人民元基準値 ９営業日ぶり値上がり

1月8日 16時13分

中国では通貨・人民元相場で、一日の取り引きの目安となる値が８日はドルに対して９営業日ぶりに値上がりし、市場では中国当局が行きすぎた人民元安を認めない姿勢を示したという見方が出ています。

人民元相場について中国当局は為替レートの一日の取り引きの目安として前日の日本時間午後５時半の値を参考に、毎朝、基準値を発表しています。
７日の上海外国為替市場では、中国経済の先行き不透明感が改めて意識される中、人民元を売ってドルを買う動きが広がり、基準値の参考となる値は６日より大きく値下がりし、およそ４年１１か月ぶりの元安ドル高水準となっていました。しかし、８日朝発表された８日の人民元為替レートのドルに対する基準値は、１ドル＝６．５６３６人民元で、７日より０．００１０元値上がりし、９営業日ぶりに上昇しました。
中国の中央銀行「中国人民銀行」は７日、ホームページ上で「実際の需要に基づかない投機的な取引に対して当局は為替レートを安定させる力を持っている」などとする評論家の記事を掲載していました。
このため市場では８日の基準値の上昇は、中国当局が行きすぎた元安は認めない姿勢を示したものだという見方が出ています。