あらゆる事の真実そして先行きが見えにくい混沌とした時代。
組織の上に立つ者の中には時に究極の行動に出る者もいる。
この番組は大手企業の社長や役員いわゆる「ボス」が自らの素性を隠して…今回登場するのは国内外に店舗を持ち今も拡大を続ける大手ラーメンチェーン。
その取締役が変装をして潜入会社の実情を探る。
共に現場で汗を流すからこそ聞き出せる従業員の…人知れず努力を重ねる従業員たちとの出会い。
これはおいしそうですね。
おいしいですね!これはいいっすね。
一方予想を超える厳しい現実にショックを受ける。
満席になったような状況っていうのが。
そして最後に自らの正体を明かす。
果たしてボスは会社の課題を解決する事ができるのか?福島県郡山市に本社を構えるラーメンチェーン。
9,000人近くもの従業員を抱えるラーメン業界の大手だ。
店舗は東日本を中心にその数500以上。
朝から深夜2時までの営業が基本スタイル。
安定した味とそして何と言っても低価格のラーメンが支持され年間延べ6,000万人が利用している。
会社の始まりはおよそ60年前。
福島県会津若松市の小さな食堂。
従業員3人雨漏りのする店だった。
現在の会社を興したのは社長の…一代で大手企業に成長させた。
そして今会社は創業以来大きな転換期にある。
それは西日本への規模拡大。
店舗を現在の倍「全国1,000店舗」にするとしてこれまでなじみの薄い地域への進出を強化する。
そんな中社長が決断したのが現場の実情を探る潜入調査。
その任務を託すのは…。
(ノック)失礼します。
新井田昇。
社長の長男であり会社で最年少の取締役。
主な担当は海外事業。
更に国内外の営業強化にも携わる若きボスだ。
会社を拡大していくのは自分の使命だとしてボスは今回の潜入を大きなターニングポイントにしたいという。
自分がなればいいなと思ってます。
ただいま〜。
お疲れさま。
潜入の前日ボスがやって来たのは両親のマンション。
ここで潜入のための準備を整える。
潜入中ボスは変装して偽名を名乗る。
その撮影の名目は「飲食会社を経営したいと夢みる中高年その職場体験を追う番組」という架空の設定。
果たして変装の成果は?えっ!?あららら。
(社長)随分変わるもんだね。
もうなんか白髪になっちゃってね急に。
「やっぱ親子ですねそっくりだね」って言われっけどそれだとあんまり分かんないな。
1週間新井田昇ではなく「伊藤篤史」という別人になり現場の課題を発見するのがボスのミッションだ。
そうですねはい。
はい。
(社長)成果を上げてください。
期待してますから。
はい分かりました。
父そして社長の期待を背に1週間の現場潜入へ。
一体どんな真実を発見できるのか?ボスが向かう最初の現場は東京六本木。
交差点のすぐそばという好立地にある六本木店。
ここは全国一の売り上げを誇る24時間営業の店。
他の店舗でも参考になるポイントを見つけたいと潜入する。
店で働くのはおよそ10年ぶり。
お願いします。
どうぞこちらに。
誰も彼が取締役ボスとは気づかない。
こちらで着替えて下さい。
朝10時。
従業員と同じくバックヤードのスペースで制服に着替える。
店内での主な仕事はホールと厨房に分かれる。
ホールでは主に…一方厨房は…今回の潜入でボスはこれらの仕事を体験する。
菊池と申します。
よろしくお願いします。
今日はお世話になります。
よろしくお願いします。
六本木店勤続9年のベテランパート菊池桂子さんがボスの指導に当たる。
失礼します。
最初の仕事は洗い場。
じゃあやってみます。
早速やってみる。
しかし…。
「お客様ご来店です」って時も作業しながら「いらっしゃいませ」とお願いします。
あっはい。
再び指導された。
一気に来たので…すいません一気にいろんな事言っちゃったんですけど。
ああ大丈夫です。
でも体が覚えちゃえばこっちのもんなので。
そうですね。
カウンターで2名様ご案内で〜す!1日のうちで最も混み合うピークが12時から1時のランチタイム。
六本木店ではこの1時間だけで毎日およそ120人が来店する。
従業員はホールと厨房あわせて8人。
常に満席の店内をフル回転で対応している。
次々に運ばれる食器の山。
割り箸を捨てれんげを取りスープの残りを捨てそして…。
はいいらっしゃいませ〜。
しかし…。
あ〜!すいません。
ボス痛恨のミス!慣れない現場の仕事にかなり焦っていた。
皿洗いを始めて1時間もたたないうちにこの大量の汗。
全国一の忙しさを肌で実感した。
ありがとうございます。
早い方ですかね?全然早い方って…私も偉そうな事言えないんですけど。
うれしげなボス。
しかしそう喜んではいられない。
現実を直視するには六本木店の夜を体験しなくてはならない。
ボスは日を改めて深夜勤務に潜入した。
深夜0時前終電前の駆け込みの時間。
店内にはお酒を飲む客や外国人が増え昼とは別の混雑を見せる。
そんな状況を仕切るのが…六本木店の最も過酷な時間である週末の深夜自ら率先して接客に当たる。
深夜雨が降り出した。
入り口付近が大混乱に。
捨ててるんだと思います。
それか今中に入ってるお客様が持っていくのが邪魔でこういう状態になってると思うので。
ボス自ら片づけ始めた。
でもそのやり方で大丈夫か?ボス。
眠らない街六本木。
店内には…。
寝込む客たち。
これを放置しておくと店のイメージも悪い上売り上げにも響いてしまう。
時には毅然と…。
お客様大丈夫ですか?失礼しま〜す。
大丈夫ですか?ちょっと寝ないで頂けます?こちらお下げしますね。
はい。
はい起きて下さいねはい。
そんな様子をただ見つめるボス。
客を怒らせたらと思うと体が動かない。
お客様〜起きてもらえます?お連れ様お帰りになりましたよ。
お会計まだなのでこちらで寝られると困りますから行きましょう。
はいお会計お願いします。
藤木店長がこの店に赴任して3年。
他の店では考えられないような事が起きるのだという。
一日何件とか?まあざっくりなんですけどどんな…。
一日…3件から5件ぐらいですかね。
無銭飲食の対策案まで考えているとは店長の苦労に頭が下がる。
これで朝のピークタイムは終了となります。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
朝7時。
1か所目の潜入が終了。
いきなり現場の厳しい実状を突きつけられた。
ボスは次の潜入先北へ。
宮城県杜の都仙台から北東へ10キロ住宅街の一角が次の現場だ。
県道沿いに立つこの店。
ここに会社の生き字引とも言えるスーパー従業員がいるという。
その極意を学びに行く。
おはようございます。
(従業員)おはようございます。
はじめまして。
はじめまして。
パートの加藤です。
この人こそスーパー従業員…よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
本日一日職場体験させて頂く伊藤と申します。
よろしくお願いします。
お願いします。
よろしくお願いします。
バックヤードに行ってコロコロして。
いきなりの先制パンチ!彼女を中心とした女性パワーがこの店の売りだ。
この日開店前にボスが最初に指示されたのは店内の補修。
この店は全国の店舗の中で最も古い建物であちこちに綻びが生じていた。
こういう穴が開いてたり。
お洋服引っかけたりとか女性の方だとストッキング引っかけたりとか。
あとは切れてしまう前兆というかこういう感じで。
足とかケガしたりすると困りますので。
これ剥がして…。
これを全部外して張り替えるんですね。
通常修理は本社に依頼するが業者が来るのに時間がかかる。
更に費用は店舗持ち。
そこで経費削減のためできる限り自分たちで直している。
こんな事まで従業員がやっていたとは…。
これをここに。
奥までやって。
はい。
よいしょ。
キュッと…って感じです。
いらっしゃいませどうぞ。
2名様ご案内です。
いらっしゃいませ〜。
午前10時45分開店。
メインの客層は近所に住む小さな子供のいる家族連れやお年寄り。
ギョーザの都合確認お願いします。
ギョーザすぐお願いします。
はいかしこまりました〜。
はいチャーハンお願いします!従業員の態度に厳しい加藤さんは勤続23年。
スーパー従業員とされる理由はまずその経歴にある。
もともとは専業主婦だった加藤さん。
43歳の時3人の子供を育てながらパートとしてスタート。
その後51歳で社員になり会社初の女性店長にまで上り詰めた。
5年前定年退職したあともただみんなと一緒に働きたいという一心でパートとして残り働き続けている。
そんな加藤さんの教えはこの店の従業員全員に浸透している。
例えば立っている従業員は3秒に一度入り口の方を見る事。
(チャイム)はいかしこまりました〜。
客が見えたら走ってドアを開けに行く事。
どうぞいいですよ。
はいどうぞ。
年配客はあまり歩かせないよう入り口に近い席へ案内する事。
4名様ですねこちらのお席どうぞ。
現在のマニュアルから消えてしまったものも含めてかつての接客ルールを今も徹底しているのだ。
午後3時。
昼のピークが落ち着いたのでボスは従業員用の食事を作らせてもらう事に。
ああすいません。
はい。
そう。
従業員は調理のトレーニングを兼ねて店で出すのと同じメニューを作って食べる。
ボスの正体を知らない加藤さん指導に力が入る。
ああはい。
はい。
そうですね。
そうですねはい。
ひとつかみでつかめるように見栄えよく。
こういうふうな感じで盛れるように真ん中に。
いただきます。
いただきます。
今日はお疲れさまでした。
どうもお疲れさまでした。
勉強になりました。
何の勉強になった?ドキッ!バレたか!?社長さんっていうのはだいぶおつきあい古いんですか?女性にとって働きやすい職場なんですかね?一方で加藤さんは会社の拡大とともに本社と現場の距離が遠くなったと感じていた。
かつては社長らトップとパート従業員が直接話せる場があったという。
しかし今そうした場はなくなった。
加藤さんは現場の声が上まで届きにくくなったと感じている。
いやほんとありがとうございます。
今日はありがとうございました。
いろいろ勉強になりました。
じゃ失礼します。
(加藤)気を付けて。
じゃ失礼します。
(加藤)は〜い。
ボスは果たして加藤さんのお眼鏡にかなったか?潜入も後半。
ボスがやって来たのは京都。
関西はこの会社にとって西日本進出の足掛かりとなる大事な場所。
しかし軒並み苦戦していた。
京都市内の店舗売り上げは全国でワーストクラス。
ディナータイムの店内をのぞいてみると客の姿はまばら。
客が来ないのはなぜか?ボスは店舗への潜入前に自ら市場調査を行う事にした。
ラーメン屋の情報といえばタクシーの運転手さんだ。
京都ってなんかあんまラーメン好きってイメージないんですけど。
(運転手)京都はラーメンものすごくみんな好きですよ。
あっそうですか。
はい。
ラーメン街道っていうて一乗寺の方にラーメン屋さんばっかり結構集まってる地といいますかねがあるんです。
行ってみますか。
連れてってもらってもいいですかね?大丈夫ですはい。
これを北上がってくとラーメン店がたくさんあるとこなんです。
この辺りずっとそういう「ラーメン街道」と言われて…。
およそ1キロの通りにラーメン店が20軒近く並ぶ。
ここはいつも行列が出来てますね。
この時既に夜の9時すぎ。
すごい行列ですね。
こちらも店内に行列が。
評判聞いて来たんですけど…。
ありがとうございます。
鶏ラーメン?
(運転手)京都人とか薄味薄味というふうに思われてますけど結構ラーメンについては別に薄味とか全然関係ないっていう感じで。
幸楽苑さんって京都でどうですかね?行った事あります?あります。
味はどうですかね?あの〜…味が残念?やっぱり「おいしい」とうわさを聞けばここのラーメン屋さんにとりあえずは私らは行きます。
キツいひと言に表情が曇る。
関西の厳しい洗礼。
気持ちを切り替えて明日の朝からまた潜入だ。
翌朝まず向かったのは工場。
店舗に客が入る昼までの時間を利用してふだんあまり行く事のない製造現場に潜入。
この会社では全国に工場が3つ。
関西エリアの店に出す麺やギョーザはここ京都工場で作られている。
1時間に麺4,500食。
ギョーザ1万8,000個。
70店舗分の商品を一手に製造している。
売り上げの悪い関西で従業員はどんな思いで働いているかボスは気になっていた。
こちらがギョーザラインの一番最初の工程になります。
ギョーザに使われるキャベツ。
その芯を包丁で取り除くのがここでのボスの仕事だ。
実際に店舗でのクレームなんかはキャベツの芯のクレームは発生してます。
ですのでそういったところは人の目で取り除いていかないと。
なかなかデリケートな部分ですから。
キャベツの芯を切らせたらこの工場一という…そうですねはい。
作業をしながら日頃の思いを聞くとすぐに会社の知名度の低さが浮上してきた。
せっかくあるんやから…あ〜なるほどね。
前日のタクシーに続き耳の痛い話だった。
工場潜入を早々に切り上げボスはいよいよ京都市内の店舗へ。
気になる現場の潜入が始まる。
店長をしております清水です。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは中の方どうぞ。
到着したのは午後3時。
店内は確かにすいている。
ランチタイムを過ぎればどの店でも客足は落ち着くもの。
それでもこれは落ち着きすぎだ。
この店ではランチタイムを過ぎると混み合う事なくそのまま一日を終える事が多いという。
理由は味か?サービスか?それとも価格か?ボスのリサーチが始まる。
やっぱり京都の人はこってり系が好きなんですかね?そうですかねお客さんも……とか言われます。
清水店長にも話を聞くとあるアイデアが。
まあ例えばこちらに…しかし新メニューの導入は手間もコストもかかり本社の商品開発部が一手に行っている。
そのため店長は客を獲得するためのアイデアを持ちながらも提案できずに一人で抱え込んでいた。
良いアイデアを持つのにいまひとつ押しが弱い店長。
もっと彼自身の話を聞きたいとボスは力仕事を一緒にする事にした。
清水さんはなんでこういう所で働こうと思って…?あっそうなんですか。
私も…作る事が。
そうですね。
父親が料理屋だという経歴。
どこかボスと似ている。
その日の夜。
向かったのは店長の自宅。
昼間話していた新メニューを披露してくれるという。
あっ伊藤です。
お邪魔します。
どうぞ。
すみません突然。
失礼します。
清水店長は会社の寮に1人暮らし。
早速自分の頭に描く丼メニューを作り始めた。
具材は店の塩野菜ラーメンに入っているのと同じもの。
これだけでもおいしそうですね。
あっそうですね。
これだけでもいけますね。
これはおいしそうですね。
見た目もなんかねおいしそうです。
ボスだと知らずに振る舞う。
おいしいですね!これはいいですね。
これはいいんじゃないですか。
正座じゃなくてあぐらでいいですか?どうぞどうぞ。
あ自分正座の方が…。
こっちの方が落ち着くんで。
お代わりしていいですか?食べて下さい食べて下さい。
まあざっくばらんにしかない部分もあるんですが…「自分の店を経営したい」という夢。
それは父親の影響だという。
清水店長の父親は大阪の料亭で修業したあと独立して小さな居酒屋を開いた。
清水店長は幼い頃から店の手伝いをしていたがやがて父親に反発し家業を継がなかった。
子供の頃は結構そんな仕事なんかするか!みたいな感じで結構反発してた部分はあったんですけどでも蓋開けてみたら結局自分も…外食の世界にいたりなんかして。
今では結構尊敬に似たような…「尊敬」っていうのは偉そうなあれですけども。
というのはありますよね。
清水店長の父親は一昨年亡くなった。
父親が使っていた料理本を今も大事に読み返している。
研究熱心だった父。
これを見る度「夢を実現したい」という自分の気持ちを新たにしているという。
反発しながらも尊敬し越えられない父という存在。
ボスは自分自身に重ね合わせていた。
子供の頃からラーメン店を経営する父親に複雑な思いを抱き一旦は他の会社へ就職したボス。
最後の潜入場所は福島県会津若松市。
この会社が1店舗の食堂だった時からの創業の地。
ここにボスが気になる店がある。
本社に寄せられるクレーム件数が多い店。
クレームの主な内容は従業員の接客に関する事。
何か知られざるわけがあるのではないか?ランチタイムの前にもかかわらず客の入りは悪くない。
その1/3が地元の常連客というまさに地域密着型の店だ。
お世話になります伊藤と申します。
シフトリーダーの加藤です。
よろしくお願いします。
早速オーダーをとるトレーニングに取りかかる。
クレームの中には注文時の接客態度に関するものもあるためここでは特に念入りに練習する。
では私がお客様になるので…じゃあこちらから。
私がピンポンって呼びます。
はい。
じゃピンポン。
ただいまお伺いします。
ただいまお伺いします。
「お決まりでしょうか?」って言ったらすぐ開いて卓番と客数まで入力できるように。
はい。
ボスオーダーをとりに行く。
お待たせしました。
お決まりでしょうか?
(加藤)16卓2名様。
1つは…。
やわらかめの薄めで。
はい…はい。
はい。
加藤さんの助けを受けつつなんとか乗り切った。
ありがとうございます。
すいません失礼します。
後ろ通ります。
後ろ通ります。
一方こちらでは…。
お待たせしましたみそネギラーメンのお客様。
失礼します。
すみません少々お待ち下さいませ。
オーダーミスが発生。
注文と違うラーメンを提供してしまった。
端末に打ち込む時にミスがあったようだ。
(チャイム)
(店員たち)ただいまお伺いします。
そして…。
やわらかめの…。
やわらかめ。
はいかしこまりました。
伝票ナンバー1462の中華は…。
はい伝票ナンバー1462の中華は2回落としで…端末には打ち込みきれないほどの細かい要望がこの店では多いという。
チェーン店では通常ここまでやる事はないがこの店では常連客の要望にできるだけ応えようと皆が皆てんてこまいの状態になる。
そんな中新人に対してなど細かいところに目配りが行き届かずそれが接客に難ありというクレームにつながっている可能性があった。
そこで加藤さんはこうした状況に対応していけるよう独自に工夫を始めていた。
常連客一人一人の好みや特徴をノートに書き出して覚えるのだ。
他にもいろいろ書いてるんですけど…加藤さんは地元会津若松生まれ。
物心ついた頃からこの会社のラーメンに親しんできた。
当時の「ものすごい活気のあるラーメン屋さん」っていうイメージがものすごいインパクト残ってて。
そこでラーメン食べておいしかった。
働いてる人が生き生きしてて忙しくてっていうイメージがずっとあって…。
2人の子供を育てながらこの店で働いて13年。
客としても従業員としても愛着のある店だからこそ常連客の思いに最大限応えたいと思っている。
実際クレームが多い店といいながら客に話を聞いてみると…。
フフフフ。
会津の人はどういう思いであれなんですかね?それだけ厳しい事も言われるって事ですね。
夜6時潜入が終わった。
店長さん加藤さんありがとうございました。
あ〜ありがとうございます。
じゃお邪魔しました。
(加藤)ありがとうございました。
当社を愛するがゆえに厳しいお言葉もいろいろ頂戴するんですというようなお話が…聞いたのでそういう背景も知った上で判断しないとですね。
単にお叱りが5件あったからこの店は悪いんだとかそういうなんか機械的なやり方っていうのはある意味間違った判断につながってく事もありうるんじゃないかなというのを認識できただけでも私にとっては大きな財産だなと思います。
全ての現場潜入から10日後。
ボスが本社に戻ってきた。
今回の潜入を通して分かった会社の問題点を役員会の場で報告。
自分が現場に潜入していた事を初めて告白し課題の改善策をまとめる。
潜入した人物とは私新井田昇でございます。
今回現場の温度と空気すばらしさと問題点に肌で触れる事ができました。
改革を断行していくというためのヒントを大いに得る事ができたように思っております。
ボスと一緒に働いた従業員たちが本社に呼ばれた。
「職場体験に来た伊藤篤史さんについて聞きたい」とだけ告げられている。
・緊張とかしないですか?しない。
ウフフフフ。
ついに対面の時。
呼び出した従業員たちにボス自ら正体を明かす。
こんにちは。
こんにちは。
こんにちは。
こんにちは…。
私が誰だか分かります?伊藤さん…はい。
分かります伊藤さん。
伊藤さん…あっ伊藤さんですか?伊藤…篤史では実はなくてですね私の名前は新井田昇といいます。
この会社の取締役です。
は!?今海外事業本部長をしています。
びっくりしました。
動揺してます。
フフフフ…。
ですよね。
申し訳ありません全く気づかず。
いえいえ謝ってもらう事じゃ…。
恐縮してもらう事じゃないんで。
本当の目的はですね私が変装して現場に潜入をして会社の問題点を発見すると。
当社のね知名度が低い地域で高尾さんが京都工場で毎日そうやって正確にスピーディーにキャベツを切ってくれてるおかげでギョーザがねお客様のところに届くと。
ほんとね言葉では言えない感謝の気持ちといいますか…。
せっかくあるんやから…あ〜なるほどね。
なんとかしたいなと思いまして。
月1回ね近隣の住民の方を呼んで工場でギョーザのねまあ試食会っていうんですかそういうのをやる事にしました。
うれしいです。
ずっと同僚とかはそういう話してたんですけど今度やっと一歩前に出たなというのがあるのですごくうれしいです。
ほんとありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
事情が分かってすごく失礼な事言ってしまってたんだろうなという反省みたいなのはあるんですけども逆に言いたい事言えてそれが伝わってまた返ってきたっていうのがすごくうれしかったです。
「社長に似てるよね」って言ったさ。
私も「鼻が似てるね」って言われて一瞬「分かったかな?」とドキッとはしたんですけど。
加藤さんのお話が今すごい印象に残って。
つながりが減ったというようなお話を聞いたので…。
「サービス研究会」というのを…そこでパートナーさんの意見をまとめて社長とか役員に提案すると。
加藤さんには名誉アドバイザーという事で是非引き受けて頂けたらなと思って…。
喜んで。
喜んでです。
ありがとうございます。
もう少しお力を貸して頂けたらと思いまして。
よろしくお願いします。
こういう力でよければ。
失礼します。
だけどちょっと言い過ぎ…言い過ぎたかも。
六本木店で今回入ってみて24時間でかつ外国人のお客さんもいれば泥酔されたお客さんもいるし中にはお代も払わないで帰られるお客さんはいるし。
お代を払わないで帰られるお客様これの対策として社内でプロジェクトを組んで有効な解決策を提供するようにしますので。
お願いしたいです。
はい。
「創業の地」という土地柄のゆえですね厳しいお客様のご意見もある中でプロ意識を持って加藤さんのサービスを見てすごい事だなと思ったんですね。
当社はチェーン店なのでマニュアルは大事ですし…。
ただマニュアルにないから全部ダメだとかじゃなくてマニュアルにない事でもすばらしい事をやってるスタッフはいると思うんですね。
だからそういうのをどんどん吸い上げていきたいなと思ってるので是非一緒にやっていきましょう。
はい。
加藤さんのような方を会社として…大切にしてかないといけないと思ってるのでそれをもっと目に見える形で分かりやすく報奨制度を考えたので。
「名誉パートナー」という事でそういう第1号として加藤さんになって頂きたいなと…。
いやとんでもないです。
思っているので。
私たちはそれが普通で当たり前だと思っているので。
それがすごい事ですよね。
それを当たり前だと思ってやって下さってる事が…。
(ノック)はいおはようございま〜す。
(加藤)あ…。
「加藤博子殿。
あなたを名誉パートナー第1号に認定します。
平成27年3月代表取締役社長新井田傳」。
頑張って下さいね。
初めてですから。
ありがとうございます。
おめでとうございます。
期待してますから今後ともね。
ありがとうございます。
何ですかこれ。
聞いてないんですけど何にも。
・言ってませんでした?いやびっくり…ほんとにありえません。
関西というやはり当社の知名度の低い場所でその地方のお客様に受け入れられる商品は出来ないのかなという事で研究されている清水店長の姿に私はほんと心打たれたので。
改めてお礼申し上げます。
ありがとうございます。
多くの気づきを与えて頂いたので私として何かできないかなと考えてやはり特色のある地方でのそういったメニューを会社に提案できるような制度をつくっていくようにしましたので。
大変光栄でございます。
まず正直びっくりしてる状況なんですけど。
利益では会社に全然貢献できない部分あるんですけどもお話し頂いた地域商品といった部分で先駆けとしてそういう機会を頂けるんでしたら是非協力いたしたいなと…。
もう1つですね今日清水店長にお約束したいのは私に作って食べさせて頂いた中華丼なんですけど是非うちの社長に食べて頂いてという機会をつくりましたので。
はい…。
それは今日。
今日ですか?今日やってもらいます。
はい。
心臓が止まるかと思いました。
清水店長がボスからもらったチャンス。
早速新メニューを社長へ直接プレゼンする。
失礼します。
(社長)これうちの食材を使って?
(清水)はいそうです。
(清水)ありがとうございます。
はい!地域に根ざした商品開発。
正式に進める事になった。
社長からもおいしいって言ってもらって私もよかったです。
会社もそしてボスも新たな歩みを始めていく。
地域性を反映させるとかやはり現場主導でやっていかないといけない部分もあると思うのでそういった事を言い続ける1つの事がね私の使命ではないかなと。
2016/01/04(月) 01:15〜02:15
NHK総合1・神戸
覆面リサーチ ボス潜入[字]
大手ラーメンチェーンの取締役、いわゆるボスが素性を隠して自社の現場に潜入、失敗を重ねながら会社の課題を発見する。欧米の人気番組アンダーカバーボスの日本版、登場!
詳細情報
番組内容
大手企業の社長や役員、いわゆるボスが素性を隠して自社の現場に潜入、会社の課題を発見する番組。欧米の人気番組アンダーカバーボスの日本版だ!今回、日本の大手ラーメンチェーンの取締役で社長の長男が、各地の店舗や工場で慣れない現場仕事に挑戦。失敗したり、パート従業員に叱られながら、各現場の課題に気づき、従業員の思いにふれていく。最後は、関わった人たちを本社に招集、正体を告白。果たして課題は解決するか?
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