2015年ラグビーワールドカップ
今年最も日本に勇気と感動を与えた瞬間があった
(実況)リーチ!さぁリーチ!チャンスだ!いや〜しかし南アフリカも止める。
ボールが切れた瞬間に試合が終わる。
立川!さぁここはマフィマフィ!カーン・ヘスケスカーン・ヘスケス!トラ〜イ!
(ホイッスル)
(実況)日本逆転!日本逆転です!歴史が!歴史が変わった!
強豪南アフリカを相手に挙げた大金星
その歴史的快挙に世界が震えた
国内のラグビー熱は一気に沸点を超えスポーツ史上最大の大偉業を成し遂げた日本代表に惜しみない称賛の声を送った
その熱狂はこんなところにも
(司会)2015ユーキャン新語・流行語トップテン。
五郎丸!
流行語大賞にも選ばれるほど日本中がラグビー一色に
その熱はとどまることを知らずこの人も
日本中でマネされた五郎丸ポーズで日本代表の活躍をたたえた
しかしここまでの道のりは決して平たんではなかった
血のにじむような厳しい練習を乗り越えた自信と揺るぎない決意のたまもの
(五郎丸)休む期間なんかこの4年間全くなかったわけですよね。
ラグビーにはね。
わずか5秒の間に下した男達の決断
(田中)めちゃくちゃ興奮しましたみんな。
(稲垣)もうここに全部懸けろ。
(大野)覚悟決めた。
歓喜の瞬間を知る日本代表を徹底取材
そこにあった知られざる努力と成長
世界の頂点を決める戦いワールドカップの舞台に日本代表の姿があった
日本は…
アジア代表として8大会連続で出場するもワールドカップの歴史の中で挙げた勝ち星はわずか1つ
対するは世界ランク3位の南アフリカ
強靱な肉体を武器に世界一のパワーラグビーで相手を圧倒
相手ディフェンスをかわすなどもってのほか
相手を吹き飛ばして進むそのさまはまるで暴走機関車
この圧倒的なパワーを武器に過去2度ワールドカップを制した強豪中の強豪
世界が南アフリカの圧勝を予想する中日本が取った策とは?
…というのがテーマでしたね。
(実況)ワールドカップイングランド大会。
立ちはだかるのは世界ランク3位南アフリカ。
日本の大いなる挑戦が始まります。
(ホイッスル)
(実況)さぁ今試合が始まりました。
前半の40分ですまずは日本。
ここから日本の攻撃ラグビーを見せて行きたい。
ツイポイントをつくります。
試合序盤から日本が素早い球出しで連続攻撃を仕掛ける
(実況)五郎丸突破した!ラインを突破した五郎丸!あ〜しかしここはカーシュナー。
激しい南アフリカのタックル。
トンプソン。
2人掛かりで止めに行きます南アフリカです。
(ホイッスル)
(実況)南アフリカの反則によってペナルティーゴールのチャンス。
これを五郎丸が決めれば3点奪うことができます。
(実況)これはどうだ?素晴らしい!日本先制です!
(ホイッスル)
パワーにはスピード
怒とうの連続攻撃で反則を誘い南アフリカをかき回す
しかし前半17分
南アフリカがその本領を発揮
(実況)ここで押して行く。
2m超えの選手達がそろう南アフリカ。
日本止めたいが押して行く!押して行く!強い!これが世界最強のフィジカルです!
(ホイッスル)
(実況)南アフリカトライ逆転!取られたら取り返すというこの南アフリカの強烈なモールでした。
固まりとなりパワーでボールを一気に押し込むモール
世界最強と称される力技で得点をもぎ取って行った
でもそれは…。
だったんでそれで…。
日本は冷静だった
その冷静な判断力が世界の度肝を抜く
なんと力自慢の南アフリカ相手に真っ向勝負を挑んだのだ
(実況)ここにまたバックス陣も加わって行く。
さぁ日本押す!
(吉田)頭が全然誰も出てないですよ。
しっかりねモールの中に頭を埋めて同じ方向に押して…。
(実況)あと1mどうだ?押した!トラ〜イ!
(ホイッスル)
(実況)日本逆転!
南アフリカのお株を奪うようなモールからのトライ
パワーラグビーに絶対的自信を持つ南アフリカから奪ったこのトライの裏には日本代表ヘッドコーチエディー・ジョーンズのある狙いがあった
エディー・ジョーンズが日本代表のヘッドコーチに就任したのは今から3年前
かつて南アフリカ代表をワールドカップ優勝に導いた優勝請負人
最初に掲げた旗印は…
つまり日本流ラグビーだ
エディーがそのJAPANWAYを示すのに時間はかからなかった
当時の日本の弱点は明確だったからだ
一方的に押し込まれ簡単に支配されるスクラム
スクラムから始まるプレーは全てが後手に回っていた
体格で劣るから仕方がない
それまで日本がとらわれていた既成概念を覆す方針をエディーは打ち出した
エディーが課したのは想像を絶する過酷な練習だった
練習の開始はなんと早朝4時半
分刻みでびっしりと組まれたトレーニングを終えるのは夜の9時
中でも特に重視したのは言うまでもなくスクラム
体格で劣る日本人が勝負できるスクラムとは一体?
エディーはその答えを持つ一人の男を呼び寄せた
それがマルク・ダルマゾ
彼の教えは…
日本人の小柄な体格を最大限に生かし低い姿勢で構える
それほど有名ではなかったダルマゾだがエディーはその起用に勝算があった
さらに低い姿勢のスクラムを磨き上げるためさまざまなトレーニングを組み込んだ
これはバランスボールの上で低い姿勢を維持し体幹を鍛えるトレーニング
常に実戦を想定した状況をつくり最大の成果を挙げることを目的にした
またさまざまな器具を使った練習は長時間に及ぶ練習を飽きさせない工夫でもあった
時には100kgのウエートを背中に乗せて低い姿勢を維持
極限状況で体をいじめ抜いた
全ては勝利のため
さらにエディーの秘密兵器ともいえるのがこの男
阪は自分よりひと周りもふた周りも大きな相手に対し勝利を重ねアメリカで最も成功した日本人格闘家として名をはせた男
例えば…。
あと…。
坂のトレーニングは実にユニーク
股をくぐり抜ける動きを通して身のこなしを指導
低くそして素早い動き
総合格闘技で世界と互角に渡り合った経験を選手達に伝えて行った
それはスクラムからタックルまで全ての動きに大きな影響を与えた
雨の日も風の日も世界一過酷な練習に休みはなかった
そのひたむきな努力は日に日に選手達の血となり肉となった
どれだけ低く組むか。
やっぱ低い相手に対してデカい相手ってホンマに難しいんすよね。
下から上に行く力って強いんで。
これが僕ら日本人の…まぁある意味体格を生かした組み方やな…。
…なるという部分はずっと意識してましたね。
プライドを持って自分の武器と思えて来たので。
日本が南アフリカからトライを奪ったこのプレー
血のにじむような厳しい練習で培った鋼の肉体が南アフリカ選手の懐を切り裂くように低く低く押し込んで行く
エディーが掲げたJAPANWAY
世界と互角に勝負する取り組みが実を結んだ瞬間だった
そして前半が終了
日本はわずか2点のビハインドで運命の後半を迎える
ラグビーワールドカップ日本対南アフリカ
優勝候補南アフリカに対し日本はスピードと低さを武器に許したリードはわずか2点
さらに後半開始直後に逆転のチャンス
(実況)どうだ?ここは巻いて来て…。
決まりました!
(ホイッスル)
(実況)日本3点追加13対12。
おなじみとなったルーティンから放たれる五郎丸のキック
正確なコントロールと長い射程距離は世界でも5本の指に入る
日本のピンチを幾度となく救って来た
今や国民的スターとなった五郎丸
ラグビーを始めたのは3歳の時
1つ上の兄の影響だ
その当時国内のラグビー人気は全盛期を迎え国立競技場が満員になるほどの熱狂的なファンが詰め掛けた
7連覇を達成した新日鐵釜石の松尾をはじめ神戸製鋼の平尾が華麗なステップと甘いマスクで女性ファンを魅了
野性味あふれる力強い大八木の突破が男性ファンの心もわしづかみにした
晴れ着で訪れるファンも多く新年の風物詩ともいえるものだった
しかし1995年の第3回ラグビーワールドカップ
ラグビー人気を揺るがす出来事が
日本代表はオールブラックスことニュージーランド代表に対して145対17という信じられない大差で敗北
いまだに…
…の汚名として記録に残っている
それを機にラグビー人気は一気に衰退
それまで国立競技場を満員にしたラグビーファンの熱狂は一変しスタンドには閑古鳥が鳴くまでに
その頃開幕したサッカーJリーグの影響で国内のサッカー人気が急騰
カズこと三浦知良らスター選手が登場し大ブームに
世間のサッカー熱に押され五郎丸少年も気が付けばサッカーのとりこになっていた
ラグビーとサッカー
競技は違えど蹴るという動作が生かされることも
…といわれるものですね。
再びラグビーに集中するようになったのは高校に入ってから
「男ならサッカーよりラグビーだろ」
これまた兄のひと言だった
早稲田大学に進学すると1年からレギュラーで活躍
サッカーで鍛えた脚力を生かしキッカーとしても活躍するように
そして2012年代表に定着すると長い飛距離と正確なコントロールを持つ世界でも指折りのキッカーへと成長を遂げて行った
そんな中…
…willbeJapan.
ラグビーワールドカップは世界三大スポーツイベントに数えられ世界207の国と地域で42億人がテレビを見つめる
その観客動員数は225万人
日本のラグビー人気復興は急務だった
やっぱり…。
それは…。
ラグビーにはね。
そんな並々ならぬ決意で挑んだワールドカップ
(実況)どうだ?同点!五郎丸決めました!
(ホイッスル)
五郎丸が見せるプレーには日本ラグビーの未来を切り開く覚悟が表れていた
ここまで自力に勝る南アフリカに対し低さとスピードを生かした冷静な試合運びで肉薄する日本
一進一退の攻防を見せ得点はなんと22対22の同点
しかし…
(実況)22mラインの内側に間もなく入って来ようという南アフリカ。
突き飛ばして行く突き飛ばして行く!ストラウス3人目もかわしてトライ!
(ホイッスル)
(実況)これが世界の力です。
南アフリカがここまで食らいついていた日本を引き離す
この試合最大となる7点差
しかし日本の決意は簡単には揺るがない
さらにここに来てある手応えを感じていた
(実況)さぁ立川からここはクロスして松島松島!さぁ行った五郎丸!どうだ?五郎丸がトラ〜イ!
(吉田)行った。
行きましたね。
(実況)飛び込んだ日本五郎丸!
(実況)再び2点差!
(吉田)素晴らしいプレー。
(実況)決まれば再び同点ただ角度がある。
(実況)今日は7本蹴って6本成功している五郎丸。
どうだ?決まったか?決まった!やりました五郎丸!
(ホイッスル)
決して諦めない日本の執念
南アフリカに動揺の色が見え始める
…だなっていうふうに感じます。
前半の布石とはこのプレーにあった
試合開始から日本は12番の立川にボールを集めると南アフリカの10番をターゲットに攻撃を繰り返した
その動きを相手に印象付けることで立川の突進に対して相手ディフェンス陣は特に警戒するようになっていた
そのパターン化した攻撃が後半に生きることとなる
それはトライにつながった後半のこのプレー
ボールを持った12番の立川は前半と同様に相手に突進すると見せ掛けてディフェンスの注意を引き付けると直前で味方にパス
立川の予想外のパスに慌てた南アフリカディフェンス
パスを受けた選手に体の向きを切り返そうとするあまり内側のスペースへの注意を怠り11番の松島が走り抜けるコースを作ってしまったのだ
さらにそれに合わせるように外側に走り込んだ五郎丸
緻密に計算され完璧なタイミングでつながったトライだった
ホントに…。
あらためてそのプレーを見ると南アフリカディフェンスの間を完璧なタイミングですり抜け針の穴を通すようなパスによって完成されたトライ
試合時間を12分残し同点に追い付いただけでなくスタジアムの観客を一気に味方に付けた日本
そう快挙に向けての運命のカウントダウンが始まっていた
世界一のフィジカルとパワーを誇る強豪南アフリカに対し日本人の強みを生かした低いタックルを続ける日本
その粘りと気迫のディフェンスはチーム全体を奮い立たせ南アフリカを徐々に徐々に追い込んで行った
中でも…
身をていした気迫のタックルを連発
何としても日本に勝利を呼び込む
そこには日の丸を背負って戦うことに対する彼の並々ならぬ覚悟があった
ニュージーランド人の父とフィジー人の母の元4人きょうだいの3番目として生まれたリーチ
ラグビーが国技のニュージーランド
物静かでおとなしい性格だったとはいえ気が付けば当然のようにラグビーを始めていたという
15歳の時に札幌山の手高校の交換留学生として来日したリーチ
日本の文化に興味があったという至って普通の15歳の少年が下宿したのはラグビー部の先輩の実家だったお寿司屋さん
日本の食文化にもすぐに慣れ好物はサーモンのにぎり
大の日本食好きになった
タックル?練習するんです最後にあのコはもう…。
(久美子さん)…と思ったって言うぐらい。
だからもう帰って来て…。
「寝る?寝る?」って言ったら「寝る」って言うからじゃあ…。
(森山さん)「部屋で寝なさい」って言って。
日本でもラグビーを続け日本の生活にも徐々に慣れ始めた矢先リーチの元に不幸な知らせが届いた
両親の住むニュージーランドの実家が火事で全焼
幸い両親にケガはなかったものの不安が募った
それでもリーチが実家に戻ることはなかった
リーチの両親が住む実家だ
今は新しい家で2人暮らし
(スタッフ)Hello.Hello.Howareyou?
火事で全焼した後仮住まいで生活を続けていた両親
そんな2人のために去年リーチが新しく建てたのがこの家
火事になった時高校のチームメートが中心となって寄付を募った
少しでも生活の足しにしてもらおうとリーチの両親の元にお見舞金を送ったのだ
そんな日本人の優しさに触れたリーチは日本の大学に進学し日本でラグビーを続けることを決意
さらに結婚を機に2013年日本国籍を取得
日本人として戦い続けることを心に誓った
まぁいろんな人…。
日本で自分を育ててくれた人
そして自分を成長させてくれた日本ラグビーへの感謝の思いを胸に体を張り続けた
リーチの熱き思いがチームを最後の最後まで奮い立たせた
試合はいよいよ残り10分を切った
ラグビーワールドカップ日本対南アフリカ
同点で迎えた後半30分
(実況)さぁ南アフリカ展開して行く。
22番のポラード!ポラード!
(吉田)止めた!ナイス!
(実況)止めた!残り5m。
何とか止めたい日本!ここは自ら行く。
ピックアンドゴーを狙って来たそして…。
(吉田)ペナルティー出てますね。
(実況)ここはアドバンテージが南アフリカに出ています。
22番のポラード。
ただ日本はトライは防ぎたい!あと50cm!しのげるか?マットフィールドからここはどうだ?あ〜っと!何とかこらえている!
(ホイッスル)
(実況)そして…。
よく止めました。
ただ先程反則がありましたのでペナルティーキックは南アフリカに与えられます。
吉田さんこれ外に蹴ってトライを狙いに来るか3点を狙いに来るかですが…。
(吉田)これはゴール前ですからやっぱりスクラムでね行くんじゃないですか。
(ホイッスル)
(実況)しかしこれはショットです!
試合残り8分
同点のこの場面で南アフリカが選択したのは…
確実に3点を取り日本からリードを奪うことだった
あのキックによって精神的ダメージはあまり大きく食らわなかったんですね。
3点で済んだっていう感じだったので。
世界一のパワーを生かしたモールやスクラムでトライを狙うことをせず…
3点のペナルティーゴールを選んだ南アフリカ
ちょっと逃げたかな?ちょっとブレてるのかな?ちょっと焦ってるのかな?っていう考えはありましたね。
南アフリカに明らかに焦りの色が見えた
その混乱は日本にとって追い風になった
試合は残り5分
世界一過酷な練習を乗り越えて来たという自信が怒とうの連続攻撃を見せる
(実況)敵陣に入って来ました。
(吉田)ナイス!
(実況)ここもすぐにサポートに行く。
トライを奪えば逆転!立川!立川パスダミーから自ら行った!
(実況)日和佐が後ろに展開して後ろから一気に狙いに来た〜!山田!残り5mです。
さぁチャンス!リーチのチャンス!どうだ?
(実況)トライを奪っていれば逆転!あと残り1分30秒。
(ホイッスル)
(実況)南アフリカの…。
(菊谷)反則ですね。
(実況)日本ボール。
そしてイエローカードシンビン!
日本の猛攻に耐えかね南アフリカが反則を犯す
退場となり1人少ない状況で迎えた残り1分
ここに来ても日本にはブレない強みがあった
それは日本人の体格を生かした低い姿勢
日本が選んだプレーは?
前半で南アフリカからトライを奪ったモール
果たして?
ラグビーワールドカップ日本対南アフリカ
試合は残り1分
(実況)日本全員で押して行く!押せ!日本が押す!
(吉田)そうです低く低く…。
(実況)押して行く!どうだ?
(ホイッスル)
(実況)トライか?
もはや南アフリカを凌駕する日本の強靱なモール
(実況)もう残りが30秒しかありません。
南アフリカができる最後の抵抗はボールの下に潜り込みトライを防ぐことくらいだった
(ホイッスル)
(実況)あ〜トライできていない。
残り時間わずか30秒
点差は3点
トライが決まれば逆転
ゴールまで5mの位置からのマイボールスクラム
(実況)日本が積み上げて来たこのスクラム。
残り15秒。
さぁスクラム!日本押して行く。
ここはデュプレアも狙っているデュプレアが狙っている。
(ホイッスル)
(実況)反則!これは南アフリカ反則!もう80分を超えました。
ラストワンプレー。
この時点で時計は80分を超えた
次の日本の攻撃がラストプレー
ここで日本の選択肢は2つ
1つはキックを蹴り3点を狙う
五郎丸のキックをもってすれば同点での引き分けはほぼ確実
もう1つは再びスクラムを選びトライを狙う
5点を加え勝利にこだわる
しかしミスが起こればその瞬間に敗北が決まる
みんながみんな…8人全員が盛り上げてましたね。
自分らに自信つけるように。
勝つか負けるかだけでよかったんじゃないっすかね。
もうここに全部懸けろ。
スクラムしかねえだろと思ってました。
スクラム以外の選択だったらつまんねえしって思ってました。
スクラムの中心の木津選手にも聞いて行けるかって言ったら「行ける」。
真壁も常に興奮してて「スクラムだスクラムだ」って言ってて。
トンプソン・ルークが…。
…って話してみんなスクラム取りに行こうって。
スクラム
全員の気持ちに迷いはなかった
(実況)スクラムです!
(吉田)これですよこれですよ。
これなんですいいんです日本代表はサムライですからね。
(実況)同点ではなくあくまでも…。
(吉田)徹底的に攻める!失うものは何もない!
(実況)勝ちを狙いに行こうという日本代表です。
(実況)菊谷さんスクラムで来ますね。
(菊谷)よく判断しましたね。
(実況)ペナルティーゴールであれば同点。
勝ち点2を得るチャンスでした。
ただ日本はあくまでも勝ち点4勝利を狙いに行きます!
(実況)さぁ日本スクラム!デュプレアが狙っているデュプレアが狙っている。
日和佐出せるか?
(ホイッスル)
(実況)これは?もう一度組み直し。
もうすでに80分を超えています。
(実況)日本が今その日本ラグビーの魂を見せています。
(歓声)
(実況)日本コールがこのブライトンに響き渡っています。
(歓声)
(審判)Crouch.Bind.Set.
(実況)ここでボールが出るかあ〜っと狙っている!南アフリカ狙っている!キープしている日和佐出した!リーチ!
(実況)まだ日本ボールか?まだ日本ボール。
ここで反則を犯したその瞬間試合が終わります。
(実況)思いをつなぐまだプレーがつながっている。
日和佐右に展開リーチ。
押して行く押して行く。
反則はありません。
日和佐がまた右に展開。
(実況)まだ日本ボール。
さぁここは使って来る立川。
今度は左。
リーチ!さぁリーチ!チャンスだ!いや〜しかし南アフリカも止める!ボールが切れた瞬間に試合が終わる。
立川!さぁここはマフィマフィ!カーン・ヘスケスカーン・ヘスケス!トラ〜イ!
(ホイッスル)
(実況)日本逆転!日本逆転です!歴史が!歴史が変わった!
世界中の誰も思い描けなかった大逆転劇
だがそれは決して偶然ではない
世界と戦うすべを考え抜き世界一過酷な特訓を乗り越え勝つことだけを信じた男達の決意が成し遂げた必然だった
(歓声)…だったと思いますけども。
多分…。
自分達は…。
…っていう実感が出て来ましたね。
(リーチの声)と思わせるように…。
…って始まったチームだったんですけども。
(五郎丸の声)ホントに…。
(五郎丸の声)…というふうに僕はずっと感じてますね。
だからホントに…。
歴史に残る大逆転劇の裏にはもう1つの話があった
ラストプレーの選択でエディーの指示はキックだった
しかし男達はスクラムを選び勝利を呼び込んだ
エディーが示したJAPANWAYという道を指示に沿って歩むのではなく自分達の決意で一歩を踏み出したのだ
揺るぎない決意を胸にラグビー日本代表は2019年日本でのワールドカップでさらなる高みを目指す
2007年からスタートしこれまでの…
2015/12/31(木) 16:10〜17:05
読売テレビ1
ラグビーワールドカップ日本代表 歴史を変えた勝利への決意[字]
9月19日世界を震撼させた日本vs南アフリカの一戦。誰もが熱狂したこの試合を五郎丸やリーチの新たな独自取材を基に、勝利の裏側にあった真実のドラマを振り返る!
詳細情報
番組内容
9月19日、世界を震撼させた日本vs南アフリカの一戦。番狂わせが起こりにくいラグビーで、優勝候補の南アフリカ相手に奇跡の逆転勝利!誰もが熱狂したあの試合を、出場した選手達の証言を基に振り返ります。世界を驚愕させた奇跡の勝利の裏側にあった五郎丸選手やリーチ選手の決意とは、果たして。新たな独自取材を基に、知られざる真実のドラマを振り返ります!
出演者
【ラグビー日本代表】
五郎丸歩
リーチ マイケル
田中史朗
堀江翔太
日和佐篤
木津武士
大野均
真壁伸弥
山下裕史
稲垣啓太
エディ・ジョーンズほか
【ナレーション】
窪田等
制作
【制作協力】
オフィスて・ら
【製作著作】
日本テレビ
ジャンル :
スポーツ – その他の球技
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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