今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ。
おはようございます西田敏行です。
昨日に続きまして『人生の楽園』傑作集をお届け致します。
今日は大好きな土地に移住し大自然の中でゆったりと暮らしている2組のご夫婦をご紹介しましょう。
まずはじめは周防大島に移住し夫は農業妻は伝統の織物を楽しむご夫婦です。
のんびりゆったりの島暮らしをご覧ください。
(波の音)寄せては返す波の音。
心が落ち着きますねえ。
渚の事をこの島では「ないだ」と言うそうです。
今日の主人公は2年前渚の近くで織物の工房を開きました。
その名もないだ織り。
パッタンパッタン聞こえてきたのは寄せては返す機織りの音。
ご紹介しましょう松本由佳里さん53歳です。
この工房で作品を作りながら教室も開いています。
8年前趣味で「さをり織り」という織物と出会ったのがこの道に入ったきっかけだそうです。
由佳里さんどんな特徴がある織物なんでしょうか?縦糸の中に横糸を通してっていうのは全く普通の機織りと同じなんですけれどさをり織りっていうのはとにかくなんでもありで自由なんですよ。
このさをり織りの手法を使って由佳里さんは渚の風景などこの島の自然や風情を織り込んだ作品を作り「ないだ織り」と名づけました。
おおカラフルですねえ。
壁一面に糸が並んでます。
由佳里さんこれ何色ありますかね?見えてるだけで500色はあると思います。
エヘヘそんなに?しかも何色か組み合わせて新たな糸を作る事も出来るんです。
ああ〜。
1色だと単調なのでやっぱりいろんな色を組み合わせるとねすごく深みが出ていい色合いになります。
あ〜なるほどねえ。
自然な風合いですねえ落ち着きます。
そしてもう1人の主人公は海を見渡せる畑にいます。
ただいま草刈りの真っ最中ですね。
2年前農業を始めたばっかりの新米ファーマー夫の司さん55歳です。
ご苦労さまでーす!はい結構汗かきます。
アハハハ…。
司さんはこの畑を由佳里さんのないだ織りに対抗してないだ農園と名づけました。
島の中でもこの場所に畑を借りたのにはわけがあるんですよね。
ねえ司さん。
ないだ農園ですから海が見えないといけないと。
なるほど。
仕事しててもこう眺めてたらホッと出来るじゃないですか。
ねえ。
今日の舞台は山口県の周防大島。
瀬戸内海に浮かぶ人口1万8千人ほどの島です。
山口県のみかん生産量の8割を占めみかんの島とも呼ばれています。
そのみかんをなんと魚介の鍋に入れるのが島の新しい名物みかん鍋。
えっみかん鍋!?みかんは香りづけとしてだけではなく最後はおいしくいただけるんですよ。
はあー珍しい。
そんな周防大島でもう1つ島の新しい名物を作ろうとないだ織りを始めた松本由佳里さん。
今日は機織り教室の日です。
おはようございます。
(由佳里さん)おはようございます。
おはようございます。
教室に入って早速始まるのが恒例のファッションチェックです。
皆さん自分で織ったないだ織りなんですね。
かわいいでしょ?ボタンがついて。
後ろキラキラ…。
あっ本当。
真っすぐを2枚とそれだけじゃちょっとここが狭いのでここに三角の布を挟みました。
Aラインになってる。
うんAラインだね。
(由佳里さん)おしゃれ。
ヘヘヘヘ…。
さあ今日も素晴らしい作品織ってくださいね。
まずは糸を選びます。
うん。
これから3時間でおよそ2メートルほどの布が完成します。
これは何にします?布。
出来上がったら何にしようって考えるのも楽しいんよね。
この幅だとネクタイ?あ〜なるほどね。
今だったらこのマフラーなんかもいいですね。
由佳里さん今日もおしゃれですね。
ここ真っすぐを後ろから1枚これも後ろから1枚。
2枚をここで繋いで後ろで繋ぐ。
だから布を真っすぐ使ったままでお洋服になる。
いいですねポンチョみたいで。
私も1枚織ってもらいたいな。
糸がいくらあっても足りないような。
そりゃないだろ!桃ちゃん。
ヘヘッ…な!な!由佳里さんの夫松本司さんは大阪府岸和田市の鉄工所の長男でした。
結婚を機に鉄工所を継いだ夫を支えた由佳里さん。
2人の子供たちと司さんの両親6人での暮らしは忙しくも楽しい日々でした。
ところが町工場に厳しい時代がやってきます。
4年前から経営が悪化。
そして2年前工場閉鎖。
次どうやって生きていくかって考えた時におじいちゃんおばあちゃん夫婦全員で生活出来る方法を考えた時にねこの大島が一番ベストな選択だったんです。
周防大島は司さんの両親のふるさと。
夏休みになると家族全員で必ず訪れる場所でした。
新しい土地へ行って新しい人たちに出会ってなんか楽しい事があるんじゃないかなって。
2012年島に残されていた両親の実家へ4人で移住します。
お二人はまず放棄されていた実家のみかん畑を開墾。
すると近所の農家がイチジク栽培を勧めてくれました。
「うちでこれ作っとるイチジクじゃけえ食え」とか「うまいけえ食え」とそして「お前も作ったらどうじゃ」と…。
このイチジクがうまかった!皮ごと食べられてしかも甘い!司さんは決断しました。
移住した年の冬にイチジクを30本植えました。
そして少しずつ実り始めたイチジクを出荷出来るようになったんです。
周防大島に移住して心機一転。
農業に夢を託した夫と機織り工房を始めた妻のお話です。
縦の糸と横の糸夫婦で織りなす新たな島暮らし。
どんな人生模様が描かれるんでしょうか。
今日の舞台は山口県周防大島。
瀬戸内海で3番目に大きな島です。
この島に移住した松本さんご夫婦が主人公です。
この眺めのいい畑が本日の仕事場。
周防大島は司さんの両親が生まれ育った土地なんですね。
瀬戸内海の温暖な気候がおいしい野菜を育てます。
これは水ナスですねえ。
妻の由佳里さんもないだ織りの教室が休みの時は畑のお手伝いです。
そしてもう1人頼もしい助っ人が来てくれました。
司さんの父治夫さん85歳です。
畑の草取りを買って出てくれました。
治夫さんお疲れさまです。
精が出ますね。
草と競争ですわ。
どっちが早いか。
ところで治夫さんが草取りしてるこの畑今何を育ててるんですか?これはアイスティーとかなんとか…。
アイスティー?外国の言葉はわからんわ。
司さんアイスティーだってお父さん!アイスティーにも見えますけどね。
ええ。
アーティチョークです。
知り合いの勧めで食べてみたらおいしかったから。
そうか。
こちらはアーティチョークという地中海原産の野菜です。
アザミの仲間でつぼみを食用にします。
今は根や株を太らせる時期なので草取りがとても重要なんです。
なるほど。
治夫さんは立派に育てると頑張っているんです。
あんまり頑張ってもしゃあない。
この2人が頑張らなしゃあない。
これから先食ってかないかんからな。
そうですね。
おっしゃるとおり。
由佳里さんは大阪でピアノ教室を30年続けてきました。
移住後こちらでも開こうと思っていましたが…。
実際来てみるとお子さんの数が少ないっていうのと…どうしようかなって。
その時思い出したのが趣味の手織りでのれんを作り両親に喜ばれた事。
それは周防大島の渚の景色を織り込んだものでした。
内職程度にちょっとこうマフラーとかそういうものを織って生活の足しになるかなと思って。
島で暮らすんだから島の景色を織り込んだ作品を作ろう。
由佳里さんはこうして工房ないだ織りを始めたんです。
この日由佳里さんが向かったのは島で一番大きなホテル。
お世話になります。
実はこの土産物売り場にないだ織りを置かせてもらっているんです。
素朴な風合いが女性客に人気で島の新たな名産品になりつつあるんです。
なりつつある!素晴らしいじゃないですか。
近所の方から紹介いただいてですね大島にとっても素敵な商品がありますよと。
今では島の外の人にもないだ織りを知ってもらう事が出来ました。
(司さん)いただきます。
(由佳里さん)いただきまーす。
(ヨシ子さん)いただきます。
夜は司さんの両親と一緒に食卓を囲みます。
畑でとれた野菜をふんだんに使った料理がズラリ。
いやあいいですね。
大阪で鉄工所を営んでいた時も夜はこうして4人顔を揃えて食事をするのが松本家でした。
もう自分の両親以上に長く住んでるから。
ほんまにねケンカもした事ないしね。
ないない。
夕飯の片付けが終わるとないだ織りの工房に由佳里さんと司さんの姿がありました。
由佳里さんは冬の主力商品マフラーを織ります。
司さんはその下準備を手伝います。
機織りの前に縦糸をこうして穴に通しておくんですね。
いやちょっと細かいなあ。
老眼にはきつい。
次の日の準備が忙しすぎてその日の晩にやりきれない事が。
お願いって言って頼み込んで。
面倒とは思った事はないですか?司さん。
そんな事はないですよ。
(由佳里さん)違うよね?喜んで。
嫌とか文句は言わへん。
すごい感謝してますよ。
いやあいいなあ。
この日周防大島は熱気に溢れていました。
(一同)おはようございます。
(男性)ようこそ周防大島町にいらっしゃいました。
ただいまより入村式を始めます。
島では修学旅行の生徒が体験交流する民泊を受け入れています。
なるほど。
松本家でも3名の生徒を受け入れるんです。
あっこの子たちかな?孫のような修学旅行生が来るのを治夫さんもヨシ子さんも毎年楽しみにしてるんです。
(生徒)お願いします。
おじいちゃんとおばあちゃんです。
よろしくお願いしますね。
(由佳里さん)ここから好きな色を選んでいいの。
(3人)えー!もう色が選べるというだけでこの盛り上がりですからね。
さすが花の女子高生。
(由佳里さん)右手で取ったら右足を踏んで寄せて。
すごいもう出来た。
ほらっ。
(松沢さん)すごい!あの…念のために言っておきますけど縦糸は司さんが夜遅くまでかかって準備したものですからね。
この穴に通したんだから。
心して織ってくださいね。
帰る日までにマフラーを1本完成させるのが目標です。
いいですねいいですね。
次の体験は司さんの畑。
ないだ農園で収穫のお手伝いです。
では収穫開始。
うん!
(由佳里さん)たくさんとったね。
おっ出来たーとれたー。
(由佳里さん)どうぞ。
ヤバイ超たくさん収穫出来ました。
畑仕事のあとは海へ。
釣りを体験してもらいます。
いやあすごいな。
ああサビキですね。
餌を入れた籠を海に落として魚をおびき寄せるんですね。
周防大島は魚介の宝庫ですからね。
さあどうでしょう。
(由佳里さん)わーすごい。
よかったねおめでとう。
やったー初。
あー生きてる生きてる。
晩ご飯が楽しみになりましたね。
とか言ってるとあれ?またきたのかな?おークロダイじゃん。
(司さん)ゆっくり巻く頑張れ。
もうちょっと。
頑張れ。
ゆっくりゆっくり。
そうよ。
(司さん)頑張れ頑張れ。
(司さん)あー!逃げた危ない。
あー絶対釣りにはまったね。
将来釣りバカ間違いなし。
釣った魚はもちろん今夜の食卓を飾ります。
クロダイはお刺し身に。
そしてみんなで収穫したピーマンや水ナスは天ぷらにしました。
う〜んいいなあ。
いただきます。
(一同)いただきます。
そして由佳里さんが用意したのは島の名物みかん鍋です。
出たみかん鍋。
おいしそう。
だよねー。
まずは釣ったタイとタナゴのフライ。
(フライを食べる音)あーいい音してんじゃん。
じゃあクロダイはどうかな?おいしい。
ヘヘヘヤバイ?ヤバイ?
(由佳里さん)おじいちゃん。
おいしい…おいしいので。
誰が釣ったん?私が釣ったやつです。
釣った?ああ…。
ヘヘヘ…。
治夫さんヤバイっしょ?アハハ。
みんな周防大島の体験楽しかったね。
織物体験をさせてもらってすごい楽しかったです。
クロダイが釣れて楽しかったです。
それが一番。
すごい幸せな1日でした。
みんなが喜んでる姿を見ておじさんもおばさんも嬉しいからまたやるの。
(司さん)御意。
御意出ました。
このあと夜遅くまで3人の機織りの音が響きました。
はい!洗って…。
また島に来てねー。
民泊の高校生たちを見送るとお二人は昼ご飯に向かいました。
関西風お好み焼きのお店です。
(由佳里さん)こんにちはー。
野菜は?今日は。
(由佳里さん)うんあるよほら。
これだけ。
松本さんご夫婦は野菜を置かせてもらっています。
こちらないだ農園専用の棚なんですよ。
こうやってお話ししてたら置いていいよって言ってくださった。
きっかけは司さんが育てた春キャベツでした。
お店で使ってくださいと持ち込んだところこれが抜群においしかったそうなんですねえ。
以来よき仲間です。
濃厚なソースにマヨネーズ。
お二人のお目当てはこのお好み焼き。
大阪での暮らしを思い出す懐かしい味です。
このお店に来ると思わず由佳里さんも大阪弁に戻るそうです。
嬉しいですね大阪弁でしゃべれるっていうのは。
(由佳里さん)テンポが違うねん。
言った時にパパパパ…って返ってくるし突っ込まれるし…。
絶対なんかツッコミとオチがなかったらあかんねんな。
まあこれで元気100倍ですわ。
月に一度の海の市。
周防大島産の新鮮な魚介類はもちろんとれたての野菜も並びます。
司さんもろくじの会というブースで参加です。
野菜と果物を売ってます。
桃ちゃんろくじの会ってどういう会なんですかね?はい司さんは2年前島が主催する塾で農業を一から学びました。
その時の同期生たちと島の農業を元気にしようと作ったのがろくじの会です。
なるほど。
6時になったらみんな仕事をやめて楽しく遊びましょうっていう会。
つけさせてもらいました。
あーいいですねえ。
ではろくじの会の皆さん司さんってどんな人ですか?もう几帳面ですよ。
完全な野菜。
司さんらしい。
鉄工所で培ったもの作りの魂が今も生きてるんでしょうね。
周防大島の農業ますます元気にしていきましょうや!周防大島に移住してイチジク栽培を始めた司さん。
来年はさらに畑を広げようとしています。
(司さん)おはようございます。
(由佳里さん)おはようございます。
お茶してはった…。
(司さん)お邪魔します。
(司さん)私のイチジク師匠です。
なるほど。
(司さん)木田さんのおかげで大島に来てからの目標が見つかったので。
ねえ。
以来なんでも木田さんに相談してます。
これは原産地がイタリアなんですよ。
食べたら本当においしい。
イタリア原産のイチジクカドタ。
小ぶりですが皮がやわらかくそのまま食べられるのが特徴。
甘くてジューシーなんですよ。
木田さんは6年前初めて周防大島でイタリア原産のイチジクカドタを栽培した先駆者なんですね。
今日は来年の苗を分けてもらいます。
この4つ目をここで切って。
畑土の中に挿し木をしてあげます。
こうやって切って挿しときゃつくよって。
来年は50本の挿し木をします。
周防大島でイチジク栽培という目標を見つけた司さん。
島の人たちに感謝する毎日です。
改めて伺います。
今どんな思いですか?なんでも受け入れる気持ちが出来てきた。
皆さんに助けられて今があるっていう感じ。
なるほど。
大阪で営む鉄工所を閉鎖した時はつらい思いもしました。
でもそれは終わりではなく新たな人生の始まりでした。
島の文化を受け入れて島の人たちに受け入れられてそして今2人は周防大島の住人として子供たちを受け入れる喜びも知りました。
司さん由佳里さんどうぞこれからも夫婦仲良く互いに支え合って新たな道を歩んでください。
そしてこのないだのようにキラキラと輝く人生になりますよう応援してまーす!続いては田舎暮らしを夢見ていた夫とカフェを開きたいと夢抱いていた妻のお話です。
癒やしの生活をご覧ください。
穏やかな風が吹いてます。
の〜んびりヤギさんくつろいでます。
そこへ登場したのが今日の主人公です。
巽泰郎さん47歳。
こののどかな山里で愛する妻とヤギさんと暮らしています。
ヤギさんかわいいですね。
すごく素直っていうんですかね。
自然に対して。
もう草があればあるだけ食べるし眠たけりゃ寝ますし。
自由ですからね。
ええ。
泰郎さんは東京で単身赴任していました。
退職して2年ぶりに戻った自宅がこの古民家なんです。
ここで夫婦2人カフェを開いています。
お店の名前は「くじらぐも」。
一歩中へ入ってみると…。
アハハなんか懐かしいにおいがします。
こちらがもう1人の主人公妻の康恵さん42歳です。
泰郎と康恵のやすやすコンビ。
っていうかこの建物のなんだろ…?良さを出来るだけ生かしてやったんですけど…。
店内には地元の方々が作った手作りの雑貨が並んでます。
そして「cafeくじらぐも」の人気は康恵さんが作る日替わりランチです。
とりたての地元野菜をた〜っぷり使ってます。
このあたりはお野菜がとってもおいしいので余す事なく使ったり毎日こうう〜んいいですね。
おっ泰郎さんも料理するんですか?はい。
半年前からお料理を手伝うようになりました。
はあ。
カブの葉をドレッシングにします。
フフッまあ怒られながらやってますね。
はい。
そこの奥様に怒られるんです。
ハハハハ怒られちゃうんだ。
本当ちっちゃい事だよね?グラスとか口元持たないとか…。
やっぱりそういう事やってきてないから…。
やってきてないんだ?ヘヘヘヘヘ。
さあこちらがくじらぐも本日のランチです。
う〜ん。
じっくり煮込んだラタトゥイユに…。
きゅうりとカブのサラダジャガイモとひじきの煮物かぼちゃのぺペロンチーノナスの揚げびたしなど玄米ご飯といただきます。
う〜ん。
すべて野菜づくしのメニューです。
天気がいい日は庭の席がおすすめですよ。
な〜るほどいいですねぇ。
さあ野菜づくしのランチいかがですか?やっぱ素材の味が…はい楽しめていいと思います。
ねぇ。
こちらのお客様は2度目の来店です。
ありがとうございます。
もう気に入っちゃってこの間来たのが先週の日曜日なんですけどまた来たくなって…。
やっぱりヤギと自然があってっていいですよね。
へへ〜いいですねぇ。
それじゃ桃ちゃん心やすらぐカフェくじらぐものある今日の舞台の紹介お願いします。
はい。
今日の舞台は周囲を山々に囲まれた自然豊かな場所です。
南アルプスから流れる清流に恵まれた名水の里。
雄大な富士山の姿も望む事が出来ます。
ああいいですねぇ。
そんな北杜市の明野町にカフェくじらぐもがあります。
くじらぐもではランチに使う味噌もしょう油も糀から作る自家製です。
うん。
搾るまでの1年間1日1回しょう油樽の中を混ぜるのは泰郎さんの担当です。
人間が毎日混ぜてあげないとおいしいしょう油になってくれない。
好気性?好気性発酵って言うんですけれど。
好気性発酵?要は酸素が必要な発酵ですね。
はあはあなるほど…。
実は泰郎さん理学部の大学院を出ているんです。
田舎暮らしに向いてると思います。
化学の好きな人は。
なるほど…。
広島県出身の泰郎さんは工業ガスメーカーの研究者として勤めました。
山梨県の甲斐市へ転勤し学生時代から交際していた康恵さんと結婚。
康恵さんはカフェに勤め共働きの生活が始まりました。
慌しかったですね。
もうどちらかは必ず仕事に出てる状態がずっと続きましたね。
そんなお二人には夢がありました。
泰郎さんはのんびりと田舎暮らしを楽しむ事。
そして康恵さんは自分のカフェを開く事。
2006年そんな2人の思いを知った友人が明野町の古民家を紹介してくれました。
(泰郎さん)ウィークデーは会社に通勤して土日は草刈りとか土いじりを出来ればいいなあと漠然と…。
お店だけじゃなくて暮らし全体を楽しむ事がここだったら出来ると思って…。
2人の夢をかなえる古民家。
泰郎さんはここから会社に通い康恵さんがカフェを営む暮らしが始まりました。
ところが2年前泰郎さんは東京本社に単身赴任する事に。
仕事を終え1人になった時ふと頭に浮かぶのは明野町の暮らしでした。
都内を歩いているとなんか…いつもならこの時間ヤギに餌やってるのになとかそういえば今年薪切ってないなとか…。
夫婦一緒に自然豊かな明野町で暮らしたい。
泰郎さんは早期退職を決意し明野町に戻ってきました。
そして今年5月カフェくじらぐもは泰郎さんと康恵さんそしてヤギ4匹と一緒に新たなスタートを切りました。
「あの理系人間が何してんの?ここで」って言ってます。
ハハハ…。
でも康恵さんにとっては百人力。
やっぱり心強いですよね。
ねぇ。
自然に囲まれた古民家に移り住んだご夫婦のお話です。
ゆったりとした時が流れるカフェくじらぐも。
理学部出身田舎暮らしを満喫する夫泰郎さん。
自然の恵みでおいしい料理を作る妻康恵さん。
かわいいヤギと一緒に毎日を楽しんでいメエ〜す。
今日の舞台は山梨県北杜市。
移り住んだ古民家でカフェくじらぐもを開いた巽泰郎さんと康恵さんが主人公です。
引っ越してまもなくご近所の方からヤギを譲られ飼い始めました。
4匹のヤギは毎日雑草を食べて庭をきれいにしてくれています。
こんな暮らしがあるんだなっていうのは…ねぇ。
へへへ…。
あら?ヤギだけじゃなくてお二人も草むしりですか?西田さんお二人は野草茶にするための葉を摘んでいるんです。
ほう…野草茶。
どくだみたんぽぽヨモギなどの野草を干し煎じてお茶にします。
う〜ん。
春の野草茶と秋にとれる野草で同じ種類でも味が変わるのでそういうのも面白いです。
いや〜いいですねぇ。
自然の恵みを余す事なくいただいてます。
カフェくじらぐも。
その店名は小学校の国語の教科書に載っている作品からいただきました。
子供たちがくじらのような雲に乗って遊ぶお話です。
(康恵さん)みんなが繋がれる場になったらいいなっていうのがまずあって覚えやすい名前だし子供から大人まで親しんでもらえたらいいなと思ってつけました。
アハハなるほど。
「誰もが楽しく集える場所にしたい」そんな思いからくじらぐもは月に一度手作り体験イベントを行っています。
いろんな物事の作ってる過程を知らずに私は大人になってきたなと思って。
参加した方も何かしら感じれる場になったらいいなと思って。
指導してくれるのはこちら豊田幸子さんです。
幸子先生今日は何を作るんですか?今日はねウスターソース作りをします。
おおウスターソース!野菜とフルーツそしてスパイスをワインで煮込んだ手作りのウスターソースです。
ほ〜いいですねぇ。
くじらぐもで交流が生まれた皆さんが参加してくれています。
なるほど〜。
なんか手作りがすごく好きになって自分でもいろいろやるようになりました。
ソース作りに使うスパイスは10種類。
じっくり炒めた玉ねぎ。
さらに山梨名産のぶどうを加えて1時間煮込みます。
(康恵さん)すごいでしょ?フフフ…。
うんすごい。
ソースのにおいしてきました!へへへ…。
これをミキサーにかけてさらに煮込むと完成です。
素材の食感が残った香り豊かな手作りのウスターソースです。
完成しました〜!コロッケにかけていただきましょう。
ええいいですね。
どうかな?ハハハハ。
大変いい出来でした。
お〜やったやった〜。
ハハ…。
お嬢ちゃんどうですか?おいしい?おいしい。
ハハハハ!はい本日の手作り体験大成功です!北杜市明野町は晴れの日が多く日照時間が長い事で知られています。
この気候と豊かな水によってたくさんのおいしい野菜が育っています。
この日お二人はお世話になっている農家の畑にやってきました。
ゴボウの収穫を見学します。
ちょっとお二人もやらせてもらいませんか?いい?ただ抜けばいいだけ。
(康恵さん)え?本当?こっちが抜けました。
おっとととと…。
(泰郎さん)あっ抜けた。
(康恵さん)抜けた?でか〜い!へへへ…。
やっぱこういうのを体験すると本当にありがたいと思いますね。
ねぇいいですねぇ。
おっこれまたずいぶん太い!よいしょ…よっ!
(康恵さん)大変…折れた〜。
折れちゃった。
(2人)やばいやばい…。
(泰郎さん)ごめんなさい。
折ってしまったゴボウをいただきました。
ハハハ…。
東京から明野町に戻った泰郎さん。
まず取り組んだのはこれまで趣味にしていたパン作りです。
理学部出身の泰郎さんです。
水を足すのにもビーカーを使います。
一番使い慣れている上にわかりやすいですね。
なるほど。
泰郎さんはブルーベリーなどを使い天然酵母も自分で育てています。
そんな泰郎さんにとってパン作りの中で一番楽しい時。
それが…。
それが?妻にずっとビン見てるねって言われる事あります。
ハハハビン見てるんだ?さすが理学部出身。
さあパンが焼き上がりましたよ。
地元の小麦粉を使ったカンパーニュです。
あ〜いいですねぇ。
泰郎さん上手く焼けたみたいね。
どうですか?
(康恵さんの笑い)おいしいです。
ねぇエヘヘ…。
朝8時。
開店の準備が始まります。
ランチの野菜はその日一番おいしいものを選んで農家の方が配達してくれます。
今日はカブがどーんと来たのでここはスープだと思って…。
うん。
茹でたカブを自家製のお味噌で和えミキサーにかけてスープにします。
ナスやジャガイモなどの秋野菜はみんなで作ったウスターソースで煮ます。
なるほど。
気持ち込めて楽しんでやってたらきっと誰かの心には伝わると思うのでそういう意味で自分の色が出せるっていうのはすごく楽しいなと思います。
そしてこちらは…。
うん。
(泰郎さん)昨日抜こうとして尻もちをついたゴボウです。
切りがいがあります。
ヘヘ…それはどうなっちゃうのかな?大きめに切って紫芋と一緒にかき揚げにします。
おお〜。
さあ本日のランチがこちらです。
うん。
カブの自家製味噌仕立てスープにゴロゴロの食感が楽しめるゴボウと紫芋のかき揚げ。
おお〜。
そのほかくじらぐも自慢の野菜づくしです。
うんいいですねぇ。
食後にはお二人が庭で摘んだ野草に干した穀物などをブレンドした野草茶。
バナナとお豆腐で作ったケーキと一緒にどうぞ。
おお〜。
(康恵さん・泰郎さん)おかえり〜。
(櫻本さん)ただいま〜。
あら「ただいま〜」ってどなたが帰ってきたんでしょう?はいこちらは常連のお客様。
櫻本葉子ちゃんと麻衣子さん親子です。
あら〜。
お二人が素晴らしい空間を作っていってハハハ!だから「ただいま」なんですね。
実は麻衣子さんこのくじらぐもで運命の出会いがあったんです。
ええっ?ここでお客さんだった主人を紹介してもらって結婚しました。
あら〜結婚したんだ。
よかった〜ハハハ…。
この日くじらぐもは定休日。
お二人がやってきたのは笛吹市御坂町です。
(康恵さん)棟梁着いたよ〜。
今日よろしくお願いしま〜す。
ここはおらんとうの森。
「おらんとう」とは甲州の言葉で「私たち」。
その名のとおり誰もが遊べる森として自然体験などを行っています。
あ〜いいなあ…。
この森のリーダーがこちらの方。
造園業を営む棟梁こと福嶋孝一さんです。
ホホホホホ。
スーパーマンだね。
なんでも出来るからね。
木も登るし…ねぇくじらぐもの屋根の塗装とかも直してくれるし…。
この森もですねみんなの森として使ってもらうように整備をしてると…。
お二人はそんな棟梁にひかれおらんとうの森の活動に参加しています。
なるほど。
おお〜これはツリーハウスですね。
参加してくれるメンバーたちで作りました。
いや〜いいねぇ。
もちろん泰郎さんも頑張りましたよ〜。
ああ頑張ったんだ。
手伝ってくれてます。
一生懸命あの…材料を運んできました。
エヘヘ…。
怖くなかったですか?上は上がれない…。
上はね上がれなかったです。
そうなんだ。
ハハハハ。
え?泰郎さん大丈夫?行くの?苦手なんでしょ?高いとこ。
上棟式以来登ってない。
え本当?ツリーハウスの高さは6メートル以上あります。
あらま…。
(康恵さん)ゆっくりゆっくり。
フフフ…。
大丈夫?ハハハ。
いや〜無事到着しました。
そして勇気を出して登ったツリーハウスからの眺め。
うわ〜最高じゃないですか!素晴らしい!おおっ!誰もが集え誰もが楽しめるおらんとうの森。
ここを訪れた人に棟梁福嶋さんは伝えたい事があります。
ここの森にはですねまずないものだらけなんですよ。
滑ったり転んだりいっぱいするわけですよ。
そんな事で痛みがわかったり自然の怖さとかそういう事を学んでいってほしいなと思って…。
いやいい事言いますね棟梁!で今度は何やるの?うん。
(泰郎さん)掘って?
(福嶋さん)うんそこちょっと…。
棒でやっていいの?
(福嶋さん)いいさ…。
腰を入れて!おお〜!おお…なんとなく階段らしきものかしら?これ。
そしたらこう…こんな角度。
(康恵さん)よいしょ!ああ…ちゃんとしっかり!
(康恵さん)頑張れヤーさん。
おお出来ましたね。
日が暮れてから2人が向かったのはお隣の甲斐市。
康恵さんが誘って始めたお茶とお花のお稽古です。
夫婦一緒に通っています。
あんまり一緒に何かやるっていう事がなかったので共通の趣味を…。
教えてくれるのは菊池康久先生です。
本当にまじめな方なんでその姿勢がお手前にも出てるんですよね。
なぜ笑うんだ…?
(康恵さん)フフフ…そのとおり。
お茶のあとはお花のお稽古。
指導してくれるのは河野和子先生です。
(河野さん)自分を作るために生けるんです。
花もお茶もね。
だからこれをやる事によって2人で笑ったり仲良しになってるんじゃないですか。
夫婦で自分作り。
いいですねぇ。
泰郎さんはいつか庭に咲く花を生けてお店に飾りたいと考えています。
うーん。
新しい発見っていうんですかね?もうそういうものが毎回ありますので本当楽しみにしてます。
いや素晴らしいじゃないですか。
明野町にまもなく冬が訪れます。
この日お二人はくじらぐもの庭先で冬の準備を始めました。
泰郎さん薪割りです。
何気に薪割りやってくれる時全然作業を見てなかったので…はい…。
ヤーさん惚れ直したよ!イエイ!ハハハ…。
康恵さんに惚れ直されて一段と力が入ります!泰郎さん康恵さんこの暮らしを始めて何が変わりましたか?
(泰郎さん)時計を気にしなくなりましたね。
太陽の場所でなんとなくの時間がもうわかるようになってきましたので。
アパートで暮らしてた時は春とか秋とかが好きとか雨は苦手で晴れが好きってそういういい面ばっかりを見てたんだけれども…。
ここに来て雨が降ったら雨だれがきれいだなと思ったりなんかいいところも不便なところも全部ひっくるめて楽しいって思えるようになって…。
サラリーマンの世界で生きてきた自分にとってはすごく新鮮な場所でした。
いや素敵ですねぇ。
仲良し夫婦がお互いの夢を実現させるため40代で始めた明野町での暮らし。
カフェを開く妻の夢と田舎で暮らす夫の夢。
カフェくじらぐもには2つの夢が大きな花を咲かせていました。
大空をゆったり泳ぐくじらぐもにたくさんの笑顔を乗せて2人の旅は続きます。
泰郎さん康恵さん。
これからも自然の中に身を任せて日々新たな発見を楽しんでください。
そしてくじらぐもに集まる人たちをみんな幸せいっぱいにしてくださ〜い。
応援してま〜す!1月9日の『人生の楽園』は大分県豊後高田市に移住したご夫婦のお話です。
野菜を手作り温泉でのんびり。
離れと母屋を借りて家賃は3万円。
考えられませんね都会では。
孫3人と娘夫婦総勢7人で大阪から移住しました。
にぎやかな田舎暮らし楽しんでま〜す!
新年あけましておめでとうございます
2016/01/03(日) 06:00〜07:00
ABCテレビ1
人生の楽園 傑作集[字]
瀬戸内の島で農業と伝統織物を楽しむ夫婦、ヤギのいるカフェを営みながら高原暮らしを楽しむ夫婦…。大好きな土地に移住し、自然の中でゆったりと暮らす二組の夫婦を紹介。
詳細情報
◇番組内容
【夫婦が織りなす島暮らし】景気の悪化で、父から継いだ鉄工所を閉鎖せざるを得なくなった主人公は、妻と両親の4人で大阪から周防大島に移住。イチジク栽培など農業を始めた。妻は伝統織物の教室を開いている。【ヤギと古民家 癒やしのカフェ】カフェの店を開くという妻の夢と、田舎で暮らすという夫の夢。夫婦は山梨県北杜市の高原で、築100年の古民家と出会い夢を実現。ヤギ4匹と一緒にゆったりとした暮らしを楽しんでいる。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 高齢者
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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