題になったのは、清廉なイメージのベッキーの初スキャンダルというのが大きいだろう。

ぼくがゲスの極み乙女。を初めてみたのは、2013年の暮れのことだ。大阪のフェスの1番小さい、200人くらいしか入らないようなどうしようもないライブハウスで、「来年は1番でかいステージでやります」と言った川谷絵音を今でも覚えている。本当にその翌年には1番でかいステージにいたのだから彼の才能は大したものだ。彼なしでは、ゲスの極み乙女。がここまでヒットしなかっただろうというのは火を見るよりも明らかなことである。

彼は天才だ。言葉のセンス(離婚届を「卒論」と呼ぶのはどうかと思うが)や作曲スピード、彼のもう一つのバンド、indigo la Endもゲスには劣るものの大きなバンドになった。彼の作曲のセンスは、SMAPに2曲楽曲提供していることからも明らかだろう。ゲスは売れるべくして売れたわけであって、時の運というようなものではない。2013年にライブハウスで聞いたあの言葉は、確信に満ちたものだったのだ。もしかしたら、彼はこうなることがわかっていて、1月13日に「両成敗」というタイトルのアルバムを発売するのかもしれない。この騒動は彼の盛大なPR活動の一環で、ぼくたちは彼の手のひらの上で転がされてるだけかもしれない。

冗談はさておき。別にぼくは、他人が誰を好きになろうがどうでもいいと思っている。人が人を好きになるのはとても自然なことだ。しかし、今回はそんな綺麗事では済まされない。妻帯者であったことを隠し、近づき、後からそのことを告白し、今ではどちらも失った彼には非がある。LINEで「大丈夫」と連呼するベッキーの健気な姿を知ると、尚更そう思う。彼女にとって、これは純愛だったのだ。彼の犯した罪は重い。が、彼の罪はこれにとどまらない。

ぼくは彼のつくる音楽が大好きだ。好きだからこれを書いている。どうでもいいアーティストのことなんか、わざわざ書くわけがない。今回の騒動で、川谷絵音はダメージをそれほど受けないと思う。彼が妻帯者で、不倫をしていたとしてもファンが離れていくというのは考えにくい。それくらい圧倒的な音楽を彼はつくる。彼は曲でファンとの信頼関係を築いていたのだ。プライベートに問題があったとしても、彼の音楽が素晴らしいのに変わりはない。

もう一つの罪。今回の報道が出て、ぼくは妙に納得してしまった節がある。裏でこんなことがあったなら、彼の紡ぎ出してきた言葉の、曲の、欠けていたピースがカチリと埋まるからだ。欠けていたピースは欠けていることでしか意味をなさない。欠けているピースがなくなってしまった今、彼の音楽を思考停止した頭で聴いている。とてもわかりやすい曲をつくっていたことを知った。これからも、彼のつくる音楽を聴くたびに今回のことが脳裏によぎるだろう。川谷絵音の犯した罪は重い。