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【スポーツ】<首都スポ>高校ラグビー 桐蔭学園が決勝へ 相手は2年前と同じ東海大仰星2016年1月8日 紙面から
◇全国高校ラグビー<準決勝> 桐蔭学園46−31石見智翠館(7日・花園ラグビー場) 準決勝2試合が行われ、桐蔭学園(神奈川)と東海大仰星(大阪第1)が決勝に進んだ。桐蔭学園は今大会初めて先制を許したが、7トライを奪い、石見智翠館(島根)を46−31で下した。東海大仰星とは、2年前の決勝でも対戦して敗れており、そのときの雪辱も期しながら5年ぶり2度目の頂点を目指す。東海大仰星は2年ぶり4度目の優勝に加え、全国選抜大会、全国7人制大会との3冠をかける。決勝のキックオフは11日の午後2時。 兄の無念は自分が晴らす−。そんな思いも、桐蔭学園決勝進出の原動力になった。今大会初めて先制を許しながら、前半だけで5トライと巻き返し、結局は46−31で完勝。勝利を呼び込むトライを決めたのは、ロック石井洋介(3年)だ。 前半14分にWTB大木が逆転トライを決め、10−7とわずかにリードした直後の18分。左中間20メートルラックで球を拾った石井は「流れを断ち切りたい一心だった」。群がるディフェンスをステップやハンドオフではね返し力強く突進。タックルを引きずりながら倒れ込んでトライを決め、一気に流れを引き寄せた。 2年ぶり5度目の決勝の相手は、くしくも2年前と同じ東海大仰星。先輩たちは頂点にあと一歩届かず、悔しい思いをした。その時のメンバーに兄・大介さん(現関西学院大)もいた。「決勝では体を張って優勝し、兄を越えたい」。2年前の決勝はスタンドから声援を送っていた弟は、兄の無念も一緒に晴らそうと、今から燃えている。 そう思うほど、石井とラグビーを結び付けるのに、大介さんの影響は大きかった。兄を追ってラグビーを始め、兄にあこがれて同じ桐蔭学園の門をたたいていたのだ。 自身の雪辱も胸に秘めている。レギュラーをつかんで迎えた2年時の神奈川県決勝(慶応戦)では、前半15分に相手タックルを浴びた際に左肩を脱臼し交代。試合も敗れ、チームは花園出場を逃した。「責任を感じてつらかった」。肩の痛みより胸の痛みの方が大きかったが、すぐに前を向いた。上半身を使えない5月までの約半年間は、下半身を重点的にトレーニング。「ジーパンがはけなくなった」というほどパワーアップした。それがこの日の、タックルを受けながらも倒れず前進できる体の強さにつながった。 この強さも武器に、東海大仰星にぶつかっていく。今大会初戦の前日には、兄から無料通信アプリのLINEで「オレの分まで頑張れ」と激励のメッセージも届いていた。兄が届かなかった頂点へ−。兄弟の思いを一つに、決勝のピッチに立つ。(竹村和佳子) ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
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