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（場内拍手）
（信濃）いや〜そやけどおうどんおいしかったな〜。
（安世）おいしかった〜。
（啓之）それにしてもさ神社人多かったよな〜。
（信濃）ほんまやで。
なあなあ早苗ちゃん初詣で何お願いしたん？
（早苗）もちろん「今年も岳夫君と仲よくできますように」って。
（信濃）えっありがとう。
俺もやで。
（啓之）なあ安世ちゃん安世ちゃんは何お願いしたん？
（安世）もちろん「今年こそいい男に出会えますように」って。
（啓之）いやおかしいやろおい！ちょっと俺彼氏やで？冗談で言ったの。
「今年もね啓之君と一緒にいれますように」ってお願いしたの。
うれしいわ。
びっくりするやんか。
（早苗）あっねえねえねえお水のおかわりもらわない？
（信濃）そやなちょっと頼もか。
あれ？でも誰もいてないな。
（啓之）ほんまやな。
（信濃）すみませんすみません！・
（すっちー）は〜い！
（安世）えっ！
（啓之）何!?
（信濃）えっ？えっ？あけましておめでとうございます。
（信濃）はあ？２０１５年は大変お世話になりました。
２０１６年も引き続きよろしくお願いいたします。
ええ〜壇上からではございますが…。
（信濃）どこでしゃべってるん!?私からの挨拶と代えさささ…。
（信濃）いや「さささ…」ってなってますから最後。
とおっ！
（信濃）下り方おい！下り方が怖いあなた。
はあはあどうされました？
（信濃）「どうされました？」やない。
お水もらいたいんですよ。
お水ですねごめんなさいね。
（信濃）びっくりしましたほんま。
初詣帰りですか？
（信濃）ええそうなんですよ。
ねえ。
人多かったでしょ？
（信濃）いやすごかったですよ。
ほんまにね。
はいはい。
（信濃）ちょいちょいちょい！
（安世）ちょっとちょっとちょっと！
（信濃）ストップストップ！何してんねん!?あんた！はい？
（信濃）これお前「汚水」って書いてあるやないか！これ「汚水」やのうて「汚水」でございます。
（信濃）汚水!?「汚水をくれ」とおっしゃったんで。
（信濃）いやいや「汚水をくれ」とは言ってないんですよ。
おっしゃったから私汚水持ってきました。
「汚水」って…読み方でしょそれ。
「汚水」って書いてあるやないっすかこれ。
近所のね湖で取ってきたんです。
いやあかんでしょ。
鯉がね大量に浮かんでおりました。
（信濃）あかんやないかほな！汚いやつ。
冗談ですよ〜。
（信濃）冗談？ちゃんとね湧き水をねくんできてますねん。
ちょっとしたいたずらですわ。
（信濃）いらんことせんといてくださいほんまもう。
ごめんなさいね驚かしちゃったね。
お年玉あげよう。
（信濃）ほんまですか？やったぁ！飴玉ですけどもね。
飴玉かい！飴玉です。
どうぞどうぞどうぞ。
（啓之）ありがとうございます。
ちょっと待ってちょうだいね日課がございまして。
そ〜れっつってね。
そ〜れっつってね。
そ〜れっつってね。
えっ？うそ？うそ？うそ？いやアンダースロー!?すごっ！いいことありますよ〜！
（信濃）「いいことありますよ」って？いいことがあるぞ〜。
（信濃）なんですか？いいことって。
家に帰ったらねたぶんベランダでハトが死んでます。
嫌なことでしょそれ。
「うわっハト死んでる〜」。
いやいやええことちゃうそれは。
「お母さんハト死んでる〜」。
「ほんまやな」。
「ほんまやな」やないんですよ。
嫌なことでしょそれほんま！あっそう？何してるんすかさっきからこれ。
初飴まきです。
初飴まき？そんなんあるんです？すみません。
「すみません」やないですけどね。
（安世）あの〜すみません鉢下げてもらっていいですか？かしこまりました。
（安世）お願いしますね。
すみませんね。
（信濃）あっどうぞ。
お願いします。
（啓之・信濃）おいおいおいおい！
（啓之）お前何してんねん!?おいおいおいおい！
（信濃）待て待ておい！
（啓之）何してんの!?これ。
（信濃）何してんの!?これ。
「鉢を下げろ」とおっしゃった。
（信濃）いやいや意味が違うんですよ！「下に下げろ」じゃなくて「片づけて」っていう意味でしょ！ちゃんとおっしゃってください。
（信濃）分かるやろそんなもん。
何なんですかほんと。
（信濃）こっちのセリフですよ。
腹が立ったほんとに。
（信濃）お〜い！おい投げてる。
ちょっと！おいちょっと！お〜らいおらら〜い！
（信濃）何言うてるか分からんし！ああ〜らららい！
（信濃）「ああ〜ら」やないですちょっと！あんためちゃくちゃやなほんま！ええっ？
（信濃）いや「ええっ？」やない。
ほか誰かいてないんですか？もう！ちょっと誰か！誰か！・
（けんじ）は〜い。
（けんじ）はいはいはいはいはい。
あっどうもどうも。
ああ〜どうされました？お呼びですか？
（信濃）「どうされました？」やない。
この従業員めちゃくちゃなんです！
（けんじ）またしょうもないことしたんか。
申し訳ございません。
失礼いたしました。
何ぼう〜っとしとんねんお前。
謝らんかいな。
なんやのそれ。
（けんじ）当たり前やそんなもん！さっす。
（けんじ）ふざけるな！何をふざけとんねん？ちゃんと謝りなさい！当たり前やろお客さんに失礼なことしたんやから！・どうも〜・申し訳ございませぇ〜〜〜ん
（けんじ）申し訳ございません。
（信濃）おかしいんちゃうんかあれ。
（けんじ）ほんとにすみません。
お気持ち察します。
（信濃）なんや？あれはおい！
（けんじ）こうなってしまったら誰も止めることができないんです。
（信濃）「止めること」って何？なんのダンスや!?これは！
（けんじ）私も理解ができない…。
（信濃）いや止めろ。
おい何を上下しとんねん？
（けんじ）時間が解決してくれます。
（信濃）「時間が解決」やない。
（けんじ）ほっといたらそのうち終わりますんで。
あっそろそろ終わりに近づきました。
そろそろ終わります。
そろそろ終わります。
はいはい。
１番終わりました。
（信濃）２番あんのかいおい！２番に続くの!?
（けんじ）２番は比較的短め…。
（信濃）短めとかそういう問題じゃないんです。
（けんじ）もうしばらくだけお待ちください。
はい。
もう終わりに近づいてます。
はいはい。
はい３番でございます。
（信濃）３番!?何番まであんの？
（けんじ）ようやくサビにやってまいりました。
これがサビでございます。
（信濃）まだ続くんすか？これ。
（けんじ）はい。
パン！
（手をたたく音）
（信濃）おい〜！まだあるや〜ん。
（けんじ）もう誰も終わりが分からないですねこうなってしまったら。
もう実は終わってたんですよ。
（信濃）終わってたん!?全然分からんかった終わりが。
（けんじ）余韻でございました。
ほんとすみませんでした。
謝罪の舞でございまして。
（信濃）謝罪の舞？
（けんじ）気持ちは反省してます。
すみません。
（信濃）誰も許さんこんなもん！
（早苗）なんなの？あれ。
もう岳夫君帰りましょうよ。
（信濃）そやなもう。
そうしよう！
（啓之）お会計お願いします。
（けんじ）ああ〜もう今回失礼がございましたんでねお代結構でございます。
（啓之）本当ですか？ラッキーやな貧乏人。
（信濃）まだ言うんかこいつ！
（安世）ねえもう行こうよ岳夫君。
もういいやんほっとこう。
（信濃）言うといてちゃんと！
（けんじ）申し訳ございません。
（信濃）ほんま腹立つわ。
もうええわ気ぃ取り直してな今から何しようか？
（啓之）たこ揚げでもしよっか。
（安世）ああ〜それやったら私昨日スーパーで買ったたこある。
（早苗）えっ天ぷら油もある？
（安世）あるあるあるある。
（啓之）行こう行こう行こう。
（けんじ）油で揚げるんですか!?どんなたこ揚げやそれは。
ねえ。
変わった風習ですよね。
言うてる場合かすち子さん！あんたちゃんと接客やってくれよほんま！今のお代はな大将にちゃんと言うてあんたの今月の給料からちゃんと引いとくからな。
ちょっと待って。
じゃあ今月１００万切りますやんか。
お前なんぼもらうつもりやねん。
あるかい１００万も。
ないんですか!?ふっ…お前普通のうどん屋で１００万もらえる思うか!?ええ〜!?
（けんじ）あるわけないやろ。
なんですかもう…。
やる気出してくれよええかげん。
そんなやいやいやいやい言いますけどねそら私かてね同僚のけんじさんがもうちょっとイケメンやったらやる気も出ます。
これじゃあどうもね！お前何が言いたいねん？とんだシケメンや言うてます！誰がシケメンやおい！シケってません別に。
シケシケですやんか。
何がシケってんねん？俺の。
シケってるくせに何を思うて刈り上げたんや？ほっといてくれ！ええやろ。
いやかまへんやないか。
正月やからさっぱりしたんや！あぁ〜あ・シ〜ケメンメン
（「天才バカボン」の替え歌）なんの歌やねん！腹立つのう。
立ちなさいほんま。
腹立つわ。
お前クビにするで？一従業員にそんな権限ございません。
ああ言うたらこう言いやがって腹立つやっちゃのうほんま！お前は…。
ほんま全部チクるからな。
（一の介）おじゃましますぅ〜。
（あき恵）もうやめなさい。
（けんじ）もうけったいな挨拶やめてください。
（一の介）ああ〜すまんすまん。
（あき恵）ねえそんなことより騒々しかったけど何かあったの？
（けんじ）聞いてください。
すち子さんがね新年早々お客さんを怒らしたんですよ。
（あき恵）また!?懲りひんね。
（けんじ）お前のことやろ！
（一の介）何が「私私」や。
（けんじ）見てくださいよ。
もうクビにしましょクビに！
（一の介）いやいや…まあまあ言うたるなや。
すち子さんは入ってきてやなまだ１か月や。
慣れてないねんから。
（けんじ）慣れる慣れへんの問題ちゃいますやんこんなん。
（あき恵）そんなに怒らないで。
すち子さんもう二度とお客様を怒らせるようなまねしたらいけないわよ。
以後気をつけます。
すみません。
（けんじ）二人甘いんですよ！
（一の介）いやいやもうそんな…。
（けんじ）だからちゃんと仕事しないんでしょ？
（中川）おめでとうさん。
（あき恵）あらあらお向かいの中川のおじいちゃん。
おめでとうございます。
（中川）よろしゅうお願いします。
（一の介）よろしくお願いします。
（中川）今日うどんの鉢返しに来たんよ。
ごちそうさんやで。
（あき恵）すみませんほんとに。
（中川）おおきにね。
（あき恵）で鉢は？はははっほんまや。
いや俺うどんの鉢返しに来てんのに鉢持ってへん。
はははっ。
そんなんあるやん。
ははははっ。
（けんじ）別におもしろくないです。
（中川）いやちゃうねん年取ったらさ忘れる…。
はははっ。
（けんじ）いやその時間あったら…。
そこまでもう鉢…。
はははっ。
はぁ〜！
（一の介）どうした？どうした？
（あき恵）ちょっとおじいちゃん！
（けんじ）発作か？これおい。
大丈夫？薬のんで薬。
（一の介）うん。
（中川）あっ…。
ああ〜びっくりした〜。
（けんじ）こっちやびっくりしたん。
（中川）申し訳ない申し訳ない。
（けんじ）落ち着いた？大丈夫かいな？ほんで何のんだんですか？「ＦＲＩＳＫ」や。
（けんじ）「ＦＲＩＳＫ」!?薬違うの？
（中川）もう口が臭うて臭うて。
（あき恵）嫌やわもう。
（けんじ）ちゃんと磨いてやもう。
（中川）いや磨いても直らへん。
ごめんごめん。
申し訳ない。
（あき恵）いいわよ別に。
（中川）分かってるけど…。
（けんじ）まあ暇あったときに…。
（まき）皆さんあけましておめでとうございます。
（あき恵）まきちゃんおめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
（まき）お願いしま〜す。
ちょっとおじいちゃん！鉢返しに来て肝心の鉢忘れるってどういうことよ。
そうやねん。
忘れっぽいから。
ほんでまき鉢は？あっ忘れた。
（けんじ）何をしてんねんおい！鉢…はははっ。
いや私…私も鉢忘れた。
（２人）ははははっ。
（けんじ）笑うてる場合違うから。
はぁ〜…。
（けんじ）できてないできてない！
（中川）おい大丈夫か？
（けんじ）おじいちゃんのまね…。
いやちょっとおい。
何？これ。
（けんじ）もうええってもう同じようにすんの。
ああ〜びっくりした。
（けんじ）あんた違うし。
どうせあれやろ？「ＦＲＩＳＫ」やろ？これも。
「ＭＩＮＴＩＡ」。
（けんじ）いや「ＭＩＮＴＩＡ」かい！もうええねんラムネ菓子で競い合うの。
（まき）口が臭うて臭うて。
（けんじ）やめぇやイメージ壊れるからな。
まきそもそもなわしが先やっとるんよ。
ふふふっ。
おじいちゃん先やったん？これ。
先やってる。
（２人）はははっ…臭っ！
（けんじ）何をしとんねん！臭っ！何？これ。
（けんじ）やめなさい正月からそんなこと言うの。
うちでやれそれやんねやったら。
（まき）鉢はあとで持ってきます。
（あき恵）いつでもかまわないわ。
そうやせっかく来たんやからお茶でも飲んでいって。
（中川）ああそう。
ほなよばれよ。
（一の介）座りぃ座りぃ。
（けんじ）にぎやかでいいですよ。
（中川）あっほなわし玉露ちょうだい。
（まき）バウムクーヘンもね。
（あき恵）あほなこと言わんといて。
そんなもんあるわけないでしょ！普通のお茶でいいでしょ？私いれますんでね。
（あき恵）あっすみませんね。
（中川）あっそうやそうやあの〜みんな今日の朝刊見た？関東の方で埋蔵金がな…。
（あき恵）見たわよ！羨ましいわよねぇ。
（中川）そうやねん。
（一の介）なんかまだまだなあっちこっちにあるらしいな。
（中川）そうやで。
もしさ…もし見つけたらどうするよ？そうやねぇ私もし埋蔵金見つけたらレジから金盗むのやめるわ。
（けんじ）そんなことしてたんか！リスキーやからねあれね。
（けんじ）言うてしもうてるやない。
（あき恵）冗談はやめてちょうだい。
冗談ですから。
（あき恵）そうねぇ〜私だったらやっぱり女性だから美しくなるために使うわうふふっ。
７億ぐらいかかるわね。
（あき恵）なんでやねんほんま。
なんでそんないるんやほんま！しょうもないこと言うな！
（和子）ああ〜ここで聞いてみようかね。
ごめんください。
どなたですか？初詣帰りの桑原和子です。
お入りください。
ありがとう。
（けんじ）全部自分で言わはったなほんま。
あっどうもいらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
（和子）いえお客じゃないんですよ。
客じゃないんですか？ほな帰りぃ！
（けんじ）やめなさいもう！客やない言うてる。
（けんじ）困ってはんのと違うん？どうぞおばあちゃん入っていただいて。
遠慮せずに。
（和子）ありがとうございます。
（けんじ）どうぞ掛けてください。
（和子）その前にちょっと汗拭かさしてください。
ああ〜どうぞ。
ちょっとバタバタしただけで汗が出てくるんですよもう。
すみませんね皆さんの前で…初対面やのに。
うわっどうしましょ？言うてるうちにみぞおちに汗が流れてる！あかんあかんあかんはよ拭かないかん！
（けんじ）ええっ!?ああ〜ああ〜みぞおちに汗が。
裏側も…ああ〜ああ〜ああ〜。
ちょんちょんちょんちょん。
（けんじ）いやいや…先っぽ？見ないで！いやあなた出したんでしょ！いやちょっとあの…すんませんけどね丸見えなんでそれしまってもらえます？もういいですか？もうだいぶ前からいいですよ。
いや挟むんですか？ほんで。
痛くないんですか？神経ないのよ。
神経がない!?どんなおっぱいですかそれ。
こんなおっぱいよ。
いやそら分かってますけどもね。
すみませんねほんとに。
うんうん。
ほんでおばあちゃんどうしたんですか？いや実はね私あの〜花月神社にね初詣に行ったんですけども…。
はあはあはあ。
財布を落としたらしいんですよ。
ええ〜大変やん。
であんたもう…帰ることもできへんしねほんでこのご近所になんか交番みたいなとこございませんか？いや〜交番こっからちょっと遠いですね。
ああ〜よかったらでも僕お金貸しましょか？いやいやいやいや！初めての方にそんな甘えるなんてことはできません。
（けんじ）全然いいですよ。
ちょっとちょっとけんじさん。
（けんじ）なんやねんな？けんじさんけんじさん。
（場内笑い）新手の詐欺かもしれへんよ。
（けんじ）丸聞こえやそれほんま。
（和子）いえいえいえいえ。
（けんじ）近くで言うてしもうてる。
たぶん今はやりのクソババ詐欺。
（けんじ）どんな詐欺やねん！「クソだよクソ！ババだよババ！」っつって。
（けんじ）あるかぁそんな詐欺！お前もう黙っときなさいほんと。
（和子）決してそんな…。
（けんじ）ねえ？大丈夫分かってますからね。
どうぞこれ５０００円。
これあったら足ります？５０００円も！い…いいんですか？ああ全然いいですよ。
（和子）ありがとうございます。
（けんじ）全然全然。
（和子）必ずこれはお返しに上がりますので。
大丈夫ですよ。
ああ〜それとおばあちゃんおなか減ってません？よかったらうどん食べていってください。
いやもうお気持ちだけで十分でございます。
大丈夫ですか？これで失礼さしていただきます。
（けんじ）まあついででいいんでねそのお金はね。
一人で行けます？
（和子）行けます。
（けんじ）ああそうですか。
このご恩は一生忘れはしません。
そんな大げさなもうおにいちゃん。
じゃあ…。
（けんじ）いや何してますの？それ。
（和子）「また」。
（けんじ）いやダジャレかい！スッと言うてくださいそんなんもう。
（あき恵）いや〜でもけんじ君あなたって優しいのね。
（けんじ）まあちょっとね困ってる人がおったらねほっとけないんですよ僕。
（一の介）まあまあな。
しもうた〜！
（けんじ）ん？どないしたんや？参ったな〜。
（けんじ）なんやねん？ちょっと財布を落としましてね。
（けんじ）はあ？あの〜けんじさん６００万円ほど貸して…。
（けんじ）貸せるかぁそんなもん。
あるわけないやろそんなお金。
貸せないんだ？
（けんじ）もうええかげんなことばっかり言うて。
（中川）ほなまき帰ろうか。
わしらもほな帰るわ。
（一の介）ああじゃあな。
（まき）ねえおじいちゃん今日晩ご飯何食べたい？せやなぁたまにはうまいうどん食いたいなぁ。
ああ〜ここのうどんまずいもんね。
（一の介）はあ!?まずくて悪かったのう！なんやねんほんまにもう。
（あき恵）気ぃ悪いわよねぇ。

（真希）ただいま。
（あき恵）ああ〜真希おかえり。
（けんじ）おかえりなさい。
（一の介）なんや初詣行ってたん？
（真希）うんすっごい人やったわよ。
（一の介）そうかそうか。
（真希）私お店手伝うわね。
（あき恵）何を言うてんのよ。
あんたふだん会社勤めで大変なんやからお正月ぐらいゆっくりしなさい。
（真希）そんなぁ。
もうみんな働いてるのに私だけのんびりできないわよ。
（あき恵）何を気ぃ遣ってんの！もういいわよ。
じゃあ私のんびりさしてもらいます。
（けんじ）あかんってこらおい！おい！お前は働けや。
はあ？
（けんじ）何言うてんねん。
（裕）じゃますんで〜。
（けんじ）邪魔すんねやったら帰って。
（２人）はいよ〜。
（裕）なんでやねんこらお前！用があるから来とんやろがい！島田一の介どいつじゃい。
（一の介）いやあの〜私ですが。
（裕）お前かい。
（一の介）はい。
わしらＮＧＫ金融の者やけど…。
ＮＧＫ金融？お前中村の借金の連帯保証人になってんのう。
中村いうたら元従業員で独立するときに保証人になりました。
その中村が年末な借金踏み倒して消えよったんじゃい。
あんたに代わりに５００万払ってもらうど！ちょっと待ってください。
いや急にそんなん言われても…こんなん払えるわけないでしょ。
払わんかいこらぁ！いやそない言われましても…。
払われへんっちゅうんかい。
なめてるみたいやのう。
（一の介）いやそんなん…。
（裕）おい松浦。
わし今からあいつら追い込みかけるからお前は借金の形で分捕ってきたそのギターで気分高まる曲弾いてくれや。
（松浦）分かりました。
（松浦）兄貴こんなんどうですか？
（ギターの演奏）ええやないかい。
へい。
（裕）おいこらなめてるみたいやからのうわしの怖さしっかり教えたるわい！・今から教えるからよく聞けよわしは数々の修羅場くぐり抜けてきてのう…。
・修羅場ってどんな修羅場ですか
（裕）４人を一気に相手したことあるんじゃい！・４人って一体どんなやつですか全員武器持っとったど！・武器って何を持ってたんですか
（裕）１人はバットや。
・２人目は木刀！・３人目はナイフ！・４人目はコンパス！・えっコンパスって・武器になるんですか黙っとけやお前！なんで俺がお前に追い込みかけられなあかんねん！いや気になるから。
追い込みかけんのはあいつや。
邪魔すんなボケ！ちょっと力にならしてください。
どうしたらいいんすか？わしの言葉繰り返し言うとけや！繰り返したらいいんすね？頼むど！おいよう聞けよこら。
ああ？
（ギターの演奏「森のくまさん」）
（裕）お前らよう聞け。
・お前らよう聞けなめとったらいてまうど。
・なめとったらいてまうど
（裕）分かってんのかい！
（２人）・はなさくもりのみち
（松浦）・くまさんに
（裕）おいおいおいおい！
（松浦）はい？
（裕）何しとんねんお前！
（松浦）繰り返せ言うたんで。
（裕）なんで「森のくまさん」や！戻っとけお前は！
（ギターの演奏「森のくまさん」）
（松浦）・スタコラサッサッサのサ
（裕）いらん。
やめぇ！それで帰らんでええねんボケ！
（松浦）すんません。
下がっとけお前は！練習しとけよ。
へい！
（裕）もういっぺん言うぞこら。

（ギターの演奏「森のくまさん」）
（裕）・はなさくもりの
（裕）やめろお前おい！ここで練習すんなほんま。
もうええわこら。
もうどうでもええわいこら。
とにかくどうするんじゃい!?
（一の介）どうする言うても…。
（裕）こっちは借用書があるんじゃいこらぁ。
松浦！借用書出したれ。
分かりやした。
おいこらよう見ぃ！ここにな…。
（松浦）すんません。
ちょっとあんた！あんた今パンツ見ようとしてたなぁ？あんたもしかしてパンツミーか？気ぃつけて。
真希ちゃん気ぃつけやこいつパンツミーやわ。
ほんまパンツミーは気ぃつけなあかん。
あんたパンツミーやろ!?パンツミーが！
（ギターの演奏「パンツミー」）・わてはナニワのパンツミー千日前のパンツミー
（２人）・ぱんつぱんつパンツミー
（２人）・なにはなくともパンツミーＨＡ！
（場内手拍子）・毎月２０日はパンツミー
（裕）どういうことや？それ。
ちょっとおい！・ポイント３倍パンツミー
（裕）意味分からんおい！・おせちもいいけどパンツミー
（裕）なんでやねんおい！・一富士二鷹パンツミー
（裕）あかんやろそれ。
（２人）・パンツミーぱんつぱんつパンツミー真也大変！えっ？あんたの家が…燃えてる…。
ええ〜!?建てたばっかりやのに！あとローン３５年残ってんのに〜!!
（ギターの演奏「パンツミー」）
（２人）・そんなことよりパンツミー
（２人）・ぱんつぱんつパンツミー
（裕）待て待て。
おいおい！何しとんねんお前！借用書見せて何しとんねんお前は！むちゃくちゃなったやないか。
おかしいやろお前！
（松浦）兄貴もしかして怒ってます？
（裕）当たり前やろ!!・そんなことより
（松浦・すっちー）・パンツミー
（２人）・ぱんつぱんつ
（裕）待て待て待ておい！兄貴怒ってんねん。
「そんなことより」ちゃうやろ？状況分かってる？お前。
（松浦）・関係あらへん
（２人）・パンツミー
（裕）関係あるやろそれ！ギター触んなお前！下がっとれもうほんま。
お前も気ぃよう歌っとんちゃうぞこらぁ！今回はな社長も来とんじゃい！社長？
（裕）社長呼べ。
へい。
社長社長！
（みどり）おじゃまパジャマ。
なんやの？それ。
何？何？何？けったいな挨拶して…。
ちょっと待って。
社長いうからどんな怖いの来るか思うたらトイレのカラーボールやないの。
はあ？トイレのカラーボール？はあ。
ほな私何か？私毎日男便所の便器の中でオシッコばっかり掛けられとんのかい。
「いや〜もうやめてぇな毎日毎日オシッコばっかり掛けんの。
嫌やわもう。
うわっまたあのおっちゃん来た。
あのおっちゃん毎日おんなじ時間にオシッコしに来んねん。
うわ〜掛けとる掛けとる嫌やわ…。
あら？おっちゃん今日のオシッコ臭いなぁ。
ビタミン剤飲み過ぎやで」。
こんなん言うてるか？よしみんなで掛けよう！
（みどり）嫌やがな！掛けて掛けて割ろう！何が「掛けて」や。
何が「割ろう」やほんまに！パ〜ンと割れてそこに…。
じゃかましいわい！しょうもないこと言うなあほほんま。
怖っ！
（みどり）吉田借金払うてもうたんか？
（裕）それが払われへん言いよるんですわ。
（みどり）ああそうか。
まあしゃあないなぁ。
手荒なまねしてでも払うてもらおうか。
（あき恵）ちょっともう。
首どないなってますの？それ。
ほっとけや〜。
（裕）ほっとけやこらおい。
どうすんねんこらお前。
払わんかいこらおい！ガシャン！
（一の介）ちょっとやめてください。
（裕）持ってこい金！やめてくださいよ。
音の割にそんな飛んでへんわ。
（裕）やかましいわあほ！
（裕）いらんこと指摘せんでええねんおい！ええねんだから！どうなったかはええねん。
やめろお前！うるさいな。
関係ないババアは引っ込んどれこらぁ。
ババアちゃう。
ババアやないかい！ババアちゃう。
ババアちゃう。
ババアや。
ババア。
ババアちゃう。
ババアちゃう。
ババア。
ババア。
ババアちゃう。
ババアちゃう。
ババア。
ババア。
ババアちゃう。
ババアちゃう。
ババア。
ババア。
ババア違うって言うてるでしょうが。
（裕）金八先生やないかい！なんでそう変わっていくねんお前！帰ってちょうだい。
（裕）帰られへんのう。
こんな言うても分からへんの？分からんのう！ああそう。
言うて分からん人には痛い目に遭うてもらうわ。
（裕）どういうことやそれ。
おいおい。
（裕）ちゃうんかい！金持ってこい…。
わあ〜おい！おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい！やめぇやめぇやめぇやめぇ。
何しとんねんお前おい。
やめぇ。
帰って。
なんで帰らなあかんの…。
わあ〜おい！わあ〜おい！わあ〜おい！おい…おい来ぉへんのかい！来んのかな思うてこっち。
来ぉへんのかい。
来んのかな思うてこっち。
来ぉへんのかい。
なんかしゃべれやお前も！おうっ!?あっ…。
なんか赤なってるよ。
お前のせぇや！たたいたからや。
忘れたんかお前よぉ！帰りなさいよ。
帰られへんのう。
つま先やめろまじでおい！つま先やめろ…。
顎やめろお前。
顎やめろまじでお前。
脇やめろ。
脇やめろ。
脇やめろ。
毛細血管がいっぱい詰まってるとこ脇〜！毛細血管がいっぱい詰まってるとこ脇〜！
（客席の子供たち）脇〜！毛細血管がいっぱい詰まってるとこ脇〜！
（観客たち）脇〜！毛…。
なんで聞こえへんねやお前！こんだけの人間が言うてくれとったぞお前。
こんだけの人間が言うてくれとったぞ！そう言うたんや？それ聞こえへんかったんかい。
あの〜「毛細血管がいっぱい詰まってるとこ脇〜！」って部分ちょっと聞き取りにくい。
おいそう言うたんや！最初から最後まで全部聞こえとるやないかお前。
おかしいんちゃうんか。
乳首ドリルすな。
乳首ドリルすな。
ドリルすな。
すな。
すな。
すな。
（場内手拍子）すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな…。
ええ〜…。
うお〜いおいおいおいおい…。
臭ぁ〜。
言うてる場合かお前！「臭ぁ〜」やあるかやめぇお前。
やめぇお前。
おいおいおいうお〜〜い。
酸いぃ〜。
「酸いぃ〜」やないねやお前！「酸いぃ〜」ってどういうことやお前よぉ！すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
つま先やめろ。
顎やめろ。
脇やめろ。
ドリルせんのか〜い！フゥ〜！
（裕）おい！わあ〜！ははっ…。
お前ボケ！覚えとけよ〜！
（みどり）こらぁ吉田どこ行くねん！あんたらなまた来るさかいに金用意しといてや。
首どないなってんの？これ。
（みどり）じゃかましい。
松浦来んかい！お前がぼう〜っとしとるからこんなことになっとるんじゃ！しっかりせぇ！
（ギターの演奏「パンツミー」）
（２人）・そんなことよりパンツミー
（２人）・ぱんつぱんつパンツミー
（けんじ）楽しそうやなおい。
恐ろしいねぇ。
（あき恵）ちょっとあんたどうするつもりやの？また来る言うてるやないの。
５００万もの大金どうすんのよ！
（一の介）なんとかせなあかん！
（あき恵）なんとかって…。
・
（一の介）ああ〜電話やな。
わしが出るわ。
ほんまにもう。
・
（一の介）はい「花月うどん」です。
はい。
はいそうですが…。
あっどうも。
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
はい。
はい。
あっ明日ですか？ええもちろん大丈夫ですよ。
はい分かりました。
じゃあお待ちしておりますので。
それでは失礼いたします。
おいおいおい真希末成商事のな坊ちゃんがな明日なここに来るからお前は明日絶対に出ていくなよ。
（真希）ちょっと待ってよ！お見合いの話は断ってって言ったはずよ。
（けんじ）えっお見合い？
（あき恵）そうなのよ。
実を言うとね末成商事の御曹子が真希にどうやらひと目ぼれしたらしいのよ。
それでお見合いの話を持ってきてくださったんだけど。
真希とってもいいお話だと思うの。
別につきあってる彼氏もいてないんでしょ？だったらお見合いしてちょうだいよ！
（一の介）いやいや実はなわしとなあき恵はなず〜っと金で苦労したんや。
だからなお前だけにはな金持ちの家に嫁いでほしいと思うてたんや！私は絶対に嫌よ！
（一の介）ちょっとおい真希！おい真希待て！おい話を聞け。
おいこら！バカ野郎この…。
今のは上田吉二郎よ。
古すぎて分からへんわほんまに。
いやせやけど御曹子やて。
私がお願いしたいぐらいやわ。
ねえけんじさん。
ちょっとけんじさん！えっ？えっ？な…なんや？御曹子。
まあそんなことよりあの〜ちょっと洗い物たまってるやろ？ちょっと洗うてきて。
ああ〜分かりました。
ごめんな。
頼むわな。
はいは〜い。
よいしょ。
そんな…真希ちゃんがお見合いやなんて…。
ケンケン。
しぃ〜！お店ん中では「けんじさん」って呼ばなあかん言うたやろ。
誰もいてないからいいじゃない。
それよりさっきの話聞いたでしょ？私このままやったらお見合いさせられてしまうわ！ねえ私たちがつきあってること両親に言ってくれない？あのな大将は真希ちゃんを金持ちと結婚さしたいと思うてんねや。
俺なんか認めてくれるはずないやろ。
このまま私がお見合いして結婚してもいいっていうの!?いいわけないやないか！だからこうやって悩んでんねん。
けんじさん。
（けんじ）うわっびっくりした！びっくりした！あの〜お皿を割っちゃいましてね。
（けんじ）それどころ違うよ！何？その〜カーディガンを頭からかぶる感じのやつ。
あの〜破片がすごかったもんで。
（けんじ）それ気持ち悪い。
ちょっとやめてくれへん？お皿をね７０枚割っちゃったんです。
（けんじ）いやそんなに!?ほぼ残ってないやろお前７０枚やったら。
７０枚…。
（けんじ）うわっ怖い怖い怖い。
怖いってお前は。
どうしようかと思って…。
（けんじ）近寄ってくんなほんま気色悪いのう。
７０枚ですよ!?
（けんじ）わ…分かったあとで掃除するから。
戻してそれ。
ばさ〜っと落ちて最終的にはもうほぼ自分でこうやりましたけども。
（けんじ）自分で割ってるやないかほんなら。
むちゃくちゃやなもう。
いやそんなことよりすち子さん。
はいはい。
今の話って聞いてた？「今の話」ってなんですか？
（けんじ）ああ…聞いてなかったらええねや。
何をけったいなこと言ってんの。
（けんじ）ほんなら掃除してきて。
変な人やわ〜。
いやせやけどまさか二人がつきあってたとはね〜。
（けんじ）聞いてるやないか！しっかり聞いてるやん！違いますねん。
最後の方チラッと聞こえましてん。
（けんじ）最後の方ってどのへん？「ケンケン」。
「しぃ〜！」。
（けんじ）いちばん最初やそれは！しぃ〜！
（けんじ）まねすな！せやけども驚きましたわ昨日は。
まさかけんじさんと真希さんがつきおうてるなんて。
（けんじ）あのなこのこと絶対誰にも言うたらあかんで。
言うわけないでしょ。
（けんじ）それやったらええけど。
いや〜まきしかしびっくりしたなぁ。
ねえ。
まさか二人がつきあってたなんて。
（けんじ）なんで知ってんねん！お前言うとるやないか。
いや言うてませんよ。
あの〜ブログかなぁ。
いやもっとあかんそれ。
お前全世界に発信やぞあんなもん！そんなことより早く大将と女将さんに言わないと今日お見合いさせられてしまうんでしょ？
（真希）そうなんです。
なんやったら私がねお二人に言うてあげましょか？
（けんじ）いやあのなあかんよそんなことしたら。
そんなことしたら許されるどころか俺クビになってしまうやんか。
（まき）じゃあどうするんですか？
（けんじ）どうする言われても…。
そうや。
とりあえずね二人がつきあってるってこと言うて許してもらうっていうこれはねもう後回しにしましょう。
とりあえずは今日のこの真希さんのお見合いをぶっ潰しましょう。
（中川）なるほどな。
それどうやってやるん？そんなん簡単やんかぁ。
要はね真希さんのお見合い相手に真希さんが嫌われたらええんでしょ？うん。
私あの〜ええ考えあるから。
あっまじで？ちょっとすち子さん頼むわな。
うん。
ただねあの〜それなりの報酬は頂きたい。
卑しいやっちゃ。
金取んのかいなお前は。
なんぼやねん？１万円かい。
１億だよ。
（けんじ）払えるかぁそんなもんほんま！あるわけない俺に１億なんか。
ないの？
（けんじ）ない。
しゃあなし１万でええわ。
なんやねん「しゃあなし」って。
あとねお二人にもちょっとお手伝いしてもらいたい。
（中川）いやわしはかまわんで。
（けんじ）ほんまっすか？すみません。
お願いします。
（中川）ただわしもちょっと聞いてもうたからなやっぱりちょっとタダではできひんわ。
いやごめん。
ごめんね。
やらしいけどちょっとわしも…。
（けんじ）分かった。
ほんならもう１万円でいいですか？１００円でええわ。
（けんじ）１００円でええの!?
（中川）１万円もらい過ぎや。
（けんじ）謙虚な人らやほんま！まあええわ。
ほんなら払いますんでやってくださいね。
ですち子さんどうすんの？あのね若い男をねここにたくさん呼びましょう。
ねっ？ほんで真希さんはね無類の男好きやっていうことにするんよ。
（けんじ）はあはあはあ。
なっ？ほな相手どう思います？
（けんじ）確かにお見合い相手真希ちゃんのこと嫌いになるなぁ。
でしょ？それやったらちょうどええわ。
わしの友達になホストのやつがおるからホストみんな呼んできたるわ。
（けんじ）まじっすかお願いします。
真希！真希！これからねお見合い相手の方がいらっしゃるからどこにも行かないでちょうだい。
分かった？ここにいててちょうだいよ。
頼むわよ。
ちゃんときれいにせなあかんでしょ。
ああ〜。
（けんじ）えらいこっちゃや。
見合い相手もう来るから中川さん急いでくれる？ちょっと連れて…。
行ってきて！あのな同級生やねん。
わしの同級生やねん。
ちょうどよかったんよ。
なんでもいいですよだから…。
同級生!?同級生やったらおじいちゃんちゃうん？オーナー…オーナーしとるんよ。
オーナーがね。
分かりました。
急いで行ってきて。
（中川）たまたま１週間前にな…いやたまたま１週間前にな「わし店やってる」って電話掛かってきてん。
こんな感じのええ…だからタイミングあるんやな。
（けんじ）ナイスタイミングです。
（中川）任しといて。
真希ちゃん心配せんでええぞ。
わしが行ってきたるからな。
（けんじ）行ってきてください。
（中川）あの〜…。
（けんじ）しつこいなちょっと！ちょっと行ってこいってもう！時間ないんですよ。
（中川）分かってる。
時間ないんやろ。
分かってるって。
（けんじ）行かなあきませんやんか。
分かってませんやんか！
（中川）ちょっともう…。
引っ張らんとってくれや！
（中川）なんでセーター引っ張るん。
おのれがさっと行ったら俺も引っ張らへん言うとんじゃ！「おのれ」って誰に言うとんじゃ！はよ行けよ中川お前…。
この話し合いが時間の無駄や！ほんまに行くな？
（中川）行くって。
（けんじ）手ぇ離すから絶対行けよ。
帰って来んなよ。
約束やど！俺はうそつかん！ほんまやな？俺はうそつかん！よっしゃほんなら手ぇ離すからおとなしく行ってこい！ほんま…。
（けんじ）はよ行ってこいお前は。
しつこい…。
（けんじ）偉そうにすなお前。
はよ行け言うとるでしょ！
（まき）急いでるから早く…。
もういいです私が行ってきます。
（けんじ）ごめんな行ってきて。
（まき）せやけど…。
（けんじ）あんたもかいなもう！お前行けやもうええから！しかも女性には乱暴したないから！早く行ってきてくれ！
（まき）せやけどな…。
（けんじ）帰って来んな言うとんのじゃお前！もうセータービロビロしてまうから。
いやせぇへんせぇへん。
髪の毛こうして。
（けんじ）せぇへんって！女性にそんなことようやらんから！はよ行ってきて。
何しとんじゃ…。
ちょっとちょっと…。
あいつの眼鏡じゃないとうまく飛ばせないよ俺は！
（まき）大丈夫。
こうしてこうしたあとこうして…。
できへんからそんなこと！お願い。
バチン
（中川）握手して。
（けんじ）偉そうにすなお前！はい…。
（けんじ）行ってこいお前らほんまに！何？あれ〜。
（けんじ）もうお見合い相手間もなく来る言うてたぞ。
もう二人間に合うんかなぁ？とりあえずあの〜ホストの方が来るまでねもし来たら私が真希ちゃんが嫌われるようなことをばんばん言うから。
（けんじ）まじで？頼むわな。
うんうん。
（一の介）お〜い真希よ見合い相手の坊ちゃんまだか？
（真希）ああ〜まだよ。
（一の介）ああ〜そうなんや。
（あき恵）真希きれいにしないと。
（諸見里）しゅみましぇん私末成商事社長秘書諸見里でしゅ。
よろしくお願いしましゅ。
えっな…なんか空気漏れてますよ？漏れてましぇん。
いやでも…。
えっなんて？私末成商事社長秘書の諸見里でしゅ。
よろしくお願いしましゅ。
しゃべってます？今。
はい。
いやちょっと…。
すんません滑舌がひどすぎて何言うてるか分かんないです。
かちゅじぇちゅいいんでしゅけど。
その滑舌が悪いですから。
その滑舌が悪いですもう。
じゃあかちゅじぇちゅいいとこ見しぇましゅ。
見せれます？ほんまっすか？あいうえお。
ああ〜それは大丈夫ですね。
（諸見里）かきくけこ。
（けんじ）問題は次やねんなこれ。
たち…。
いや飛ばしてますやん！飛ばしたらあきませんやんか。
さ行が全然「しゅっしゅっしゅっしゅっ」言うてるから。
さ行ちゃんと言うてくれんと。
しゅっ！
（けんじ）いやまとめるなおい。
汚い！汚ぁほんで。
拳唾まみれになってますよおたく。
言えました。
（けんじ）いや言えてません！あの〜ちょっとすんませんけどねゆっくり落ち着いてしゃべってもらえません？末成商事の社長秘書の諸見里。
（けんじ）ああ〜聞き取れました。
しゃべれますやん。
あっしゃべれましゅか？私かちゅじぇちゅが…。
興奮しないで！もう興奮した途端分からないから。
ああ〜しゅみましぇん。
社長とお坊ちゃまも来られておりましゅので。
ああ〜そうですか。
（諸見里）言うてたら来られました。
（けんじ）はいはいはい。

（由美）ごめんやしておくれやしてごめんやっしぃ〜！
（けんじ）ちょっとすんませんけったいな挨拶やめてもらえます？すみませんこれを言わないと湯婆婆に間違えられますの。
（けんじ）いや似てますけども！
（由美）どうもどうも。
ちょっと皆さん見てちょうだい。
未確認飛行物体やわ。
（けんじ）いやそんなん違うよ。
・チャ〜ラ〜チャ〜ラ〜チャ〜〜
（「ＵＦＯ」）・ＵＦＯ
（けんじ）うわっびっくりした！
（あき恵）えっ？
（けんじ）取れたよ。
ああ〜もうそんなことよりな…。
あの〜どちらさまでしょうか？どうもはじめまして。
末成商事の代表取締役社長で元ミス・ユニバースの末成由美と申します。
元ユニットバス？へっ！いやユニットじゃなく元ミス・ユニバース。
失敗の？へっ！失敗じゃなくて美を競うコンテストのことです。
病気を競う？へっ！へっ！へっ！ご一緒に。
（一同）へっ！
（観客たち）へっ！結構な人数がやってくれましたよ今。
ありがとうございました。
ええ人ばっかりで。
じゃなくて美しさを競うコンテストのことで…。
いやもう若い頃ですけどねぇ。
ふふふふっ…はっひっふっへっほっ！
（けんじ）どんなけ技持ってるんですかほんとに。
（由美）こちらのご主人は？
（けんじ）ああ〜。
（一の介）あっ…。
（忠志）私息子の忠志です。
（一の介）私あの〜真希の父親で一の介です。
（あき恵）母親であき恵と申します。
娘の真希でございます。
（あき恵）何を言うてんの！あんた違うやないの。
関係ないでしょ。
引っ込んでなさいよ！すみません。
（真希）真希です。
（由美）あっどうも〜。
（あき恵）立ち話もなんですのでどうぞお座りになってください。
どうぞどうぞ。
（一の介）おい真希お前も座れはよ。
はい座りなさい。
（忠志）真希さん今日という日を本当に楽しみにいたしておりました。
真希さんは本当に美しい。
（真希）いえ…。
ちょっと乳ちっさいですけどねぇ。
（忠志）スタイルも抜群だ。
乳ちっさいですけどねぇ。
（忠志）髪の毛もサラッとしてきれいだ。
乳ちっさいですけどねぇ。
（あき恵）やかましいわ！何回も「乳乳」言いなさんなほんま！は…鼻でかっ！
（あき恵）何を言うてんねん！娘乳ちっさぁ！母親鼻でかぁ！おやじずるむけ！
（一の介）やかましいわあほ！何言うとんねん！
（あき恵）失礼いたしました。
いやでもねあの〜ものすごい褒めてはりますけどねお嫁さんにするんやったらね家庭的な方がいいでしょ？真希さんってね掃除とか洗濯全然だめなんですわ。
（忠志）そんなのは業者に頼めばいいんです。
あとほらあの〜やっぱり料理なんか得意じゃないとね真希さんもう料理が下手で下手で。
（忠志）問題ありませんうちにはシェフがいますので。
あの〜お裁縫もできませんしあの〜朝寝坊はしますしで片づけが全然だめなんですわ。
（忠志）愛嬌があっていいじゃないですか。
真希さんねお風呂でウンコしますねん。
（一の介）えっ？うん。
しかもあの〜湯船でですわ。
（忠志）ええ〜!?
（由美）それほんまですか？よっしゃ嫌われるわ！
（忠志）いやウンコっていいですよね〜！すばらしいすばらしい。
いや浮いてるウンコもあれば沈んでるウンコもあって…。
（由美）黙ってなさい！
（忠志）何なんです？お母さん。
（由美）お母さんがしゃべるとき！
（忠志）僕はウンコになったらもう口は止まらないんです！
（由美）ちょっと！
（忠志）何なんですか？ちょっと！
（由美）黙ってなさい！
（忠志）浮いてるウンコがあったら浮いてるウンコを僕１個ずつピンピンピンってやって浴槽の中の壁にどれがいちばん付くか最初にやるんですよ。
で最後にこうやって「うんグッドスメ〜ル！」って。
（由美）あなたねここはお母さんのセリフなの。
ええっ!?黙ってなさい！何やってんですか？こんな力ずくで…。
座ってなさい！
（一の介）落ち着いてください。
（由美）失礼いたしました。
どうもどうも。
いやいやそうですか。
まあウンコを…。
（忠志）ははははっ。
（由美）いや実はね…。
まさかねこんなウンコで盛り上がる思うてへんかったがな。
情報提供してもうてるやんか！びっくりしたわ〜。
（忠志）真希さん僕は一途に僕のことだけを愛してくださればもうほかには何もいらないんです。
そこなんですわ！そこが真希さんいちばん問題なんです。
（忠志）えっどういうことですか？もうね真希さんえげつないぐらい男好きなんですよ〜。
（一の介）おいおいおいおい。
ええもうあの〜ホストに通ってますもんねぇ？
（一の介）えっ？ホスト通い？
（由美）ほんとなんですか!?ほんとよね？真希さんねえ！
（真希）ええ本当です。
（あき恵・一の介）真希!?
（真希）お父さんとお母さんが知らないだけよ。
（あき恵・一の介）えっ…。
（中川）おい呼んできたで！よしナイスタイミングやわ！
（アキ）どうも〜。
（あき恵）ちょっとこ…この人たち誰!?あの〜…。
ちょっとあの〜顔が白すぎてびっくりしてると思いますけどびっくりしてると思いますけどあの〜真希さんが通ってるホストクラブのホストの方々。
（あき恵）ええっ!?
（真希）私のお気に入りのホストなの。
（アキ）真希〜！ちちちちちぃっすぅ〜！どうもホストクラブ花月の竜ケ崎翔です。
フゥ〜！
（新名）同じく流れ星刀です。
フゥ〜！
（レイチェル）同じく二階堂アランです。
フゥ〜！
（もりすけ）同じくうすらハゲ頭皮です。
（けんじ）最後おかしいやろおい！
（けんじ）ちょっとおかしいやろ。
こんなんいじめやないか最後のやつこんなん。
いじめとか言い過ぎだろ！だっておかしいでしょこれ！
（アキ）頭皮ぶっ潰して一生懸命生きてんだよ！
（けんじ）ぶっ潰す!?意味分かりませんやんそんなん。
（アキ）なんで偉そうに言うねん。
こいつはこいつで一生懸命生きてんだよ！
（けんじ）言いたくもなりますよ！
（アキ）偉そうに言うな！
（けんじ）すんません。
いいよぉ。
（アキ）いいよぉ。
「すみません」って言ったでしょ？じゃあいいよぉ。
（けんじ）ああそうですか。
怒ってらっしゃるのかと…。
（アキ）いいいい。
謝ったらいいよぉ。
許すって気持ちでいこうよぉ。
（けんじ）ありがとうございます。
（アキ）新年早々許す気持ちでいこうよぉ。
（けんじ）そうですか…。
真希〜！いつものとおり踊らな〜い？ミュージックスタート！
（「ＯｎｅＮｉｇｈｔＣａｒｎｉｖａｌ」）
（レイチェル）ヘイ！オーディエンスご一緒に。
（場内手拍子）俺んとここないか？
（「ＯｎｅＮｉｇｈｔＣａｒｎｉｖａｌ」）
（レイチェルアキ）アフォ〜！
（アキ）ご一緒に！
（アキ）アフォ〜！
（観客）アフォ〜！
（「ＯｎｅＮｉｇｈｔＣａｒｎｉｖａｌ」）アフォ〜！
（「ＯｎｅＮｉｇｈｔＣａｒｎｉｖａｌ」）
（もりすけ・レイチェル・新名・アキ）・真希のいいとこ見てみたい
（もりすけ・レイチェル・新名・アキ）・真希のいいとこ見てみたい
（もりすけ・レイチェル・新名・アキ）・真希のいいとこ見てみたい
（もりすけ・レイチェル・新名・アキ）・真希のいいとこ見てみたい
（「ＯｎｅＮｉｇｈｔＣａｒｎｉｖａｌ」）
（レイチェル）真希！
（新名）怖い怖い！
（「ＯｎｅＮｉｇｈｔＣａｒｎｉｖａｌ」）
（アキ）気持ち悪っ！
（「ＯｎｅＮｉｇｈｔＣａｒｎｉｖａｌ」）
（場内手拍子）
（由美）いいかげんになさい！
（由美）なんですかこれは！
（けんじ）でこがめっちゃ広がりましたよ！
（由美）なんですかこれは！ハレンチな踊り…。
なんていうことをさらしてけつかるんでございましょう。
島田さんこのお話はなかったことにしていただきます。
（一の介）いやいやいやあの…。
（由美）忠志帰りますよ！失礼。
腹立つわね！
（一の介）ああ〜！
（忠志）お母さん…。
いやちょっと…。
（まき）ええっ!?ええ〜！
（一の介）真希！お前いつもあんなことしてんのか!?
（真希）そうよ！
（一の介）「そうよ」ってお前…。
（中川）すち子さんひとまずは成功やな。
ほんまやね成功やわ。
（けんじ）しぃ〜！しぃ〜！
（あき恵）「ひとまず成功」？
（けんじ）言うてません言うてませんこっちの話です。
まったく関係ありませんから。
あっ中川さん今日の報酬ですがここに振り込んでください。
お願いします。
（一の介）えっ？えっ？
（あき恵）報酬って？
（一の介）ちょっと中川さん報酬ってどういうこと？どういうことやねんはよ説明しろ！
（中川）いや違う違うあの…。
（一の介）何が「違う」じゃ！説明しろどういうことやこれは。
ああ〜中川さんだめですよ。
それ以上しゃべったらね真希さんのお見合いを潰すためにね知り合いのホストを呼んだってことがばれちゃいますから。
（一の介）えっなんやて!?えっ「見合いを潰すためにホストを連れてきた」やて!?どうしてそれを？
（けんじ）お前が言うたんや今！もう…。
（あき恵）中川さん！それ一体どういうことですか!?
（中川）あき恵さんこれはあの〜すち子さんに言われてん。
（あき恵・一の介）はあ？
（一の介）すち子さんもええかげんにしぃやもうほんま。
せっかくやな真希がな幸せになれるチャンスやったのに…。
もう〜もうええ！おいすち子さんあんたもうクビや！
（あき恵）今すぐ出ていきなさい！
（けんじ）いやちょっとお二人待ってくださいよ。
ねえ！大丈夫大丈夫。
あの〜許してもらえる方法知ってますねん。
（けんじ）ほんま!?大丈夫。
安心してちょうだい。
すみませんでした〜。
髪の毛フサフサの大将ときれいな女将さん。
（一の介）わしはハゲてる!!私もブサイク言われとんじゃ!!あれ？これ吉本新喜劇やったら絶対許してもらえるパターンなんやわ…。
（一の介）訳の分からんことを何を言うとんのじゃお前は！もういいからなすち子さん早く出ていけ!!
（けんじ）ええっ？分かりました。
（けんじ）ちょっと待ってください。
話をとりあえず聞いて…。
けんじさんいいんです私が悪いんですから。
（けんじ）すち子さん…。
皆さん短い間でしたけどもお世話になりました。
そうですよね。
人をだまして真希さんの幸せをねこんな…奪おうなんてことはこれやっちゃいけないことですわ。
はぁ…。
ほんとにすみませんでした。
でもね大将女将さんこれだけは聞いてほしいんです。
こいつらつきおうてまっせ。
（一の介）ええ〜〜!?
（けんじ）お前なんで言うねんそれ！きゃきゃきゃきゃきゃっ！
（けんじ）どこ行くねんおい！
（けんじ）よっしゃ書けた。
（真希）けんじさん本当の住所と電話番号書いたの？
（けんじ）俺ら駆け落ちやで？全部でたらめやがなこんなん。
あぁ…そうよね。
でもな夫婦ってことにしといた。
夫婦かぁ…。
早くほんとの夫婦になりたいわね。
そやな。
まあとりあえず疲れたし部屋でゆっくりしよか。
すんませんすんません！・
（珠代）はい〜！はいはい。
あっはいはいはいはいはいはいはいはいどうもどうも〜。
あはははっ。
はははっ。
いらっしゃいませぇ〜。
（けんじ）うわ〜びっくりした！柔らかい人やなこの人。
（珠代）いらっしゃいませ〜。
どうも〜。
（けんじ）あの〜書けました。
（珠代）あっそうでございますか。
どうもありがとうございます〜！
（けんじ）いやあの〜。
ちょっとあの〜すみません…。
ちょっとだいぶ気持ちが悪い…。
ちょ…ちょっとあの〜じっとしてもらえません？
（珠代）あっはい。
今見ているんでございますよ。
（けんじ）見れてます？
（珠代）はい。
ご夫婦なんですね。
（けんじ）ええまあ一応…。
（珠代）ああ〜そうですか。
二人は永遠の愛を誓い合ったんですね？
（けんじ）そういうことですね。
（２人）ははははっ。
好き。
（けんじ）おい何をしとんねん！何してますの？
（真希）ちょっとうちの旦那に何するんですか！
（珠代）ふふっ。
二人っきりね。
頭おかしいぞおい。
いや今「お二人はご夫婦ですか？」って言うたばっかでしょ？
（珠代）ああ〜。
（珠代）ドン！
（真希）うっ…。
（けんじ）何してんねんおい！ちょっと真希ちゃん！真希ちゃん大丈夫か!?何してんねん！あの〜失礼ですけどあなたあれですよね？漫画の実写版の方ですよね？
（けんじ）漫画の実写版？
（珠代）握手してください！
（けんじ）えっ？ちょっと待って。
誰と間違えてんの？
（珠代）コボちゃん！誰がコボちゃんやおい！いやそんなわけないでしょ。
（珠代）かりあげクン？
（けんじ）いやそれでもない。
（珠代）フリテンくん？
（けんじ）植田まさしさんの漫画で攻めてくんのやめてくれる!?全部違うから！
（珠代）ああ〜ごめんなさい！
（けんじ）人！
（珠代）あっけんじさん。
けんじさん。
（けんじ）まあけんじですけど。
（珠代）けんちゃんなんだねあははっ！
（けんじ）すみません急になんのスイッチ入ったんですか？
（珠代）きゃはっけんちゃん！きゃはっ！けんちゃん！あははっ。
けんちゃんけんちゃん！
（けんじ）やめてってちょっともう。
（珠代）けんちゃん！
（けんじ）どっから顔出してんねんおい！
（珠代）けんちゃんねえ珠と結婚しようよぉ。
ねえ〜。
（けんじ）ちょっとあの〜嫁がおるんで無理ですよそれは。
（珠代）だめなのか？
（けんじ）いやそら無理でしょう。
泣いちゃうぞ。
泣いちゃうぞ。
かわいいかわいいパンダちゃんが泣いちゃうぞぉ。
ぴえ〜んぴえ〜ん。
（けんじ）あんた情緒不安定でしょさっきから！何してますの？ちょっともう。
（珠代）お願い！無理です。
お願いだからぁ〜！できませんからちょっと。
私とやり直して〜！いや一回もつきおうてないがなまだ。
ドカ〜ン！
（けんじ）何してんねんおい！
（珠代）あれ？すっご〜い。
なんか温風が来る。
（けんじ）いや出てるわけない。
ブロ〜ンブロ〜ン…。
あはっ。
「ナノイードライヤー」。
（けんじ）出てるかいそんなもん！何してんの？あんたさっきから。
もういいよもう。
こうしたらいい！あはははっ。
放してよ。
（けんじ）いやあんたから…。
なんやねんさっきからもう。
あはっ。
あはっ。
あの〜。
えへっ。
（けんじ）はあ？そろそろ壁にぶつかりたいんですけど。
（けんじ）ちょっとちょっともう全然かわいないし。
ねえいいですか？
（けんじ）壁？ほんならお望みどおり持ってったるわ壁んとこにもう。
行ってこいもう。
めり込んで帰って来んなそのかわりお前。
ああ〜けんちゃん。
けんちゃん！
（けんじ）ええんか？行くぞ。
思いっ切り行ってこいおい！
（珠代）ちょっとちょっと…。
ガン！ああ〜！あけましておめでとうございます。
（けんじ）言うてる場合かそんなこと！
（けんじ）何やってんねんお前！間近で見せるなそんな顔！おいこれ処理できる人おるんか？これ。
なんて言うたらええねんこれ見て。
おいちょっとじっとしとけもうええから。
（珠代）えっ？
（けんじ）欲どしいオバハンやなほんまさっきからもう！もうええ。
ちょっと真希大丈夫か？真希！いける？ちょっとむちゃくちゃやなあんた。
ほかに従業員おらんのか？ちょっと誰か！すんませんすんません！・
（やすえ）は〜い！はい。
（けんじ）あっ。
いらっしゃいませどうも。
何か御用でございますでしょうか？
（けんじ）「何か」やないでしょ。
どうなってますのここの従業員。
うちの嫁どついてね気絶さしたんですよ！
（やすえ）すみません。
珠代ちゃんまたやったの？
（けんじ）いや「また」!?ええ〜しょっちゅうやりますの？こんなこと。
（やすえ）そうなんです。
カップルの方を見るとついついやってしまうみたい…。
クビにせぇやそんなやつ！
（珠代）許してくださぁ〜い！あなたそんな自由だからバツ２になるのよ。
ちょっと！
（けんじ）バツ２？２!?言わないで。
もう打ち止めます！うふふっ。
とりあえずもうあなたはクビですから。
そんなこと言わずにきれいな女将さぁ〜ん！クビ！ははぁ〜…。
許してくれないんですか？当たり前でしょ吉本新喜劇でもあるまいしあんた！だいたい私はねふだんからきれいなの。
（けんじ）えっ？
（珠代）し〜ん。
ふふふっ。
もういい。
出ていきなさい。
パチン
（指をはじく音）
（やすえ）はじいてんのよもう。
ああ〜分かりました。
いいわよ！辞めてやるわよほんとにばかもう！もう〜！ううっうぅ…。
もらおう。
（やすえ）こら〜！泥棒！ほんとにもう〜。
まあほんとに申し訳ございませんでした。
（けんじ）いやもういいんで。
とりあえず疲れたんで部屋案内してもらえません？
（やすえ）あっそうですか。
長旅でしたか？
（けんじ）そういうこと違う。
ここに来てどっと疲れたんです。
（やすえ）申し訳ございません。
もう一人仲居がおりますので…。
（けんじ）大丈夫ですかその人。
（やすえ）大丈夫です。
仲居さんお願いします。
はいはい。
（けんじ）ええ〜!?
（けんじ）はあ!?いやいやすち子さんやろ？そうです。
（けんじ）何してんの？ここで。
「何してる」って働いてますねん。
（けんじ）ええっ!?私こそびっくりしてますわ。
何してますの？
（けんじ）あっいや…。
（やすえ）すち子さんお知り合い？私が以前勤めてたうどん屋さんのお嬢さんと職人さんなんですわ。
以前働いてたうどん屋さんって安いお給料でこき使われてセクハラ受けたんでしょ？
（けんじ）何うそついてんねん！なんにもしてませんよ僕。
毎日毎日ですわ。
（けんじ）おかしなことばっかり言いやがって。
っていうかほんまにここで何してますの？けんじさんたち。
（けんじ）いやもう別に…。
分かった！駆け落ちしたんでしょ？
（やすえ）駆け落ち？ええ。
ちょっと駆け落ちしたんでしょ？
（けんじ）そういうことや。
でしょ？原因はなんやの？
（けんじ）お前がしゃべったからやろばか！お前がばらしたからこういう事実…事態になっとんねん！ああそう。
（けんじ）おう。
えっ？何？間違うてないよ。
いやいやなんとなくやけど今の空間全員なんかグズンとなったよね。
（けんじ）誰も悪くないよ今の。
悪ない悪ない。
っていうかねあんまり偉そうな口利かん方がええよ。
（けんじ）はあ？私電話して居場所言いますよ！
（けんじ）お前何脅迫しとんねん。
相変わらずえげつないやっちゃな。
（やすえ）でも駆け落ちって…お困りでしょうねぇ。
（けんじ）いやまあ…。
（やすえ）大丈夫なんですか？
（けんじ）いやまあ実はねこれからすることは特に考えてなくてどこかで働くとこ探さなあかんなとは思うてるんですけども。
（やすえ）あら…。
あの〜それでしたらですねよかったらうちで働きませんか？
（けんじ）えっ？
（やすえ）まあお給料は大してお渡しできませんけど住み込みでということでしたらどうでしょうか？
（けんじ）いいんですか？
（やすえ）ええもちろんです。
（けんじ）そうさしてもらおうか。
あっぜひお願いします！
（真希）ありがとうございます。
助かります！
（やすえ）こちらの方こそよろしくお願いします。
うちはですね主人と娘がいてるんですけれどもちょっと出かけておりましてご挨拶はまた後ほどということで。
早速ではございますが奥の従業員の更衣室で着替えていただけますでしょうか。
（けんじ）分かりました！
（やすえ）今日からよろしくお願いいたします。
（けんじ）すぐに行ってきますんで。
よろしくお願いします。
（真希）ありがとうございます。
あのさあんたら分かってると思うけどここでは私の方が先輩やから敬語使うてね。
敬語使うてね。
ほんで分からんことあったらなんでも聞いてほしいんやわ。
（けんじ）分かりました。
分かってないのに勝手な自分の判断でなんかすんの絶対やめてね。
（けんじ）うるさいぞほんまに！もう行こうぜ。
どいてください邪魔やなほんまに。
行ったらええがなほんまに。
（やすえ）でもすち子さんお二人にしっかりお仕事教えてあげてくださいね。
分かりました。
カァーー！
（効果音）
（川畑）やすえ。
（やすえ）あなた。
（川畑）「あなた」やあらへんがな。
今珠ちゃんが門松持って泣きながら走っててんこれ。
どういうこと!?
（やすえ）違うのよ〜。
またお客様を怒らしたからクビにしたの！
（川畑）いやクビってただでさえ人手不足やのに大丈夫かいな？
（やすえ）それやったら大丈夫。
今日ねお二人をここで働いてもらうことに決まったから。
（川畑）えっ二人も？
（やすえ）そうなの〜。
女将さんこれでいいですかね？
（やすえ）あっ十分です。
よろしくお願いします。
あなた今話していたお二人よ。
（川畑）ああ〜そうですか。
どうもどうも。
（けんじ）はじめまして。
清水けんじと申します。
（真希）真希と申します。
よろしくお願いします。
（けんじ）いやちょっと…ええっ!?
（川畑）はい？何…何してますの？ここで。
いや働いてる…。
いやまじで？僕めっちゃ好きやったんすよ。
みんなには変わってんなぁ言われてたんすけど。
まじっすか。
びっくりした！誰と間違うてはるんすか？名探偵コナンの友達でしょ？誰やそれおい！いやすんませんそれ元太君いうやつでしょ？そう元太君元太君！茶色の三角形の。
茶色の三角形！いやアニメやないですかあれ。
実写版？そんなわけあらへん！なんの意味があるんですか！違う？違いました？けんじさん違いますよ。
よう見てください。
「かりんとう饅頭」ですわ。
食べ物やそれ！茶色い丸いやつやそれ。
違う違う！いやちょっともう言うてよ…。
（やすえ）失礼でしょ？ガングリオンよ。
なんやそれ！それ背中に出来た肉の塊やろ？切りたいやつやん。
（けんじ）肉の塊？
（川畑）違う違う違う。
鼻くそですか？
（川畑）誰が鼻くそやねん！小学生の悪口やないねんから。
シンプル。
（川畑）この年なって鼻くそって。
（けんじ）シンプルがいちばんね！
（川畑）「シンプルがいちばん」やあらへん。
ええかげんにして。
ここの旦那です！
（けんじ）失礼しました。
冗談でございます。
よろしくお願いします。
旦那さんあの〜実はねこの二人は私が以前勤めてたうどん屋さんのお嬢さんと職人さんなんですわ。
（川畑）あっそうなんですか。
結婚反対されてねほんで駆け落ちしてきましてんわ。
（川畑）それは大変や。
ようしてあげんとねぇ。
あっあの〜すち子さん竹の間のねドアがちょっと外れかけてるから直してきてもうていいですかね。
ついでにこの二人を旅館の中案内してあげてください。
分かりました。
こっちですから。
（川畑）はいはいお願いしますね！奥になりますから。
（けんじ）あっこっちね。
はい。
あっそうや。
あの〜旦那さんねちょっと顔パンパンなん直しといてください。
もう苦情来てますから。
あとなんでそないなったか説明できるようにお願いしますわ。
うん。
なんの必要があるの!?何なん？あいつは。
いやそやけど…ええ〜？この今の時代に駆け落ちって珍しいなぁ。
そうねぇ。
じゃますんで〜。
（川畑）邪魔すんねやったら帰って。
（２人）はいよ〜！この儀式どこでもあんのかいこらぁほんま！おい川畑こらぁお前５００万払わんかいこらぁ！いつ返すんじゃいこらぁお前！
（川畑）いやもうちょっと待っていただけませんか。
（裕）ずっと言うとるやないかい。
今払えこらぁ！用意せんかいこらぁお前金！
（川畑）ちょっと待って…。
いや！
（けんじ）あれ？はあ？はあ？ええ〜!?あんたらこの間の借金取りやんか。
なんでここおんの？
（裕）いやわしらお前近畿一円手広く商売しとるんじゃい。
ええ〜!?そうなんかいな。
（裕）そうや。
この旦那がな金返さへんねん。
下がっとれお前。
ええからおとなしく帰りなさい。
（裕）帰れるわけないやろお前。
帰りなさい。
（裕）帰らへんのう！ほなまた「ドリル」しようか？ウィーン…ウィーン…
（裕）うわっ！いこか？
（裕）いやあかんあかん…。
それはあかんやろお前！分かった。
今日のところは帰るからお前次来るまでに必ず用意しとけよ。
分かったな？行くぞ松浦。
（松浦）・ドリルドリルドリルせんのか〜いなんの歌やそれ！
（川畑）いやいやいやいやすち子さん。
ええっ？テーブルはえらいことになったけども…。
助かりました。
あの〜ペン立てかなんかにしてください。
いや無理やろそれ！強引や強引。
でも助かりました。
ありがとうございましたほんま。
よかったなぁほんまに。
せやけど旦那さんもなんであんなやつらから金借りましたん？実はね駅前におっきいホテルが出来てしもうてお客さん全部取られたんですよ。
まあほんでね設備投資とかしてお金借りたんはいいんですけどこれが全然うまいこといかんでお客さん戻ってこずですわこれ。
大変ですねぇ。
あぁ〜ああれさえあったら借金も全部返せてまだまだお釣りも来んのにな〜。
すみません「あれ」ってなんですの？埋蔵金です。
埋蔵金!?いや実はねうちの先祖が裏の山辺りに徳川の埋蔵金を埋めたっていう言い伝えがあるんですよ。
しかもその場所が描いてある地図がこの旅館のどっかにあるいう話なんですよ！すごいでしょ!?
（やすえ）あなた！いつまでそんな夢みたいなことばっかり言ってるの？
（川畑）いやもう…。
（やすえ）そんなことやなくてお客さんを呼んで借金を返す方法考えないとだめでしょ？分かってる。
それはそれでこれはこれでちゃんと考えてるよ。
「考えてる」って？そうやがな。
いやいや板長さんに頼んで老人から子供までみ〜んなが喜んでくれるようなメニューを作ってくれって言うてあんねや。
ほんとに〜？今頃な板長さんのことやから考えてくれてると思う。
ちょっと呼んでみるわな。
板長さ〜ん板長さ〜ん！・
（内場）へ〜い！
（内場）へい。
すごいなぁ。
（けんじ）職人やん。
すごいなぁ。
（川畑）いや何回礼すんねん！そない礼せんでもええやろ！
（内場）旦那さんお呼びですか？
（川畑）あの〜頼んでた新メニューが出来てるかなぁと…。
もちろんです。
おお〜そうかいな。
どんなんや？コンセプトは「和」です。
和にこだわってみました。
まあ最近では海外から和を求めて外国のお客さんがたくさん来ます。
ですから和にこだわったものを使った料理に注目しました。
なるほど〜。
ねっ？考えてくれてはるやろ？例えばどんなもんが？ちくわ。
（川畑）えっ？わさび。
わかめ。
「わ」にこだわった…。
いや「わ」って入ってるだけやん！言葉の中に「わ」入ってるだけやんか！ちょっと目先を変えて…。
（川畑）いや変え過ぎやそれ。
ワッフル。
あの…それもう「和」じゃなくて「洋」になってしもうてるしね。
でもっとないの？そしてワンタン。
あっ「ん」が付きました。
（川畑）いやしりとりやないから！すみません辞めさしてもらいます。
いや頑張ろうや！自分勝手に話進めて…。
いやそらあかんでちゃんと考えてくれんと。
いや楽しみにしててください。
いや…楽しみにできひんけどな。
自信ありますから。
だ…大丈夫ですか？まあほな期待してますんで。
はい期待してください。
お願いしますね。
大丈夫？これ。
（けんじ）変わった方ですね。
（愛菜）ただいま〜！
（やすえ）あら！愛菜おかえり〜。
（愛菜）ただいま。
（けんじ）こちら娘さんですか？
（川畑）そうなんですよ。
（けんじ）めちゃくちゃかわいい娘さんやないですか！お父さんに似なくてよかったね。
ほっといてぇなあんた。
何を言いだすの？失礼な。
（やすえ）愛菜紹介しとくわね。
今日から働いてくださるお二人なのよ。
（愛菜）愛菜です。
よろしくお願いします。
（けんじ）清水けんじです。
お願いします。
（真希）真希といいます。
いや〜でもそれにしてもほんとにかわいいですね〜。
お父さんに似なくてよかったね。
お前もかい！お前ちょいちょい悪口言うてくるなほんま。
失礼なほんまに。
（けんじ）で愛菜ちゃんは今学生さんですか？
（愛菜）はい。
大学１回生です。
ねえ〜１０代やわ。
もう若さっていうのはほんまええわ。
１０代は羨ましい。
ほんとええわ。
あとお父さんに似なくてよかったね。
（川畑）いやだから！なんぼほど言うねんな。
関係あらへんがな。
（内場）あっあの〜話は違いますがお父さんに似なくてよかったね。
（川畑）いや違わへんやん！なんにも話違わへんやん。
いやええからそれ！辞める言うてますよ。
（川畑）それええから。
ねっ？辞めんでええからほんまにもう。
いやいやせやけどそんだけかわいかったらやっぱり彼氏もおるんやろね？
（川畑）ちょっとすち子さんええかげんにしてくださいよ。
愛菜はまだまだ子供！ねっ？私にとっては目の中に入れても痛くない子やのに…。
そんなもん彼氏なんかおってたまるかいな。
「目の中に入れても痛くない」っておっしゃいますけど愛菜ちゃんからしたらこんな汚い目の中入りたない…。
（川畑）例えや！例えで言うとんねん！ネバネバやと思う。
やかましいわ。
口の中とかやったら…目がネバネバってなんや!?なんにも見えへんやないかいそんなもん！「カァーー！」いうたときに粘液が出てるんやと思う。
（川畑）出るかぁそんなもん！
（川畑）逆に出てほしいわ。
出てほしいですか？
（川畑）逆に出てほしい！出てほしい？すみませ〜ん。
ねえ？もし彼氏ができるとしたらねどんな人がタイプやの？ええ〜私は年上の男性がいいです。
あっそれからお金なんて持ってなくていいからとにかく優しい人がいいんです。
（やすえ）愛菜優しいだけでは生活できないのよ。
大丈夫！お母さんがね愛菜にはお金持ちですてきな方を見つけてあげるから。
ちょっとお母さん自分の結婚相手ぐらい自分で見つけるわよ。
じゃあ部屋戻っとくからね。
あっそういえばお父さんに似てなくてほんとよかった〜。
お前もかい！何きっかけで思い出したんや。
腹の立つほんま。
じゃあ私も夕飯の準備に。
失礼します。
何食べようかな？
（川畑）お前の分かい！自分の？
（川畑）まともなやつおらんか？おい！従業員に。
あんまり興奮したら粘液が出て…。
出ぇへん！出ぇへんしなんやったらちょっと出てほしい！出てほしい？
（川畑）出てほしいわ。
出てほしいんですか？
（やすえ）そうやすち子さんお二人に大浴場を紹介してあげてください。
分かりました。
あの〜こちらになりますんで来てちょうだい。
あとな自分らに言うとくけどね時間だけ絶対に守ってや。
（けんじ）いや守りますよ。
１０時から出勤やったら１０時にタイムカード押しとったらあかんからな。
１０時には動ける状態にしとって。
（けんじ）誰が言うてんねん！それだけはお願い。
（けんじ）全然できてなかったやん。
あとあんたのダンスなクモみたいで気持ち悪いわ。
（けんじ）やめなさい。
すみません。
ほんまにもう。
（やすえ）お願いしますね。
（川畑）しょうがないやつ…。
いやそやけどみんなにやいやい言われて…。
ああ〜やっぱり愛菜はやすえに似てんのかなぁ…。
もう何を言うてるのよ。
（川畑）そうかてやな…。
私には似てないわよ。
あの人に似てるの。
誰や!?おいそれ！やすえおい！誰や!?勝則さん誰もいないわよ。
（観客たち）ええ〜〜!?愛菜さん話ってなんですか？ねえ勝則さん私たちのこといつまで秘密にしないといけないの？ああ〜そのことですけどもう少し待ってください。
あの…私と愛菜さんとは親子ほど年が違うんです。
ですからつきあってるなんていうのはちょっと…なかなか言いだせなくて。
だからもう少し待ってください。
（愛菜）私のこと愛してないの？
（内場）いやそれは愛してます。
（愛菜）じゃあ年齢なんて関係ないでしょ？すぐ言ってよ！
（内場）そんな怒らないでください。
（愛菜）だって…。
（内場）あっあの〜愛菜さんカップケーキ好きでしたね？おいしい店見つけたんですよ。
今度買ってきます。
私も好きですから一緒に…。
（愛菜）ちょっとごまかさないでよ！ドン！
（物音）
（内場）誰かいるのか？パオ〜ン！パオ〜〜ン！ゾウですよ。
そんなわけないでしょ誰かいるのよ！ちょっと誰かいないんですか？
（けんじ）ほんまにお前は…。
あほかお前はこら！ごまかすんやったら普通ネコとかネズミやろ！もう…。
（内場）話聞かれましたか？
（けんじ）すみません…。
ごめんなさい。
あの〜聞くつもりはなかったんですけどまあ聞こえてしまったというか…。
でも驚きましたわ。
まさか二人がカップケーキ好きとは。
（けんじ）いやそこはええねん！パサパサやんか。
（けんじ）違うがな。
好みやからそこはええ。
喉渇く。
パサパサなる…。
（けんじ）黙っとけもう！あの…お二人おつきあいされてたんですね。
（内場）ああ…実はそうなんです。
（真希）あの〜内場さんの気持ちも分かりますけど愛菜さんのことを思ってるのなら早く言ってあげるべきだと思います。
（内場）いや〜しかし…。
（けんじ）あの…実は僕たちも彼女の両親にはないしょでつきあってたんです。
でそれがばれてしまい許してもらえず駆け落ちをしたというわけなんです。
今思えば正々堂々と言うとけばよかったと後悔してます。
あの〜なんでしたら私が言うてあげましょか？
（けんじ）いやお前ええってもう。
いやこういうの私得意なんですわ。
うそつけやお前！お前ほんまのことばらしてしまいやろそれで！あれから私も成長しました。
ほんまにした？ほんまです。
任してもらえません？
（内場）じゃあお願いできますか？はい。
じゃああの〜旦那さんと女将さん呼んでちょうだい。
（愛菜）はい。
お父さんお母さんちょっと来てちょうだい！・
（川畑）は〜い！・
（やすえ）はいはい。
・
（川畑）はいはいはいはい。
えっ愛菜どないしたんや？何？旦那さん女将さんちょっとお話があるんですわ。
落ち着いて聞いてくださいね。
（川畑）おう。
実はね愛菜さんと内場さんカップケーキが大好きなんです。
（けんじ）しつこい！それはええっちゅうてるやろお前は。
お前ら二人何を考えとんねや！
（けんじ）なんで怒ってるんですか!?
（川畑）えっ？えっ？
（けんじ）怒るとこですか？それ。
（川畑）いやトーン的に怒った方がええやつかなぁ思うて。
ちゃう？ちゃう？
（けんじ）よく聞いてください。
全然怒るとこじゃないんで。
（やすえ）えっ話はそれだけ？
（愛菜）あっもういいわよ。
私自分で言うから。
お父さんお母さん実は私勝則さんとおつきあいしてるの。
いずれ結婚も考えてるの。
（川畑・やすえ）ふ〜ん。
（けんじ）そこ怒らないんです？いやそこが怒るとこですよ。
（川畑）一日一回って決めてるから。
（けんじ）なんのルール？意味分かりませんよ。
（川畑）ちょ…ちょっと。
えっ？えっ？えっ？ちょっと待てやおい！内場お前愛菜とつきおうてるってほんまか？
（内場）すみません。
（川畑）お前この期に及んでまだそのキャラクターを守るか？お前というやつは…。
（愛菜）あっ！ちょっとお父さんやめてって！
（川畑）そうかてやなおい。
（愛菜）私たちは真剣なの！
（やすえ）愛菜…あんた冷静になりなさいよ。
何が結婚なのよ。
だいたいねこんな人と結婚しても絶対に幸せにはなれないの！
（川畑）幸せになれない？あなたの思ってるような明るい家庭は無理なの！暗いの！なんかもう湿気てる？じめ〜っとしててなんかいつもなんかもぞもぞ…「もう腹立つわ」みたいな気持ちになるの！やめなさい！
（やすえ）絶対に！
（川畑）えっ？やすえ…。
（内場）あの人は何を知ってるんですか？
（川畑）お前なんかしばらく一緒に住んだことあるんちゃうか？
（やすえ）あるわけないでしょほんとに！もういいわ内場あなたはクビよ。
出ていきなさい！ええ〜!?
（やすえ）愛菜とはすぐに別れてもらいますからね。
行きなさい！
（愛菜）ちょっとお母さんやめてよ。
（やすえ）もういいの。
あんたは部屋に帰っときなさい！内場しばくど！
（けんじ・すっちー）うわっ！
（けんじ）裏拳？
（川畑）内場はよ出ていった方がええぞ。
（けんじ）えっ？えっ？ちょっと…。
ああ〜もうあかん。
どうしたらええねやろ…。
いやもうせやけど女将さんものすごい力やね。
（けんじ）怖すぎるやろあれなぁ。
完全に穴開いてるこれ。
ちょっと待って！なんかありますわ。
（けんじ）何？えっ？なんやこれ。
ん？なんか描いてる。
ほら。
（けんじ）おい！ちょっと…これ埋蔵金の隠してある場所が描いてある地図やないかこれ！ほんまや。
（３人）ええっ!?
（内場）ちょっとお待ちください。
それ旦那さんが探してた埋蔵金の在りかの地図やないですかね。
これ知らしてあげんと。
いやいやだめですだめです。
（内場）えっ？内場さんこれ言うたらだめです。
（内場）でも探してたんですよ。
だめです内場さんこれね私らだけで探しに行きましょう。
（けんじ）えっ？
（内場）えっ？お金がないから結婚を反対されてるわけでしょ。
ねっ？内場さんもけんじさんもお金持ちになったら結婚を許してもらえますやんか。
（けんじ）ほんまやな。
（内場）そうですね！じゃあ我々だけで埋蔵金探しましょう。
（けんじ）ああ〜いやあの…ちょっと待ってください。
掘る道具とか必要ですよ。
（内場）ちょっと待ってください。
ええのがあります。
（けんじ）おいおい真希ちゃんこれ見つかったら俺ら金持ちやで。
正々堂々と結婚できる！
（真希）そうね頑張りましょう！・
（内場）よいしょ。
はぁはぁ…。
これです。
（けんじ）あっ。
本格的！
（内場）ええ。
あの〜テレビ局がね取材に来たときに忘れて帰っていったんです。
すごいやんか。
ちょっとやってみよか。
（内場）すごい音する。
ガガガガガ…すごいわ。
（内場）かなり掘れます。
これで完璧や。
へい。
今度こそ思い知らしたんど。
へい！行くどお前。
へへへへっ。
おいこらぁ！
（松浦）うわっ…。
（裕）殺される〜〜！ああ〜！・
（けんじ）ああ〜。
・よ〜いしょ…。
（けんじ）おかしいなもう〜。
いや地図によるとなこの辺りのはずやねんて。
（内場）いや〜でも…。
あれ？誰かテント張ってますやん。
（けんじ）はあ？ってことは先に探してるやつがおるってことですか？もう先越されて最悪やもう〜。
ちょっと待って。
なんか書いてあるわ。
（けんじ）何？「地底人研究所」やて。
（愛菜）ええ〜地底人？そんなんいるんですか？
（真希）そんなんいないわよ。
ねえ〜。
・
（小）なんや？お前らうるさいなぁ！
（小）なんや？お前らおい。
ああ？人が寝てたらうるさいのう。
（けんじ）いやいやいやいや。
だ…誰ですか？地底人研究所の小や。
地底人研究所やて。
あほとちゃうか？こいつ。
はあ？ほっときましょうこんなやつ。
誰があほやばかたれ！あんたやないの！なんや!?地底人なんかおるわけないやないの。
おるわ地底人。
めちゃめちゃ研究してるっちゅうねん。
ほなあんた地底人見たん？見てない。
何やの？これ。
見てないのにおる言うてんの？えっ？見てへんかったらおらんってこと？えっじゃあ福山雅治見たことある？いやないけど…。
（小）えっないのに？じゃあ福山雅治ほんだらおらへんってこと？怖っ怖っ怖っ怖っ！怖っ怖っ…えっ？えっ？こないだ結婚したんほんならあれ誰や？怖っ怖っ怖っ…。
小学生やんかこれ。
（けんじ）いくつやほんまに！俺はずっと地底人研究しとんねん。
おるに決まってる。
何言うてますの？これ。
（小）最近のおかしいことは全部地底人の仕業や。
（４人）ええっ？火山の噴火…これも地底人の仕業や。
（けんじ）ええっ？海水温度の上昇…これも地底人の仕業や。
（けんじ）ええっ？中国人観光客による爆買い…これも地底人の仕業や。
（けんじ）いや関係ないでしょ！それ絶対関係ないですよ。
研究しとんねん。
こうやって地面あるやろ。
ここに日本あるやろ？ここに中国あるやろ？ここで中国の下で地底人がうわ〜騒いで地底人が中国の地面ぐう〜上げとんねん。
そやから中国人がばあ〜ってこっちに…。
（けんじ）来るかいそんなもん！転がってきてるわけ違うんすよ。
坂道になっとんねん。
何言うてんの？ほんま〜。
怖いぞ〜。
ほんまにあんたほんなら地底人ちゃんと研究してますの？
（小）してるわ。
ほんならその〜地底人の容姿どんな風貌か教えてよ。
俺の研究ではな地底人というのは日光に当たっていない。
だから色白。
そして栄養を取っていない。
ガリガリ。
もうものすごいガリガリ。
ぐらい。
ぐらい!?ぐらい!?
（小）いや見てへんもん！えっ見てへんのになんとなくでしか分からへんやん。
福山雅治って男前で歌うまい…それ以外なんか知ってんの？知らんけど！知らんやろ？うわっ怖っ怖っ。
なんやの!?小学生やん。
自分のこと棚に上げるタイプ。
なんやのこれ？腹の立つ。
ええっ？これなんやの？なんや？ええやろ別に。
気色悪いやっちゃでなぁ。
（内場）あっもうあのねもうほっといて無視してあの〜埋蔵金掘りましょう。
（けんじ）いやでもちょっと待ってくださいよ。
埋蔵金見つけてんのあいつにはばれたくないんですよ。
どうやって掘りますのん？これ。
そやね。
よっしゃ分かった。
私らもちょっと地底人に興味が湧いてきたってうそついてで手伝うふりして掘りましょうよ。
（けんじ）なるほど！それええ。
うん。
あの〜地底人研究員の方。
（小）なんや？あっあの…先ほどはちょっと失礼いたしました。
我々もねなんか話聞いてるうちにね地底人おるんちゃうかなぁ思いだしましてね。
そうなん？いややっと分かってくれた？地底人っていうのはものすごいロマンがあるっていうかやっぱり地底人のことを追い詰めるこれ俺の結構夢というかまあアイデンティティン…ティーやねんな。
アイデンティティー。
こいつだいぶちょろいわ！
（けんじ）簡単やな。
ちょろいし軽いわ。
君らも分かってくれた？っていうことは手伝いたいってこと？オッケーオッケー。
俺の指示に全部従って。
はい。
地底人って結構ナーバスやから当たり方触り方間違えへんようにしてほしいねん。
来たときになんかガッと言ったりとか触り方だけ間違えんようにして。
じゃあ私らは行かん方がええってことやね？そう。
俺そっちにおると思うねん。
お前ら掘れ。
掘ったらいいんやね？
（小）ええよ。
そのかわり見つけたとき俺の手柄な。
この辺いこか。
（けんじ）そやな。
こっそりな。
（小）いけよ。
いっとこ。
うん。
（小）ええ〜ちょ…ちょっと待って待って。
まあもっとそんなん…一人こんな非力なん…なんや？ガリガリの。
お前ら男があほみたいに持ってても…やらんかみんなで。
せぇ！
（けんじ）はい。
（小）その〜オバハン。
オバハンもそのスコップでやれ。
そのスコップで。
オバハンいきぃ。
（小）お前や！えっ？
（小）この中でオバハンお前だけやで！あほなこと言いな。
（小）こうすな！たたくんかな思うたらこうすな。
オバハンもやらんかい。
分かった分かった。
ほんなら私これあるからなこれでな直の壁いったろう…。
（小）あかんあかんあかん！待て待て。
そんなもんでガガガガ…いってみぃボロボロボロ…なって地底人に当たって死んだらどうすんねん。
ああいうつるはしとかで優しいせぇ。
そんなんでやったらあかん。
これでいくから。
いったろか。
（小）なんやねん？お前。
やっぱやめとこ。
（小）ドリルせんのかい！ドリルせんのかい！ドリルすんのかな思うたらせぇへんのかい。
ドリルすんのかな思うたらせぇへんのかい！なんかしゃべれや！歯ガタガタやねぇ。
（小）今言うことかよ！今地底人の話しとんねん。
ガタガタ関係あれへんお前。
前歯ドリルすな。
前歯ドリルすな。
前歯ドリルすな。
前歯ドリルすな。
素人が勝手に削ってはいけない所前歯〜！
（小）素人が勝手に削ってはいけない所前歯〜！
（小）素人が勝手に削ってはいけない所前歯〜！素人が勝手に削ってはいけない所前歯〜！素人が勝手に削ってはいけない所前歯〜！素人が…。
聞こえてるやろお前！こんなけおっきい声でしゃべっとんねん。
「素人が勝手に削ってはいけない所前歯〜！」っていう部分がちょっと聞き取りにくいんです。
（小）そう言うたんやそれ。
えらいこなれとんななんかこのくだりほんま。
すみません。
（小）もうええわ。
とりあえずほんならこれで優しいやってくれ。
分かりました。
下の方からいこうか。
（けんじ）ああ〜そうやね。
（小）頼むぞ。
よしいこう！
（小）優しくな！ガガガガガ…ガガガガガ…・ガタン！ゴロゴロゴロ…
（岩が落ちる音）
（小）えっなんや？この音。
ゴロゴロゴロ…何？
（小）危ない危ない危ない。
・お前ら何をしておる〜。
地底人や！
（内場）ええ〜！
（小）地底人！やっぱりおったやん！ほらみぃって。
おったやろ？
（けんじ）まじで？
（小）地底人。
えっ!?
（小）うわっ！
（けんじ）なんじゃ？あれ。
何？あれ。
（小）いや思うてたんとちゃう〜！ガリガリ言うてたのに太っ！真ん丸なん出てきたやん。
何!?地底人？
（藍）せやで！
（小）「せやで！」やあるかい。
お前なんか地底人ちゃうがな。
豚やがなほんま。
そうそうそう。
ぶぅぶぅぶぅぶぅぶぅ〜ぶぅぶぅぶぅ〜。
私人間ですねん。
下手くそなノリつっこみやな。
なんや？それ。
地底人にもノリつっこみとかあんの？せやで！「せやで！」やあるかぁ。
言葉もしゃべってる。
うわっ恥ずぅ。

（小）ええっ!?ええっ？ちょっと待って。
（烏川）藍どないしたんや？
（藍）あっお兄ちゃんたち！
（小）お兄ちゃん!?地底人の兄妹？全員真ん丸。
何？これ。
ちょっと待って。
地底人なんて栄養とられへんからガリガリちゃうの？なんで太ってんの？
（藍）地底には栄養がいっぱいあるんです。
（小）あるかいなそんなもん。
草木があるんならまだしも地面の底なんてなんの栄養もないやろ？
（藍）栄養でもいろんな種類があるんですよ。
地底の栄養は土なんですよ。
で土の中にある粘土…土の粘土ですよ。
保育園でやってたあの灰色の粘土じゃなくって土の粘土です。
（小）茶色いやつ。
保育園のとき灰色の粘土よく使ったでしょ？私も動物作りましょうって言われてその粘土でウサギ作ったんですよ。
そしたら誰か分からんけどお友達がそのウサギの鼻をにゅ〜ってのばしたんですよ。
誰やろ？と思って腹立ったし悲しかったんですけどそれがいいとされて私県で表彰されたんですよ。
でそのときは…にゅ〜ってされたときは腹立ったけどそのときばかりはにゅ〜ってしてくれてありがとうって思いました。
（小）いやなんの話やねんそれ！栄養関係あれへんがな。
っていうかお前幼稚園行ってたん？地底幼稚園？おいえらい笑うてるで。
いやちゃうがな…そうなん？いやおかしいやん俺さっきガリガリやでってこいつらにイキったんや。
太いのん出てきたらめっちゃ恥ずいやん。
「ださっ！」いう目で見てるやん。
ええかげんにしてくれ…。
なんや？お前。
俺ずっとさっきから怒ってんのに。
なめてんのか？お前。
いや人がしゃべってるときに口笛吹くなよ。
（小）お前俺がずっとしゃべってるときずっと口笛吹いてるやん。
（今別府）いや吹いてませんよ。
（小）吹いてる！口とがらしてこないしてなってるやん。
（今別府）吹いてませんよ。
（小）口笛吹いてるやろ？
（今別府）吹いてませんって。
（小）ほなちょっと吹いてみて。
（今別府・口笛）ヒュ…ヒュ…。
やめて。
一緒やん！何なん？最初の吹けてへんし。
いやお前もなんとか言えや兄貴とかやったらお前。
（烏川）はあ？
（小）「はあ？」やあれへんがな。
こっちは恥かいてる言うてんのに。
ええかげんにせぇよお前。
（烏川）ぴゅっ！
（小）えっ？
（烏川）ぴゅっ！ぴゅっ！ぴゅっ！ぴゅっ！ぴゅっぴゅるぴゅっぴゅぴゅっぴゅるぴゅっぴゅ…ドン！
（小）なんや？それ。
変な地底人やなもう。
（けんじ）あなたがたぶんいちばん触り方間違うてますよ。
たぶんやけどね逆やわ。
（小）逆？何が逆やねん。
いやなんやなあ触り方…触れ方を気ぃつけぇ言うてたけど。
（内場）最初行ったとき通り過ぎたときあの人「あっそれ俺のやのに」みたいな顔…。
（けんじ）してたしてた。
（小）手前が？ものすごい寂しそうやったわ。
（けんじ）もう入ってたもんだって。
（内場）「俺ちゃうねんけど」みたいな。
（小）顔してた？いやお前ら素人やろそんなもん。
俺研究家や偉そうにすんなお前。
いや俺が真剣にしゃべってるときお前さっきから口笛吹いてんなお前。
（けんじ）いや…いやいやいや。
（小）俺がしゃべってんのに何お前楽しそうに口笛吹いとんねん。
吹くな！お前は。
（けんじ）吹いてませんよ。
（小）やめろ吹いてるやん。
「吹いてませんピュ〜」言うてるやん。
（けんじ）いや言うてませんよ。
（小）「言うてませんよピュピュピュピュッ」って言うてるやん。
（けんじ）ちょっとしつこいな。
（小）ちょっと吹いてみて。
（口笛）ヒュ…。
（小）やめて。
吹けてへんやん！
（けんじ）痛っ！
（小）吹けてへんがな。
（けんじ）注意するとこ違うやん。
（小）なんや！ほんま腹立つ。
お前もなんか偉そうに言うてるけど。
（内場）いやいや間違うてたから。
（小）「間違うてる」やあらへん。
（けんじ）いやあの…すみません。
（小）お前ずっと黙ってなんにも作業もせぇへんかったくせに出てきた瞬間偉そうにしだしてお前。
（内場）いやあの〜。
（小）「いやあの〜」ってその顔が腹立つねんお前。
ええかげんにせぇ。
（内場）ぴゅっ！
（小）えっ？
（内場）ぴゅっ！ぴゅっ！ぴゅっ！ぴゅっ！ぴゅっぴゅるぴゅっぴゅぴゅっぴゅるぴゅっぴゅ…ドン！
（小）なんやその顔のモノマネはお前。
（内場）頑張った結果やけどやっぱ俺のじゃないと思った。
（小）なんや。
ようやってくれたわほんま。
なんかハラハラするわ。
（小）知らんがなそんなもん。
恐れ多い感じはしたけどやな。
ええっ？
（小）そんなんどうでもええ。
全然ちゃうがな地底人こらぁ。
兄ちゃんどうする？人間に見つかってもうたで。
こうなったらキングに報告や。
（けんじ）ええっ!?
（小）キング？まだおんの？えっ？
（今別府）キング来てくださ〜い！
（小）こんなん出てくるんちゃう。
・
（キング）呼んだかぁ〜？
（小）こんなん出てくるんちゃう。
（けんじ）うわっ怖い。
（小）ちっさぁ。
（池乃）なんの用じゃ。
えっ？
（小）「なんの用じゃ」偉そうに言うてるけどこの棒より低いがな。
（小）斜めにすな。
（池乃）なんの用じゃ。
何？これ〜虫歯菌やんか。
こうやるやつやん。
（小）うん。
（内場）ゲンゴロウ？
（小）「ゲンゴロウ」。
（けんじ）ちょっとなんか偉そうに出てきたくせにみんなよりめちゃくちゃちっちゃいやん！ははははっ…。
参った参った最近のやつは遠慮がない。
はははっ。
（小）いや泣くんかい。
泣かんでもええがな。
（烏川）こいつら人間がね我々の住みかに穴を掘ってましたよ。
（池乃）そうかそんなことだろうと思った。
お前たちの目的はどうせ埋蔵金であろう。
やっぱりあるんや。
そうよ埋蔵金よ。
（池乃）埋蔵金はこのわしが持っておる。
今までも愚かなる人間どもが何人も埋蔵金を狙ってやってきたがみんな力ずくで追い返した。
ははっ。
お前たちも埋蔵金が欲しければ力ずくで奪っていってみぃ。
ちっちゃいのが何言うてんのよほんまに。
素直に出したらええものを。
もうこうなったらな力ずくで埋蔵金もろうていこう。
（池乃）ほほほほっ。
力ずく…このわしに力ずくでか？ええ。
わしに勝てるかな？
（小）えっ？ん？
（池乃）ほっ。
わしの回し蹴りが受けれるか？回し蹴りなんや。
棒わい!?棒使わへんの？
（池乃）まあ思い立ったまでよ。
わしの回し蹴りが受けれるかな？おもしろいやないの。
（けんじ）大丈夫か？すち子さん。
大丈夫大丈夫。
（けんじ）いけるか？何してんのあんた！それ棒回して蹴ってるだけやないの。
（池乃）さておき…。
「さておき」!?
（池乃）お前のこめかみが砕けてもかまわんか？こめかみが…。
（池乃）場合によってはこっから上がなくなる恐れもある。
えっ！以前こんなことがあった。
バン！パ〜ン！くるくるくるくる…ポン！そんなうまいこといかんでしょ。
（池乃）はははっ。
元どおりに収まればよし。
ちょっとでもずれるとこういう歩き方になる。
ははっやめなさい。
（小）それだけで済むんかい。
（池乃）しゃっ！私のこめかみここかいな。
（池乃）本番はこれからよ！バキ！バキ！バキ！おらっおらっおりゃ！分かったら帰れ。
（小）えっ。
全然弱いやんか。
（けんじ）ほんまやな。
（池乃）ふふふふっ。
いつまでそんな元気なことが言えるかな？はあ？これでも言えるかな？おい！・
（太田）はい！
（小）えっ？
（けんじ）うわうわっうわうわっえっ！
（森田）キングお呼びですか？
（けんじ）めちゃくちゃ出てきたでこれおい！ちょっと待ってちょっと待って。
いちばん後ろヒョロヒョロやわ。
（けんじ）ほんまや！
（オクレ）こんにちは〜…。
（けんじ）声出てない。
何？あれ。
（けんじ）なんで挨拶したんや？
（森田）どうされました？
（池乃）この愚か者が埋蔵金目当てにやってきよった。
いいから…かまわん。
１人ぐらいは殺してもいいぞ。
やれ！
（太田）分かりました。
おいお前ら覚悟せぇよ。
（けんじ）ちょっとどうします？あいつらの方が人数多いですよ。
（内場）いやもうこの場はね一旦引き揚げてまた出直しましょう。
（池乃）そうはいかん。
我々の姿を見られたからには生きて帰すわけにはいかん。
殺してしまえ。
（森田）分かりました。
やばい。
逃げるわよ！
（内場）逃げよう！
（真希）きゃあ〜！
（太田）待て〜！
（池乃）追え追え。
追え！
（烏川・今別府）待て〜！
（藍）待て〜。
（池乃）待て〜。
待て〜！
（小）ええ〜なんや？これ。
人間対地底人なってもうたやん。
ほんま人間逃げてや！ああ〜えらいこっちゃ。
ひゃあ〜！早く早く！
（小）逃げろ逃げろ！逃げて！早く早く…。
（太田）おい待てこらぁ！
（小）いや速い速い速い速い！速いなぁあの人。
えっ？遅っ！あの眼鏡のおっさんに負けてるやん。
バテバテやんちょっと。
私もう無理。
無理？もう諦めんの？はあ？ほんまに。
えらいことやで。
（小）あっ！
（池乃）待て！
（けんじ）待ておい！いけいけ〜！
（けんじ）待てこらぁ！
（小）逆や逆や逆や逆や！追いかけんと逃げぇやおい！何してんねんほんまに。
あっそや俺も地底人捕まえて学会で発表せなあかんし。
ちょっとなんか網でも探そか。
こっちこっち。
こっち！
（内場）まだ来る！
（けんじ）なんや？これ。
（愛菜・真希）えっ？
（森田）待て〜！
（一同）はぁはぁはぁ…。
（親泊）待て〜！
（池乃）おい待て待て。
先頭待て待て待て待て。
お前らそのまま追っていけ。
我々はここに残って挟み撃ちにする。
分かったな？
（森田）分かりました。
（池乃）よしよし。
はぁ…こっちこっち。
（けんじ）あぁ…。
急いで急いで。
あっ！後ろ後ろ！
（内場）うわうわっ。
ああっ挟まれた！
（けんじ）えっ！おいちょっとどうすんねん？これ。
挟まれたぞ。
なんかええ方法ないんか？ええ方法。
（内場）「なんかええ方法」言われても…。
あっ！なんかええ方法ない？
（けんじ）ないんかいなおい！なんでたたきましたん？
（内場）いや考えなあかんというきっかけが欲しかったんや。
（けんじ）紛らわしいからやめてくださいそんなこと。
ああ〜…。
あっ…。
これよこれ！
（けんじ）なんや？なんや？ほら！
（けんじ）あっ懐中電灯？何すんねんこれで。
これでもくらえ！ああっ！ああっ！
（けんじ）反対やちょっと。
すち子さんもう〜。
ああっ！
（けんじ）何してんの？もう。
ああっ！
（けんじ）なんにも怖ないよそんなことしても。
何がしたいん？逆だった。
これでもくらえ！
（佐藤）うわっまぶしい！
（一同）うわ〜！
（けんじ）あっそうか！地底人やから光に弱いんや。
はあっ！あら？おかしい。
あのヒョロヒョロ全然倒れへん。
（内場）なんでや？ちょっとだけ目…目開いてる。
（けんじ）ちょっと目が…目にダメージあるぐらいのもんで。
目しばしばしてるけど倒れへん。
なんでや！
（けんじ）ああ…。
わしは地底人とちゃうで。
地底人と違う？
（オクレ）ああ。
会社リストラされてふらふら歩いとったら穴に落ちてしもうたんじゃ。
なんやの？それ。
これただの汚いおっさんやないの。
（けんじ）なんであんな格好してんの？よっしゃ〜捕まえた〜！
（内場）ああっ！あっやばいぞだいぶ！
（小）地底人捕まえた。
（けんじ）黒い粉めっちゃ出てきたなんでか知らんけど。
（内場）湖が！湖…頭に湖が。
ハゲてる！ハゲてる！
（小）えっ？ハゲてる！
（小）何が？
（けんじ）あったのにさっきまで。
（内場）頭湖が…。
（オクレ）ふふふふっ。
ああ〜！ああ〜!!
（けんじ）ああ〜。
結構広範囲にハゲてる！
（けんじ）根こそぎいった！
（小）ちっさいおっさん何しとんねん！何しとんねん！よっしゃこれでな地底人捕まえることができた。
学会で発表しよう。
よ〜しアメリカで発表しよう〜。
ちょっとちょっとちょっと！
（けんじ）いやあの…。
ちょっと！それただの汚いおっさんやで！
（けんじ）ええっ？あいつアメリカで汚いおっさん発表するわ。
（けんじ）ほんまやな。
大丈夫？
（けんじ）まあでもそんなことよりすち子さん埋蔵金。
そうやわ。
おい更に光を浴びせよか？
（池乃）おいおいおいおいもうこれ以上は勘弁してくれ。
じゃあ埋蔵金持ってきなさい。
分かった分かった。
おい埋蔵金を持ってこい。
（佐藤）分かりました。
（けんじ）よっしゃ〜！
（内場）よっしゃ〜。
手に入る！
（佐藤）お持ちしました。
（池乃）はい渡せ。
よし。
これかぁ。
よし。
じゃあ開けます。
（けんじ）おう！オープン！
（けんじ）おお〜！えっ？
（けんじ）えっ？なんや？これ。
（観客）おお〜！雑巾やん。
（けんじ）雑巾？
（観客）雑巾雑巾…。
きったない雑巾やん。
何？これ。
（池乃）なんか聞こえてくるいろいろ。
（池乃）そうじゃ！マイ雑巾じゃ！ちょっと…。
マイ雑巾マイ雑巾！マイ雑巾。
マイボールマイシューズみたいなマイ雑巾ってこと？イエッサ〜！何を言うてんの？これ。
（けんじ）はあ？じゃああんたらが命懸けで守ってきたのはただの布？
（池乃）そうマイ雑巾じゃ。
（なまって）あのね…。
（けんじ）なんでなまってるの？ちょっと。
いや普通にしゃべってたがなさっきまで。
（烏川）いいえ。
（けんじ）はあ？布はね水分を吸収するから貴重なの！はあ？
（けんじ）いやちょっとなまりから急におネエ系になったけどちょっと一個にまとめてくれる？まだまとまってないの！
（けんじ）いやかなわんなそれ！サモアの人にも見えるし。
（けんじ）ほんまや。
なんやろう？とにかくこれは貴重なの。
（けんじ）貴重？ちょっとなんやの〜。
私らが欲しかったんはこんなマイ雑巾ちゃいますよ！
（池乃）何を言ってる？お前たちはマイ雑巾が欲しいと言ったではないか。
違いますやんか。
私らはマイ雑巾じゃなくて「埋蔵金」！要するに金！金の塊ですわ。
あっそっちの方か。
マイ雑巾じゃなしに埋蔵金か。
そうよ。
（池乃）埋蔵金が欲しいんか？そうですわ。
（池乃）おい埋蔵金を持ってこい。
（佐藤）はい。
お前らついてこい。
あんの？
（けんじ）ええ〜？ええ〜？金やで？金。
えっうそ？なんで雑巾出してくんのよ。
（けんじ）ほんまや。
なあ。
人間はこんなものが欲しいのか。
地底にはいくらでもあるぞ。
ほら持ってこい！
（内場）いくらでもあんの？うわうわっうわうわっ！ちょっと待って。
なんでこの人はわざわざ行ってなんも持ってこんかったん？
（けんじ）確かに！えっ？
（佐藤）さっきこれ…。
俺の分なんだよこれが！
（けんじ）ほんならじっとしとったらええのに。
それやのに行って…。
（けんじ）なんでついていって…。
たぶん向こうで「あっないです」ってなったんやろうね。
（佐藤）違う。
３つしかないけど言われたから行ったんや！もうええ…ええから受け取れ！
（内場）ぎょうさんある言うた…。
（けんじ）ほんまや。
いっぱいあんねやろ？
（佐藤）今は３つしかないねん。
これが埋蔵金か…。
よし。
（内場）ちょっと開けてくださいよ。
（けんじ）ほんまに入ってんの？埋蔵金オープン！
（内場）いや〜〜！すごいすごいすごい！すごい！
（けんじ）すご〜い。
（内場）本物や。
（けんじ）埋蔵金があった…。
おいこれで大金持ちや！結婚できるで！
（一同）やったぁ〜！
（川畑）いや〜すごいな。
これが全部埋蔵金？
（内場）はい。
（やすえ）ほんとにあったとはね。
（川畑）なあほんまに。
（内場）安心してください。
お金に換えて一部は借金にして…あっ借金を返しましたから。
（川畑）借金にしたん？借金に充てて返しました。
借金はチャラです。
（川畑）ほんまに返してくれた？いや〜それはよかったよ。
内場君ほんまにありがとう。
ああ〜助かった。
旦那さん女将さん二人の結婚許しますの？許しませんの？
（川畑）もちろん結婚は許そううん。
なあ？やすえ。
（やすえ）そうね許しましょう。
（内場）何？それ。
（川畑）えっ？「許そう」。
「うん許しましょう」。
何？それ。
（川畑）いや許す…。
（内場）おいおいおいおい借金誰払うた思うてんねん。
もう大変やで。
なんか眼鏡掛けた地底人とかおったりこれやってパッと逃げて。
借金５００万パァやで。
これチャラにしてやったんやで。
（川畑）いやそうやけども…。
もう嫁さん…あっ「娘を嫁にもろうてありがとうございます内場様」とかぐらい言わんとあかんな。
（川畑）「内場様」？
（内場）そやろ？嫁はんもなんか偉そうに言うとったわ俺のことをなんかペラペラペラペラ。
ええっ？ちょっとは敬えっちゅう話やこれもう。
なあ？もう好き好きでええやないかって…自由にさしたれっちゅうねん。
（川畑）いやお前偉そうに…偉そうに言うけどこっち見んと俺ばっかり見て言うてくるやん。
（内場）違う違う！
（川畑）こっち見て言え。
代わったる代わったる。
どうぞ。
（内場）偉そうに言うないうねん。
分かってんのか自分のこと…。
ええっ!?
（けんじ）向こう向こう向こう。
（内場）ほんまぁ！
（けんじ）我々関係ないんで。
そっち。
（内場）ええかげんにせぇよおら！
（川畑）まだ…まだ俺見てるやん。
（内場）ちょっとはな人を立てろ。
えっ分かってんのか？白豚こらぁ〜！
（観客たち）ああ〜！われ誰に物ぬかしとんじゃこらぁあほ！おい誰が白豚やねん。
言いたいことあったら目ぇ見て言えやこらぁ。
こちょこちょこちょこちょよぉ！酔うたときに後輩にぽろぽろ言いやがってあほ。
直接言えや！
（川畑）誰がチクってんねん。
おおっ!?そうちゃうんかい！おのれこそ豚やろ。
最近ブクブクやん。
なんやこのウエスト。
中年太りやないかお前。
昔はもっとシュッとしとったのう。
終わったのうお前も。
（やすえ）終わった終わったほんま。
ビールの飲み過ぎじゃあほ。
控えぇや。
一人でちびちびちびちびハイボール飲みながらサッカーばっかり見やがってあほ。
たまに大きな声出たら「ゴール！」ってやかましいわ！一人テンション上がっとんねん。
あほと違うかほんま。
殺すぞボケ！ほんまに〜。
しょうもな…。
怖かったぁ。
（内場）ええ〜!?
（あき恵）そうなのよ。
（中川）でお二人けんちゃんと真希ちゃんが帰って来るってほんまかいな？
（あき恵）そうなのよ。
さっき連絡があってねなんか埋蔵金がどうのこうのって訳の分からないこと言ってたけどでも帰って来るのよ！
（中川）それ「埋蔵金」って…。
なあ？なんやねん。
（まき）あっ言うてたら帰って来たわ。
（あき恵）ほんと？
（一の介）帰って来た？
（まき）ほら。
（あき恵）ああ〜！
（真希）ただいま…。
（あき恵）おかえりなさい。
えっ？すち子さんも一緒だったの？はい。
あの〜偶然ばったり会いまして。
（あき恵）そう。
（けんじ）あの…大将女将さん駆け落ちしてほんとすみませんでした。
（一の介）お前よくもうちの娘を！
（あき恵）ちょっとあなた！無事に帰って来ただけでいいじゃないのもう。
怒らないで！感情的になったらあきませんわ。
とりあえず喉渇きましたんでちょっとお茶下さい。
（一の介）それやったら新しく入ったバイトに持ってこさせるわ。
おいちょっとお茶頼むわ！はいはいはいはいはい。
ええっ!?「す」？「よ」？
（珠代）えっ？「す」やんかあんた。
「よ」やんか。
（あき恵）えっ？なんでここおんの？いや旅館なクビになって途方に暮れてるとここのうどん屋に雇ってもうたんや。
えっ？私とまったく逆やんか。
すごいね。
（あき恵）二人知り合いだったの？ええ。
（あき恵）ちょっとちょっと見てちょうだい。
もうね珠代さんが持ってきてくれたあの門松きれいでしょ？
（けんじ）おい！旅館でパクってきたやつやろこれ！
（中川）ちょっとちょっとすち子さんそんなことよりその〜埋蔵金っていうことを聞いとったんやけど説明してよ。
あの〜埋蔵金っていうのはね徳川幕府がお金をね…。
（けんじ）意味聞いたん違うよちょっとすち子さん。
「埋蔵金って何？」って聞いたわけじゃなくて「埋蔵金どういうこと？」っていう…持って帰って来たのがね。
そういうことを言うてはんねや。
あっあの〜僕の方から説明いたしますんで。
実はですね僕と真希ちゃんが泊まりに行った旅館に偶然すち子さんが働いてましてでその旅館に埋蔵金が隠された地図があったんですよ。
でそれを基に我々で探してこうやって分け前を持って帰って来たというわけなんです。
（あき恵）そうだったの。
（中川）その中に埋蔵金入ってるん？もう私ら大金持ちですねん。
（中川・まき）ええ〜！
（まき）すごい。
（一の介）そらまたすごい。
（中川）すごいやん！
（あき恵）ああそう。
（みどり）失礼さん。
（一の介）ああ〜これはＮＧＫ金融の社長さん。
（みどり）けんじさんから借金の返済できるという知らせを聞いてやってきました。
ほんまに首取れるわ。
（みどり）取れへんわ。
怖いわ。
（けんじ）あの〜実はですねここに埋蔵金があります。
まだ換金はしてないんですがちゃんと換金してお返しいたしますのでもう少しだけ待ってください。
（みどり）あっそういうことやったら待たしてもらいまひょ。
（けんじ）怖い怖い怖い怖い…。
（一の介）けんじ君ありがとう。
助かったわ。
大将女将さん。
（一の介）うん。
二人はねもちろん愛し合ってますしそれに経済的な面もクリアできたと思うんです。
二人の結婚許すんですか？許さないんですか？
（一の介）そやな…じゃあ結婚を許そう。
なあ？あき恵。
（あき恵）そうね。
許します。
何？それ。
（けんじ）何を偉そうに「結婚を許します」言うとんねん。
借金返し終わったん誰のおかげや思うてんねんこのずるむけ！こらぁほんま。
（一の介）えっ？えっ？ず…ずるむけ？ちょっとちょっと内場さんのまねしてんな？あんた。
（けんじ）おい！「娘さんをもらってくださいけんじさん」違うんか？言うんやったらちゃんと。
（一の介・小さい声で）はあっ…。
（けんじ）「はあっ…」ってなんやねん。
（一の介・小さい声で）へえぇ…。
（けんじ）なんやそれ「へえぇ…」言うたやつ。
ちっちゃい声でしゃべんなや！しゃべんねやったらおっきい声でしゃべらんかみんなに分かるように。
ばかたれ。
（大きい声で）はい分かりました！すみません！
（けんじ）なんやそれ！ちょっとちょけとんなお前。
いえいえいえ…。
（けんじ）おいおいおいおいほら見ろその顔！うぅ〜…やったときにむちゃくちゃ白目やったやないかお前。
腹立つのう。
まあええわ。
ほな今から埋蔵金拝ましてやるからよう見とけ。
この中に入っとんねん。
おのれらもよう見とけよ。
いくど！これや！おりゃあ〜！えっ？なんやこれ？いや…。
（けんじ）雑巾やん！
（一の介）これ雑巾やないか。
あのバタバタしたときにどっかでこれ入れ違っちゃったんよ。
（けんじ）まじかそれ…。
（裕）どうすんじゃい!?
（けんじ）ちょっとすち子さんちょっとあんたの貸しといてや。
私の？
（けんじ）頼むわ頼むわもう。
貸したってもええけどトイチやで。
（けんじ）「ミナミの帝王」か！もうええわとりあえずこの場がなんとかなんねやったら。
じゃあ私の方から。
（けんじ）すんませんすんません。
じゃあ私の埋蔵金を…。
あれ？
（けんじ）えっなんや？これ。
私のはマイ雑巾でも埋蔵金でもなくてマイタケ入ってる。
（けんじ）何が入っとんねん！
（けんじ）マイタケ？マイタケとタマネギとねシイタケとねうん…牛肉入ってるわ。
（けんじ）はあ？今夜はすき焼きやね。
（けんじ）どうでもええそんなん！
（一の介）けんじ！
（けんじ）はい…はい！
（一の介）さっきはなんや？偉そうにして。
どういうことや！
（けんじ）ちょっと待ってください。
（あき恵）二人の結婚は絶対に許しませんからね！
（けんじ）そんなあほな…。
（裕）おいこらぁ。
わざわざ人呼んどいてどうするんじゃい！
（けんじ）ちょっと待ってください。
いや違うんですよ。
（裕）「違うん」ちゃうやろ！どうするんじゃこらぁお前！
（安井）失礼します。
（けんじ）はい…はい。
（安井）私「千日前物産」の社長秘書をしております安井と申します。
（一の介）千日前物産の方が何か？
（安井）社長が来ておりますのでお呼びいたしますね。
（一の介）社長？
（あき恵）社長さん？何？
（安井）社長社長！
（けんじ）えっ？いや…。
失礼します。
（けんじ）あのときのおばあちゃん？
（和子）そうですよ。
（けんじ）あなたが千日前物産の社長さんなんですか？
（和子）そうなんです。
その節は大変お世話になりましたね。
今日はそのときお借りしたお金をお返しにやってきたんです。
安井君。
（安井）はい。
（安井）これをお受け取りください。
（けんじ）あっすんません。
ええっ！５０００万!?
（あき恵）ええっ!?
（けんじ）僕貸したん５０００円です。
（和子）それでも少なすぎますよ。
（けんじ）えっ？えっ？
（和子）あのとき私は感動しました。
これぐらいの金額を受け取ってほしいんですが。
（けんじ）いいんですか？
（和子）いいですよ。
（けんじ）ありがとうございます！
（一の介）けんじ君…。
（一の介）娘を頼んだぞ。
（けんじ）変わり過ぎでしょころころほんま。
いやでも結婚許してもらえるんですか？
（一の介）当たり前だ。
真希のことをよろしく頼むぞ。
（けんじ）ああ〜よかった！やったな！うんうんうん。
（あき恵）ほんとに春から縁起がいいわぁ。
ねえ？
（和子）いや〜皆さんの笑顔見てほんと私どももうれしいかぎりです。
でもこういうね幸せな…ハッピーな気持ちにさせてくれたのはあの方のおかげということを決して忘れてはいけませんよ。
（あき恵）「あの方」って？
（和子）あの方です。
（けんじ）あの方というのは？
（和子）神様です。
（けんじ）神様？神様に感謝しましょう。
とりあえず私がリーダーシップを取って神様に感謝します。
神様…。
（けんじ）そんなことあるん？神様〜〜！
（和子）ありがとうございます。
あなたのおかげをもちましてこんなハッピーエンドを迎えることができました。
しかもこんな温かい心と心の触れ合い本当に人情味のあるお芝居ができました。
本当に神様のおかげでございます。
いいえましていちばん感謝せないかんのは今日ご来場のお客様でございます。
ありがとうございます。
（和子）ありがとうございます。
なんと言ってお礼を言っていいか分かりません。
本当にありがとうございます。
去年も本当に皆さんの温かいご声援で新喜劇を大きく羽ばたかせていただきました。
今年もひとつ…どうか皆さんの温かいご声援を去年にも増してよろしくお願い申し上げます。
いや〜ほんとに吉本新喜劇今は１００人ぐらいの人間がおるそうでございます。
みんな頑張っております。
安いギャラの人間もおります。
まあまあの人もおります。
でも一つのところで吉本新喜劇を盛り上げることにみんな一生懸命なんです。
またスターを作ってやってください。
私たちは…年寄りはどんどん…ふふふっ。
（和子）もう少ししがみついて頑張りますからどうぞ皆さん温かいご声援で…ご清聴ありがとうございました。

（場内手拍子）
（ナレーション）
この世のすべての人が幸せになれるという経典を求め三蔵法師一行は天竺へ
しかし…
（吉田）ドリルせんのか〜い！2016/01/03(日) 14:54〜17:00
ＭＢＳ毎日放送
よしもと新喜劇お正月スペシャル〜すち子の一攫千金埋蔵金！〜[字]

★ドリルすんのか〜い！今年はすっちー座長が大活躍。内場、川畑、小籔座長も加わって大爆笑の２時間★定番ギャグから初披露コラボギャグまで総勢４０人！初笑いは新喜劇で

詳細情報
番組内容
花月うどんのパートアルバイトすち子（すっちー）はメチャクチャな接客態度で、従業員のけんじ（清水けんじ）から、クビにされかけるが、店主の一の介（島田一の介）と女将のあき恵（浅香あき恵）に救われる。そんな時、財布を無くしたという初詣客の老女（桑原和男）に、けんじは５０００円を貸して助けてやる。入れ替わりに、借金取り（吉田裕、松浦真也）がやって来た。すち子は得意技で借金取りを撃退する。
番組内容２
いろいろあって埋蔵金探しに向かったすち子、けんじ、内場（内場勝則）。
３人は向かった山奥で、怪しい地底人研究家の小籔（小籔千豊）に出会う。小籔とともに穴を掘り始めたすち子たちの前に、いきなり地底人が現われた！キング（池乃めだか）率いる大勢の地底人に囲まれたすち子たちの運命は…！？
　
出演者
すっちー／内場勝則／島田一の介／小籔千豊／川畑泰史／桑原和男／池乃めだか／島田一の介／Ｍｒ．オクレ／中川貴志／清水けんじ／吉田裕／松浦真也／浅香あき恵／末成由美／未知やすえ／若井みどり／酒井藍
ほか新喜劇メンバー
　
公式ＨＰ
【公式ＨＰ】
http://www.yoshimoto.co.jp/shinkigeki/
【番組ＨＰ】
http://www.mbs.jp/shinkigeki/
　
おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。

ジャンル :
バラエティ – お笑い・コメディ
劇場／公演 – 落語・演芸
福祉 – 文字（字幕）

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード（ステレオ）
サンプリングレート : 48kHz

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