地球ドラマチック・選「4歳児のヒミツ〜驚きがいっぱい〜」 2016.01.03


4歳の子供たち。
ヨ〜イドン!クリスチャンの勝ち!クリスチャンの勝ち。
クリスチャンの負け!子供にとって大切な時期です。
先生に言うもん。
ハ〜イ。
あっ。
気をつけろよな。
日々さまざまな事を学びます。
これ似合ってる?鏡は?きちんとしたベッドが好きなんだ。
あんたなんて知らな〜い。
私たち大人は常識や慣習などさまざまなルールに乗っ取って人と交流します。
ありがとう。
優しいね。
僕の親友になってくれる?4歳はそれに気付き始めるころなんです。
食べ過ぎると死んじゃうぞ。
イギリスのある保育園に科学者たちがカメラとマイクを設置しました。
子供たちが大人の生活に必要なすべをどうやって身につけていくのかを観察するためです。
みんなに分けて。
でないとあなたには何もあげない。
分けなきゃダメ?時にはもめ事や…。
やめて。
返してよ。
ないしょ話も。
あいついじめっ子でしょう。
意地悪されたらかみついて。
子供たちの生の感情を捉えます。
なんでいつも貸してくれって聞くんだよ?初めて出会った10人の4歳の子供たち。
秘密をのぞいてみましょう。
リチャード頼むからもう電話してこないで。
いい?じゃ〜ね。
10月。
研究プロジェクトのために10人の子供たちが集められ初めてこの保育園にやってきました。
これから2人のベテラン教師に見守られながらカメラやマイクに囲まれて過ごします。
幼児発達の専門家が子供たちの成長を観察します。
ハイムがおもちゃを集め始めました。
僕の車もデカいぞ。
ダメ!これ要るんだ。
返して。
要るんだって。
嫌だ。
要るの。
ハイムが私の人形を取った。
ハイムが勝手に取ったの?うん。
人が2人要るんだけどでも1人足りなくて。
それでどうやって持ってきたの?勝手に取ったんじゃない?アニアが遊んでいたのよ。
貸してって頼んだ?頼んだ。
本当に?この年齢では乱暴な振る舞いはごく自然な事です。
男の子にとってはそれが社会の中での序列を決める決定的な要因にもなります。
私たち霊長類の特徴ですね。
ハイムの父親は会社員母親は弁護士です。
ハイムは人の話を聞くのが苦手かも。
パパがダメって言わなかった?共働きじゃなければもっと厳しくしつけたでしょうけど。
バン!とにかくかわいくて愛らしいのでつい甘やかしてしまうんです。
目が回るよ。
(ハイムの母)上と下も強いからか自己主張が強いんです。
やめろよ。
自信過剰なところがちょっと心配ですね。
物事には限度がある事を知ってほしいです。
ハイムがクリスチャンやルークと追いかけっこを始めました。
あっ。
気をつけろよな。
おい!僕の席だぞ。
やめてよ。
僕の席だ。
放して。
友達に乱暴するな。
僕が先に座ってた。
関係ないよ。
一度立ったんだから。
先生に言いつけてやる。
ダメだろう。
先生に言うからな。
行こう。
クリスチャンはこだわりの強い子です。
シャツを着るにもこれじゃないとダメというのがあります。
ズボンの丈は必ず靴のすぐ上。
ピッタリの長さじゃないとダメなんです。
おもちゃの車もピタッとそろえて並べます。
妻は私に似たのだと言いますが妻に似たんでしょう。
クリスチャンの父親はITコンサルタント。
母親は美容関係の会社を経営しています。
物事の善悪を気にします。
友達を助けたって表彰されたんだ。
将来もし経営者になったら部下は大変でしょうね。
軍人には向いているかも。
部隊に命令している姿が想像できます。
年の割にませている感じ。
そうだな。
頑張らなくていいのにね。
ああ。
子供らしくしてれば。
ねえ僕にも貸してくれる?君は僕の親友?うん。
ならいいよ。
はい。
ありがとう。
どう致しまして。
君のあとでまた遊んでもいい?うん。
ハイムとクリスチャンが2つしかないボードで遊んでいます。
いいだろ〜!イエ〜イ。
ハイム。
何?次僕に貸してくれる?僕が今遊んでるんだぞ。
さっき始めたばっかりだし。
なんで人が遊び始めると貸してくれって聞くんだよ?いつもだよね。
人が使ってたらさ〜。
他ので遊べばいいだろう。
ずっと使うの?うん。
ハイムは物を独占したいという気持ちを抑えられません。
でも人と何かを分け合う事は大切です。
公平であるとともにそこから友情が芽生えていくからです。
クリスチャンの勝ち!クリスチャンの勝ち!
(ハワードジョーンズ)ハイムを除いた小さなグループができています。
子供たちがグループを作って団結しハイムに立ち向かおうとしているんです。
あいつズルした。
まだヨ〜イドンって言ってないもん。
ヨ〜イドン!クリスチャンの勝ち!クリスチャンの勝ち。
クリスチャンの負け。
先生に言うもん。
(ケイト先生)友達を作るには?いい子でいたらみんな友達になってくれるよ。
こんにちはって挨拶して自分の名前を言う。
優しくする。
(ケイト先生)あなたと友達になりたがると思う?うん。
私かわいいから。
ず〜っと友達でいる。
(ケイト先生)ずっと?死ぬまで。
女の子たちが遊んでいる水槽にハイムがやってきました。
やめて。
嫌返してよ。
ハイムは諦めて立ち去ります。
あいついじめっ子でしょう。
意地悪されたらかみついて。
分かった。
でも面倒な事にならない?ううん。
きっと怒られるよ。
でもパパがそうしろって。
だから私はかみつく。
ヨ〜イドン!上手ね。
スカイラはとても活発で注目されるのが大好きな子です。
スカイラの両親は舞台の仕事をしています。
小さいころから仕事場へ連れていっていました。
だからあの子は誰とでもうまくつきあえます。
全てが手に入る訳ではないと知ってほしいですね。
キスはダメ〜。
わがままな子にはしたくありません。
大人がそばにいると自分だけを構ってほしがります。
いいように操られています。
私休む。
いいよ。
しつけようとすると泣きまねとかいろんな手を使ってきます。
あ〜もうおしま〜い。
こんなふうにうそ泣きするんです。
そうそう。
涙は流さないけど顔をくちゃくちゃにしてね。
なかったらどうすればいい?スカイラが休み時間のクッキーを食べ損ねました。
ほら見てごらん。
ねっ何か見つかるかも。
あっあった。
クッキーだ。
スカイラは自分がいつもみんなの注目の的だと信じています。
王様は言う「座れ」。
スカイラは注目を浴びていない状況にうまく対処できません。
スカイラ何?どうしたの?王様になりたかった。
王様になりたいの?じゃこのゲームが終わったらもう一度やる?今は別のゲームをしてるから。
今したい。
だけど今はもうみんなやめてるでしょう。
でも私王様にならなかった。
スカイラはとても興味深い性格です。
他の子と一緒にいる時はそれほど社交的ではありません。
他の子の縄張りには足を踏み入れたくないようです。
大人がいると他の子より大人のそばへ行こうとします。
ねえスカイラ一緒に遊ばない?ジェシカはスカイラと友達になろうと決めました。
どうしたの?ねえ一緒に遊ばない?遊ぼうよ。
遊ぼ。
嫌だ。
ねえお願い。
一緒に滑ろう。
2時間スカイラを追いかけ回してついにジェシカは諦めました。
ねえクリスまだ終わってないのは分かるけど御飯のあとさっさとやればいいでしょう。
ジェシカは「ごっこ遊び」が大好きです。
リチャード頼むからもう電話してこないで。
いい?もうあなたを愛してない憎んでいるの。
じゃ〜またね。
保育園での初日が間もなく終わります。
初めて会った10人の子供たちは時にぶつかり合いながら友情を育みました。
ありがとう。
優しいね。
僕の親友になってくれる?いいよ。
もう親友だよ。
さっきまでスカイラと遊んでたけど今は遊んでないし。
スカイラは友達?うん。
新しい友達だからケンカもしてない。
でも今は僕の友達?うん。
でもルークとだけ友達な訳じゃないよ。
スカイラとも友達だしルークとも友達。
子供たちが次に会うのは半年後。
ハイムクリスチャンジェシカそしてスカイラはどう成長しているでしょうか?半年後子供たちが保育園に戻ってきました。
今回は新しい仲間も加わります。
はい洗いもの。
2人の研究者が子供たちの会話に耳を傾けます。
そちらに卵はありますか?そうですかじゃ。
大人と違って子供にとって半年はとても長い時間です。
半年の間に子供たちは大きく成長しました。
魚はいくら?80ポンド?OK。
80ポンド。
言語能力だけでなく周りの人と意思の疎通を図るための能力も向上しています。
閉じ込められた。
ジェシカとスカイラも半年ぶりの再会です。
ジェシカ私の事覚えてる?うん。
私は覚えてない。
名前を知ってるじゃない。
今は知ってるけど。
でも今朝最初に会った時は名前を思い出せなかったもん。
もう何がしたいの?あっそうだ!これしようよ。
スカイラ。
スカイラ?スカイラ!私ピンク嫌い。
ジェシカは3人きょうだいの末っ子。
母親はボランティア父親は溶接の仕事をしています。
ジェシカは明るく陽気な子です。
それにとても思いやりがあります。
一家は最近引っ越しをしました。
新しい環境にすっかりなじんで仲良しのお友だちもできました。
でも意地悪されて怒っていたわね。
ああ。
めったにない事なんですが。
海賊と人魚が見える。
ジェシカには広く世界を見てほしいと思います。
(ジェシカの母)あの子は特別な子なんです。
もしもし。
もしも〜し。
ベッドをきちんとするのは僕の仕事なんだ。
痛い!ちょっとやめて。
半年前ハイムは他の子となかなか仲良くなれませんでした。
この日ハイムは自分で遊びを考え出しました。
クリスチャンを誘いにいきます。
いいもの見せようか?うん。
来いよ。
ほらボクシングだ。
何でそんな事するの?ハイムがクリスチャンを誘いますがうまくいきません。
遊びのスタイルが違うからです。
ハイムが楽しんでいるのはルールのない遊びです。
でもクリスチャンは厳格なルールを好み物を組み立てるのが好きです。
まさに正反対なんです。
僕も混ぜて。
クリスチャンが警察署の建設を監督しています。
ドアはどこ?ほらここ。
この角のところ。
クリスチャンが他の男の子たちを支配しています。
さりげなく他のメンバーを統制してリーダーの地位に就きました。
驚いた事に他の子はそれを受け入れています。
みんなもっと積み木を集めてくれ。
はい。
置くのは僕がやる。
ねえこれは?うん。
これは?小さすぎる。
どうぞ。
屋根を置こうか?まだ。
先に積み木を全部並べなきゃ。
あんまりいい警察署じゃないな。
最後の仕上げをして完成です。
(ケイト先生)それは何?煙突。
ここから煙が出るんだ。
あっ。
あ〜もう。
ごめん。
キューバはとても社交的な子です。
いつも朗らかで顔が輝いています。
キューバの父親は元ボクサー母親は芸術家です。
キューバは4歳になったばかり。
保育園では最年少の一人です。
果物がたくさんあるんだ。
どの実が食べられてどれが食べられないか大人よりよく知っています。
オレンジにナシにトマト。
好奇心旺盛で新しいもの好きです。
飽きっぽいので何かに熱中させなければと思っています。
どう?変な味。
思いどおりにならないと大変ですね。
今暖炉を作ってるんだ。
君のよりいいよ。
ほら見てごらん。
君のはゴミだ。
人のものをゴミなんて言うのはよくないよ。
いけない事だ。
そっか。
どっちもいいよね。
君のも僕のも。
キューバは不思議な子ですね。
ルールというものをよく理解していて時には他の子を取り締まります。
よこせ。
それオリのだろう。
ところが平気でルールを破る事もあるんです。
それも何のためらいも見せずにね。
これ本物だ。
違った。
まだルールについてよく分かっていないのかあるいはちょっとずる賢くてルールを作る事も破る事もできるタイプなのかもしれません。
だとしたら相当ませています。
(ケイト先生)分け合うって何?一緒に遊ぼうって言う人を仲間に入れてあげる事。
友達になる方法。
使っているおもちゃを他の人に貸してあげる事。
自分のものを人にあげるの。
交代で使う事。
(ケイト先生)分け合おうとしない人には何て言う?えっと…もうやったでしょう次は僕に貸して。
外の遊び場に新しいおもちゃが2つありました。
キックボードだ。
(ルーク)あれいいな。
僕たちも乗りたいよね。
うん。
貸してくれる?う〜ん。
ダメ。
私のあとならいいけど。
いいって言うまでダメ。
僕にも貸して。
まだダメ。
じゃあと1分だけだぞ。
短いよ。
じゃ2分。
それ長い?うん。
まあまあ長い。
スカイラたちはもう9分も乗っています。
ねえ代わってよ。
ダメ〜。
私の番だもん。
先生スカイラたちが代わってくれないんだ。
頼んでも貸してくれないの?ここでキューバが出てきました。
お前なんかちびネズミだ。
紫のトイレのね。
返して。
ふん!ゴミ女。
あんたなんか緑のトイレのくせに。
覚えてなさい。
うちの猫に顔をひっかかせてやるから。
次貸してくれる?あのねキューバがキックボード投げたの。
先生に言うから。
キューバはスカイラがずっと独り占めしているのを見ていました。
そこで自分が出ていって取り締まる事にしたんです。
キューバがスカイラの顔をたたいたの。
ホント?2人が意地悪してたから。
他の人にも貸さないとね。
この子に貸す。
男の子たちもずっと待ってたでしょう?スカイラは誰に貸す?えっと…。
いざこざがエスカレートしてキューバがスカイラをたたいてしまいました。
たたくのは悪い事です。
でもこの決死の行動によってスカイラはキューバに一目置くようになったようです。
次はキューバに貸す。
分かった。
意外にもスカイラはキューバに譲りました。
ジェシカ。
今日うちに遊びにこない?いいけどでもあなたのママ次第ね。
じゃ聞いてみる。
朝の保育園。
ロマンスの予感がします。
知ってるか?ルークの事。
あいつジェシカの事が好きなんだぜ。
うん恋人どうしだ。
そう。
並んで座ってるもんな。
でも並んで座ってても僕と君は恋人どうしじゃないからね。
クモだ。
うわっ。
これ似合ってる?鏡は?うわ〜すごい。
楽しい。
口紅。
ああ…。
ジェイダはいつでもどこでも大騒ぎ。
まるで小さなロックスターです。
ジェイダの父親は映画業界で働いています。
母親は美容師です。
ジェイダは自分がこの家のボスだと思っています。
100%ね。
きちんと並べて偉いね。
親子が逆転する事もあります。
残さず全部食べてね。
ごちそうさま。
私たちはジェイダをバイリンガルとして育てる事にしました。
遊園地。
甘やかさないよう厳しくしつけています。
ジェイダは友達を助けるのが大好きです。
泣いている子がいたら元気づけて抱きしめます。
愛情深い心の広い子です。
(歌声)女の子たちが先生の前で歌っていますがそこにスカイラはいません。
(デイナ先生)ジェシカの声がもう少し聞こえたらいいな。
私が大きな声で歌ってみるから見てて。
次はジェシカの番。
やってみて。
大きな声で。
無理よ。
恥ずかしがらないで。
ジェイダはこの年齢では珍しく人にものを教えるコツをよく分かっています。
ジェイダはジェシカに自信がない事そして練習をする必要がある事に気づいたのでしょう。
そこでジェシカの手を優しく握って励ましながら教える事にしたんです。
驚きましたね。
一緒に歌ってあげる。
うん。
でも歌詞を覚えてないの。
もう一回歌ってみよう。
忘れちゃった。
大丈夫。
一緒に歌うから私のまねをしてねっ。
(デイナ先生)じゃ歌いましょう。
12の3。
すごい!上手ね。
女の子たちの間に三角関係が生まれています。
今日ジェシカはジェイダと遊んでいてスカイラは入り込めません。
ジェイダもスカイラも支配的な性格なのでジェシカは2人の間で揺れています。
見てきれいなドレスがある。
貸して。
プリンセスになるの。
後ろのリボン結んであげる。
ファスナーね。
それあんまりかわいくない。
プリンセスって嫌い。
(ケイト先生)意地悪する事ある?ない。
(ケイト先生)意地悪ってどんな事?ゲームでズルする事。
(ケイト先生)意地悪されたらどうする?怒って悲しくなる。
先生に言いつける。
逃げて他の子のところへ行く。
(ケイト先生)いつも人に親切にしてる?してない。
おうちに帰ろう。
ジェイダが母親でスカイラが赤ちゃんになるのは?いいよ。
嫌だ。
じゃどうしたい?ジェシカが赤ちゃんになればいいでしょ。
女の子たちが20分ほどままごと遊びをしています。
(ケイト先生)スカイラも一緒なの?ううんスカイラは入ってない。
赤ちゃんは嫌なんだって。
じゃ行くよ。
それ〜!
(ハワードジョーンズ)スカイラが初めてグループの片隅に追いやられました。
ジェシカとジェイダはスカイラを排除する事で更に絆を強めています。
スカイラ先生に言うよ。
別のところへ持っていかなきゃ。
あっちは?も〜いちいち気にしすぎ。
ついてこないでったら。
スカイラこっち来て。
嫌だ。
こっちだって。
あっちに行ってって言ったでしょ。
ダメ。
やめて。
あ〜目に入った。
ちょっとスカイラ。
どうかした?あなたが水を蹴ったから目に入ったの。
もうあっち行って。
チョコレートケーキがある。
えっ?チョコレートケーキが置いてある。
うん。
僕食べちゃおうっと。
僕も食べたいけど食べちゃダメなんじゃない?おやつのチョコレートケーキが置いてあります。
先生からの指示は何もなく教室には子供たちだけです。
やめなよ。
あ〜!何?ダメだよ。
うまい。
先生にバレるよ。
ほっぺにチョコがついてるもん。
きっと叱られる。
うん。
今のところ誘惑に負けたのはハイムだけです。
要らない。
食べろよ。
嫌だよ僕は食べない。
お腹すいてないし。
悪い行いは知性の表れです。
いかにルールを曲げられるかを考えルールとはどんなものかを見極めようとしているんです。
またみんなが怖がる事をして勇気を示しているとも言えます。
食べようよ。
うん。
そのケーキ食べていいって言われてないよ。
ダメって言ったろ。
クリスチャンの事は責めないよ。
君はちょっと食べただけだろ?持ち上げただけだ。
じゃ君はいいよ。
ハイムはダメ。
誰かあそこにあったケーキ食べた?食べた。
食べたの?僕は食べてない。
食べなかったのね。
クリスチャンは周りのチョコをなめただけ。
クリスチャンあなたも?ううん。
チョコが手についただけ。
手についたの?口の中には入れなかった?入れた。
入れたのね。
手についたチョコを取ろうとしたんだ。
ケーキはあとで食べるつもりだったの。
今食べちゃったらあとで食べられないでしょ。
僕はダメって注意したよ。
そうなの?じゃどうすればいいと思う?あとでみんなで食べる時今食べちゃった人はどうする?
(ルーク)ハイムは食べられないよ。
(オリ)だってもう食べちゃったもん。
これからある事に挑戦します。
やった〜!みんなにおうちを建ててもらいます。
隠れ家を作ってみましょう。
隠れ家作りは子供たちのチームワークとコミュニケーション能力を試す課題です。
2つのチームで競争します。
片方はおとなしい子ばかりのチーム。
これ虫のベッドだよ。
もう片方のチームには活発な子ばかりが集まっています。
ドアの横に呼び鈴をつけるんだ。
材料を集めて始めましょう。
最高の隠れ家を作るんだ。
4歳の子供にとってチーム作業は非常に難しい課題です。
これは子供向きのドアだな。
チーム作業ではアイデアを出す以外にみんなで話し合い妥協点を見つけていく必要があります。
おとなしい子たちのチームは順調な滑り出しです。
先生僕オリと協力してるよ。
偉いねルーク。
一方こちらではクリスチャンがチームをまとめようとしていますが。
ハイム。
そうじゃないよ。
それぞれが我が道を行きます。
めちゃくちゃにしないでよ。
おっと。
だから協力しないと無理だって。
活発な子だけ集めてもチームの力を最大限に発揮する事はできません。
他のメンバーをすぐに引き入れまとめられるような子が必要です。
ハイム。
ハイム!やめろ。
動かすなよ。
はさみで切ろうとしてるんだから。
それちょうだい。
はさみない?痛い。
ケガするよ。
メンバーはうまく協力できず飽きて隠れ家作りをやめてしまいました。
一方おとなしい子たちのチームは最後の仕上げをしています。
みんないいかな?どっちのチームの隠れ家が勝ったか発表しますよ。
どっちかな?勝ったのはこっちのチーム!活発な子たちはふだん注目される事に慣れています。
ところが突然おとなしい子たちにスポットライトが当たりました。
これは受け入れがたい状況です。
負けちゃったね。
どんな気持ち?悲しい。
隠れ家作りは終わりほとんどの子が遊びに戻りました。
ハイム。
一緒に隠れ家を完成させない?クリスチャンはこの逆境に対して興味深い反応を示しました。
諦めて他の事に関心を移すのではなくもっと頑張り始めたんです。
手伝ってもらえないから大変。
現在心理学の分野で研究が進んでいる「最後までやり抜く力」をクリスチャンは備えているようです。
うん。
完璧だ。
これ何だろう?
(ケイト先生)開けてみたら分かるわよ。
歯ブラシかな。
(ケイト先生)開けてのお楽しみ。
保育園最終日。
子供たちがお別れのプレゼントを開けています。
スカイラの包みには特別なおまけが入っていました。
(ケイト先生)スカイラは何をもらったの?チョコレートとこれ。
(ケイト先生)チョコももらったの?チョコ分けてくれる?
(ケイト先生)どうするスカイラ?ちょっとでいいから。
自分で食べちゃう。
溶ける前に。
ダメ。
みんなで分け合わなきゃ。
(ジェシカ)そうよ。
でもみんなにあげるほどないと思う。
(ケイト先生)ホントに?みんなで何人いる?12345人。
(ケイト先生)チョコの数は?12345個。
やった!同じだ!1人1個ずつね。
(ケイト先生)どうするスカイラ?分けなきゃダメ?
(ケイト先生)ちょうど5人いるのよ。
でも…。
(ケイト先生)でも何?私のだし。
みんなに分けて。
でないとスカイラには何もあげない。
自分のものを分けない人には私たちのものも分けない。
(ケイト先生)どう思うスカイラ?スカイラは葛藤しています。
本心では自分で全部食べたいけど周りの友達からは「分けて」とせがまれる。
チョコを分けたくなくて緊張が顔に表れています。
(ケイト先生)スカイラそこに座ってよく考えてどうするか決めなさい。
勝手に取らないでね。
1つちょうだい。
1個だけ。
お願い。
ちょうだい。
私も1個欲しい。
じゃ1個あげる。
あなたにも1個。
私たちはこれだけなのにスカイラだけチョコが入ってるなんて不公平だよ。
僕にもちょうだい。
嫌だ。
嫌だ!返してよ!ちょっと!返しなさいよ。
(ケイト先生)あらあら。
どうしたの?ハイムが私のチョコを取った。
(ケイト先生)えっ?ハイムがスカイラのチョコを食べたの。
「下さい」って頼まなかった。
(ケイト先生)ハイムあなた本当にそんな事をしたの?スカイラはこの時チョコを失いましたがためらいながらも分け合おうとした事は報われました。
頼りになる小さな社会的ネットワークを手に入れたからです。
心配しないでみんなあなたの味方だから。
(ケイト先生)スカイラに何て言えばいい。
ごめんね。
(ケイト先生)すぐに行って謝りなさい。
ごめんね。
(ケイト先生)ちゃんとそばに行って。
もう食べちゃったの?ごめん。
ハイムお返事は?え〜と分かんない。
ちゃんと答えて。
食べたの?食べたでしょ。
僕頼んだもん。
頼んでない。
頼んだ。
ちゃんと頼んでない。
もうあんたには二度とチョコをあげない。
ごめん。
じゃあっちで遊ぼう。
これも食べて。
スカイラはいい子だよ。
ちゃんと分けてくれた。
ハイムは実際は「僕にもちょうだい」とスカイラに頼みました。
物を分け合うために人と交流するようになったのは大きな進歩です。
しかし目の前のチョコを見た瞬間衝動を抑えきれなくなり奪って逃げてしまったんです。
スカイラのチョコを取って食べたの?本当の事を教えてちょうだい。
うん。
また同じ事をする?ハイムはかなりの進歩を遂げました。
半年前だったら単にチョコを奪いそれを認めようとしなかったでしょう。
でも今は正直に告白し償いをしようとしています。
償いは悪い事をしたという事実を受け入れる事で1つの能力でもあります。
これあげる。
うん?逆さまだよ。
「スカイラへ。
さっきはごめんなさい。
ハイムより」。
ウサギを描いたんだ。
ウサちゃんだよ。
何でウサちゃんを描いたの?スカイラが一番好きな動物だろう?そっか。
これまで4歳の子供たちの会話をこれほど密着して聞く機会はありませんでした。
本当にすばらしい体験でしたね。
私の彼って壁かも。
時々壁にキスするもん。
えっと。
子供たちは時に衝突し…。
ごめんねって言えばいいでしょう。
うるさい。
拒絶される事も。
しかし徐々に友情を築くために必要な能力を身につけていきました。
僕んちに来ない?ピザもトウモロコシもあるよ。
キャラメルもね。
4歳の子供たちは自分の感情を認識し始めると同時に周りの事も考え始めます。
やってみる?手伝ってあげる。
子供たちが今直面している厳しい試練は今後の人生に大いに役立つはずです。
大人と子供の日常は実はさほど変わりません。
パパ!楽しかった?僕は警察官になるんだ。
私はシェフになりたい。
大きくなったら赤ちゃんが欲しい。
消防士になりたい。
ボクサー。
大人になりたくない。
2016/01/03(日) 15:00〜15:44
NHKEテレ1大阪
地球ドラマチック・選「4歳児のヒミツ〜驚きがいっぱい〜」[二][字]

4歳は社会性を育み始める年齢だ。英国のある保育園にカメラを据え、4歳児10人のリアルな日常に密着。友情を築くのに必要な力を子供はどのように身につけていくのか?

詳細情報
番組内容
目立ちたがり屋にしっかり者、世話好きな子。個性豊かな4歳の子供たちが実際にどんなやり取りをしているのか、保育園で定点観測。そのリアルな姿をつぶさにとらえる。人が自己と他者を区別し始める年齢、4歳。他人と分け合うという行為を学ぶことで、子供たちは友情を築いていく。発達心理学者ら専門家とともに4歳児同士の友だち作りを観察しながら、人がどのように社会的ネットワークを築くのかを探る。(2015年イギリス)
出演者
【語り】渡辺徹

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
英語
サンプリングレート : 48kHz

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