(六文)皆さん明けましておめでとうございます。
今日もやって来ました「境界のRINNE」一挙放送のお時間です。
(六道)食料も底をついたというのに元気だな六文。
余計おなかがすくからその話はやめましょうよ。
学校が始まるまでお供え物はお預けだからな。
りんね様元気出して。
今日の見どころ紹介しますよ!
(魔狭人)友人!?今日も続々とやっかいな人たちが出てきますよ。
というかやっかいなやつしか出てこない気がするのは俺だけか?そうですね〜。
でもまあしかたないですよね。
なんかひと事だな六文。
当事者はたまったもんじゃないぞ。
という事でりんね様今日も始めましょう!「境界のRINNE」一挙放送2日目スタート!
悪魔魔狭人は宿命のライバルりんねに怨みを晴らすべくレイジの魂を地獄へと連れ去った
(六道りんね)…あれは。
地獄…。
(魔狭人)りんねくんきみは地獄の入場パスを持っているかい?ない!
地獄の入場パスJigoca!これを自動改札機にタッチすれば並ばずスイスイ通過できる便利なカードだ!
(自動改札機の声)ようこそ地獄へ。
ちっ。
(自動改札機の声)パスをタッチして下さい。
なおパスをお持ちでない方は入場料千八百円をお支払い下さい。
そんな大金ない!
(破壊音)
(鬼駅員)あっ不正入場!
(破壊音)待ちなさ〜い。
うわ〜っ!
(破壊音)入場料を払いなさ〜い。
く…!?これは?しめた!…緊急事態だ!邪魔だて無用!…ん?あ〜っ!
(転ぶ音)心の声…使ったねぼくがさりげなく仕掛けておいたバナナを。
…ふっりんねくんこの瓶詰めのレイジの魂を救うためにきみはどれだけの犠牲を払うのだろうね?…ようこそ地獄へ。
・「ひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「言いかけたコトバまだ胸の中」・「通り過ぎてく季節も悲しみもさよなら」・「咲き乱れ輝く花びらに思わず見とれて」・「淡い色に心動くたび鼓動は高鳴る」・「ほら廻る廻る境界線」・「記憶をさあ呼び覚まして」・「あの日に見た世界があるから」・「ほらひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「今すぐその向こうへ」・「溢れる未来のカケラ」・「その手で強く抱きしめて」
(真宮桜)…この電柱の所でレイジさんの生霊は考え込んでいたのよ。
(六文)はぁ…。
ここは事故現場だし…ここで何かを無くしたと思うんだけど…。
…それらしい物は落ちてないですね。
事故から何日も経ってるし…。
ならば目撃者に話を聞いてみますか。
…なにそれ?九十九神シールです。
九十九神とは長い時を経て魂が宿った道具の事である…九十九神シールは貼ればたちまち道具に魂を宿す便利グッズである。
定価九十九円
そうかこの電柱なら。
はいすべてを見ているはずです。
ん!?
(電柱)あのクソ犬ども!毎日毎日小便ひっかけやがって!あの〜ちょっとお話が。
特にルシファーの野郎ァ許せん。
ルシファー…?あのクソ犬毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日にゃ〜。
手がかりはありませんでしたね…。
なんかうんざり…。
延々と犬の悪口ばっかり…。
特にルシファーって犬の悪口ばかり…。
・
(奥さん)んま〜っルシファーまた変な物拾ってきてっ!
(ルシファー)バウ!…!?あの箱…。
(三波スズ)これ…レイジの?はいおそらく事故の時に落としたんだと思います…きっとレイジさんはそれを探すために生霊になって出て行ったんです。
これ…私が欲しかったペアリングだわ…。
(只野トモヤ)そうか…事故さえなければ…。
おそろいね。
うふふ。
(只野)そのリングを二人で…。
うっ…。
わ〜っレイジ!どうして死んでしまったの〜…。
あの…まだ死んでは…。
回想
(轟レイジ)スズに伝えてくれ。
アレを見つけても捨ててくれと…。
心の声レイジさんの生霊…諦めたみたいな事言ってたけどこのままじゃいけない…。
待て魔狭人!ふっ…。
心の声あいつどこに向かってるんだ?通常地獄に連れて来られた霊はそれぞれの悪行に応じて職員に引き渡されるはず…。
(鬼事務員A)はい詐欺を働いた者集合〜。
(鬼事務員B)盗みを働いた者はこっち〜。
(鬼事務員C)恐喝?恐喝は二階の受付に行って。
心の声レイジは罪人ではない。
ましてや死んですらいない…いったいどこへ…。
ん?
(生霊レイジ)お〜い助けてくれ…お〜い出してくれ〜おれはここだ。
おれはこっちだ。
いやいやこっちだ。
生霊レイジ…。
瓶を割って出してくれ。
早く…。
こんな所に偶然バットとボールが…おあつらえ向きだな…これで片っ端から瓶をたたき割ればどれかが本物…。
心の声だが…罠のにおいがプンプンする…レイジは恋人スズに嫌われたと思い生きる事に後ろ向きになっている…果たしてこんなに素直に助けを求めるか?
(魔狭人)どうしたりんねくん早くボールを打つがいい。
本物はそこだ!うわっ。
(窓ガラスが割れる音)
(カミナリオヤジ)誰だ〜っ!ウチのガラス割ったやつは〜っ!あいつです。
うん?このイタズラ小僧め〜っ!
(鬼小学生)あっカミナリオヤジまた怒ってる。
くぉら〜っ!
(破壊音)ちっ…やはり巧妙な罠だったか!ふっ…カミナリオヤジは想定外だったが…結果オーライりんねくんいろいろ派手に壊しちゃったね。
…魔狭人。
修理費は当然不正入場者のきみに請求される…もちろん鬼たちが破壊した分もね…。
ぼくはねレイジの生霊なんてどうでも良かったんだ…ぼくの本当の目的はりんねくんきみを借金地獄につき落とす事…弁償しない限り地獄から出られないよ…たとえ死神のきみでもね…。
借金地獄それは地獄の最下層に位置する地獄の中の地獄…この地獄で作った借金を返せない者が落とされそこでずっと働かされる…働いても働いても賃金が支払われる事はなく借金は返せない!
借金地獄からは永遠に出る事はできない…これがぼくが用意したきみへの復讐だ。
それよりレイジの生霊は現世に戻してくれるんだろうな…。
ああこれね…もともとりんねくんをここにおびき出すための人質だ。
もう必要はない…捨てよう。
くっ。
ふっ追うがいい…どうせその先は…借金地獄!地獄って…輪廻の輪とは別の所にあるのね。
もちろんです…地獄に送られた者は輪廻の輪に乗って生まれ変わる事が許されないまったく別の死後の世界なんです…。
…見えました桜さまあれが地獄ですよ。
地獄って…ビルなの?はい最近新しく造られた最新の庁舎です…。
年々人口の増加に合わせ罪人も増加し死後の手続きが間に合わなくなったため最新のハイテク設備を導入して造られた総合地獄施設である
「通勤地獄」「受験地獄」「シメキリ地獄」「苦境から抜け出せないアリ地獄」いろいろな地獄が入ってますよ。
他にも地獄の鬼たちが仕事に追われても生活できるよう地獄スーパーマーケットや地獄歯医者地獄消防署まで入ってるんです…。
へ〜…住みやすそう。
最近は厚生労働地獄がうるさいんですよ。
?
(鬼駅員D)不正入場者だ。
(鬼駅員E)入場料踏み倒しやがった!クソ。
急げ!六道くんの事じゃない?大変だ〜!何かいろいろ壊れてる…。
りんね様が関わっていたら修理費用を請求されますよ。
これはまとまったお金が必要になるかもしれませんね。
え?私あんまり持ってないけど…。
大丈夫ご安心下さい。
…キャッシュカード?魔狭人が攻撃で投げたものをとっといたんです。
どうせまたニセモノでしょ?ところが魔狭人のやつ本物まで一緒に投げてたんです。
バカなの?罠なの?ほら「ほんもの」って書いてあります。
それ絶対罠だと思う。
全額引き出し!
(キャッシュディスペンサーの音)くっ…。
…何!?残念でした。
本物はこっちだ。
りんねくん下を見てごらん。
すぐそこが借金地獄だ。
(鬼バイト長)ちゃっちゃと洗え!皿はいくらでもあるんだぞ!
(亡者たち)一枚洗ってはととさんのため〜二枚洗ってはかかさんのため〜。
あと一枚…あと一枚積み重ねればバイト代が支払われる…。
(鬼バイト長A)もらって行くぜ。
ご無体な。
(鬼バイト長B)ほら洗え。
一枚洗ってはととさんのため〜二枚洗ってはかかさんのため〜。
(赤鬼現場監督)よ〜し水道管工事終了だ!あ〜終わった〜。
(青鬼現場監督)よ〜しもう一度ここを掘るぞ。
今度はガス管工事だ〜!え〜。
どれだけ働いても賃金は支払われない。
きみはあそこで永遠にタダ働きだ…。
(指を鳴らす音)
(魔狭人)ここは地獄ショッピングフロアだ。
あれは!おれが死神のカマを修理に出した修理屋の支店。
修理屋は地獄にも支店があるのだ。
霊道を使ってどの支店からでも修理品をお取り寄せできる「どこでも安心サービス」を始めました。
どうぞご利用下さい
おれの死神のカマ!
(鬼店長)修理代をお支払い頂かないとお渡しできません。
ふっ…ここではタダで手に入る武器などないよ。
くっ…。
鬼の番人が万引きを許さない。
ツケもきかない。
無一文で地獄に乗り込んだ時点できみの負けは決まっていたのさ。
その修理代ぼくが支払おう。
(鬼店員)まいどあり〜。
死神のカマ…死神であるりんねくんの最後にふさわしい。
借金地獄に落とす前に切り刻んでやる!ふっ…よくかわしたな!おれは何もしていない…蛇たちがよけたんだ…お前たち…おれのそばにいると巻き添えを食うぞ。
無駄な事。
丸腰でぼくに勝てるものか!くっ!死神道具を買う金さえあれば…。
ふ…諦めて自ら借金地獄に落ちたか…。
貸せスポンジ。
うおおおだてに内職で生活してない。
なめるな〜!洗ったぞ!バイト代をくれ。
よかろう。
やった!これで武器を買える!月末締めで請求書を切れば翌々月の末に源泉徴収を引いた額を振り込もう。
間に合わん!今前借りでくれ!正社員でなければ前借りはできん。
どうすればいい。
三か月の試用期間が必要。
間に合うか!残念だったねりんねくん地獄といえどここは役所決まりを曲げる事はできない。
(破壊音)
(亡者たち)あ〜。
そうさ…きみは貧しさに負けるのさ。
くっ…。
あわわわこんなにたくさんのお金が〜!どどどどうしましょう桜さま〜!土地でも買いますか!?いやこれを資金にして地獄円高のうちに地獄ドルを買って。
何言ってるの!六道くんの所に持って行くんでしょ!
(鬼警官A)不正入場者は死神らしいぞ。
(鬼警官C)借金地獄方面に逃げたぞ!六道くんの事だ…行こう六文ちゃん。
はい。
(皿が割れる音)ふ…更に損害を出すとは…また借金が増えたな…。
くっ…。
もう諦めろりんねくん。
(破壊音)これ以上負債を増やしたくなければ観念しろ…。
六道く〜ん。
りんね様〜。
六文真宮桜!…その金は!?魔狭人くん悪いけどあなたの全財産おろしたよ。
へえ…。
心の声バカめあのカードを使ったのか…。
真宮桜!その札束をよこせ!えい!心の声ふっひっかかったな…お前たちが使ったキャッシュカードは真っ赤なニセモノ…引き出した金はすべてニセ札だ…。
この地獄ショッピングフロアでニセ札を使ったら最後りんねくんきみもきみの仲間も地獄の牢獄行き二度とここから出る事はできない!さありんねくん!その金で武器を買うがいい!な…。
どうした!?なぜ武器を買わない。
武器は…これだ!千の風ストリーム!
千の風ストリームとは千円札を突風に乗せ敵を吹き飛ばす死神の大技。
五千円札一万円札を使うと更なるパワーを帯びるのだ
わ〜すご〜い。
あ〜もったいない。
うわ〜!
(落下音)
(亡者たち)うわ〜っ。
おのれ!魔狭人…この辺でやめておかないとケガするぞ。
ふん…きみに屈するくらいならそのカマで切り裂かれた方がマシだ。
(カマでたたく音)げっ。
いでででででで…!…安心しろミネ打ちだ。
だから切り裂かれた方がマシだ。
金だ金だ〜。
これで借金地獄から抜け出せる〜。
ん?これはニセ札だっ!きさまらこれを使ったら牢獄行きだぞ。
え〜っ。
ニセ札…。
ふん…気付いていたんだろりんねくんだから武器を買わずに。
いや…千の風ストリームは大量の札がなければ使えないぜ〜たくな大技だから…つい嬉しくて。
テンション上がってたんだ…。
(鬼警察A)あっいたいた!
(鬼警察B)こらっお前!心の声ふ…終わりだなりんねくん結局きみは不正入場および器物破損の罪で借金地獄で重労働だ。
誰だ〜っ!ニセ札つくった奴は〜っ!え…。
ニセ札犯は悪魔だろうが死神だろうが厳罰だ!心の声っ…。
はいはいは〜い。
お前犯人を知ってるのか?犯人は…。
心の声まずい。
キャッシュカードカッター。
ぐげっ。
んがぐぐ〜。
犯人は…わかりません。
心の声りんねくん…!?心の声六道くん…どうしてかばうの?きみは…不正入場者だな。
はあ…でも入場料と破損物の修理費は友人が払います。
友人〜!?本当に犯人を知らんのか?ニセ札犯を告発してくれたら引きかえに入場料も修理費も免除する事ができるが…。
あっそうなんだ。
それじゃ…。
払いましょう友人ですから…。
地獄から戻れてよかったですね〜りんね様。
あとは生霊レイジを元の体に戻すだけだが。
レイジさん聞こえますか。
ほっといてくれ…おれはスズに嫌われたんだ…体に戻ったっていい事なんてひとつもない…。
レイジさん自分の左手を見て下さい。
左手…?心の声あ…これは…おれがスズの誕生日に贈ろうとしたペアリング…。
スズ先輩おそろいのリングつけて待ってますよ…お友達のトモヤ先輩も帰ってきて欲しいって…。
…レイジ。
あ…。
レイジ…レイジ良かった…。
スズ…。
ペアリング…ありがとう…。
良かったレイジ…。
トモヤお前いいやつだな…。
(只野)本当に良かった…。
心の声
(只野)そのリングを買うためにおれに借りた金…早く返してくれよ。
元に戻ったか。
良かった…。
これにて一件落着ですね。
真宮桜…お前すごいな。
え?レイジの生霊が体に戻れたのはお前のおかげだ。
お前修行すれば一流の死神になれるかもしれないぞ。
修行でなれるものなの?そういえば今まで私が貸したお金って…。
真宮桜修行すれば一流の死神になれるかもしれないぞ…。
なれなくてもいいんだけどそれより。
一流の死神になれるかもしれないぞ。
いやだから…。
ふ…小遣いすべて巻き上げられた…。
心の声りんねくんこれで済んだと思うなよ…。
この次こそは!
(窓ガラスが割れる音)
(カミナリオヤジ)だ〜っ!
(衝撃音)お前か!ガラスと盆栽を割ったバカもんは!あカミナリオヤジまた怒ってる。
く〜りんねく〜ん。
・「騒がしいだけの証明にはさよならして」・「正しいものだけ」・「はじめましてをしていたいな」・「お願いどうしても」・「見たい触れたい思い通り」・「新しいものだらけ選ぶ勇気をくださいな」・「猫も杓子も右向け右の世界で」・「君と目が合うなんてこと」・「巡り会い巡れば巡る」・「くるりくるり隣り合わせ」・「偶然はわざと」・「運命の仕業と」・「いついつ出やる輪の上」・「後ろの正面だあれなんてね」・「振り向いて欲しいんだよ」・「同じ笑顔で待ってる」・「わたしに気がついて」
(真宮桜)
今日は学園祭です。
学園祭にはいろいろな人がやって来ます。
生きている人もそうでない人も。
時には人じゃないものが動きだす事だって…
・「ひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「言いかけたコトバまだ胸の中」・「通り過ぎてく季節も悲しみもさよなら」・「咲き乱れ輝く花びらに思わず見とれて」・「淡い色に心動くたび鼓動は高鳴る」・「ほら廻る廻る境界線」・「記憶をさあ呼び覚まして」・「あの日に見た世界があるから」・「ほらひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「今すぐその向こうへ」・「溢れる未来のカケラ」・「その手で強く抱きしめて」いらっしゃいませ〜。
(ミホ)こちらのお席どうぞ。
(リカ)ご注文はお決まりですか?六道くんちょっと手伝ってくれる?
(六道りんね)ああ。
(十文字翼)ぼくも手伝うよ真宮さん。
えでも…。
十文字くん外で客寄せ係でしょ!戻っちゃダメじゃん。
ふっ。
…客寄せしてくる。
どうしたの?今何かイヤな気配が…。
ゴミ捨てちゃうね。
キャッ!なんだっ!
(女子の声)キャアアッ!
(部長の声)うわああまた!
(演劇部生徒)うぎゃ〜っ!何これ気持ち悪い〜。
おいおいまたかよ。
打ち落とせ〜。
カツラの嫌がらせ?
(部長)実は最近演劇部の倉庫を整理してからおかしな事が起こるようになったんだ。
その時いらない小道具をたくさん捨てたんだけど…それからというもの捨てたはずのカツラが戻ってきて…ああっ!ぐあっ!う!うぅ〜!うわっ!こんなふうに勝手に誰かの頭にのっかってきたりするんです。
もうすぐ本番だってのにこのままじゃまともに上演できやしない…。
なるほど分かりました。
悪霊か?いや。
見たところこれはカツラの九十九神。
ならば直接話を聞くのがてっとり早い。
九十九神とは長い時を経て魂が宿った道具の事である
九十九神シール!
九十九神シールとは定価九十九円のお求めやすい死神道具。
このシールを貼ると道具の声を聞く事ができるのだ!
とう!
(カツラ)役を降ろされたチクショー!ほぉ…。
つまりその役を演じきればカツラは納得するって事?ああだが…それがどういう劇の何の役だったか思い出せないらしい。
ふっどうせ大した役ではないだろう。
簡単に降ろされるようではな。
コノヤロー!聖灰!げほ!げほ!げほ!げほ!金髪のカツラだしきっと外国の話だよ。
金髪の女の子が出てくるんだから。
(部長)創設以来の演目のリストを調べてみたがすべて洋物だ。
特定は難しい。
何か覚えてない?どんな些細な事でもいいのよ。
思い出せない…そういえば一つだけ!何!?小道具に…ガラスの靴が!創設当時近所の幼稚園に頼まれてシンデレラをやった事がある。
大ヒントじゃないか。
早く言えきさま。
シンデレラを演じきればカツラも鎮まるって事ですね。
よし早速!ワクワクワクワクワクワク!
(女子部員たち)え〜!
(女子部員A)いやです!
(女子部員B)そんな気持ち悪いカツラかぶるのは絶対イヤ!ガーン!では仕方ない部長の僕が…。
断る!ぐぇっ!女子!女子!絶対女子!女子!女子!おっ!アハーハ〜。
ん?真宮さんはダメだぞ!成仏できね〜成仏できね〜!やかましい!強制終了させてやろうか!かぶってもいいけど…。
お芝居は出来ないよ。
真宮さん!やってくれるか!?ひゃっほ〜!やむをえんな。
ヘタだけどごめんね。
チッ…大根でも我慢するわ〜。
調子に乗ってると地獄に送りますよ。
調子乗ってました。
(部長)じゃ始めま〜す。
お城の舞踏会に行きたい〜。
真宮さん可愛い。
奇跡的に当時のシナリオ第一稿が保管されていたの。
第一稿?つまりなんらかの理由でカツラが役を降ろされる以前のシナリオね。
なるほど。
これで当時の再現が可能!カツラも納得するはずよ!じゃ魔法かけま〜す。
(カツラ)よっ待ってましたッ!ん?え〜とかぼちゃ。
(六文)は〜い。
おおすご〜い!妖怪朧車!?カボチャの馬車のつもりだろう。
(カツラ)は・や・く!は・や・く!は・や・く!は・や・く…!なんかテンション上がってる?じゃ次の魔法いきま〜す。
「シンデレラ・ドレスアーップ!」。
ちがう〜っ!あら。
おお華麗な後ろ回し蹴り!くっ…。
なに段取りはしょってんだコラーッ!しかしシナリオによると…。
あれ。
ト書きが消してある。
はっもしかすると…。
そうだわこのカツラ…かぶった時からなんかしっくりこなかった!確かに消してあるわ…。
なんて書いてあったんだ。
「カボチャの馬車の次にネズミが馬に化けました」。
でもねえ…馬車で舞台がいっぱいですし。
馬はいらんだろ。
(カツラ)いるわボケーッ!あら。
(カツラ)思い出した…あの時も。
回想
(部員A)馬いらなくね?
(部員B)馬出番カット。
(カツラ)ガーン!馬のしっぽだったのか…。
どうりでしっくりこないと思ったよ。
(馬)ひひ〜ん。
これでもう大丈夫だろう。
ありがとうございました。
これで無事に本番を迎える事ができますわ!ああ…。
よかった一安心ですね。
ええ。
どうかしたの六道くん?いやなんでもない。
そろそろクラスに戻らないと。
そうだね。
心の声あの時感じた「何か」…あれは九十九神じゃなくもっと別のものに思えたんだが…。
りんね様!
(カボチャ)助けて…。
ただいま〜。
あおかえり桜ちゃん。
遅かったね〜。
ごめんね忙しかった?ううん全然。
ねぇねぇ見てあそこ…。
(マリ)なんか夢みたい先輩が訪ねてきてくれるなんてっ!
(偽キムラ)中学卒業以来だもんねへっへっへ〜。
どうしたのかなマリちゃん。
さっきからずっとあんなふうに一人でしゃべってるの。
え…。
元気でしたか先輩?元気元気。
急にマリに会いたくなっちゃってさ〜へっへっへ〜。
心の声リカちゃんやミホちゃんにはあの人見えてないんだ…霊かな?臭うな。
悪霊の気配が。
翼くん。
ふっ…聖灰!
(客たち)うわっ!?げほげほ…。
こらなにするのよ!げほげほ…!?げほげほげほなに〜もうっ。
心の声霊が…消えた!?先輩!マリちゃん。
逃がすかっ!ギュッ!待ちなさい!どうするのよこの始末!先輩〜どこなの〜っ。
こっちだよへっへっへ〜。
先輩っ!マリちゃんダメ〜っ!六道くん!はうっ!カボチャ…!?飛び降りさせるつもりだったのか。
くそ〜。
もう少しだったのにへっへっへ〜。
死ぬべきでない者を惑わしあの世に誘う汚いやり口…お前堕魔死神だな?心の声だまし神!へっへっへ〜とんだ邪魔がはいったな…。
私が飛び降りようとした?覚えてないのか。
マリちゃんさっきの男の人って…。
ああ中学の時のキムラ先輩…。
(マリ)
カッコよくて憧れの的だったから。
私もラブレター送ったけど返事はもらえないまま卒業してそれっきり…
それが今日いきなり先輩から会いに来てくれたの。
何かが始まる予感っ!なにを脳天気な…。
ここで残念なお知らせだが…。
えっ。
先輩がもう死んでる…?そう去年事故で。
(キムラ先輩)そうして天国に行くはずだったボクはおかしなカボチャ頭と出会ったんだ…。
えっ…誰?
(だまし神)その顔気に入った。
へっへっへっへ〜。
(キムラ先輩)
僕はそいつに顔を入れ替えられてしまった…
あっそれじゃあなたが…。
キムラです。
さっき見つけて保護した。
みんななんの話してるの?心の声マリちゃんにはカボチャ頭の霊が見えてないんだ…。
(女子1)キムラ先輩が来てるって!
(女子2)きゃ〜会いたい!同じ中学の女子たちだわ!行ってみよう。
へっへっへ〜やあみんな〜会いに来たよ〜。
キャーせんぱ〜い!キムラく〜ん!カッコイイ!すてき!彼女たちは?僕にラブレターをくれた女子たちだ。
あいつめ僕の美しい顔を利用して。
おいで…。
ぼくとパーティーしようぜへっへっへ〜。
(女子たち)キャーせんぱ〜い!しまった!こうしちゃいられないわ!マリちゃん。
はなしてっ私も行く〜!ああっ!待って〜。
ちっ!さらばだへっへっへっへ〜。
消えた…。
(男子A)ん?気のせいかな…。
(男子B)なんか大勢の女子が消えたよ〜な。
六道くん消えた女の子たちは…。
だまし神ってノルマ水増しのために死んでない人間まであの世に連れていくんでしょ?このままじゃマリちゃんや女の子たちが…。
手は打っておいた。
やつは必ず戻ってくる。
えっ…。
逃がしはしない。
おれはだまし神にだけは負けるわけにはいかないんだ。
ほらお菓子もお食べ〜。
よしよし。
六道。
本当にだまし神は戻ってくるんだな。
ああ間違いない。
なにしてんの?さあ…。
どうだ。
うわ!どうだと言われても…。
演劇部で衣装を借りてきた。
え〜っ六道くん!?似合う似合うかわい〜よ♪だまし神は欲深い。
おれのまいたエサに必ず喰いついてくるはず。
エサとは…。
だまし神が消える寸前に投げ込んだものか?「Dear.キムラ先輩ずっと大好きでした!彼女にして下さい。
キャー。
1年4組の女子より」。
あ来た。
どの子だい?僕にラブレターをくれたのはへっへっへ〜。
ラブレター?エサとはラブレターか?あの時急いで書いた。
心の声なにぃっあのドサクサにあれだけの文章を?六道恐るべし!へっへっへ〜。
え〜っと…きみだねっ!うわっ。
真宮さんっ!くっどういう事だ!嬉しいよ。
きみは僕の好みにピッタリだ。
へっへっへ〜。
いやいや誤解ですから。
く!好きですキムラ先輩。
強引な小猫ちゃんだな来る者は拒まずだよへっへっへ。
待って下さいりんね様!おのれっぼくの顔を返せ〜っ!こら真宮さんは置いてけっ!あれ?桜ちゃんたちは…?
だまし神は普通の人たちには見えないのだ
ここは…。
みんな楽しんでるね〜へっへっへ〜。
(偽キムラA)好きさ。
(女子1)あはっ嬉しい。
(偽キムラB)好きさ。
(女子2)いや〜んあたしもよ。
(偽キムラC)好きさ。
(女子3)キムラせんぱい。
心の声キムラ先輩さんがいっぱい…これはだまし神の見せている幻?
(十文字)出せコラ!ん?翼くん!キムラ先輩さん…六文ちゃんまで!真宮さんっ!助けて〜!桜さま〜っあれ?出られた。
へっへっへ〜男が侵入したら自動的に拘束するしくみなのさ。
へ〜。
なるほど…こうやって被害者を一旦この場に集めて一度にあの世に送るのか。
なに?六文っ!はいっりんね様!これはまやかしに光を当てて白日のもとにさらす白日灯!だまし神破れたり!きゃあっ!なにこれ!人形!?こっこの光は…っ!ああっ…顔が〜っ!ふっ。
カボチャになった。
あっお前顔…。
戻った…ぼくの顔!あっいたわ!キムラ先輩!あんな所に!きさまよくも〜。
うおぉ〜!かかれ〜!
(カカシたち)わ〜!ふっ!えぃ!とぉ!はぁ!はぁ!うぉ〜っ!りんね様っ!これでもかっ!これでもかっ!
(カカシたち)うわぁ〜。
六文!くっ…しつこい!へっへっへ〜女の子にはたっぷりサービスしてあげないとね〜。
心の声まだ女だと思ってるんだ…。
へっへっへ〜いくぞ〜!ふ…ふ…ふが〜ご!今度こそストライク狙っちゃうよ〜。
トゥー!はっ!ぐぇっ!トゥ!グワッ…!へっへっへ〜女の子がそんな乱暴したらいけないよ。
俺は女じゃない。
ななんだって〜!おれは迷える死者を正しく導き不正な死を許さない死神だ!六道くんかっこいい…。
心の声スカートさえはいていなければ。
ここんな事で勝ったと思うなよ…へっへっへ〜。
なにい!?見ろ!キムラ先輩〜。
キムラく〜ん。
おいみんな目をさませ。
この人はもう死んでいる!
(女子1)それでもかまわない!あたしも一緒に死にます!連れて行ってキムラ先輩!へっへっへ〜。
女子たちのキムラへの未練を断ち切らぬ限りきさまらはこの空間から出られないぞ〜。
くっ。
みんな…。
私も!先輩!ダメだよみんな…ぼくを思ってくれる気持ちは嬉しいけど…。
キムラ先輩…。
ごめんね…ぼくを愛するなら四十歳を越えてからにして。
え?ぼくは熟女が好きなんだ。
(女子たち)ガーン!うきょ〜!あ滅びた。
(だまし神)ドーン!…キラン。
こうしてだまし神の消滅とともに私たちは元の世界に戻る事ができました
一人で行けますか?うん。
いろいろありがとう。
・
(スズキ先生)出場者全員集合〜。
(真宮六道)ん?心の声だけど私は気になるのです。
あの時の六道くんの言葉…。
回想おれはだまし神にだけは負けるわけにはいかないんだ。
正義のためなどという事ではなくなにかもっと深い理由があるような気がして…
女装コンテスト!優勝は…六道りんねくん!おめでとう!賞品はカップラーメン一ダースだ!さすがりんね様!いつの間に…。
抜けめがないやつ…。
助かるわ!・「騒がしいだけの証明にはさよならして」・「正しいものだけ」・「はじめましてをしていたいな」・「お願いどうしても」・「見たい触れたい思い通り」・「新しいものだらけ選ぶ勇気をくださいな」・「猫も杓子も右向け右の世界で」・「君と目が合うなんてこと」・「巡り会い巡れば巡る」・「くるりくるり隣り合わせ」・「偶然はわざと」・「運命の仕業と」・「いついつ出やる輪の上」・「後ろの正面だあれなんてね」・「振り向いて欲しいんだよ」・「同じ笑顔で待ってる」・「わたしに気がついて」
(会長)え〜次の連絡事項。
最近堕魔死神の活動が活発化しております。
皆様ご存じのとおりけほけほだまし神はノルマ水増しのためにけほけほ本来死ぬべきれない人間の寿命を奪うけほけほけほ悪質な死神なのれ…。
(六文)会長さん風邪ですか?げほげほげほげほ…気にしないれ。
たいした事ないれすから。
というわけでだまし神を検挙したら金一封出るらしいですよりんね様。
(六道りんね)ほお金一封。
よかったですね。
これで扇風機が買えますよっクシュン!クシュン!六文夏風邪か?気にしないれくらさい。
たいした事ないれすから。
・「ひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「言いかけたコトバまだ胸の中」・「通り過ぎてく季節も悲しみもさよなら」・「咲き乱れ輝く花びらに思わず見とれて」・「淡い色に心動くたび鼓動は高鳴る」・「ほら廻る廻る境界線」・「記憶をさあ呼び覚まして」・「あの日に見た世界があるから」・「ほらひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「今すぐその向こうへ」・「溢れる未来のカケラ」・「その手で強く抱きしめて」
(真宮桜)六道く〜ん。
どうして今日学校休ん…!?ちょ…大丈夫!?さ…桜さま〜。
ま真宮桜…か…帰れうつるぞ…。
それは大丈夫れふ。
現世の人にはうつりません。
あの世型インフルれすから…。
(十文字翼)危険だ真宮さん。
翼くん。
近づいてはならない。
え?でも私にはうつらないって。
弱っている男への同情を愛と勘違い。
よくある話だ。
勘違いだよ真宮さん。
あのバカに風邪をうつせるものならうつしたい…チーン!同感だ…。
六道くんはね一人暮らしで大変なの。
家族はどうしたんだ?身内は今おばあさんだけなのよ。
おじいさんが亡くなって。
そうなのか。
(クマ医者)医者で〜す。
(ブリキナース)ナースで〜す。
(2人)往診で〜す。
往診…?お注射しましょう。
医者なんぞ頼んでないぞ。
ご安心ください。
お身内に頼まれてまいりました。
身内って…おばあちゃんが…?ですです。
うん?
(ファスナーをおろす音)
(六文真宮十文字)あ…。
(ドクロ)くらえ!覚悟!くっ…!死神のカマ!アッ!アーッ!ガク。
ガク。
どういう事だ?りんね様こいつらだまし神ですよ。
お〜の〜れ〜。
え?なんでだまし神が六道くんを襲うわけ?身内に頼まれたとか言っていたが。
だけど…おばあさんがこんな事するわけがないし。
誰に頼まれた?言えんな…たとえどんなめにあわされようとも…。
ほう…。
風邪をうつす。
けほけほけほ…。
うわ!?やめろうっ!言う。
言うんだ?実は…。
これは口封じ!?いったい誰が!心の声まさか…あいつが!?なんにしてもりんね様。
だまし神を検挙すれば金一封ですよ。
これでお薬が買えますね。
さっそく当局に引き渡してきます。
六道はなんであんなに貧乏なんだい?私が六文ちゃんに聞いた話では死神だったおばあさんが人間の男の人に恋をして死ぬはずだった男の人の寿命をのばしてそののばした寿命が借金になって六道くんがかわりに返済してるって事なんだけど…。
心の声あのおばあさん孫に借金を丸投げするようなひどい人には見えなかった。
六道くんも怨んでる感じじゃなかったし…なんかおかしい…。
真宮さん経済力の無い男に惚れるのは不幸の始まりだよ。
その点俺なんか聖灰も買い放題だし。
心の声いらないし。
そもそも話が違うし。
りんね様〜っ!ん…?お金が〜お金が〜っ!?げほっ!げほげほげほ!だまし神を当局に引き渡しに行って…。
回想
(当局)じゃ金一封は振り込みになります。
にゃ〜にゃ〜にゃ〜にゃにゃにゃにゃにゃ〜…♪うん?ニャッ!それでお金を引き出そうとしたら預金が!0どころかマイナスに!なにっ!?
(扉が開く音)生きてるか六道。
お見舞いに来たよ。
ななに!?なんだこれは!?借用書?
(六道鯖人)悪いりんね。
お前の預金全部使っちゃった。
お前…。
まさかこんなところに住んでいるのか?パパとしては心配だな。
えパパ?どのツラ下げて父親気取りだ。
この人が六道くんのおとうさん?確かに似ていなくはないが…。
めちゃくちゃ若いね。
電気通ってないのか?売れそうな家具もないし。
お前なんでこんなに貧乏なんだ?why?みんなお前のせいだろが!おっと。
預金を使いこんだ事はあやまる。
今回の事だけじゃない!ゲホゲホ!お前勝手におれを連帯保証人にして借金しまくってるだろう!
連帯保証人とは!借金をした当人が返済しない時肩代わりする者の事である!信頼できない相手の連帯保証人になってはいけない。
ダメ絶対!
六道くんの借金魂子おばあさんのものじゃなかったの?魂子さまからはそ〜ゆ〜風に聞いていたんですけど。
昨日だまし神を送りこんでおれを襲わせたのもお前だろ!それはりんねお前のためなんだ。
息子を思うパパの愛情…。
(カマでたたく音)やっぱりお前の仕業か。
現世でこんな貧乏生活続けるくらいならいっそ…パパと一緒にあの世で堕魔死神をやった方が幸せだぞ。
え?・
(人の声)ん?なんの騒ぎだ?
(だまし女子A)みなさ〜んこっちよ〜ん。
(だまし女子B)まいりましょ〜。
せ〜の。
おほほほほ。
大漁ですわ。
なっ!?あの女たち何をする気だ!?まさか…。
(2人)よいしょ。
だまし神め!きゃ〜!いや〜ん!
(男子)はっ…おれたち一体…。
(男子)なにしてたんだ?走ろ〜!お〜!ああなんてこった!逃げやがった!まだ懲りないのか!あっ!?ダメじゃないかりんね。
営業妨害だ。
くっ…。
(2人)社長〜っ!社長!?そう。
非合法会社堕魔死神カンパニー社長六道鯖人。
(丸太が当たる音)カマを返せ!りんね現世になんぞしがみついていないでパパと一緒にあの世に来い。
断る!ふっお前は来るさ必ずな。
六道くん…。
おれの恥を知られてしまったな…。
つまり…六道くんのおとうさんはだまし神なんだね?心の声ノルマ水増しのために本来死ぬべきでない人の寿命を奪う堕魔死神…その集団のトップがおとうさんだなんて…だからあんなにだまし神を憎んでたんだ。
でもおとうさんの方はどうしてあんなに自信満々だったのかしら。
げほげほ。
りんね様部屋に戻りましょう。
横になった方がいいですよ。
ああまったく頭の痛い話だ。
うぐっ!た畳がない!?真宮桜十文字お前たちはついてくるな!普通の人間が行く所ではないぞ!なにを今さら。
私はもう何度も行ってるし。
それになんかほっとけないよ。
それにしても風邪をひいてる息子から畳を奪っていくとは鬼のような父親だな。
あっ!な!?やっぱり来ちゃっただろう?くっ…。
だまし神を継いで欲しいというのはお前のかあさんの頼みでもあるんだぞ。
おふくろ!?たっ畳に吸いこまれる〜っ!
(だまし女子AB)せ〜の。
えい!
(クラッカー音)あれは10年前おれがまだおじいちゃんとおばあちゃんと一緒に暮らしていた頃…。
借金完済おめでと〜おばあちゃん。
(魂子)その呼び方やめなさい。
コメカミがいてててて…。
(祖父)がんばって働いたね魂子。
・
(物音)あらなんの音?りんねの部屋からだ。
あらっ。
おれの貯金箱。
とうっ。
うわ。
こらこらりんねパパだぞ〜。
おやじはたまに帰ってくるだけ。
おふくろは遠い町に住んでいると聞かされていた。
あの時までは…。
返せ!ママに会いに行く電車代だぞ。
りんね…いじらしいやつ。
ママに会いたくて一生懸命お金を貯めたんだな。
でもね…ママはもう死んじゃったんだよ〜っ!え。
この金はパパが倍にして返すからな。
なっなっ。
このろくでなしがあっ!心の声魂子さんはやっぱりちゃんと自分の借金を返し終わってたんだ。
でも六道くんのおかあさんって…。
っくしゅん!あの日おふくろは死んだとハッキリ言ったよな。
あれはウソだったって事か!?あの頃はパパも若かった。
ママがいなくてもひとりでお前を育てられると思ったんだね。
言っておくがおやじに育てられた覚えはいっさいないぞ。
だって忙しかったし〜。
ばあさんが死神でじいさんは人間おやじが堕魔死神か。
じゃあおかあさんは?知らん…誰も教えてくれなかったし。
さありんねおかあさんが待っているぞ。
(美女1)初めましてりんねく〜ん。
(美女2)ま〜社長そっくり。
(美女3)おかあさんて呼んでい〜のよ。
(美女4)仲良くしましょ〜ね。
(美女5)一緒にだまし神やりましょ〜!
(美女6)私を選んでね〜。
(カマでたたく音)おい。
どういう事だ?だから…。
第一回りんね杯おかあさん大会…オーディション?待て第一回という事は今後も引き続いて第二回第三回もあるのか!?そうそしていずれグランドチャンピオン大会を…。
だから!何なんだこの女たちは。
うん。
なんかね〜みんなパパと結婚したいんだそ〜だ。
でもパパはみんなが好きで選べないので…。
(美女たち)息子のりんねくんが選んでちょ〜だいここにいる者全員彼女か?しかも人間も死神も両方いますよ。
人間って…じゃあこの人たち死ぬべきじゃないのに無理やり現世から連れて来られた被害者なの?違うんだかわいいお嬢さん。
私たちついてきたの〜。
鯖人さまハンサムだし〜。
すんごいぜ〜たくさせてくれるの〜。
そ〜れプレゼントだ〜!きゃ〜ブランドのバッグ!ジュエリー!毛皮!カニ!株券!おれの金を使いこんで…女に貢いでたのかこの外道!ふっ…なあ〜に堕魔死神になればいくらでも稼げるさ。
りんね会社を継げ。
ど〜せ会社も借金まみれだろ!当たり〜。
さすがパパの子だご明察。
きゃ〜!うわああああ。
真宮桜!六文!十文字!どういうつもりだ!安心しろ。
二人とも現世に返してやる。
ただし…戻すのはお前がだまし神になると約束してからだ。
もしいやだと言ったらその時は二人とも輪廻の輪に送る。
すなわち二人の命はりんねお前の返事にかかっている!もう出てっちゃったわよりんねくん。
え?…ん?ここは…座敷牢!?六文ちゃん!翼くん!みんなバラバラに捕まっちゃったんだ。
(ウサギ)急げ急げ。
(ペンギン)若社長の就任のお祝いだ。
若社長…って六道くんの事?
(タヌキ)大宴会だぞ!
(トラ)若社長のおごりで!黒毛和牛食い放題だってよ!心の声六道くんのお金で?黒毛和牛?なんて恐ろしい事を!止めなくちゃ!開けて〜!騒ぐな飯食ってろ。
はあ。
出られた。
一方そのころ十文字は…
真宮さんどこだ!
同じく出る事ができていた
(美人秘書)社長人質が逃げちゃいました。
ええ〜マジ?バカだなあ。
外に出たらだまし神たちの餌食なのに。
(アナウンス)間もなく新社長就任式を開催いたします。
社員の皆様は大宴会場にお集まり下さい。
真宮桜!どこだ!現世に戻るぞ!
(美少女)あっいたいた若社長!
(美少女たち)りんね様〜!
(美少女A)最初につかまえた人とつきあってくれるそうよ。
(美少女B)きゃ〜玉の輿!
(美少女C)社長夫人よ!
(美少女D)鯖人様の義理の娘になれるのよ!なぜおかあさん大会からそんな話になる!どけ!お前たちと関わっている暇はない!
(美少女たち)りんね様〜!なによあんたたち!あたしたちが先に見つけたのよ!先にさわったもの勝ちよ!え〜いぺたぺた!ななんの話だ!りんね様はあんたたちなんか相手にしないわよ!りんね様私とつきあってくれますよねっ!あたしとだよねっ。
婚約して社長夫人にして下さいませ!く…。
(十文字)なるほど…そういう事になっていたのか。
見損なったぞ六道。
十文字無事だったのか。
襲ってくるのは雑魚ばかりだからな。
(美少女)きゃっヌイグルミ部隊がやられてる!にしてもこんな訳のわからん所で真宮さんをほったらかし自分は女漁りか。
許せん。
聖灰!
(美少女たち)きゃあっ!何なのコレー!?いや〜ん体がしびれる〜!あとはまかせた十文字!なっ!…わからん。
真宮さんあんな薄情な男のどこがいいんだ。
(占い師)うふふふふふふふ。
おにいさん恋でお悩みですね。
彼女との事…お安く占いましょう。
だまされるか!どうせインチキ占いだろう!うふふありますよ。
彼女の心を独り占めする方法。
ぴく。
一方真宮桜は…
宴会場ってどこなの?
やっぱり迷ってた
あっ。
(コックA)急げ急げ。
(コックB)宴会が始まるぞ。
待って!乗りま〜す!は〜助かった。
(コックたち)ヒソヒソヒソ…。
牢から脱走した人間の女子だ!つかまえたら賞金がもらえるぞ!しまった!ははははは!この狭いエレベーターの中逃げ場はないぞ!
(ドアが開く音)大丈夫かい?真宮さん。
ありがとう翼くん助かったよ。
おお…。
回想これは恋愛成就のペンダント。
これさえあればみるみる恋がうまくいく!効いた。
このペンダント!本物だったのか。
ここで東京都T.Jさんよりのお便りです。
「ペンダントのおかげで彼女との距離が近づきました!感激です」
五千円で買って良かった!五千円?翼くんそれ高い。
ボラれてるよ。
(ドアが開く音)
(歓談の声)婚約発表…?・「騒がしいだけの証明にはさよならして」・「正しいものだけ」・「はじめましてをしていたいな」・「お願いどうしても」・「見たい触れたい思い通り」・「新しいものだらけ選ぶ勇気をくださいな」・「猫も杓子も右向け右の世界で」・「君と目が合うなんてこと」・「巡り会い巡れば巡る」・「くるりくるり隣り合わせ」・「偶然はわざと」・「運命の仕業と」・「いついつ出やる輪の上」・「後ろの正面だあれなんてね」・「振り向いて欲しいんだよ」・「同じ笑顔で待ってる」・「わたしに気がついて」
(六道鯖人)悪いりんね。
お前の預金全部使っちゃった。
まさかこんなところに住んでいるのか?パパとしては心配だな。
(真宮桜)えパパ?そう。
非合法会社堕魔死神カンパニー社長六道鯖人。
だまし神を継いで欲しいというのはお前のかあさんの頼みでもあるんだぞ。
(六道りんね)おふくろ!?第一回りんね杯おかあさん大会。
みんなパパと結婚したいんだそ〜だ。
でもパパはみんなが好きで選べないので…。
(美女たち)息子のりんねくんが選んでちょ〜だい女に貢いでたのかこの外道!ふっ…なあ〜に堕魔死神になればいくらでも稼げるさ。
りんね会社を継げ。
きゃ〜!
(六文)うわああああ。
安心しろ。
二人とも現世に返してやる。
ただし…戻すのはお前がだまし神になると約束してからだ。
・「ひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「言いかけたコトバまだ胸の中」・「通り過ぎてく季節も悲しみもさよなら」・「咲き乱れ輝く花びらに思わず見とれて」・「淡い色に心動くたび鼓動は高鳴る」・「ほら廻る廻る境界線」・「記憶をさあ呼び覚まして」・「あの日に見た世界があるから」・「ほらひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「今すぐその向こうへ」・「溢れる未来のカケラ」・「その手で強く抱きしめて」
(歓談の声)婚約発表…?六道くんの?
(十文字翼)本当なんだよ真宮さん。
六道はあの女子たちと婚約する気らしい。
そうだまし神の女子から選び放題りんねも快く承諾したよ。
六道くんが?ほんとに?なりんね承諾したよな?
(りんね人形)うんパパ。
ぼく婚約するよ。
女の子大好きヒャッフー!はっはっは…やっぱりパパの子だなぁ。
(カマでたたく音)なにをしている。
(女子A)若社長!
(女子B)りんね様〜っ!うるさい!おれは婚約などしない!え〜!?なんでぇ〜。
なぜだりんね。
こんなにキュートでプリチーな女子たちのどこが不満なんだ?
(女子)そ〜ですよりんね様。
そうか…お前ほかに好きな人がいるんだな。
人間の女の子か?そ…。
それはともかく。
(女子C)ああごまかそうとしてるのね。
(女子D)人間の女子が好きなのね。
(女子E)ごまかし失敗ね。
心の声ごまかしたんだ…。
ふっ六道意気地のないやつ。
自信がない勇気がないと悩んでいる方にお勧めです!恋愛成就ペンダント!
彼もこのペンダントを持っていればきっと告白する勇気が持てたでしょう。
(女子F)あら!インチキ占いのペンダント。
(女子)ダマされたのねえ。
聞けおやじ!俺がここに来たのはこの堕魔死神カンパニーをぶっつぶすためだ!…分かっているのかりんね。
会社をつぶすという事はこのパパを倒すという事だぞ!
(ホスト1)出た!社長の必殺武具「吸血火車」!
(ねずみ)今日の社長は本気だ!吸血火車!?吸血って聞くからにヤな感じ…。
勝てるのか六道。
お前の挑戦を受けようりんね。
だがそのかわりお前が負けたらだまし神の女子を妻に迎え会社を継いでもらう!これで勝負は五分五分。
負け逃げが許されるほど世間は甘くはないぞ。
借金まみれのお前に言われると心底ムカつくがいいだろう受けて立つ!くしゃん!ずず〜…。
助かったティッシュ箱がこんなに。
現世に持って帰ろう。
りんね様も喜ぶぞ。
・
(大きな物音)ん!?んんん!?きゅう〜!
(アザラシ)ん?
(MC)ここ堕魔死神カンパニー大宴会場にて現社長対若社長の一戦が始まろうとしております!
(男子)カンパニー解散は困るぞ!
(男子)がんばれ現社長!
(女子)りんね様〜!
(女子)お嫁さんにして〜!六道くん。
用意はいいか!りんね。
そっちこそ覚悟は出来ているだろうな。
回想わ〜いお年玉もらった〜!
(鯖人)ポチッとな。
あっ!?預かっておいてあげようパパに任せなさい。
わ〜い入学祝いもらった〜!
(鯖人)チョコッとな。
あっ!?これでランドセルを買ってきてあげよう。
パパに任せなさい。
わ〜い今日はケーキ!
(鯖人)スリッとな。
あっ!?いちばん大きなケーキを買ってきてあげよう。
パパに任せなさい。
子供の金をむしり取りやがって…!あれ〜?そうだったっけな〜。
今日は絶対に逃がさないぞ!それでは無制限一本勝負!ファイッ!
(ゴング)吸血火車!
(MC)おおっと!いきなり先制攻撃だ!そんなもの真っ二つだ!なにぃ!?カマが消えた!?ふ…五千円か。
いいカマを使っているじゃないか。
これぞ触れた物を一瞬のうちにお金に換えて相手の財産を奪い尽くす吸血火車悪辣なだまし神道具である!
くっ…!次はその黄泉の羽織を金に換えてやろう。
せい!はっ!
(ホスト2)わこっち来る!
(ホスト3)逃げろ!
(一同)しょえ〜!いつまで逃げきれるかな。
社長ぉぉ!あとで返してくれるんでしょうね!
(ホスト2)あっ!目をそらしやがった!
(ホスト3)返さない気か!
(MC)さすが現社長!一筋の歪みもない非道っぷりだ!六道!十文字!パーティーの皿やフォークをかき集めてきた。
ないよりはマシだろう。
ありがたい!はははは…。
社長!それ会社の備品ですからね!あとで返して下さいよ!あっまた目をそらした!俺の物は俺の物!会社の物も俺の物!さすがです!現社長!このままじゃ六道くん…。
え?アザラシさん?六文ちゃん!ああの…。
くしゅん!桜さま…。
ん?首に何か結んである。
紙…ですか?ハハハハ…。
これ…見取り図?ここに行けって事?そんな物を投げ続けたところで痛くも痒くもないぞ。
く…確かに。
心の声このままではあいつにダメージを与えられそうにない。
どうする…!?
(肉屋)黒毛和牛のお代いただきにあがりました〜!あ〜それなら息子の名でツケにしといてくれる?これだ!
(MC)あっと若社長自ら場外へ!黒毛和牛を高々と掲げた〜!どうするつもりだ〜!だ〜っ!千の風ストリーム!なに!?
千の風ストリームとはお札を突風に乗せて操る大技である!
わ〜ガッポガッポ!毎度ありがとうございますっ!しっ支払うとは〜っ!ああっ!社長しっかり〜!きゃ〜!これはきつい!血ヘドを吐くほどダメージを受けている!やはりな。
踏み倒す気満々だっただけにショックはでかいはず。
お前のおやじ本当にロクデナシだな。
こんな事で勝ったと思うなよりんね。
何だと?お前は所詮パパの手から逃げられないんだからな。
ある所にお前の偽の印鑑を保管している。
それさえあればお前の預金口座から金を引き出し放題なのだ。
それ以外にも借金の連帯保証人にする時とかいろいろ使えて超便利〜。
えっとここか…。
桜さまこれは…。
金庫…。
これを開けろという事れすよ。
ぶしん!あのアザラシ…一体何者なんだろう。
桜さま早く今のうちに。
あうん。
請求書ばっかり…。
困ったな肝心の金庫の鍵がないと…。
ありましたよ桜さま。
壁にテープで貼ってありました。
ええっ?なんかウカツね。
ぴったり。
六文ちゃん暗証番号わかる?え?わかりません。
どこかにウカツなメモとかないかなあ。
(キツネ)こらっ!お前らここで何をしている!ふな〜ご!わあバケモノ!
(ブタ)誰か〜つ!桜さま!今のうちです!金庫を開けて下さい〜っ!って言われても…暗証番号の手がかりもないのに。
ウカツな人は誕生日や電話番号をそのまま使ってしまうっていうけど…。
その他「1111」や「1234」など推測されやすい番号も使ってはダメ!絶対!
私は六道くんのおとうさんの事なにも知らない。
分かっているのは名前だけ…。
まさかとは思うけど…さ〜ば〜と。
(金庫が開く音)開いた!なんてウカツな!きゃあっ!桜さま大丈夫ですか〜!?
(警報音)
(ウサギ)社長〜っ!大変です!社長室の金庫が破られました!なに!
(ウマ)犯人は人間の女子と黒猫だと報告が〜!なっ真宮桜と六文が!?取り押さえに行かねば〜っ!くっ!そうはさせるか!うわっ!?リングからは出さないよ。
金庫が破られたとなると…戦い方を変えないといけないようだな。
戦い方だと!?社長室に急げ!くせ者をひっとらえろ!聖灰!
(聖灰球が割れる音)ぶわぁっ!ししびれる〜!真宮さんには指一本触れさせん!真宮さん!助けに来たぞ!は…は…は…ぶわくしょ〜ん!どわあ〜!いたた…ん?黒毛和牛?これおとうさんの吸血火車に消された六道くんのカマだわ!なんでこんなところに。
吸血火車と金庫が繋がっているんだ。
他に何か…。
りんねには役に立ってもらわないといけないからね〜。
外道が!てぃ!ぐっ!なにをしている!もしや手形を採取するつもりか!うん。
お前が赤ちゃんの時記念に押したきりだから。
りんね大きくなったなあ。
さ手形を押してみようか!借金の拇印に使うつもりだろう!
拇印とは!印鑑のかわりに手の親指に朱肉または墨をつけて指紋を押す事。
つめいんとも言う!信頼できない人の口車に乗って軽率に押したりすると大変な事になるぞ!
こんな事をしている場合ではない!今助けに行くぞ!真宮桜!ぶわっくしょん!六道くん!死神のカマ取り戻して来た。
タダで!真宮桜無事だったのか!はい。
え〜とこわくなかったか?うん!ここのセキュリティー大甘だしウカツだから全然大丈夫だった。
ちょっと!あの人間の女子なんなの?なれなれしいわ!社長夫人の座狙ってるんじゃない?え〜許せな〜い。
カマなど取り戻したところで無駄な事だ。
この吸血火車で何度でも金庫に転送して…あれ?
(拍手と歓声)あアザラシさん。
なにこれ?え婚姻届!?人間の女子なんかにりんね様を取られてなるものですか!りんね様!婚姻届に拇印押して下さい!それはいい考えだ。
手形も採れるしこれで!これは!?赤ペンキか!
(鯖人)さらに…。
うわぁっ!?手をついちゃったなぁりんねこれで終わりだ。
くっ…。
心の声六道くん…。
(女子)りんね様が手形を押したわ!
(女子)相手は私よ絶対!
(女子)何言ってるの私だってば!それでは!結婚相手の名前を発表しま〜す!ひどい!そんなテキトーな結婚なんて!ここれは…現金五百万円お借りします。
六道りんね…だと?
(女子たち)え〜。
(鯖人)これは婚姻届に見せかけた借用書!お前が偽造したんだろうが!
(女子)ひど〜い!社長ったら。
マジメにやって下さ〜い。
こうなったら自分でやっちゃおう。
そうねそうね。
(鯖人)いいかん!リングがぐちゃぐちゃに。
これではおれの手形を採れないな。
パパの負けだ。
今までいろいろすまなかった。
さあパパを殴れ。
さここをパーンと。
ならば遠慮なく。
りんね様ダメです!顔に手形をつけさせるつもりですよ!そうだわ。
やめて六道くん!うわっ!逃げるな!殴れないだろう。
親の顔をグーで殴るやつがあるか。
さあパーだパー。
ここをパーンと。
へぶぅっ!
(平手打ちの音)ああれは!謎のアザラシさん!
(魂子)こ〜の〜ろくでなしが〜。
おばあ…。
なに?このおばさん?おねえさん!でしょ〜!もう潮時よ鯖人。
おかあさま…。
なに?社長のおかあさまなの!?だいたいりんねはね…人間の女子真宮桜さんとつきあっていま〜す!えっ…。
(MC)出た〜!掟破りの勝利宣言!やっぱりねぇ。
もうつきあってたか。
あやしいと思ってたのよね〜。
真宮さん…そんな…。
心の声待て真宮桜。
イヤじゃないのか?この場をしのぐためとはいえこんなウソ…イヤならイヤと言ってくれ。
これ以上お前を巻き込むわけには…。
心の声な何を考えているのかわからない。
はっはっは…な〜んだそうならそうと早く言いなさい。
困らせて悪かったな。
さパパと仲直りの握手だ。
だから…なんでゴム手袋をしている!この期におよんで手形を採取するつもりねこのロクデナシ!新しい畳ゲットしてきましたよりんね様。
ああ。
回想ごめんねりんね。
お前が連帯保証人の借金は私の力でもチャラにできなくて。
お父さんの金庫から現金回収してきた。
使いこまれた預金分くらいはあると思うけど…あと通帳と偽造の印鑑も。
これでもう勝手に預金引き出せないよ。
はい。
あああ…。
いろいろすまなかった真宮桜。
それと…あのさっきの…。
さすが魂子さまですよね〜とっさのウソで花嫁候補の女子たちを黙らせてくれて。
ウソなのか。
う〜ん…ウソかなぁ。
だよね!わかってた!
ここで東京都T.Jさんより感謝のお便りです。
「この恋愛成就のペンダントのおかげで彼女を信じる事ができました」
皆さんにもぜひお勧めです。
え?どうしたの六道くん。
いや…なんでもない。
ふ〜ん…あれ?そういえば六文ちゃん風邪もう大丈夫?あ〜なんかいろいろ動いてたら治っちゃいました。
よかったね〜。
一方その頃堕魔死神カンパニーはあの世型インフルの蔓延で閉鎖に追いこまれていた
他にもドサクサにまぎれて生活雑貨や食料いろいろ調達してきました。
これでしばらく安心ですね。
回想ウソかなぁ。
心の声やっぱり…迷惑だったんだろうか。
はぁ…今日は疲れたな〜。
心の声でも六道くんが無理矢理婚約させられなくてよかったな。
うんよかった。
りんね様まだ風邪が治りませんか?わからん…。
・「騒がしいだけの証明にはさよならして」・「正しいものだけ」・「はじめましてをしていたいな」・「お願いどうしても」・「見たい触れたい思い通り」・「新しいものだらけ選ぶ勇気をくださいな」・「猫も杓子も右向け右の世界で」・「君と目が合うなんてこと」・「巡り会い巡れば巡る」・「くるりくるり隣り合わせ」・「偶然はわざと」・「運命の仕業と」・「いついつ出やる輪の上」・「後ろの正面だあれなんてね」・「振り向いて欲しいんだよ」・「同じ笑顔で待ってる」・「わたしに気がついて」回想
(衝突音)
(だまし神)ムムムムムム…。
(鳳)わあ…。
(鳳の姉)トウッ!ウッ…。
…ウフフ。
心の声綺麗で強くてやさしくて。
大好きだったお姉ちゃん。
回想だまし神の親玉を倒してくるわ。
おねえちゃん気をつけて。
心の声…それっきり姉は帰ってこなかった。
・「ひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「言いかけたコトバまだ胸の中」・「通り過ぎてく季節も悲しみもさよなら」・「咲き乱れ輝く花びらに思わず見とれて」・「淡い色に心動くたび鼓動は高鳴る」・「ほら廻る廻る境界線」・「記憶をさあ呼び覚まして」・「あの日に見た世界があるから」・「ほらひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「今すぐその向こうへ」・「溢れる未来のカケラ」・「その手で強く抱きしめて」
(チャイム)
(スズキ先生)みんな覚悟しろ。
期末テストを返すぞ!
(生徒)やっべ〜!また赤点かよ。
ラッキー。
(リカ)やったあ百点!
(ミホ)え〜っすごいリカちゃん。
これのおかげかも。
(真宮桜)シャーペン?使うと頭が良くなるんだって。
タダで貰ったの。
ん?心の声なんだろう?
(十文字翼)おいなんだこの邪気は。
十文字くん。
リカちゃんそれ噂のシャーペンなんじゃ。
噂って?最近聞いたの。
頭の良くなるシャーペンの話…。
(ミホ)
お店では売ってないらしくてセールスマンと運良く出会えた人だけが試供品としてタダで貰えるらしいの…。
ただし…そのシャーペンを使ってテストで満点を取った人はその後行方不明になるんだとか…
え〜まさか〜。
やばいよ満点だったし。
大丈夫だって〜。
じゃ〜ねバイバイ。
って早退?まだ午前中だよ?リカちゃん!?心の声邪気に引っ張られてる!?六道くんこんな時にいないし…。
真宮さんおれが止めてくる。
私も行くよ翼くん!リカちゃん!くっどういう事だ!リカは歩いているのに…。
走ってる私たちが追いつけない!あのシャーペン!リカだけじゃないのか!?心の声
(六道りんね)だまし神の邪気…。
被害者が続々と霊道に導かれている…。
心の声彼らの行く先に犯人のだまし神がいるはず!
(銭が当たる音)銭…!?ハァッ!はっ!誰だっ!ふっここまでだな。
観念しろだまし神!心の声こいつ…死神。
…だまし神とはおれの事か?人間を霊道に追い込んだのが動かぬ証拠!検挙するっ!ムッ!くぅッ!たあっ!
(銭が当たる音)たあっ!ふんっだまし神の分際でなかなかやるじゃないか。
何か誤解をしているようだが?言い訳はよせ!だったら他に一体誰がこんな事…。
(生徒)あシャーペンくれた人!
(セールスマン)どうもどうもみなさん。
(生徒A)ホント助かりましたよ。
おかげで百点とれちゃいました。
さあさあこちらへ…。
お前がだまし神か〜っ!
(セールスマン)うひゃ〜っ!待て!へろへろへろ〜。
ちょっとあんた!誰だか知らないけどひっこんでて。
やつは私がひっ捕らえる!被害者を救うのが先だ!えっ。
シャーペンを使って行方不明になった噂が流れているという事はすでに何人か不当にあの世に連れ去られた生徒がいるという事。
心の声そうか…。
私はだまし神を捕まえるのに夢中で被害者の事まで考えていなかった…。
ふん!へろへろへろ〜…。
やつのアジトか?間違いない!そういえばアジトを摘発した者には報奨金が出るとの話だ。
あっ。
ぐお〜っ!だまし神覚悟!へろへろへろ〜!ぐぁ〜っ!逃がすか!賞金覚悟!ハッ…。
へろへろへろ〜。
カッ!うわ〜!心の声ここいつ…強い!?
(男子生徒A)助かった〜。
(女子生徒A)よかった〜。
(男子生徒B)こいつらに捕まってからずっとシャーペンの組み立ての内職をやらされていたんだよ。
現世にお送りします。
(女子生徒B)ありがとう!
(女子生徒C)やっと帰れる!心の声一瞬でだまし神のアジトを…。
こいつ…何者?すまん我を忘れた。
報奨金は半々…。
という事にしてくれないか?ふん金なんていらない。
私は死神鳳。
だまし神を倒すためだけに生きている。
私がだまし神を追うのには深い理由がある。
…それはっ。
って人の話に興味がないのかっ!?心の声そういえばあいつの赤い髪…どこかで見た覚えが…。
(チャイム)よかったね〜リカちゃん。
行方不明にならなくて。
うんよく覚えてないんだけど〜。
シャーペンは?気持ち悪いから捨てちゃった。
その方がいいよ。
心の声ん…?どうしたの桜ちゃん?ん〜…。
心の声なんか今誰かの視線を感じたような気が…あ。
(カメラ男)ジーッ。
今日帰りど〜するぅ?駅前のカフェ寄ってこ〜!ああいいねぇ!おっと危ない。
ジーッ。
焦ったぞ。
…あっ!ジーッ。
見るのはいいけど見られるのはは…恥ずかしい!心の声カメラ…?
(六文)え〜っ!って事は報奨金まる儲けですか?ああ…。
親切な女の人でよかったですね〜。
もう会う事もないだろう。
後でお金が惜しくて追いかけてきたりして。
まさかな。
あははは…ん!?ぎゃっ!こんな所にいたのか。
誰ですか!?私は先程一緒にだまし神をつかまえた死神鳳。
覚えているでしょう?あ〜っあなたが報奨金を全部ゆずってくれた親切な女の人ですね!実はあれからいろいろ考えて…。
えっ!?
(ドアを閉める音)ちょっとなんで追い出すっ!あの報奨金は全部借金返済に使う予定でして今さら返せと言われましても…。
・はぁ!?誰が金の話をしているっ。
全部あげると言ったはずだ!でおれに何の用だ?実は…ひとつ聞きたい事がある。
聞きたい事?堕魔死神カンパニーについて。
私の家は死神界でも由緒正しいエリート一家だった。
死者を送るという通常業務の他にノルマ水増しのために死ぬべきでない人をあの世に送る悪い死神…「だまし神」も数多く摘発して死神界の尊敬を集めていた…。
ところが一年前…。
たったひとりの姉が…。
回想だまし神の親玉を倒してくるわ。
(鳳)そう言って出て行ったきり…。
帰ってこない?行方不明か?数か月後の夏にこれが届いた。
(鯖人)イエーイ!
(鳳の姉)ハーイ!りんね様これ…。
心の声おれのおやじじゃないか…。
マジメだった姉がどこの誰ともわからない男とっ!いえこの人はりんね様の…。
(衝突音)ん?でおれにどうしろと?どこの誰ともわからない男にたぶらかされて仕事を放棄した姉にかわって私がだまし神カンパニーと戦わねばならない!だからっ!もし知っていれば教えてほしい!だまし神カンパニーの所在地もしくは親玉の顔!う〜ん…。
心の声つまりこいつは姉の彼氏がおれのおやじで…だまし神カンパニーの社長だとゆ〜事には気づいていない。
親玉でなくともその身内関係者!みつけ次第この私がこの手でたたきのめす!のめさねばならない!りんね様あんな事言ってますけど…。
のめされるのはゴメンだな…。
・
(ガイコツだまし神1)若社長〜!社長のお使いできました〜。
だまし神っ!?
(カマでたたく音)あっヒド〜イ!なんか今若社長って…。
空耳だ。
りんね様これ。
ん?はい。
請求書?
(鯖人)「りんねパパだよ。
先日お前らにうつされた風邪でカンパニーが休業した損害分と慰謝料を請求するよ」。
フン。
(紙を破く音)おれもきみと同じくだまし神カンパニーを憎む者。
えっ本当!?…それじゃ協力してくれる!?まあできる限りは。
嬉しいっ!六道く〜ん。
桜さま。
真宮桜。
ヤベッ…。
ななんかごめん。
急に来ちゃって。
いやこれは…。
きゃ〜っ!いや〜ん!ハワワハワワ〜!なんで…。
心の声死神の女の子…?真宮桜…。
誤解のないように言っておくが…。
うん。
手握ってたね。
誤解だ…。
私とした事が…。
でも嬉しい。
初めて仲間ができた…。
ともに戦おう!心の声よく見たらステキな人だった…。
記憶が改ざんされています
やだもう…っ!あ。
あの赤い髪どこかで見た事あると思ったらおねえちゃんの彼氏と同じなんだ。
偶然〜。
…というわけで彼女とは今日会ったばかりで友達にもなっていない。
うん。
わかってくれたか?うん。
そんな事より。
そんな事より!?六道くんに話があって…。
くっくっ…やめろ!何をする!俺は見てただけだ!あ〜!あ〜。
放せ!これあの世の盗撮グッズですよ!映像をどこかに送信してます!盗撮だと?私を?桜さま心当たりでも?ううん。
でも今朝からなんとなくつきまとわれててフツーの人には見えてないみたいだし。
(爆発音)ぎゃあ!爆発した…。
どういう事?ごほっげほっ!あの世の誰かが桜さまの行動を見張っていたという事ですよ。
誰がなんのために…?安心しろ真宮桜。
おれが必ず卑劣な盗撮犯をつかまえるっ!うんありがと。
六道くんて意外と誰とでも手を握るよね。
心の声話題が戻った〜っ!?あ〜あ。
盗撮バレちゃったな〜。
やっぱり安物はダメか〜。
(美人秘書)だけど社長…。
どうしてそんな人間の女の子見張ってらっしゃるの?言っただろう?りんねが人間界に執着するのは人間の女子に惚れちゃってるからなんだよね〜。
ええ。
何か手を打たないとなぁ。
ふう…。
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心の声…やっぱり死神どうしだから仲がいいのかな?回想彼女とは今日会ったばかりで友達にもなっていない。
心の声だったら…なんで「あんなに強く」手を握ってたの?
記憶が大分改ざんされています
心の声…どうしてこんなに気になるんだろう二人の事。
はあ…。
(女の子)しくしくしく…。
ん?どうしたの?おねえちゃん…。
あたしが見えるの?え?えへへへ。
ついていっていい〜?心の声ああっしまったあ。
霊かあ!
(老人の霊)ええっきみ見えるのかい?
(女性の霊)私も見て〜。
(男性の霊)おれもおれも!心の声ええっ?いつもの30倍はいる!?ここは…。
あ…。
りんね様〜!どうしたんですかぼんやりして。
いや…。
もしかして気にしてるんですか?さっきのアレ。
ウフフフフ…。
アハハハハ…。
きゃ〜っ!ジーッ。
ジーッ。
ジーッ。
ジーッ。
あ…。
ジーッ。
ジーッ。
真宮桜…。
記憶が完全に改ざんされています
あれはまずかったですよね〜。
桜さまに見られちゃって。
なんかいろいろ違う!ちゃんと説明したんだが…分かってもらえただろうか。
きっと大丈夫ですよ。
それよりあのカメラの方が心配ですよね〜。
ああ。
桜さまを家まで送ってかなくてもよかったんですか?それよりも真宮桜を盗撮していた犯人をつきとめるのが先だ。
はい…あれ?これはっ!?
(六文りんね)あっ!霊道につながってる!?桜さま…もしかして霊道にはいっちゃったんじゃ!?心の声真宮桜…っ。
やはり送っていくべきだったか!心の声さっきは突然の事で逃げ出してしまったが…。
(ノック)あのっもう少し話を聞きたくて…。
もしも〜し?ん?あれ?心の声なんで霊道が…?・「騒がしいだけの証明にはさよならして」・「正しいものだけ」・「はじめましてをしていたいな」・「お願いどうしても」・「見たい触れたい思い通り」・「新しいものだらけ選ぶ勇気をくださいな」・「猫も杓子も右向け右の世界で」・「君と目が合うなんてこと」・「巡り会い巡れば巡る」・「くるりくるり隣り合わせ」・「偶然はわざと」・「運命の仕業と」・「いついつ出やる輪の上」・「後ろの正面だあれなんてね」・「振り向いて欲しいんだよ」・「同じ笑顔で待ってる」・「わたしに気がついて」
(霊)見えるんなら救ってくれよ〜。
成仏させて下さい。
(真宮桜)いえ私はそういう者では…。
説明しよう。
今真宮桜は霊道に迷い込んでいる!
心の声やっぱりいつもの50倍はいる…。
困ったなぁ。
頼むよ〜。
話聞いてよ〜。
待って下さい。
心の声こんな時六道くんがいてくれたら…。
心の声ん〜…。
要するにまあいろいろあってちょっと複雑な状況なのだ!
ねぇ成仏させてよ〜。
あんたならできる。
方法を知ってるはずだ!え!?心の声私が六道くんみたいに霊を救える…?・「ひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「言いかけたコトバまだ胸の中」・「通り過ぎてく季節も悲しみもさよなら」・「咲き乱れ輝く花びらに思わず見とれて」・「淡い色に心動くたび鼓動は高鳴る」・「ほら廻る廻る境界線」・「記憶をさあ呼び覚まして」・「あの日に見た世界があるから」・「ほらひらりひらり風に舞う」・「光にさあ目を覚まして」・「思いよ今羽ばたけ」・「今すぐその向こうへ」・「溢れる未来のカケラ」・「その手で強く抱きしめて」うん!?ATM…?さあ成仏料金振り込め〜。
一人一万円で成仏できる。
一万円!?ちょっと待って確か…六道くんが言ってたのはせいぜい五百円とかだったはず…。
高すぎる…あなたたちいったい…!?こそこそ…。
心の声ファスナー…?よいしょ。
(だまし神)あれ?えっだまし神!?ちっ!ばれちゃあしょうがない。
こうなったら…。
金を払わんと言うなら〜。
あの世にひきずりこんでくれるわ〜。
(六道りんね)フッ!ハッ!真宮桜無事か!?六道くん…。
(美人秘書)そこまでっ!真宮桜さま。
合格です。
なっ…!?え…?今日一日あなたの行動を観察させて頂きました。
なに!?それじゃあ…。
(六文)この女が盗撮犯!?私こういう者でございます。
堕魔死神カンパニー社長室美人秘書…?おやじの手先か…。
そちらの真宮桜さまただの人間の女の子と思っていたら霊が見え霊を恐れずだまされず頼もしい限りですわ。
どうぞこれを。
指輪…?さありんね様彼女にはめてあげて。
ん?婚約指輪ですわ。
りんね様は桜さまとつきあってらっしゃるでしょ?社長が言ってましたわ。
回想
(鯖人)りんねが人間界に執着するのは人間の女子に惚れちゃってるからなんだよね〜。
でも桜さまなら大丈夫。
りんね様と結婚してともに堕魔死神カンパニーを継ぐ力をお持ちですわ!
(拍手)ウフッ。
「請求書指輪代金百万円。
六道りんね様」。
どういう事だっ!どうもこうもご自分の婚約指輪でしょ。
さあどうぞりんね様。
こちらを桜さまに。
私もらえません。
私と六道くんただのクラスメートだし…それに…。
記憶が一部改ざんされています
やっぱりもらえません…。
(鳳)見つけたぞだまし神〜!
(だまし神たち)ウワーッ!ふっ悪の臭いがぷんぷんする。
あんただまし神ね。
この死神鳳が成敗するっ!げ。
ああの子…。
りんね様大丈夫ですか?ふっただのクラスメート…か。
だまし神覚悟〜っ!さらば!
(煙玉が割れる音)あ!煙幕ッ…げほげほっ…。
どうなってるの!?あの鳳という死神女子は行方不明の姉のかわりにだまし神を狩ってるんですよ。
行方不明って…。
だまし神を倒しにいった先で彼氏ができて仕事放棄して逃げちゃったらしくて…。
ええ!?く…。
逃がすか!
(鳳)クマ!今のは移し身の術!・カタッ。
そこだ!
(銭が当たる音)ふっ…やるわね小娘。
はっ!その死神のカマ…それは行方不明の姉の持ち物だ!なぜあんたが…っ。
は?なんの事かしら!?答えろ!さもなくば…。
ふんそんな投げ銭が私に通用するとでも…。
心の声いや当たってるぞど真ん中に…。
(眼鏡が割れる音)あっ…。
おおねえちゃん!人違いです〜。
なにやってんのおねえちゃんっ!違う違う…。
どうしておねえちゃんがだまし神たちと一緒に…。
なんかモメてるみたいだね〜。
あっ…。
心の声おやじ!社長…っ!社長?…でお嬢さん返事は?は?だからりんねと結婚して堕魔死神カンパニーを継ぐという…。
堕魔死神カンパニーを継ぐ…!?今なんて?
(カマでたたく音)んん?…その人は?よそのおっさんだ。
あの赤い髪…っ!
(鯖人)イエーイ!おねえちゃんの彼氏っ!?真剣交際中だよ〜。
やあだ社長〜っ!ふっごめんね鳳。
裏切ったわけじゃないの…。
回想
(だまし神)ふぬ〜!ハッ…。
(鳳の姉)ただ好きになった男がたまたま堕魔死神カンパニーの社長だっただけなのっ!秘書になったのもただただ側にいたいから!雇われてんの!?ふ〜。
ん?指輪が落ちてる…。
あっそれは!心の声さっきの指輪…。
美人秘書にプレゼントするかな。
(カマでたたく音)おい。
パパの恋を応援しなさい。
おれの支払いで買った指輪だろ〜が。
パパ…?お前ら…全員グルか〜。
(衝突音)よくもだましたなっ!誤解だ。
だってあの時…。
記憶が一部改ざんされています
あんなに強く手を握って誓ったくせにっ!ジーッ。
心の声なぜそんな目で見る。
はっはっは。
りんねお前二股かけてるのか?さすがパパの子だっ!お前は…黙っとれ!はっ。
さらばっ。
(煙玉の音)待て!おとうさんドサクサにまぎれて婚約指輪持ってっちゃったわよ?りんね様宛の百万円の請求書は残してますよ。
え…。
真宮桜…こんな時になんなんだが…どう思い出しても真実はこうだ!ハッキリさせておきたい!そうだっけ?まあどっちでもいいけど…。
う…。
心の声もしかしたらあの鳳って子…六道くんの事好きなのかも…。
くっどこ行った!行く先はどうせ堕魔死神カンパニーだろうが…。
案内してっ!場所が分かるくらいならとっくの昔におれがおやじを成敗してる。
ええっ!?でも私たちこの前行ったばかり…。
あの時は連れて行かれただろう。
こちらから行こうにも…。
おやじは霊道からカンパニーにつながる道を毎日変えている。
ほいっとに〜。
あっ!待てっ罠かもしれん!うるさいっ!きゃあ〜!ちっやはり罠か!真宮桜!六文と一緒に現世に戻ってろ!六道くん…。
くどいようだがおれと鳳はまだ友達にもなっていない!六道くん…。
…くどい。
桜さまそれを言っちゃあ…。
夢の中
(鳳)待っておねえちゃん!ごめんね鳳…。
おねえちゃんこの男と幸せになるからね。
目をさましておねえちゃん!そいつはだまし神の親玉だよ!おねえちゃ〜ん!夢か…いや夢じゃない!おねえちゃんは堕魔死神カンパニーの社長の手先になって…くっ早く追わねば…たとえ姉でも許せない!・
(男)動かないでお嬢さん!あばれると蜘蛛の糸にからめ取られてしまう。
今助けてあげますよ。
ありがとう。
お嬢さん死神だね。
ええ。
あなたは?私かね?私は…君と同じ死神。
だまし神を摘発する潜入捜査官だよ!ええっ!?味方!?私の捜査に協力してくれるかい!?してくれるならこの協定書にサインを…。
しますっ!ニッ。
だまされるなっ!六道りんね!?だまし神!その書類をよく見ろ。
借用書!?軽々しくサインをするな。
危うく借金を背負いこむところだったぞ。
礼は言わない。
おい!あんただまし神の親玉の息子でしょ。
信用できない。
用心しろと言ってるんだ。
ここはだまし神の罠だらけだぞ!フン。
つくて来るな。
帰らないんですか桜さま。
うんやっぱり気になるし…。
りんね様どこだろう?りんね様〜。
・
(女性)おめでとうございま〜す。
(ファンファーレ)あなたがこの道を通ったちょうど28万5,627人目の方で〜す!えっわたし?では記念撮影を。
(シャッター音)こちら記念品になりま〜す。
え…。
もらえません。
そんな事言わずに〜。
えい!あ…!?
(だまし神)バレたか〜。
(女)間もなく堕魔死神カンパニー行きの船が出ますよ。
カンパニー行き!?乗りま〜す!お客様チケットを。
いくら?3万円になります。
はい。
心の声3万円払った!?
(女)船が出ま〜す!心の声しかも沈んだ!?ぎゃ〜っ!お客様浮き輪5万円でお貸しします!借りま〜す!くっ見ていられないっ!ちょっと!これ以上無駄金を使うな!というかお前今までよく無事でこられたな。
は?なんの話?カモにされてんだぞ!なに言われたままに金出してんだ!お前お嬢様か!?
(薬売り)ははあお身内が堕魔死神に惑わされて帰ってこない?そんな人を改心させるお薬メガサメール。
一服8万円でやんす。
うひひひ…。
安い!買った!お嬢様なんだな!?まいど〜。
(カマでたたく音)ちょっとなにを…!
(だまし神)バレちったぞ〜。
だまし神!?ふん…お礼を言う気はないわよ。
ああ…。
金をだましとられるくらいお前には痛くも痒くもないらしいな。
もう好きにしてくれ。
おれは帰る。
…なによ。
ついてきてくれなんて頼んでないし…。
(真宮六文)あ…!
(偽りんね)これあげるよ!これ受けとってほしいんだ!桜ちゃ〜んマジ天使。
もらえません。
え〜。
受け取ってくれ!行っちゃうの〜?受け取ってよ〜!あんなにいっぱい…。
え〜ん受け取って。
頼むからさあ。
おらおらおらおら…!桜さま!そこまでだ!わ〜っ!ウオッ!うぉ〜!テヤッ!ギャー!無事だったか真宮桜。
六道くん…。
やっとおやじから取り返してきた。
これ。
あ婚約指輪!あ!あ〜指輪!指輪!指輪…。
(ファスナーの音)
(だまし神)バレるよね。
いこっか。
はい。
実際はどうなんですか桜さま?えっ?りんね様の事。
う〜ん…。
回想くどいようだが俺と鳳はまだ友達にもなっていない!どうなのかなあ…。
まあ普通の女性なら貧乏な死神なんて選びませんよね〜。
貧乏なのが玉に瑕というか貧乏に百害あって一利なしというか。
六文ちゃんくどい…。
まったく…。
あいつ無駄金ばかり使いやがって!はぁ…。
…同じ女でも真宮桜とは違うな。
回想婚約指輪なんて私もらえません。
私と六道くんただのクラスメートだし…。
心の声あれが真宮桜の気持ちか。
そして指輪はおやじに持ち去られおれに残ったのは百万円の請求書だけ…。
百万円…か。
おやじ覚えてろよ。
・
(鳳)ああ〜っ百万円のお尋ね者〜っ!
(巨大だまし神)うひょひょひょひょひょ!小娘の分際で賞金稼ぎか〜っ!金などいらない!だまし神は成敗する。
覚悟!引っ掛かったぶひゃ〜!きゃあっ!水〜!?ぎゃっ!げひゃひゃひゃひゃひゃ…!あ〜ば〜よ〜ッ!ひゃくまん。
心の声六道りんね…。
え〜ん!げひゃああああ〜!…帰ったんじゃ。
最初に言ったはずだ。
おれもだまし神を憎む者だと…。
こわかった…。
ありがとう。
助けに戻ってくれて。
礼にはおよばん。
おれはただ…。
りんね様〜!ジーッ。
!?真宮桜…違うこれは。
ごめん六道くん。
勝手に来ちゃって…。
あっりんね様!こいつ百万円のお尋ね者じゃないですか!これで指輪の借金チャラにできますね♪そういう訳だ。
分かったか二人とも。
うちに送ってね六文ちゃん。
はい桜さま。
ふな〜ご!話を聞け〜。
(いびき)心の声真宮桜…。
心の声また誤解されたな…。
ああ〜っ!眠れんっ!心の声なぜだろう眠れない…。
…くどい。
・「騒がしいだけの証明にはさよならして」・「正しいものだけ」・「はじめましてをしていたいな」・「お願いどうしても」・「見たい触れたい思い通り」・「新しいものだらけ選ぶ勇気をくださいな」・「猫も杓子も右向け右の世界で」・「君と目が合うなんてこと」・「巡り会い巡れば巡る」・「くるりくるり隣り合わせ」・「偶然はわざと」・「運命の仕業と」・「いついつ出やる輪の上」・「後ろの正面だあれなんてね」・「振り向いて欲しいんだよ」・「同じ笑顔で待ってる」・「わたしに気がついて」という事で「境界のRINNE」一挙放送2日目はここまで!この続きはいつ見られるんだ?六文。
それと4月からは第2シリーズの放送が始まるらしいな。
そうなんです。
ではここで特別に第2シリーズの最新情報をお見せしちゃいます。
第2シリーズで登場する新キャラクターの最新資料です。
僕と同じ契約黒猫の朧くんと鈴ちゃん。
他にも一癖も二癖もある新キャラクターたちがたくさん登場しますよ!今年もにぎやかになりそうだな。
はい!4月から始まる第2シリーズもお楽しみに!今年も「境界のRINNE」をよろしくお願いします。
2016/01/03(日) 10:00〜12:30
NHKEテレ1大阪
アニメ「境界のRINNE」一挙アンコール放送(2)第8〜13話[字][デ]
死神少年・六道りんねと、幽霊が見える少女・真宮桜が巻き起こす学園&霊界ラブコメディー!宿敵たちとのバトルシーン満載の8〜13話を一挙アンコール!原作:高橋留美子
詳細情報
番組内容
りんねが通う高校で、学園祭がひらかれていた。喫茶店の仕事で桜と行動をともにするりんねだったが、霊的事件が発生し、楽しいはずの学園祭は思わぬ方向へと向かっていく。そして、ついに宿敵・だまし神カンパニー社長で父・鯖人(さばと)と対面を果たしたりんね。カンパニーの相続をめぐる、親子バトルが始まる!さらに、だまし神を憎むお嬢様死神・鳳(あげは)の登場によって、りんねと桜の関係にも変化が現れはじめる。
出演者
【声】石川界人,井上麻里奈,生天目仁美,木村良平,柿原徹也,村川梨衣,徳井青空,洲崎綾,ゆきのさつき,山口勝平,玄田哲章
原作・脚本
【原作】高橋留美子,【脚本】横手美智子,高山カツヒコ,柿原優子
監督・演出
【監督】菅原静貴
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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